[HONDA]MotoGP Rd.8 決勝 マルケスが2位で4戦ぶりの表彰台獲得

第8戦オランダGPは、予選3番手から好スタートを切ってオープニングラップで2番手につけたマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)とし烈な優勝争いを繰り広げて2位でフィニッシュ、今季3度目の表彰台を獲得しました。

2列目からすばらしいスタートを切ったマルケスは、トップを走るロッシをピタリとマークします。そして、序盤にして早くも、両選手の一騎打ちとなりました。マルケスは、中盤までロッシの背後で様子をうかがうと20周目にトップに浮上。その後、24周目には抜き返されてしまいますが、最終ラップまで接近戦を繰り広げました。そして、最終コーナーのブレーキングでマルケスはインを差しますが、アウト側にいたロッシとラインがクロスする形となり、軽く接触。この接触でシケインをショートカットしながらグラベルを突破したロッシが優勝となり、マルケスは2位でチェッカーを受けました。

レース結果に納得のいかないマルケスでしたが、久しぶりの優勝争いに手応えがあったことをアピール。総合5位から4位へとランクを上げました。

6台に膨れあがったし烈な5番手争いに加わったカル・クラッチロー(CWM LCR Honda)は、レース後半にグループのトップに立ちましたが、終盤に入ってポル・エスパルガロ(ヤマハ)に先行を許して6位でチェッカーを受けました。過去3戦、転倒リタイアに終わっているクラッチローにとっては、久しぶりのポイント獲得となりました。内容はフラストレーションのたまるレースでしたが、次戦からの巻き返しが期待されます。

予選4番手から2戦連続での表彰台が期待されたダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、オープニングラップで12番手と出遅れ、それからも思うようにペースを上げることができませんでした。レース終盤は5番手争いの集団に加わりましたが、8位でチェッカーを受けました。予選では4番手と復調を感じさせていましたが、朝のウォームアップで転倒したことがレースに影響しました。

以下、Honda勢は、スコット・レディング(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)が13位。「RC213V-RS」勢は、ニッキー・ヘイデン(Aspar MotoGP Team)が16位。ユージン・ラバティ(Aspar MotoGP Team)とジャック・ミラー(CWM LCR Honda)は転倒リタイアでした。

Moto2クラスは、2戦連続今季3度目のポールポジション(PP)から決勝に挑んだヨハン・ザルコ(Ajo Motorsport)が、2戦連続の勝利で今季3勝目を挙げました。ザルコは、オープニングラップ3番手から安定したラップを刻み、中盤でトップを走るティト・ラバト(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)をパスすると一気にスパートを掛けました。2位には総合2位のラバトが入り、これまで表彰台に立ったことがないアッセンで初の表彰台を獲得。優勝こそは逃しましたが、これからの追い上げに自信をつけるレースとなりました。その2人を追撃したサム・ロース(Speed Up Racing)は3位でフィニッシュ。予選ですばらしいタイムを刻んだ3選手が表彰台を獲得しました。

今大会は、スタート直後に転倒したマシンからオイルが出たことで赤旗中断となり、24周のレースは16周に短縮して行われました。予選10番手から決勝に挑んだ中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)は、序盤にペースが上がらず、19番手までポジションダウン。最終的には13位でフィニッシュしました。アズラン・シャー・カマルザマン(IDEMITSU Honda Team Asia)は16位に終わり、惜しくもポイント獲得は果たせませんでした。

Moto3クラスは、7台による激しい優勝争いになり、予選7番手から決勝に挑んだファビオ・クアルタラロ(Estrella Galicia 0,0)が2位になり、6戦ぶり2度目の表彰台を獲得。3位は総合首位のダニー・ケント(LEOPARD Racing)で、今季7度目の表彰台を獲得しました。2戦連続フロントローと登り調子のホルヘ・ナバロ(Estrella Galicia 0,0)が4位。2戦連続でPPを獲得している総合2位のエネア・バスティアニーニ(Gresini Racing Team Moto3)は6位でフィニッシュとなり、総合首位のケントとの差が57点へと開きました。

以下、Honda勢は、ニッコロ・アントネッリ(Ongetta‐Rivacold)が9位。ジョン・マクフィー(SaxoPrint RTG)が10位と続き、トップ10に6台のHonda勢が名前を連ねました。10台に膨れあがった8番手争いの中で尾野弘樹(LEOPARD Racing)は14位でチェッカーを受けました。

コメント
■マルク・マルケス(MotoGP 2位)
「表彰台に戻ることができてとてもうれしいです。最後まで優勝争いをしていいレースができました。今日は事実上、優勝だったと思います。最後のシケインは限界で攻めていました。レースウイークを通してとてもいい仕事ができました。チームに感謝したいです。世界で一番のチームで戦っていると自信を取り戻すことができました。彼らは本当によく僕を支えてくれます。いつもはそれほど強くないサーキットで、この事実を証明できました。最終コーナーまで優勝争いをしました。今後のレースでまた前進できるか様子をみたいです。最終ラップの最終シケインは特に優勝を目指して走りました。よく見て、どこでバレンティーノ(ロッシ)をオーバーテイクすればいいか分かりました。そして、その通りに実行しましたが、思ったようには終わりませんでした」

■カル・クラッチロー(MotoGP 6位)
「過去3戦は転倒で3度リタイアしてきました。そのうちの2回は自分のせいではありませんでしたが、今回はなんとしても完走しなければなりませんでした。しかし、トップと24秒差というのは、思っていたような結果ではありません。今日は4位になれるペースでした。しかし、ストレートで僕よりみんなが速くて、集団から逃げきることができませんでした。アンドレア・ドヴィツィオーゾがストレートで6回か7回ほど僕をパスしました。そのためにリズムが崩れ逃げきれなくなりました。でもお互いを尊重しあったいいバトルでした。ほかのライダーとのバトルも楽しいものでしたが、正直もっといい結果を出したかったです。しかし、今日は完走しなければならなかったので6位という結果に満足しています」

■ダニ・ペドロサ(MotoGP 8位)
「よくない一日になりました。ウォームアップで、とても不可解な転倒をしました。タイヤはすでに温まっていたのですが、ブレーキングしたときになんの前触れもなくフロントから滑りました。残念ながらマシンはダメージを受け、グローブを外したら指が切れていました。でも、レースに出場することはできました。セカンドマシンを使わなければならず、スタートでクラッチを放したら、マシンがうまく反応しませんでした。クラッチをリリースしたら滑り始めました。それで4番手から13番手までポジションを落としてしまいました。さらにブレーキングにも問題があり、調整しようとしましたがブレーキング時にマシンをコントロールすることができませんでした。それに合わせるのが大変でしたが、最後はいくつかポジションを上げることができました。でも最終ラップにうまくブレーキングができず、クラッチローに抜かれ、さらにポジションを落としてしまいました」

■スコット・レディング(MotoGP 13位)
「かなりフラストレーションがたまるレースでした。一歩前進したと思ったら、二歩戻ったような気分です。なにもかもうまくいっていないように感じます。自分で自分を落ち込ませているような気もします。チームが全力で問題の解決策を見つけようとしてくれているので、このように考えるのはチームのためにもよくありません。チーム一丸となってがんばろうと話し合っているのですが、今回はなにも前進することができませんでした」

■ニッキー・ヘイデン(MotoGP 16位)
「今週は思ったように進みませんでした。しかし、ウォームアップでいいペースを見つけることができ、レースではすばらしいスタートを切ることができました。もしかしたら今年一番のスタートだったかもしれません。でもバックストレートの最後で(ジャック)ミラーが僕を押し出し、コース外を走らなければいけなくなりました。そのため、最後尾にポジションを落としましたが、全力で追い上げました。何人かオーバーテイクした後、バズに追いつきましたが、彼をオーバーテイクすることはできませんでした。今日はすばらしいペースがあり、とても安定していたのですが、2戦連続で1周目に最後尾にポジションを落としてしまい、そこから追い上げなければならなかったのは残念です。その反面、あきらめず多くのライダーをオーバーテイクできたのは、すばらしいペースがあったからと満足しています。終盤にタイヤのパフォーマンスが落ちたとき、少しチャタリングがあってコーナリングが難しくなりました。それでも満足してフィニッシュすることができました」

■ユージン・ラバティ(MotoGP リタイア)
「今日はオープンクラスの優勝を目指して戦いましたが転倒してしまいました。しかし、大事なことは転倒するまで安定して走っていたということです。一生懸命プッシュしていたし、転倒の直前に自己ファステストを出すことができました。フロントに少し問題があり、10コーナーの立ち上がりで転倒しました。同じようなコーナーで何度か前触れがあっただけに残念な転倒でした。今週は新しいスイングアームを使ってとてもいい仕事ができました。すばらしいポテンシャルを感じていますし、安定して走ることができました。今年初めてのレース中の転倒で、あまりいいレースウイークにはなりませんでしたが、ドイツでは運気を変えられるようにがんばります」

■ジャック・ミラー(MotoGP リタイア)
「とてもいいスタートを切ることができました。ユージーン・ラバティと少し接触して、ラインを外れましたが、その後リカバーしました。最終コーナーではバウティスタをパスしようとしましたが、リアタイヤに誰かが接触して転倒しました。レースウイークを通してかなりいい感触があり、ペースも悪くなかったので、このような結果になり残念です。毎週一生懸命がんばっています。ザクセンリンクでレースするのが楽しみです。アッセンではレース経験を積めず、とても残念です。たくさんの周回を無駄にしてしまいました。引き続きがんばって取り組めば、次のドイツではすばらしい仕事ができると思います」

■ヨハン・ザルコ(Moto2 優勝)
「レース序盤はとても難しく、前を走るティト(ラバト)をオーバーテイクするのは簡単ではありませんでした。しかし、いいバトルができました。とても激しかったです。そのうちティトが逃げ始めようとしていましたが、いいペースがあったので、彼をパスして逃げきる方がいいと思い、その通りに走ることができたので最高の気分です。優勝することができてチームに感謝したいです。すばらしい週末になりました。この瞬間を楽しみたいです」

■ティト・ラバト(Moto2 2位)
「とてもいいスタートを切って3番手につけることができました。そしてジョナス(フォルガー)に追いつこうとしましたが、ヨハンと接触してしまい少しタイムをロスしました。その後、追い上げて徐々にジョナスに追いつき、前に出てからはヨハンとのギャップを広げようとしましたができませんでした。今日のヨハンは僕より速かったので、2位になれてよかったです。チームの仕事に満足しています。自分のパフォーマンスもよかったと思います。アッセンで初の表彰台を獲得できてうれしいです。次のザクセンリンクではベストを尽くしてヨハンとのギャップを縮めたいです」

■サム・ロース(Moto2 3位)
「前の2人についていけるライダーがいないことを証明するレースになったと思います。ティトとヨハンとはバイクが違うし、それを考えれば、いい仕事ができたと思います。最初は集団の中でもまれ、なかなか前に出られませんでしたが、前に出たときには2人とは離れていました。今日の結果にはとても満足しています。一生懸命がんばりました。次も表彰台に上がれるようにがんばります」

■中上貴晶(Moto2 13位)
「最初のスタートはうまくいって、7番手までポジションを上げられました。しかし、レッドフラッグになり再スタートとなりました。再開されたレースでは1コーナーのライン取りに失敗して、後続グループに飲み込まれてしまいました。大混戦の中で序盤にペースが上がらずポジションを落としたのが痛かったです。後半はペースを上げることができて、13位までポジションを上げられましたが、納得のいかない結果に終わりました。次戦ドイツでは、混戦の中でもパフォーマンスを発揮できるような状態に仕上げたいです」

■ファビオ・クアルタラロ(Moto3 2位)
「本当は優勝したかったのですが、無理でした。しかし、レースウイークを通して自分たちの仕事には満足しています。木曜日からいいスタートを切ることができました。そして決勝レースでは、トップグループに加われました。最終ラップではセクタ3に入る前にミゲル(オリベイラ)をオーバーテイクしました。彼はそこがとても速いからです。でも、彼も(ダニー)ケントも僕をパスして、再びリードすることはできませんでした。優勝できませんでしたが、今回の表彰台獲得はとてもうれしいです。トップのライダーたちと戦えたことも、とてもうれしく思います」

■ダニー・ケント(Moto3 3位)
「厳しいレースでした。レース中ずっと激しいバトルが繰り広げられていました。そんなレースで、再び表彰台に上がることができてとてもうれしいです。その上、チャンピオンシップリードも広げることができました。今日はスリップストリームがあまりきかず、スピードに少し苦戦しました。風があったため、グループのトップに立つのも難しく、落ち着いて走るのが大変でした。でも、7人の集団の中でレースをしていると、数えきれないくらいのバトルがあるので、ほかのことはなにも考えられません。最終ラップは本当に一生懸命プッシュしましたが、最終コーナーはブレーキングが少し早すぎました。でも(エネア)バスティアニーニの前でフィニッシュできたので全体的には満足しています。彼がチャンピオンシップの一番のライバルです。今日は目標を達成できました」

■エネア・バスティアニーニ(Moto3 6位)
「今日はもっといい結果を出せたと思います。トップグループのバトルはとても厳しく、思ったように走ることが全くできませんでした。正直、何人かのライダーの戦略は好きではありませんでした。でもこのカテゴリーは激しい戦いになるし、こうしたことは起こります。集団についていくのに苦戦しました。少し遅れるたびにタイヤに負担をかけることになりましたが、なんとかギャップを縮めました。もっといい結果でレースをフィニッシュしたかったので残念です。次のドイツではいい結果を残せるように引き続きがんばります」

■尾野弘樹(Moto3 14位)
「予選が22番手だったし、グリッドが悪かったので、一つでもポジションを上げようと全力を尽くしました。しかしすごく大きな集団になり、何台いたのか、自分の後ろに何台いるのか全くわからない状態で走っていました。混戦の中で走っていても、なかなか抜くことができず、苦しいレースでした。でも落ち着いて冷静に走れていたし、次につながるレースになりました。次のドイツも初めて走るサーキットなので、初日からコース攻略に挑みたいです」

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