[YAMAHA]JMX Rd.3 IA1は安原が10 / 9位で総合9位

■大会名称:2015全日本モトクロス選手権第3戦中国大会
■カテゴリ:IA1クラス
■開催日:2015年5月17日(日)
■会場:広島・グリーンパーク弘楽園
■レース時間:(30分+1周)×2ヒート

第2戦の関東大会から約1ヵ月、序盤戦を締めくくる第3戦中国大会が、広島県の世羅グリーンパーク弘楽園にて開催された。快晴となった決勝日は4千人を超える観客が詰めかけ、最高峰クラスIA1をはじめとする全クラスのレースを楽しんだ。「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」は、エースの平田優が怪我のために今大会も欠場したが、安原志が YZ450FMで参戦。IA2には前回の第1ヒート、アクシデントでリタイアとなった「YAMALUBE RACING TEAM」の渡辺祐介が、しっかりと体を治してYZ250Fでエントリー、世羅グリーンパーク弘楽園のダイナミックなコースでライバルたちと熱いバトルを繰り広げた。

3戦目を迎えた最高峰クラス。今シーズンよりIA1にステップアップした安原志にとってはこの第1ヒートが5レース目。しかし、最高峰の壁はそう簡単に崩せるものではなかった。第1ヒート、スタートでは上位グループに入ったものの1周目は9番手。その後は7番手に順位を上げるも、すぐに9番手に順位を落とし、前方の三原拓也(カワサキ)をはじめとするライバルに照準を合わせるも、攻略できないまま中盤を迎える。

すると、後方から追い上げてきたYZ450Fを駆る田中教生(TEAM TAKASE with YAMAHA)、伊藤正憲(YSP浜北大橋Racing・Muc-off)が安原に接近。ここで安原はバトルを繰り広げるが、勢いのある2人にかわされ、最後は10位でフィニッシュとなった。ヤマハトップは、2周目に転倒しほぼ最後尾から追い上げた田中の8位、そしてこれに伊藤が9位で続いた。

優勝は1周目からトップをキープ、中盤に転倒して後方の熱田孝高(スズキ)との差を詰められながらトップを守り切った小方誠(ホンダ)。2位は熱田。3位は新井宏彰(カワサキ)とのマッチレースを制した小島庸平(スズキ)となった。

第2ヒート、安原はまずまずのスタートから、ショートカットの1周目の混戦の中、全体の中間あたりで1周目をクリア。2周目には8番手として、再び上位を追う展開となる。安原は速いペースの序盤ですぐに7番手に順位を上げると、後方から田中、新井からの猛追を受けながらも中盤まで順位をキープするが、7周目に新井、9周目に田中にかわされ9番手に順位を落としてしまう。その後は、田中にくらいつくも徐々に離されて単独走行となった安原だったが、最後までリズムを崩さずに走り切り、田中に続く9位でチェッカーを受けた。

トップは第1ヒートに続き、序盤から先行した小方が優勝して完全勝利。2・3位争いは、成田、三原、熱田、そして1周目の転倒から追い上げてきた新井によるバトルとなる。この中でまず三原が2番手となるが、熱田が終盤に成田、三原をかわしそのまま2位でチェッカー。3位は、順位を落とした2名をかわす大逆転で新井が獲得した。

IA2:渡辺が両ヒート入賞で総合5位

前大会、レース中のアクシデントでリタイアとなった渡辺祐介は、幸い大きな怪我もなく、万全の状態でこの第1ヒートに臨んだ。スタートはアウト側のグリッドを選択した渡辺は、混戦を避け、アウト側から多くをパスして、1周目を8番手につける。一方、前大会に国際A級のレースで初優勝を遂げた岡野聖(フライングドルフィン サイセイ)がヤマハトップの 7番手とする。

前半から積極的に前を狙いたい渡辺だったが、パッシングが難しいコースと混戦で、一旦11番手まで順位を下げてしまう。この間に竹中純矢(スズキ)、富田俊樹(ホンダ)が先行を許すこととなるが、3番手までは大きな開きがなく、十分に表彰台を狙えるポジションでレースを進める。

ところが、5周目に転倒。これで15番手あたりまで順位を落とすが、ここから挽回を開始するとライバルたちを次々にかわし15周目には5番手へ。その後一つ順位を落としてしまったが、6位でチェッカーを受けた。また、岡野は序盤でポジションを上げて4番手でレースを進め、中盤には能塚千尋(カワサキ)と3位争いを展開。最後まで攻略できなかったものの表彰台に後一歩の4位で第1ヒート終えた。なお、優勝は1周目からトップを守り切った竹中、2位は富田となった。

第2ヒート、スタートで出遅れて中団にも見込まれたまま1周目を終えた渡辺。2周目には、15番手あたりと厳しいスタートとなる。しかし、ここから第1ヒートと同様冷静なレース運びを見せる。混戦から少しずつ集団がばらけはじめると、一人一人を丁寧にかわしていき5周目には9番手、7周目あたりには5番手集団を視野に捉えるまでにジャンププアップを果たす。

後半に入っても渡辺の勢いは止まらず、前を走るサンタナ・ルカス・ケンジ(スズキ)とともに、順位を上げ9周目にはついに入賞圏内の6番手に浮上。さらに前を目指した渡辺は、サンタナを照準に追撃を開始すると、ジリジリとその差を縮めると13周目、ついにパッシングに成功。その後は、サンタナとのマッチレースとなるが、最後までそのプレッシャーをしのぎ、第1ヒートを上回る5位でチェッカーを受けた。

上位陣は第1ヒートと同様に竹中がオープニングラップからトップをキープし、これを田中雅己(ホンダ)、富田、能塚らが追う展開となった。レースは竹中と富田との接近戦で、最終ラップまでもつれ込んだが、富田が逆転で優勝。一方の竹中は、アクシデントで後退し変わって能塚が2位、田中が3位でレースを終えた。

レディース:安原さやが3位、今季2度目の表彰台を獲得

レースは序盤、邵洋子(ホンダ)、竹内優菜(ホンダ)、畑尾樹璃(カワサキ)がトップグループを作り、その後方にYZを駆る伊集院忍(TEAM KOH-Z)と安原さや(名阪レーシング)が続く。この中で、3周目に邵が転倒で脱落。これに変わって竹内がトップに浮上すると、これに食らいつけたのは畑尾のみ、伊集院と安原は徐々に離されてしまう。

伊集院と安原は、序盤ほぼ同じペースでの周回を重ねるが、4周目に安原が逆転し伊集院が追う立場となるも、少しずつ安原が引き離していく。しかしこの時点で上位2人とは大きな差が開いていたため単独走行となった安原は最後までポジションを守り3位でフィニッシュ。開幕戦に続き、今季2度目の表彰台を獲得した。一方伊集院も順位を守って今季最高となる4位とした。上位も順位は変わらず竹内が今季2勝目、畑尾が2位として3戦連続表彰台を獲得した。

コメント
■IA1:安原志選手談(10位/9位:総合9位)
「この大会も、スタートを決めること、そして上位ライダーにしっかりとついていくことを目標に臨みました。第1ヒートは、上位グループにつけることができましたが、思った以上に序盤のペースが上がらず、さらに中盤以降、疲労も加わって順位を落としてしまいました。第2ヒートも同じようなポジションでレースをスタートし、序盤は順位を上げることもできたのですが、小さなミスがきっかけになって離され、そこから挽回しようすると、それがまた小さなミスを生むという悪循環に陥ってしまいました。排気量が上がった中でまだマシンを自分のものにできていないし、ギャップの多いラインを選んで疲労をためてしまったりと経験不足が露呈したレースとなりました。ここまで6ヒートを終えて、序盤の混戦で簡単に順位を落とすことがなくなったのは成長した部分ですが、やはりもっとマシンのことを知る、そしてミスをなくす。またミスをしてもリカバリーできる力をつけることが大切だと痛感しました。今週はダグさんとのトレーニングも予定しています。SUGOでは少しでも成長した姿を見せますので、ぜひご期待ください」

■桂健久YAMAHA FACTORY RACING TEAM監督談
「序盤3戦を終えましたが、目標を達成するのは簡単なことではありません。10/9位というのは、現在の実力どおりの結果なのでしょう。ただ、今回は実力を100%出せていないはずです。でも実力を出し切ることも、また実力なのです。その原因は、マシンを完全に自分のものにできていないことが大きいと思います。コーナーのこなし、ラインの選び方など、やはりマシンを自分のものにしてこそ決まってくるからです。マシンを乗りこなせないことで体力も使い、後半に疲労が出てしまう。トップライダーに対してスピードが足りないことも含め、すぐに解決できることではありませんが、課題として認識しチームとしてよい方向へと導いていければと思います。それでも安原選手も着実に成長しています。序盤で簡単に順位を落とさなくなったし、第1ヒートで見つかった課題を、次のレースに修正することもできるようになってきました。今週はダグさんとのトレーニングを予定しています。いろいろなことに気づき、考える機会とし、次のSUGO大会でも進化した姿を見せてくれることでしょう」

■IA2:渡辺祐介選手談(6位/5位:総合5位)
「結果には満足していませんが、ダグさんのアドバイス、そして前回の反省からの改善があり、内容は良かったと思います。特に追い上げのなかで1周1人という目標を立て、自分をコントロールしながらそれを実行できたのは良かったですね。第2ヒートのサンタナ選手とのバトルも、諦めずについていってかわし、その直後の追撃とプレッシャーからポジションを守ることもでき、フィジカル、メンタル、スキルともにアップできていることを実感しました。スタートについては、集中する時間など念入りにダグさんにアドバイスをもらいました。完璧にはまだ遠いですが、反応の速さには手応えを感じています。それでも課題は多く残っています。まずは序盤の走りの改善です。過去、前に出ようとする気持ちが強すぎて何度も失敗してきたため、逆に抑えすぎる傾向があり、勝負とキープのバランスを最適化する必要があるのです。そしてトップスピードの向上など、あげれば切りがありませんが、自分の中で常に意識することで、前進していると感じています。今週は再びダグさんとトレーニングできます。次のSUGOではまた成長した姿を見せることができると思うので、ぜひ楽しみにしていてください」

■IA2:佐藤光幸YAMALUBE RACING TEAM監督談
「今回は渡辺選手のアメリカ合宿で指導に当たってくれたダグ・デュバックさんに、現況把握と、アドバイザーとして来日してもらいました。成績こそ表彰台には届きませんでしたが、また一つ成長を遂げた大会になりました。前大会ではスタートで遅れ、そこから抜こうとして無理にアクセルを開け、転倒して最後はリタイアと散々な結果でした。その後に反省して今大会に臨んだ訳ですが、序盤に転倒があるなど、前戦と同じ状況になったところで冷静に周回を重ね、マシンプールまで持っていったのは合格に値します。次は富田、竹中、能塚選手らとバトルできる状況を作ること。もちろん、彼らとはまだ差がありますが、一緒に走ることで次の課題がみえてくると思います。それを詰めていくのが大変ですが、ライダーを育成する我々のミッションとして正面から取り組みたいと思います。今週は引き続きダグさんとのトレーニングを予定しているので、SUGOでは少し成長した渡辺選手の姿を見ていただけることでしょう」

■レディース:安原さや選手談(3位)
「土曜日の公式練習で大きなクラッシュがあり、少し体を痛めていました。欠場も考えましたが、有効ポイント制がなくなった中で、ノーポイントはかなり大きなマイナスになります。そこで、ポイント獲得を目指し出場を決定しました。決勝も痛みがあり、体はきつかったのですが、上位のライダーが転倒して4番手に上がったところでスイッチが入りました。あと一つで表彰台という思いが良い走りに繋がったのだと思います。終わった後は、痛みもあったのですが、それ以上にホッとしました。ただ第2戦がとても不甲斐ないレースだったため、かなり走り込んで戦う準備をしてきたし、一番好きなコースでもあるので、トップの2人とまったく勝負にならなかったことは残念でなりません。SUGOは相性の悪いコースですが新型YZはとても良く走ってくれます。次こそはスタートをきっちり決め、ライバルと勝負します」

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