[YAMAHA]MotoGP第2回セパン・テストが終了、ロッシ、ロレンソが開幕に向けさらに前進

第1回IRTA公式テストから2週間、データ分析を終えたMovistar Yamaha MotoGPのV・ロッシとJ・ロレンソが、セパン・インターナショナル・サーキットを再び訪れ2回目のテストに参加。初日は天候に恵まれず難しいコンディションとなったが、ロッシがトップタイムをマークする好調ぶり。ロレンソも5位と健闘した。

1回目のテストでも力強い走りを見せていたロッシは、今回も開始早々から順調にペースを上げてトップに浮上。気温が上昇するにつれて全体のペースが上がってくるとロッシもすぐに反応してトップを奪い返し、2分00秒414のベストラップでトップをキープしたまま8時間という長いセッションを終了した。

一方、チームメイトのロレンソには苦労も見えた。2分02秒099へと上げて一時はトップに立ったものの、滑りやすい路面にセッティングを合わせきれない。それでも新しくなったギアボックスには満足しており、何度もトライを繰り返しながらトータル51ラップを走破。ラップタイムを2分01秒162まで短縮して5位につけた。ロッシとの差は0.748秒。

ふたりは午後の最も暑い時間帯に休憩をとり、コンディションが回復してから再度テストに取り組む予定だったが、嵐が近づいていることを知らせるフラッグが振られた次の瞬間には、マレーシア特有の変わりやすい気候がセパン・サーキットを直撃。ロッシとロレンソは貴重なテストの時間を無駄にしないよう、果敢にも雨のなかをコースインしてウエット用セッティングをテスト。しかしセッション終了予定の30分前にレッドフラッグが提示され、この日の走行は終了となった。 天候の変化によりロッシとロレンソはラップタイムを更新することができなかったが、それぞれ1位と5位を獲得した。

セパンテスト1日目(2月23日)結果(気温:32度 路面温度:45度)


セパン レコードラップ: M・マルケス 2分01秒150(2014年)
セパン ベストラップ: M・マルケス 1分59秒791(2014年)

2月24日(2日目)ロレンソが復調して2位
昨日の嵐が去り、明るい太陽のもとで行われたテスト2日目。絶好のドライ・コンディションに恵まれたMovistar Yamaha MotoGPのJ・ロレンソとV・ロッシは、多くのテスト項目をこなしてそれぞれ2位と6位を獲得した。

1日目は5位に留まったロレンソだったが、ひと晩ゆっくりと休養をとったあとは本来の調子を取り戻した様子。午前中はいくらか涼しいものの路面は依然として滑りやすい状況のなか、序盤からペースを上げて早々にトップに立った。その後もコンスタントに2分00秒台で周回を重ねながら、しっかりとマシンのフィーリングをつかむと、ついには2分台の壁を破り1分59秒902を記録。最終的にはトップから0.058秒という僅差で2位を獲得した。

チームメイトのロッシも好調をキープしており、セッション開始から1時間後にロレンソの記録を上回る2分00秒393でトップに浮上。これで一時はヤマハの1-2となったが、ロッシは残りの時間で多くのテスト項目に取り組み、また3日目のためにタイヤを温存するためセッションを早めに切り上げた。ベストラップは2分00秒308。トップから0.464秒差で6位となった。

セパンテスト2日目(2月24日)結果(気温:34度 路面温度:52度)


セパン レコードラップ: M・マルケス 2分01秒150(2014年)
セパン ベストラップ: M・マルケス 1分59秒791(2014年)

2月25日(3日目)ロレンソが自己最速タイムで2位
Movistar Yamaha MotoGPは25日、2015シーズン2回目の公式テストを終了。J・ロレンソとV・ロッシはこの3日間で多くのテスト項目をこなし、ギアボックスを最新化するなど、YZR-M1のセッティング作業を集中して取り組んできた。

テスト最終日の今日は、午前中のセッションでタイムアタックを行い、気温が高くなった午後からは決勝を想定したロングランに挑んだ。ロレンソは午前中に1分59秒437を記録して2位に上がると、走行終了までそのポジションをキープ。このタイムは2回のテストを通じて自己最速の記録で、トップとの差は0.322秒だった。午後からはロングランをスタートさせたが、過酷な暑さのなかで順調な走行が困難となったため、決勝シミュレーションを完了する前にテストを切り上げた。

一方のロッシは、1分59秒833のベストタイムでトップから0.718秒差の5位。午後のセッションではロレンソと同様、決勝距離を走り切るためのセッティングを煮詰めきれなかった。

チームはこのあとヨーロッパの拠点へ戻るが、ヤマハのエンジニアたちは一旦、日本に帰国し、2015年型YZR-M1の開発をさらに一歩前進させるためにデータ分析を行う。チームが再び集結するのは3月中旬にカタールで行われる最終テスト。それに続いて、いよいよ新しいシーズンが幕を開ける。

セパンテスト3日目(2月25日)結果(気温:35度 路面温度:55度)

セパン レコードラップ: M・マルケス 2分01秒150(2014年)
セパン ベストラップ: M・マルケス 1分59秒791(2014年)

J・ロレンソ選手談(3日目:2位/1分59秒437):
「今日はセパン・サーキットでの自己最速タイムを記録することができた。2週間前の1回目テストのときよりコンマ2秒も速くなったんだ。コース・コンディションは前回よりも悪くなっていたから、それだけマシンが進化したと言うことができると思う。それに2分00秒台を何度も繰り返して記録できたことも良かった。気温が最も高くなった3時半からレース・シミュレーションに挑戦したが、あの暑さのなかではマシンのフィーリングも良くないし、ラップタイムとペースを高いところでキープするのが非常に難しく、ブレーキングも思いきりできないような状態だったので途中で走行を中止した。

他のライダーたちも、みんなこの時間帯にシミュレーションを行っていたので、同じように問題にぶつかったに違いない。でも全体的には、今回はとても有意義なテストになったと思っている。エンジニアたちが必要としていた情報やデータも十分に収集することができたので、次回、カタールで行われるテスト、そしてそれに続く開幕戦までに、さらに改良が進むことを期待している。それまで僕は、いつものようにハードなトレーニングに取り組み、準備を怠らずに最高の状態でシーズンを迎えたい。またM1に乗る日が待ち遠しいよ」

V・ロッシ選手談(3日目:5位/1分59秒833):
「ラップタイムにも順位にも満足はできていないけれど、最終的には有意義なテストになったと思う。タイムアタックのときにはいつも多くのマシンに前を塞がれていて、プッシュするタイミングに恵まれなかったのが残念だ。それがなければもっと速く走れていたし、3位までには入れたはずなんだ。テスト項目としては、ニューマシンのなかでとくに改良を進めたい新しいギアボックスとマシン・セッティングについて引き続き作業を行い、またユーズド・タイヤでの走行性アップにも取り組んだ。次回はカタールだが、コースが変わればメーカー間のバランスも変わると思うので、自分たちのレベルを知るのには良いチャンスになるだろう。カタールでどのような走りができるか、そして開幕戦でライバルとどのような戦いができるか、今から楽しみだよ」

津谷晃司談(MS開発部 モトGPプロジェクトリーダー):
「セパン・サーキットでの第2回公式テストを成功のうちに終了。ここマレーシアではバレンティーノ、ホルヘとも主に新型ギアボックスをテストし、非常にフィーリングが良かったばかりでなく、ふたりから貴重なフィードバックがありました。この3日間は作業もとても順調で、多くのテスト項目を予定通りにこなすことができました。もちろん、まだ課題は残っていますが、新しいシーズンのスタートとしては満足できるものになったと思っています。ふたりの努力に感謝。おかげでフィードバックとデータを得ることができたので、我々はこれからも全力で取り組み、さらに開発を進めて次のテストまでにしっかりと準備を整えます。また、その開幕戦ではぜひ優勝し、世界中のヤマハファンを喜ばせたいと思っています」

M・メレガリ談(Movistar Yamaha MotoGP チームディレクター):
「最終日、午前中はすべてが順調でラップタイムもとても良かった。しかし午後になってレース・シミュレーションを開始した頃には、気温がかなり高くなっていてマシンの状態も変わってしまったため、良いペースをつかむことはできなかった。この3日間のテストのなかで得られたデータをエンジニアたちが持ち帰り、次回のテストまでに、暑さのなかで十分なパフォーマンスを発揮するための方法を探すことになる。全体を通じては、テストのほとんどに満足できたし、ライダーたちも、その他のメンバーも同様に本当によく頑張ってくれた。しっかり準備を整えてカタールを迎えることができるだろう」

B・スミス選手談(3日目:6位/1分59秒833):
「最終日は好調で、6位を獲得することができた。チームも僕自身も昨日までにほぼ完璧というところまでテストプランをこなしたが、電子制御システムやクラッチなど、今日も引き続き試したい項目がいくつか残っていた。そこで主に3つの項目をテストし、そのうちのふたつについては明らかな進歩が見られたので満足している。このような小さなことの積み重ねが、実際のレースのなかでは大きな役割を果たしてくれるのだと思う。

ラップタイムでは今回の目標にしていた1分59秒台を達成することができた。マシンのベース・セッティングもしっかりできあがっているので、次回、こことはまったく異なるタイプのカタールへ行ってもそのまま使えるかどうか見極めたい。全体としてはとても充実した良いテストができたと思う。今回はカルのほうが少し速かったが、もう少しでサテライト勢トップに近づくことができる。僕らのペースもとても良かったし、チームの仕事ぶりにも、僕自身の走りも満足しているよ」

P・エスパルガロ選手談(3日目:11位/2分00秒490):
「ちょっと残念な結果。最終日はあまり思うようにいかなかったよ。最初にコースインしたときにはとてもフィーリングが良かったのに、ニュータイヤを装着してタイムアタックしようとしたら遅いマシンにじゃまされてしまって…。彼をパスするためにかなり無理をして結局、転倒してしまったんだ。タイミングが悪いというか、コース・コンディションで言えば、気温が上がる前の絶好のチャンスだっただけに残念。これでメインのマシンを修復しなければならなくなったため2台目に乗り換えてもう一度トライしたけれど、タイム更新のチャンスは簡単には巡ってこなかった。しかもそのあとは路面温度が高くなって走行自体が難しくなったので一旦ストップ。

少し落ち着いてから再開したが、今度は技術的な問題が出てしまって、またペースを落とさざるを得なかった。そして何とかすべてを整えてもう一度コースに入ったときには、走行時間があと30分しか残っていなかったんだ。つまり、午前中の走行で転倒したあと僕は、頑張り過ぎて逆効果になることを恐れるあまり自分を縛り過ぎてしまったのだと思う。激しくプッシュせずに好結果を導くことを考えていたんだ。結果的に、今回のテストを予定通りにこなすことができず非常に悔しい。次のカタールでは、セパンでの経験と、そこで得られたデータを駆使してさらに前進したい。別のサーキットを走るのはとても楽しみ。でもその前に、セパンでもう1日、2016年型ミシュラン・タイヤをテストする予定もあるんだ」

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