[HONDA]MotoGP Rd.5 決勝 今季3度目のポールポジションを獲得したマルケスは4位

5月17日(日)、第5戦フランスGPの決勝は、不安定な天候となったフリー走行、予選から一転、青空が広がる絶好のコンディションとなりました。サーキットに集まった観客は約9万3000人。ル・マンで開催される2輪のグランプリでは、過去最高の観客数となりました。

これまでにない盛り上がりの中で迎えた決勝レース。シーズン3度目のポールポジション(PP)を獲得し、ウォームアップでもトップタイムをマークしたマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、今季2勝目に向けて着々と前進していました。しかし、決勝日は気温と路面温度がレースウイークで最も高くなったことが、Honda勢にとって逆風となり、厳しい戦いを強いられました。

マルケスは、スタート直後の2コーナーの進入で、接触を避けるためにラインを外さなければなりませんでした。そのため2コーナーでオーバーランを喫し、オープニングラップは4番手にポジションを落としました。そこからの追い上げに周囲は期待しましたが、フロントのグリップに苦しみ、3周目には5番手、5周目には6番手と、厳しい戦いに。しかし、レース終盤には、先行するブラッドリー・スミス(ヤマハ)をパス、さらにアンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ)も抜いて4番手に浮上。ラスト数周は、この3台による激しい4番手争いとなりますが、追走する2人を振りきったマルケスが4位でチェッカーを受けました。今季3度目のPPからスタートしたにもかかわらず、4位という厳しい結果となったフランスGPですが、ランキング4位の座はキープしました。

マルケスの後方では、そのほかのHonda勢も厳しい戦いを強いられていました。予選8番手から決勝に挑んだダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が、2周目の3コーナーで転倒を喫し、再スタートしますが16位でフィニッシュ。4番グリッドから7番手を走行していたカル・クラッチロー(CWM LCR Honda)は8周目に転倒してリタイア。予選15番手のスコット・レディング(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、14番手を走行していた4周目に転倒、予選18番手のジャック・ミラー(CWM LCR Honda)も12番手を走行していた15周目に転倒リタイアという、Honda勢にとっては試練の大会となりました。

今大会、オープンカテゴリーでトップグリッドの14番手につけたニッキー・ヘイデン(Aspar MotoGP Team)が、決勝でもオープントップとなる11位でフィニッシュ。チームメートのユージン・ラバティが初のポイント獲得となる14位でチェッカーを受けました。

Moto2クラスは、予選6番手から決勝に挑んだトーマス・ルティ(Derendinger Racing Interwetten)が、好スタートから5周目にトップに立つと、後続との距離をキープして今季初優勝を果たしました。予選4番手からトップグループに加わったティト・ラバト(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、終盤、ヨハン・ザルコ(Ajo Motorsport)を抜いて2位でフィニッシュ。ランキングトップで予選3番手から好スタートを切り、地元の声援を受けてルティを追走したザルコは、終盤にペースを落として3位でフィニッシュしました。今季ベストグリッドの5番手で決勝に挑んだ中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)は、今季ベストの7位でフィニッシュしました。

Moto3クラスは、トップグループが9台まで膨れ上がる激しい戦いとなりました。最終ラップには、ロマノ・フェナティ(KTM)、エネア・バスティアニーニ(Gresini Racing Team Moto3)、フランシスコ・バグナイア(マヒンドラ)、雨の予選で31番手という厳しいグリッドから猛烈に追い上げたランキングトップのダニー・ケント(LEOPARD Racing)の4台によるし烈な戦いとなり、フェナティが優勝。バスティアニーニが開幕戦カタールGP以来の表彰台となる2位でフィニッシュし、すばらしい追い上げを見せたケントが4位でチェッカーを受けました。

Moto3クラスは5戦を終えてケントが総合首位。バスティアニーニが総合4位から2位へと浮上。今大会、転倒リタイアに終わったエフレン・バスケス(LEOPARD Racing)が総合3位へとポジションを落とし、優勝争いに加わりながら転倒リタイアとなったファビオ・クアルタラロ(Estrella Galicia 0,0)も、総合4位へと1つポジションを落としました。しかし、依然として上位4位までをHonda勢が独占。次戦の巻き返しが期待されます。

コメント
■マルク・マルケス(MotoGP 4位)
「今日は気温がかなり上がりました。今週はこのようなコンディションで走ったことがありませんでした。4周目には、フロントエンドにかなり問題があることに気付きました。すべてのHondaのマシンが同じ問題を抱えていたと思います。実際にフロントグリップを失って、たくさんの転倒がありました。本当に厳しい戦いとなりました。今日は天気がよくなったので、気温が上がってコンディションが変わることは分かっていました。自分たちには追い風になると思っていたのですが、足を引っ張られる方に影響してしまいました。集めたデータをもとに、今回のレースから学ばなければなりません」

■ニッキー・ヘイデン(MotoGP 11位)
「チームはすばらしい仕事をしてくれました。これまでと違って、今回はグリッド前方からのスタートだったので、とてもよかったです。レースではいいスタートを切ることができました。そして序盤は自分のポジションを維持することができました。昨夜にチームが調整してくれたおかげでうまく機能しました。オープンのトップでフィニッシュできたのは、ボーナスのような感じです。また、ファクトリーマシンのライダーたちと戦えてよかったです。僕は(マーベリック)ビニャーレス(スズキ)の前にいましたし、(ダニロ)ペトルッチ(ドゥカティ)とはいいバトルができました。しかし、残り10周くらいで電子制御に問題が出て、終盤に向けてペースを抑えられてしまいました。2速のときのマシンの挙動がおかしかったのですが、とにかく今回の結果とポイントはうれしいです。今年は厳しい戦いが続いていたので、チームには礼を言いたいです。今はこの結果を楽しみ、次のムジェロに向けてバッテリーをフルに充電して臨みたいです」

■ユージン・ラバティ(MotoGP 14位)
「今日の目標はポイントを獲得することでした。その目標を達成することができました。今週もメカニックがいい仕事をしてくれました。ここ数戦はいいセッティングがありました。しかし、このサーキットはこれまでとは全く違うレイアウトなので、金曜日はあまり自信がありませんでした。そのため、フロントエンドを大きく変えなければならず、タイヤの選択をミスをして2度も転倒してしまいました。しかし、決勝ではいいスタートを切ることができました。2コーナーが渋滞していて、ほかのライダーと接触してコースを外れてしまい、かなりポジションを落としてしまいました。厳しい結果になると思いましたが一生懸命がんばり、できる限り追い上げて、今シーズン初のポイントを獲得することができました。とてもうれしいです。この調子で今後もレースを続けられることを願っています」

■ダニ・ペドロサ(MotoGP 16位)
「レース序盤で転倒してしまい残念でした。なぜ転倒してしまったのかあまりよく分かりません。ただフロントエンドをなくしてしまいました。ハンドルバーが曲がってしまいましたが、とにかくレースを完走したかったので、エンジンをリスタートさせ、レ—スに戻りました。ポジティブなテストになりました。まだ改善の余地はあります。体調面は少しよくなっています。これからさらに前進できることを願っています」

■カル・クラッチロー(MotoGP リタイア)
「Honda勢は、みんなフロントグリップに苦戦していたようです。でもこれが転倒の理由ではありません。足がリアブレーキペダルから外れ、そのときにフロントブレーキを握ってしまったのが転倒の原因でした。チームには本当に申し訳ないと思っています。レース終盤には、少しずつフィーリングが戻ってきて、前を走る集団で戦えると思っていました。しかし、これが今日の限界でした。転倒したとき、マルク(マルケス)のすぐ後ろにいましたが、トップグループとはかなり離れていました。トップグループを走っているマシンがかなりフロントグリップがあったようです。チーム一丸となって、次戦のムジェロではいいレースができることを願っています」

■スコット・レディング(MotoGP リタイア)
「レース序盤はフロントグリップが見つけづらく、とても難しい状況でした。だんだん、それもよくなっていったので、自分のペースを取り戻そうとしていました。しかし、6コーナーでフロントが巻き込んでしまい、レースが終わってしまいました。とても残念です。レースウイークを通じてフロントの問題に苦しみました。問題の解決策を見つけようとがんばってきましたが、解明できませんでした。ムジェロはとても好きなサーキットなので楽しみです。ここで立ち直れると思います」

■ジャック・ミラー(MotoGP リタイア)
「すばらしいスタートを切ることができ、とてもうまくいっていました。レースの進め方にも満足していたし、6周ほどで(ニッキー)ヘイデンとペトルッチのすぐ後ろにいました。でもフロントのグリップが足りず、ペースが落ちていきました。しかし、マーベリックに追いつかれ、パスされたので、彼についていって様子を見ることにしました。その2周後の4コーナーで切り返すとき、フロントから転んでしまいました。レースではこうしたことは、起きるものですが、路面温度が昨日よりも20℃ほど高かったので、それに向けた準備があまりできていませんでした。ここで学んだことをムジェロで生かしたいと思います」

■カレル・アブラハム(MotoGP リタイア)
「また完走できず、ノーポイントで終わりました。信じられません。予選を終えてとてもいい感触だったのでレースが楽しみでした。でも14周で終わってしまい、ピットに戻らなければなりませんでした。データを検証してこの問題から学びたいと思います。早くこの状態から脱出しなければなりません」

■トーマス・ルティ(Moto2 優勝)
「楽なレースではありませんでしたが、スタートしてすぐにマシンの調子がとてもいいことが分かったので、自信を持って走ることができました。チームには本当に感謝しています。レースウイークを通して、すばらしい仕事をしてくれました。ヨハン(ザルコ)より、もう少し速いペースで走れるかもしれないと思い、序盤からアタックしようとしました。しかし、ヨハンのペースが速かったので、落ち着いていこうと思いました。その後、ヨハンをパスすることができて、ギャップを広げられました。あとは集中して走りました。長いレースでした。この勝利はとてもうれしいです。残りのシーズンも楽しみです」

■ティト・ラバト(Moto2 2位)
「マシンの状態がよかったので、とてもうれしいです。いいレースができましたが、再び優勝争いをするためには、次のムジェロでもっと前進しなければなりません。今大会も表彰台に上がるために一生懸命取り組んできました。チームに本当に感謝しています」

■ヨハン・ザルコ(Moto2 3位)
「目標は優勝することでした。スタートはよかったし、序盤はレースをリードすることができました。そして逃げきろうとしましたが、(トーマス)ルティが速く、終盤はティト(ラバト)もいい走りをしていました。序盤は快適に走ることができたのですが、ティトの方がコーナリングスピードはよかったように思います。最後はティトについていこうと思いましたが、3番手をキープする作戦に変更しました。最終的に3位でのフィニッシュになりましたが、最高の気分です。母国グランプリだったので、ファンは喜んでくれたと思います。チャンピオンシップはまだリードしているので、完ぺきな仕事ができました」

■中上貴晶(Moto2 7位)
「いいスタートを切って1周目に3番手につけることができました。しかし、昨日の予選でできた1分37秒台での連続周回が今日はできず、トップグループから少しずつ後れました。今日は5位で終われるレース内容だっただけに、残念でしたが、おととしのマレーシアGP以来のシングルフィニッシュとなったので、大きく前進できたと思います。次のイタリアGPも好きなサーキットなので、今回の課題を克服できるようにがんばりたいです」

■エネア・バスティアニーニ(Moto3 2位)
「楽なレースではありませんでした。後方からスタートし、ポジションを上げるために一生懸命プッシュする必要がありました。そのためタイヤをかなり消耗しました。終盤の優勝争いでは、リアのコントロールを失い、2つポジションを下げてしまい、それを取り戻すのが難しかったです。最終的に2位になれて満足しています。ここ数戦は、好不調の波がありましたが、ヘレスのテストで問題を解決することができました。フロントエンドの感触がよくなり、とてもうまく乗りこなすことができました。ここからはもっと安定した走りができると思います」

■ダニー・ケント(Moto3 4位)
「31番グリッドからのスタートだったので優勝したような気分です。厳しいレースになることは分かっていましたが、序盤でとてもうまく走ることができ、自分のペースをすぐにつかみ、一歩一歩前に近づいていきました。でも追い上げるためにリアタイヤをかなり使ってしまいました。もし、いいグリッドからスタートしていれば、2位以下を引き離すことができたと思います。でも今日の4位は、チャンピオンシップを考えると価値があります。そしてリードを37ポイントに広げられました。今週末の結果には満足しています」

■尾野弘樹(Moto3 11位)
「32番グリッドという厳しいグリッドでしたが、なんとか追い上げて11位でフィニッシュできました。チームメートのダニー(ケント)についていきたかったのですが、今日は絶対に完走しようと思っていたので、限界を超えないようにベストを尽くしました。第3戦アルゼンチンGPに続いて2度目のポイント獲得ですが、次回はシングルフィニッシュを目標にがんばりたいです」

■ファビオ・クアルタラロ(Moto3 リタイア)
「今日のレースはとても速いペースで走ることができたし、それをキープすることができました。一番大変だったのはストレートでした。今日はだれ一人オーバーテイクすることができませんでした。そのためコーナリングでがんばらなくてはならず、ストレートではほかのライダーがギャップを縮めてきました。これでは優勝は無理だと分かりました。前に出てペースを落としたりと、すべて試しましたが、ダメでした。今日の走りには満足していますが、ムジェロではもっといい走りができるようにがんばります」

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