[HONDA]MotoGP Rd.5 フリー走行 接戦の中クラッチローが4番手、マルケスは5番手

第5戦フランスGPの1日目フリー走行は、厚い雲が何度も空を覆い、いつ雨が降り出してもおかしくない不安定な天候の中で行われました。しかし、時折り青空が広がるなど、終日ドライコンディションとなり、選手たちはセットアップに集中しました。

第3戦アルゼンチンGPで今季初の表彰台獲得となる3位になり、第4戦スペインGPでは4位と調子を上げているカル・クラッチロー(CWM LCR Honda)は、1度目の走行で4番手につけると、午後のセッションでも4番手をキープ。今季2回目の表彰台登壇に向けて好スタートを切りました。

1度目のセッションはところどころウエットパッチが残る難しいコンディションでしたが、クラッチローは路面が乾いていくにつれてペースを上げることに成功。両セッションともに、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)、ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)、ブラッドリー・スミス(ヤマハ)らとトップタイム争いに加わり、ファンを喜ばせました。RC213Vのパフォーマンスを確実に引き出しているクラッチローの2日目以降の走りに注目されます。

ディフェンディングチャンピオンでフランスGP2連覇を狙うマルケスは、1度目、2度目の走行ともに好調な走りを見せました。最終的に5番手タイムとなりましたが、前戦スペインGPで苦しい走りを強いられた左手小指の骨折は完治に向かっており、久しぶりに伸び伸びとした走りを披露しました。昨年の大会の予選では、1分32秒042というすばらしいタイムでポールポジションを獲得しています。初日のマルケスのベストタイムは1分33秒670。いろいろなセットアップに取り組んだというだけに、2日目のタイム短縮に大きな期待が寄せられます。

4戦ぶりに復帰のダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、7番手で初日を終えました。路面コンディションが微妙だった1度目のセッションでは慎重な走りで13番手となりましたが、2度目の走行で7番手までポジションを上げました。しかし、手術をした右腕前腕部は完全な状態ではなく、徐々に調子を取り戻していく意気込みです。2013年の大会ではライバルを圧倒して優勝。125cc、250cc、MotoGPと3クラス制覇を成し遂げています。今年の大会では、マルケスとともに表彰台登壇が期待されます。

前戦スペインGPの後に行われた公式テストで好調な走りを見せたスコット・レディング(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、1度目の走行で6番手とまずまずのスタートを切りました。しかし、2度目のセッションではほとんどタイムを更新できず14番手へとポジションを落としました。課題はフロントタイヤのグリップ。2日目では、この問題を改善して今季ベストグリッドを狙います。

Hondaのオープンカテゴリーマシン「RC213V-RS」で出場する4選手は、ルーキーのジャック・ミラー(CWM LCR Honda)が13番手と好調なスタートを切り、ニッキー・ヘイデン(Aspar MotoGP Team)が17番手、カレル・アブラハム(AB Motoracing)は21番手、ユージン・ラバティ(Aspar MotoGP Team)が23番手という結果でした。

Moto2クラスは、前戦スペインGPで今季初の表彰台となる3位でフィニッシュしたティト・ラバト(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)がトップタイムをマーク。2番手にトーマス・ルティ(Derendinger Racing Interwetten)、ルイス・サロム(Paginas Amarillas HP 40)と続き、ラバトから1秒差以内に14台という接戦になりました。中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)は、トップから1.035秒差の16番手。予選ではさらに接近戦になることが予想され、2日目のポジションアップに気合を入れています。

Moto3クラスは、総合首位で3連勝中のダニ−・ケント(LEOPARD Racing)がトップタイムをマーク。以下、リビオ・ロイ(RW Racing GP)、ルーキーのファビオ・クアルタラロ(Estrella Galicia 0,0)、総合2位のエフレン・バスケス(LEOPARD Racing)、総合4位のエネア・バスティアニーニ(Gresini Racing Team Moto3)と続き、Honda勢が上位5番手までを独占しました。尾野弘樹(LEOPARD Racing)はトップから1.345秒差の17番手。2日目はタイム短縮とトップ10入りを目指します。

コメント
■カル・クラッチロー(MotoGP 4番手)
「今日はそれほど悪くありませんでした。あまり得意なサーキットではありませんが、だんだん慣れてきました。かなり楽しんでいますが、うまく走れているとはいえません。明日も前進できるようにスタッフとデータを見直して、朝のフリー走行と午後の予選に備えたいです。このサーキットはタイヤの選択がとても難しいので、2度目の走行ではユーズドのリアタイヤを使いました。ほかのライダーたちとは違うプランだった思いますが、レースディスタンスを走っても、かなりうまく機能しました。とてもうれしいです」

■マルク・マルケス(MotoGP 5番手)
「今日はとてもうまくいきました。レースに向けていい準備ができたので、うれしい一日となりました。それだけではなく、引き続きいい方向で走行するために役立つ興味深いテストも行うことができました。今日の最終的なポジションは5番手でしたが、フィーリングはとてもよかったです。明日も前進できるようにがんばり、自分のできることをしっかりやらなければいけません。これが僕の正しいやり方です」

■ダニ・ペドロサ(MotoGP 7番手)
「長い間走ることができませんでしたが、今日は久しぶりに走ることができました。しかし、いい感触を見つけたり、スピードやタイヤに慣れるに少し時間がかかりました。それに加えて、気温が低いときのこのサーキットは簡単ではありません。ペースはまだ物足りないですが、徐々に前進することができたと思います。午後のセッションでは、いろいろよくなりました。明日に向けてエネルギーを蓄えるために、今夜はできる限りリラックスしたいです」

■ジャック・ミラー(MotoGP 13番手)
「今日は、前進することができました。マシンがとても快適になったのでうれしいです。走っていて快適に感じられるようになってきました。ヘレスよりいいのは確かです。今日はいいスタートが切れました。引き続き前進しなければなりませんが、ここまでのところはとても満足しています」

■スコット・レディング(MotoGP 14番手)
「午前中は微妙な路面コンディションでしたが、まずまずのタイムと順位でした。しかし、フロントのグリップに苦戦しました。午後も同じような問題に苦しみました。新品タイヤを入れたときに、ユーズドタイヤに比べてあまりよくなりませんでした。こういったことは、あまりないことです。でも、今年になって同じようなことを何度か経験してきました。もう少しフロントグリップといい感触を得るために、何か方法を考えてみなければなりません」

■ニッキー・ヘイデン(MotoGP 17番手)
「午前中はところどころ路面が汚れていましたが、それでもたくさんのインフォメーションを集めることができました。チームはすばらしい仕事をしてくれました。そのおかげで前進することができました。グリップを見つけて自信をもってブレーキングができるように、今日は2台のマシンに取り組みました。ル・マンは難しいサーキットです。ハードブレーキングができるようにしなくてはいけません。そのためにはバランスのいいマシンが必要になります。今日は、もっといいスタートを切ることができたと思いますが、ヘレスの初日よりはいい感触でした。明日も引き続きこの方向で仕事を進めたいです。そしてシャシーと電子制御を改善したいと思います」

■ユージン・ラバティ(MotoGP 23番手)
「このサーキットを走るのは久しぶりなので、初めてのような気分でした。今日はたくさん周回することができました。しかし、フロントエンドに問題がありました。終わったときには、これほど後ろのポジションになっているとは思いませんでした。ほかのサーキットでは、順調にセットアップが進んだのですが、ここではグリップがなく、特にフロントに自信が持てませんでした。プッシュしましたが、思ったようにタイムを上げることができませんでした。マシンのフィーリングもよくはありませんでした。明日はもっとマシンを合わせていきたいと思います」

■ティト・ラバト(Moto2 1番手)
「まだ金曜日なので、トップタイムをマークしたとはいえ、地に足をつけなければなりません。でも、今日はとてもいい仕事をすることができました。マシンはとてもうまく機能しています。昨シーズンの戦略でいくことに決め、1度目のセッションからピットに戻りませんでした。それがうまくいきました。とても速く走ることができたし、ル・マンのMoto2におけるファステストラップに近いタイムを出すことができました。レースに向けて、非常に重要なデータをたくさん集めることもできました。自信はあります。引き続き、力強い走りができるようにがんばります」

■トーマス・ルティ(Moto2 2番手)
「ル・マンはとてもいい思い出があります。先週はアラゴンでいいテストをすることができました。今日もとてもいい感触でした。セットアップはかなりいい状態ですが、まだ改善の余地があります。天気はよくなりそうで、気温も上がることでラップタイムも上がると思います。引き続きこの調子で取り組み、予選ではフロントローを獲得できるようにがんばりたいです」

■中上貴晶(Moto2 16番手)
「16番手というポジションほどには、悪くないと思います。今日は午前、午後と42ラップまでタイヤを使い、フィーリングを確かめました。最後に新品タイヤを入れてタイムを上げようと思ったのですがクリアラップが取れず、タイムを伸ばせませんでした。もし、ちゃんと走れていれば0.3秒は短縮できたと思うし、シングルに入るタイムは出せたと思います。先週のアラゴンテストで試した旋回性を上げるセッティングの方向性を継続しています。このサーキットはタイムが接近しているので、明日も引き続きセッティングしたいと思います」

■ダニー・ケント(Moto3 1番手)
「いいスタートが切れました。マシンのフィーリングはとてもいいです。まだ少し調整が必要ですが、引き続きがんばりたいです。明日はもっと前進できると思います。ラインをキープして、ブレーキングを安定させたいです。もちろん、すべてのレースで優勝できるようにがんばっていますが、今大会も、なるべくたくさんポイントを稼げるようにがんばりたいです。そして、安定した走りをしたいです」

■リビオ・ロイ(Moto3 2番手)
「最後の周に少しミスをして1コーナーではらんでしまいました。タイムを更新するアイディアがあったので残念でした。今日は最初からいい感触があり、すぐに自分のリズムをつかむことができました。そして、常にプッシュすることができました。チームと一緒にビデオを見直さなければなりませんが、まだ改善の余地はあると思います」

■ファビオ・クアルタラロ(Moto3 3番手)
「今日はとてもうまくいきました。最初のセッションは、昨日の雨の影響で路面はまだ濡れているところが多く、路面温度も低く難しいコンディションでした。そのため、あまりリスクを負わないようにしました。2度目のセッションはとてもうまくいきました。明日に向けていいペースをつかむことができました。タイヤに関しても、とてもいい仕事ができたと思います。予選のセッションを前にしていい状態です。明日のフリー走行もこの調子で引き続き取り組みたいです。そして日曜日へ向けてなるべくいい状態にしたいです」

■尾野弘樹(Moto3 17番手)
「朝はコンディションが悪くて攻めきれませんでした。2度目の走行でセッティングは変えずに乗り方を変えてみたら、とてもフィーリングはよくなりました。まだまだいけそうなので明日は、さらに乗り方を変えて、いろいろトライしたいです。前戦スペインGPで転倒したときに左の脇腹を痛めて、それが今回の走行に影響していました。今日は、走行した後に痛みが増したので、明日はひどくならないように走ろうと思っています」

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