[HONDA]MotoGP カタール・ロサイル公式テストレポート

3月26日(木)〜29日(日)にかけて行われる、開幕戦カタールGPに向けて、最後の調整の場となるカタール公式テストが、3月14日(土)〜16日(月)までの3日間、ドーハ郊外にあるロサイル・インターナショナル・サーキットで行われました。

今季、HondaのMotoGPマシンでMotoGPクラスに出場する8選手が参加し、プレシーズンプログラムをすべて終了しました。

昨年のワールドチャンピオンで、3年連続でのタイトル獲得を目指すマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、カタールテストを総合2番手で終えました。初日、2日目と開幕戦を想定した走行を繰り返しながら、最終確認を行いました。最終日が雨になり、走行がキャンセルされたため、総合2番手のままでテストを終了しましたが、準備は万端です。

マルケスは、マレーシア・セパンで行われた2度のテストとカタールでのテストで、仕様の異なる車体、電子制御、エンジンセットアップのテストを行ってきました。今年は、ファクトリー・オプションで戦わなければならないメーカーのうち、ドゥカティとスズキとアプリリアが、特別ルールにより、オープンカテゴリーで参加します。そのため、昨シーズン以上の接戦が予想されます。ファクトリーオプションとオープンでは使えるタイヤが異なり、その差が顕著に出るロサイル・インターナショナル・サーキットでは、上位14人のライダーのベストタイムの差が、0.903秒でした。そんな中マルケスは、決勝を想定した走りで安定したラップを刻み、3年連続でのタイトル獲得に向けて、万全の状態で最後のテストを終了しました。

チームメートのダニ・ペドロサは、今回のテストでは、仕様の異なるフロントフォークをテストし、コーナー進入のフィーリングを改善することに成功しました。テストの最終日には、リアエンドの改善に取り組む予定でしたが、雨のために走行がキャンセル。そのため、完全にメニューを消化したとは言えませんが、テストをこなしながら、接戦の中で6番手タイムをマークしました。2月に行われたマレーシアテストでは、充実の走行となりました。カタールテストは、やや不完全燃焼となりましたが、「やれることはすべてやりました。あとは開幕戦を待つばかりです」と、カタールGPの開幕を待ちきれない様子でした。

カル・クラッチロー(CWM LCR Honda)は、HondaのMotoGPマシンで初めてのシーズンを迎えます。前回のマレーシアテストでは総合3番手。カタールテストでも、総合7番手とまずまずの内容でした。カタールの2日間の走行では、軽い転倒を喫しましたが、ケガはなく、攻めの走りができるようになってきたと、上り調子をアピール。6番手のペドロサとの差はわずか0.042秒。走るたびにタイムを上げているだけに、今季の活躍に期待が集まっています。

カレル・アブラハム(AB Motoracing)は、HondaのワークスマシンであるRC213Vのエッセンスがふんだんに盛り込まれたオープンマシン「RC213V-RS」ですばしいタイムをマーク。カタールテストを11番手で終了しました。何人かのファクトリーオプションのライダーをしのぐタイムに気分は上々。ショーワのサスペンションとNISSINのブレーキを使用する数少ないMotoGPライダーだけに、そのコンビネーションのよさを証明することになりました。

MotoGPクラスで2年目のシーズンを迎えるスコット・レディング(Estrella Galicia Marc VDS)は、昨年はオープンマシンでしたが、今年はファクトリーオプションのRC213Vで参戦します。マレーシアとカタールのテストでは、新しいマシンの慣熟走行に重点を絞り、着実にタイムを上げて13番手でした。ワークスマシンのポテンシャルを、まだ完全に引き出しているとは言いきれず、これからのスキルアップに期待です。

ニッキー・ヘイデン(Drive M7 Aspar)と、新たにチームに加わったユージン・ラバティ(Drive M7 Aspar)は、RC213V-RSを駆り、16番手と19番手でテストを終了しました。マレーシアとカタールでは、ニューマシンへの慣熟走行とデータ取りに集中しました。Moto3クラスからステップアップしたジャック・ミラー(CWM LCR Honda)も、着実に前進して最終テストを終了。RC213V-RSのパフォーマンスに手応えを感じていました。

Hondaにとって2015年シーズンは、3年連続17度目の個人タイトルと、5年連続22度目のコンストラクターズタイトルを目指すシーズン。世界中が注目する開幕戦カタールGPが、まもなく開幕します。

コメント

▼マルク・マルケス(総合2番手 1分55秒091)
「最終日が雨でキャンセルされたのは残念でした。でも、満足できるテストとなりました。いずれ、ほかのサーキットでどのような走りができるのか分かりますが、この冬の進展にはポジティブな評価ができます。あと1.5週間でカタールから始まるシーズンが楽しみです。今回のテストがレースに近い日程で行われたので、レースは白熱すると思います。ここ2日間のタイムシートを見て分かるように、差は非常に小さいです」

▼ダニ・ペドロサ(総合6番手 1分55秒582)
「残念ながら、今日はコースに出られませんでした。まだテストしなければならないことがありましたが、かないませんでした。テスト期間はこれで終わりです。すぐに最初のレースです。チャンピオンシップが始まるのが楽しみです。プレシーズン中の進展はポジティブなものでした。そして、毎日前進できました。バレンシアのテストのころに比べると、かなりいい形になってきました。いよいよ開幕戦です。戦闘モードに入らなければなりません」

▼カル・クラッチロー(総合7番手 1分55秒624)
「今日は走れなくて残念でした。数週間後に控えたカタールのレースのためには、もっとHondaのマシンについて学ぶ時間が必要だったと思います。もちろん、これはほかのみんなも同じです。あとはレースウイーク入ってからがんばる必要があります。だれもが、シーズンのスタートを楽しみにしています。僕もそうです」

▼カレル・アブラハム(総合11番手 1分55秒765)
「正直なところ、セパンのときよりもうまくいくと思っていました。このサーキットはセパンよりも好きです。ここでは、これまでのテストでやってきた作業に集中できました。ブレーキやサスペンションといった新しいパーツに少しずつ取り組み、とてもうまくいきました。マシンは完ぺきに仕上がりましたし、すべてがうまく機能しました。ソフトタイヤのフロントとハードタイヤのリアで最速タイムを出せました。これは非常にポジティブなことです。ただ、改善の余地はあったので、今日走れなかったのは残念です。それでも満足しています。シーズン開幕に向けて準備は整いました」

▼スコット・レディング(総合13番手 1分55秒803)
「また一歩前進できました。これで少し上位のライダーに近づけました。今回のようにギャップを縮めることが目標でしたので、とても満足しています。また、ロングランもこなしました。レースを想定した際のラップタイムはまだまだですが、タイヤの耐久性や、ライディングスタイル、燃費などを確認できました。ソフトタイヤでロングランをこなしましたが、タイヤがうまく機能してきているので、もう少し速さが出てくるでしょう」

▼ニッキー・ヘイデン(総合16番手 1分56秒104)
「タイムがだいぶ上がってきました。フィーリングも安定性も、すべてがよくなりました。チームはすばらしい仕事をしました。あるエリアでは、マシンの感触が本当に向上しました。ジオメトリーを変えたところうまくいきました。開幕戦に向けて準備を進めてきましたが、今日は大きく前進できました。1ラップに約2分かかるサーキットで、トップと1.1秒差というのは、それほど大きなギャップではないですし、いい結果で終えられました。今季のMotoGPクラスは接戦になり、おもしろいと思います」

▼ユージン・ラバティ(総合19番手 1分56秒342)
「セパンのときに比べて、マシンをかなりうまく機能させられるようになりました。あとは大きな調整をせず、自分自身をサーキットに合わせていくだけです。最良のバランスを見つけるために、シャシーに集中しました。また、電子制御のテストもしました。フィーリングには満足しています。速くなりましたし、ポジティブなラップタイムを出せました。マシンは安定しています。ハードブレーキングを安心してかけられるタイヤなので満足しています」

▼ジャック・ミラー(総合22番手 1分56秒758)
「今日、ガレージでハンドルバーを握ったとき、マシンはすばらしいフィーリングでした。でも、それだけで終わりました。ふだんはテスト後に、あまりチームと話し合いをしたり勉強はしません。でも、今日はかなり時間があったので、データを検証し、比較したり、これからどうするかを決めたりしました。これでさらに準備が整ったのではないでしょうか。最終日がキャンセルになったことで、ライディングの時間は減りましたが、2週間後のグランプリでは、もっといい内容になっていることを願っています」

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