[HONDA]MotoGP Rd.18 決勝 マルケスが最終戦でシーズン13勝の最多記録を樹立

2014年の最終戦バレンシアGPは、予選5番手から決勝に挑んだマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、難しいコンディションの中ですばらしい走りをみせ、今季13勝目を達成しました。これに先立って行われたMoto3クラスとMoto2クラスの決勝は、ドライコンディションで行われましたが、最後に行われたMotoGPクラスは、断続的に雨が降る難しいコンディションとなり、最後まで緊張感あふれる戦いとなりました。その中で、2列目から好スタートを切り、11周目にトップに立ったマルケスが、以降でライバルを圧倒するスピードを披露。30ラップのレースで真っ先にチェッカーを受けました。

これでマルケスはシーズン13勝。1997年にミック・ドゥーハンがHondaで達成した、シーズン12勝のシーズン最多優勝記録をブレイクし、新記録を樹立しました。今年は、MotoGPクラスで歴代トップタイ記録である開幕10連勝を、史上最年少で達成。第15戦日本GPでは、史上最年少記録で2年連続チャンピオンを獲得しました。さらに、第17戦マレーシアGPでは、シーズン最多となる13度目のポールポジション(PP)を獲得。そして最終戦では、シーズン最多優勝記録を樹立する、すばらしい一年となりました。

チームメートのダニ・ペドロサは、予選3番手から決勝に挑み、レース中盤にはトップを走るマルケスと2番手のバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)との差を着実に縮めました。しかし、レース中盤から終盤にかけて、雨脚が強まったことでペースをセーブ。3位をキープするための走りに切り替えてフィニッシュしました。今年は1勝を含む10度の表彰台で総合4位という成績でした。

2人の活躍により、Repsol Honda Teamは、2年連続でチームタイトルを獲得。個人総合、コンストラクターズタイトルも合わせて、MotoGPクラスのタイトル三冠を2年連続で果たしました。

この大会は、レース前半と後半に雨脚が強くなり、フラッグ・トゥ・フラッグとなる難しいレースでした。そのため、中盤までトップグループにつけていたホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)とアンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ)が、レインタイヤを装着したマシンにチェンジするといった、難度の高い判断が要求されました。Honda勢は、全員がスリックタイヤのまま走り続け、ステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)が8位。Hondaの市販レーシングマシン「RCV1000R」に乗るスコット・レディング(GO & FUN Honda Gresini)が10位でフィニッシュしました。

以下、ニッキー・ヘイデン(Drive M7 Aspar)が13位、来年型のオープン車となる「RCV213V-RS」で出場の青山博一(Drive M7 Aspar)が15位、ファクトリー車の「RC213V」で出場のアルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)が16位、「RCV1000R」で出場のカレル・アブラハム(Cardion AB Motoracing)が17位という結果でした。

Moto2クラスは、前戦マレーシアGPでタイトルを獲得し、今季11度目のPPを獲得したエステベ・ラバト(Marc VDS Racing Team)と、予選4番手のトーマス・ルティ(Interwetten Sitag)による優勝争いが展開。最終ラップで、ガス欠症状が出たラバトをパスしたルティが今季2勝目を挙げました。ラバトは僅差の2位、ヨハン・ザルコ(AirAsia Caterham)が3位でフィニッシュしました。

前戦まで総合2位のミカ・カリオ(Marc VDS Racing Team)と総合3位のマーベリック・ビニャーレス(Paginas Amarillas HP 40)は、オープニングラップに接触してともに転倒リタイア。この結果、カリオが総合2位、ビニャーレスが総合3位となりました。総合4位は、今大会でシーズン2勝目を挙げたルティでした。

予選22番手から決勝に挑んだ中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)は14位。予選35番手の長島哲太(Teluru Team JiR Webike)は26位でフィニッシュしました。

Moto3クラスは、タイトル王手で今大会を迎えたアレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0)が3位でフィニッシュ。ライダーズタイトルを獲得しました。今大会、アレックス・マルケスが自力でタイトルを獲得するためのシナリオは、3位で以内でフィニッシュすることでした。しかし、トップ集団は7台前後に膨れあがる激戦となり、選手たちは目まぐるしくポジションを入れ替えました。そんな中でもアレックス・マルケスは、見事3位でフィニッシュしました。これで、MotoGPクラスでタイトルを獲得した兄のマルクとともに、史上初の兄弟でのチャンピオンが誕生しました。

タイトルを争うジャック・ミラー(KTM)が優勝して総合2位。アレックス・マルケスのチームメートのアレックス・リンスは、5位でチェッカーを受け、総合3位でシーズンを終えました。6位でフィニッシュのエフレン・バスケス(SaxoPrint-RTG)は総合4位でした。

コメント
■マルク・マルケス(MotoGP 優勝)
「今日は本当に最高の一日になりました。タイトルを獲得したもてぎもうれしいレースでしたが、今日はそれ以上です。アレックス(マルケス)がMoto3のタイトルを獲得しました。そして自分は、最終戦のバレンシアGPで優勝し、一年を締めくくれました。弟もHondaも、すばらしい仕事をしたので、彼のシーズンを祝いたいです。このようなシーズンを繰り返すことは難しいと思いますし、盛大に祝いたいです。今日のレースでは、転倒を喫した第14戦アラゴンGPのことを思い出しました。雨が降り、マシンを換えるかどうかを考えたからです。今日は作戦が成功し、最後は落ち着いて走れました。厳しいレースでしたが、楽しめました。少し苦しんだ部分もありますが、今シーズンのチームの努力に感謝しています」

■ダニ・ペドロサ(MotoGP 3位)
「今年は、自分にとって最高のシーズンではありませんでした。満足はしていません。しかし、この状況からポジティブな面を持ち帰らなければなりません。なぜなら、今年は多くのことを学んだからです。明日から数日の間テストがあります。その次の2月のテストに向けて、マシンの力を最大限引き出せるようにがんばりたいです。今日のレースは難しかったです。コースの一部で雨がかなり降り、ほかの部分はドライでしたので、ペースをキープするのが大変でした。リスクを負わなければならず、同時に、注意深く走る必要がありました。前の2レースでポイントを獲得していないので、今日は表彰台に上がれてよかったです」

■ステファン・ブラドル(MotoGP 8位)
「思っていたよりもいいペースで走れるようになっていたので、レースではもっといい結果を期待していました。しかし、序盤に雨が降り始め、思うようなペースで走れませんでした。正直、チームとHondaの最後のレースを、転倒で終わりにはしたくない、という思いがありました。このサーキットは得意なコースではないですし、それを思えば、今日の結果を受け入れなければなりません。今シーズンは、もっといい結果を期待していましたが、起伏があり、簡単ではありませんでした。チームとの3年間はとても楽しかったです。チームとともに、僕を信じてくれた監督に、本当に感謝しています。そして、最大限のサポートをしてくれたスポンサーに感謝したいです」

■スコット・レディング(MotoGP 10位)
「最終戦でトップ10フィニッシュができて、うれしく思っています。コンディションはトリッキーでしたが、タイヤのアドバンテージを使えました。前の集団とはそれほど離れていなかったので、最後までベストを尽くして追いました。しかし、タイヤが消耗し始めてからは、ロングコーナーでのスピニングが激しくなり、苦労しました。それでも、全体的にはすばらしい週末でした。チームへの感謝を込めて、いい結果で終わりたかったです。そして、その通りの結果を出せました。ほかのオープンクラスのHonda勢よりも、かなり速かったです。チャンピオンシップでも、Hondaのオープンクラスでトップになることができ、とてもうれしいです」

■ニッキー・ヘイデン(MotoGP 13位)
「朝のウォームアップはいいペースで走れました。トップグループともそれほど差はなかったので、決勝ではいいレースができるのではないかと、期待しました。マシンの状態はよくなっていました。序盤に降り出した雨にもそれほど不安はなく、気持ちよく走れました。しかし、終盤の雨は、タイヤが消耗していたせいなのかとても滑りやすく、最終的に13位でフィニッシュしました。難しいレースでした」

■青山博一(MotoGP 15位)
「レース中に何度も雨が降る、難しいレースになりました。正直、マシンをチェンジしてもいいと思えるほどの雨量でした。けれども、雲の流れが朝のウォームアップのときと似ていたため、これ以上降ることはないだろうと思い、そのまま走り続けました。もっと上でゴールしたかったですが、今大会は新しいマシンで出場したので、セットアップを詰めきれませんでした。レギュラーライダーとしての最後のレースになりました。今後は、テストライダーとしてマシン開発に取り組みながら、レースに出場したいです。グランプリを走るようになって11年。一つの区切りとなりました。これまで応援してくれたすべての人に感謝したいです」

■アルバロ・バウティスタ(MotoGP 16位)
「残念ながら、今回のレースはシーズンを象徴するレースになりました。序盤はセカンドグループでバトルすることになり、雨が降り始めてからは、状況が悪化しました。フィーリングをつかめず、思うように走れませんでした。今大会は、Hondaとの最後のレースでしたので、このような結果に終わってとても残念です。僕のキャリアの中で、最も厳しいシーズンになりました」

■カレル・アブラハム(MotoGP 17位)
「昨日は予選23番手という最悪の状態でしたが、17位でフィニッシュできました。スタート直後は、タイヤのスライドが激しかったのですが、雨が降り始めてからのフィーリングはよく、楽しく走れました。そのため、前のグループに追いつけました。しかし、路面が乾き始めてからは、それ以上差を縮めることができず、青山選手に抜かれてしまいました。今年は終了しましたが、来年はもっといいレースができると確信しています。とても楽しみです」

■トーマス・ルティ(Moto2 優勝)
「なにが起きたのか信じられない気持ちでした。最終コーナーを抜けたとき、最初はイエローフラッグが出ていて、ティト(ラバト)がペースを落としたのかと思いました。ティトのマシンのコンディションがよくなかったため、抜くことができました。今日のティトはすごくいい走りをしていましたし、ミスもしませんでした。そして、シーズンを通じて彼はすばらしい走りをしました。それだけに、本当に信じられない気持ちです。こういう形でシーズンを終えられて、とてもうれしいです」

■エステベ・ラバト(Moto2 2位)
「優勝でシーズンを締めくくれず残念でした。ルティとのバトルは大変でした。1秒たりともリラックスできませんでした。彼は全力でプッシュしていました。今日は気温が低く、かなりスライドしました。その分、燃料を消費しました。そして、最終コーナーから立ち上がったときに、小さな問題があり、ルティに勝利を譲ることになりました。ファンには申し訳ない気持ちです。それでも、忘れられないシーズンになりました。獲得ポイントの記録を塗り替えることができ、うれしいです」

■ヨハン・ザルコ(Moto2 3位)
「今日は勝てると思っていたのですが、朝のウォームアップで転倒してしまい、ちょっと自信をなくしました。そのため序盤は、ドミニク・エージャーター(Technomag carXpert)とフランコ・モルビデリ(Italtrans Racing Team)とのバトルになり、その間に、ラバトとルティに離されてしまいました。前の2人に追いつこうと全力を尽くしましたが、少しずつ離されました。ウォームアップでひどいダメージを受けたマシンを修復してくれた、チームとスタッフには心から感謝しています。おかげで、こうして表彰台に立てました」

■中上貴晶(Moto2 14位)
「厳しいレースになることは予想しており、その通りの戦いになりました。予選が22番手でしたし、ウォームアップでは多少、マシンの状態が改善されましたが、後方からの追い上げのレースになり、とても厳しかったです。序盤は転倒車が多く、かなり混乱しましたが、レースが落ち着いてきたころには8番手争いのグループの後ろにいました。最終的に14位と、納得のいかないレースでしたが、ベストは尽くせたと思います。来年に向けて、すぐにテストが始まるので、気持ちを切り替えていきたいです」

■長島哲太(Moto2 26位)
「今日も痛み止めを飲んで走りました。それがよかったのか、足の痛みはそれほど感じませんでした。しかし、足をかばっているせいか、腰が痛くて辛いレースでした。今日は最後まで走りきろうと、ペースを考えて走りましたが、後半には自己ベストを更新できました。グランプリへのチャレンジは、ひとまずこれで終了ですが、またグランプリに戻ってこられるよう、ほかのカテゴリーでもがんばりたいです。応援していただいたすべての人に感謝したいです」

■ミカ・カリオ(Moto2 リタイア)
「1周目の転倒は、ほかのライダーの愚かなミスが原因でした。このような形でMarc VDS Racing Teamとの仕事を終えるとは、思ってもみませんでした。(マーベリック)ビニャーレスはブレーキングポイントを逃して僕に接触し、2人とも転倒してしまいました。唯一よかったことは、僕を巻き込んだのが彼だったことです。そうでなければ、ランキング2位を逃すところでした。少なくとも表彰台に上がりたかったので、このような結果を受け入れるのは難しいです。2つの目標を果たせなかったからです。キャリアで初となる、300ポイント以上を獲得することと、18レースすべてで完走することが目標でした。それでも、チームでチャンピオンシップの1位と2位を獲得でき、最高のシーズンとなりました。2011年以来サポートしてくれた、Marc VDS Racing Teamのすべての人に感謝したいです。最高の関係でした。僕のキャリアで最高の時間を一緒に過ごせました」

■アレックス・マルケス(Moto3 3位)
「とてもうれしいです。複雑な状況の中、本当にいろいろなことがあるレースでした。けれども、昨日はとても強さを感じていたので、落ち着いて戦えるとは思っていました。レース中はずっと気持ちよく走れていました。獲得したタイトルは、今シーズンをがんばってきた証です。辛抱を決して忘れず、常に前進していこうと取り組んできたことが報われました。クリーンなレースでタイトルを獲得したいと思っていました。そして、その通りのレースができました。難しい状況でしたが、最終的にクリーンな走りで、タイトルを獲得できました」

■アレックス・リンス(Moto3 5位)
「マシンの感触はあまりよくありませんでしたが、もう一度やりたいくらいとても楽しいレースで、あっという間に終わりました。リアタイヤが持ちそうになかったので、レースに勝てるチャンスはないことが分かりました。そこで、チームメートを助けることにしました。今の自分があるのは、彼のおかげだということは、忘れてはいけないことです。2010年から一緒に走ってきました。そしてこの2年で、彼は大きく前進しました。そのおかげで僕も成長できました。彼のチャンピオン獲得を祝いたいです。また、一緒にがんばってくれたチームに、感謝したいです」

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