[HONDA]JRR Rd.8 決勝 JSB1000は高橋巧がレース1で2位に入り、ランキング2位でシーズンを終える

MFJ全日本ロードレース選手権の最終戦は、三重県の鈴鹿サーキットで開催されました。JSB1000は2レース開催となり、7戦目と8戦目。そのほかのクラスのライダーにとっては、6戦目の戦い。そして、全クラスがタイトル決定戦となりました。

JSB1000で初のタイトル獲得に挑む高橋巧(MuSASHi RT ハルクプロ)は、ランキング2位から逆転チャンピオンを目指しました。ランキングトップである中須賀克行(ヤマハ)との差は7ポイント。高橋巧は両レースを優勝しても、中須賀がどちらも2位の場合は、1ポイント差の総合2位となります。高橋巧のチャンピオン獲得は、両レースでトップを獲得し、どちらかのレースで、中須賀が3位以下になるのが条件です。中須賀の順位に左右される厳しい戦いでした。また、前戦で3位に入ったことで、ランキング5位に浮上した山口辰也(TOHO Racing with MORIWAKI)と、その山口を4ポイント差で追う、ランキング4位の柳川明(カワサキ)の戦いや、今年の鈴鹿8耐に参戦したジョシュ・フックが、F.C.C. TSR Hondaからスポット参戦したことにも、注目が集まりました。

11月1日(土)、予選は雨の中、ノックアウト方式で行われ、クラスの全ライダーが走行するQ1の結果でレース1のグリッドが決まり、上位10名が挑むQ2でレース2のグリッドが決まります。ダブでのルポールポジション(PP)となったのは中須賀で、レース1で高橋巧は4番手。レース2は2番手に山口で、高橋巧は4番手。高橋巧は、両レースともにセカンドローからのスタートとなりました。

2日(日)の決勝日には雨が上がりましたが、その影響がところどころに残る難しいコンディションとなります。レース1はウエット宣言がなされ15周から13周へと短縮されてのスタートとなりました。抜群のスタートで飛び出したのは加賀山就臣(スズキ)、その後ろに高橋巧、中須賀、山口、柳川、津田拓也(スズキ)が続きトップ集団を形成。その集団をフックが追う展開となります。3ラップ目、逆バンクで高橋巧が2番手、ダンロップコーナーでトップに躍り出ます。高橋巧、中須賀の2台が抜け出し一騎打ちの戦いとなります。そこに山口が追いつき、4ラップ目には、高橋巧、中須賀、山口の順番に。5ラップ目には中須賀、山口、高橋巧、津田、柳川と順位が変わりトップ集団を形成します。7ラップ目の1コーナーの攻防で、高橋巧が5番手に落ち、そこから追い上げていきました。11ラップ目、逆バンクで高橋巧が中須賀に仕掛けますが届かず。高橋巧は最後まであきらめることなく果敢な走りを見せたものの、中須賀が今季4勝目のチェッカーをくぐり抜け、高橋巧は2位でレースを終えました。3番手に山口が入り、表彰台に上りました。フックは8位でチェッカーをくぐり抜けました。

2レース目は雨となり、10周で争われることになりました。スタートで津田が飛び出しますが、S字コーナーで高橋が津田を捕らえトップに浮上、2番手には中須賀。逃げる2人を山口、加賀山、渡辺一樹(カワサキ)、藤田拓哉(ヤマハ)が追いかけます。2ラップ目のシケインで中須賀が前に出ます。高橋は、中須賀をマーク。3番手争いは山口、加賀山、渡辺となります。そして、4ラップ目のシケインで高橋はマシントラブルで、そのままリタイアとなってしまいました。

5ラップ目、加賀山がファステストラップを記録し、中須賀に迫ります。トップ争いは中須賀、加賀山で争われます。3番手争いは渡辺、山口、それに一時、大きくポジションを落としていた津田が加わります。6ラップ目、山口は3番手に浮上。8ラップ目には加賀山が首位に浮上し、2番手の中須賀を引き離します。3番手には津田が上がり、山口は4番手、5番手に渡辺となりました。加賀山は大きなリードを築き、今季2勝目。中須賀は2位でチェッカーを受け、タイトルを決めました。3位には津田が入り、山口は4位でチェッカーを受けました。高橋巧はランキング2位、山口はランキング4位でシーズンを終えました。

J-GP2は高橋裕紀(Moriwaki Racing)がこれまで3勝を挙げ、115ポイントでランキングトップ。2位の生形秀之(スズキ)が100ポイント。97ポイントで3位につける浦本修充(MuSASHi RT ハルクプロ)までタイトルの可能性があります。高橋裕紀はポールポジションから2004年以来の全日本タイトルに挑みました。

高橋裕紀はホールショットを決めレースをリードしますが、スタート直後に雨が降り、スプーンカーブで多重クラッシュが発生、赤旗が提示されました。レースはウエット宣言が出され、周回数は15周から10周となります。再スタートでもホールショットは高橋裕紀、それを生形、星野知也(SYNCEDGE 4413 Racing)、岩田悟(NTST.ProProject)が追いかけます。セカンド集団は今季限りで引退を表明した亀谷長純(MuSASHi RT ハルクプロ)が引っ張ります。2ラップ目に3番手につけていた星野が最終コーナーで転倒。高橋裕紀、生形が抜け出し、トップ争いへと発展します。それを岩田、亀谷、浦本、渡辺一馬(テルル&Y!★KoharaRT)が追いかけました。岩田はマシントラブルでピットインし、リタイアしてしまいます。3番手争いは亀谷、浦本のチームメート同士で争われました。高橋裕紀は生形に追いつかれることなく、トップでチェッカーを受け、チャンピオンを獲得しました。2位は生形、3位には亀谷を抑えて浦本が入り、表彰台に上がりました。浦本はランキング3位となり、4位でチェッカーを受けた亀谷はランキング8位となりました。渡辺は5位でチェッカーを受け、ランキング4位でシーズンを終えました。

ST600は2勝を挙げている小林龍太(ミストレーサwith HARC-pro.)がランキングトップ、2位のチャランポン・ポラマイ(ヤマハ)に7ポイント差の状態で、初のタイトルに挑みます。ポールポジションは横江竜司(ヤマハ)が獲得。決勝はウエット宣言が出されたことから、2周減算されて10周で争われました。ホールショットは岡村光矩(カワサキ)、2ラップ目には大崎誠之(ヤマハ)がトップを奪い、稲垣誠(ヤマハ)が2番手に浮上し、テール・トゥ・ノーズの戦いとなります。大崎が稲垣を引き離して勝利し、2位に稲垣、3位には伊藤勇樹(ヤマハ)が入りました。小林が9位でチェッカーを受け、タイトルを決定しました。

J-GP3はV2を狙う山田誓己(リベルト PLUSONE&ENDURANCE)がランキングトップで最終戦を迎えました。ランキング2位につける水野涼(MuSASHi RTハルクプロ)との差は6ポイントで、水野は初のタイトルに挑みます。

雨の予選でポールポジションを獲得したのは小室旭(テルル&Y!★KoharaRT)で、決勝はドライコンディションで予定通り12周で争われました。ホールショットは山田が奪いますが、宇井陽一(41Planning)がS字カーブでトップを奪います。小室が追う展開に徳留真紀(Tome Team PLUSONE)が追いつき、宇井、小室の3台のトップ争いとなります。そこにセカンド集団が追いつき、トップ争いは7台にふくらみます。3ラップ目には追い上げた作本輝介(Club PARIS RSC)もトップ争いに参加し、数珠つなぎのトップ集団は13台に。4ラップ目に山田が首位に立ち、5ラップ目には菊池寛幸(TEC2 & TDA & NOBBY)が代わってトップになるなど、目まぐるしく順位が入れ替わります。7ラップ目、岩戸亮介(Club PARIS RSC)が山田を捕らえ、2番手に浮上し、3番手が山田となります。さらにトップ集団にタイトルを争う水野が加わります。11ラップ目、追い上げてきた鳥羽海渡(TEC2&TDA&NOBBY)がシケインで前に出ます。2番手に岩戸、大久保光(ウイダーHotRacing)は10ラップ目にファステストラップを叩き出して、一気に3番手浮上しトップ争いに加わります。最終ラップ、激しい攻防を経て、トップでチェッカーを受けたのは鳥羽、2位に岩戸、3位が大久保となり、表彰台に上がりました。水野は6位となりますが、山田が7位でチェッカーを受けたため、V2を達成しました。水野はランキング2位、鳥羽は3位となりました。

コメント
■高橋巧(JSB1000 2位/リタイア)
「1レース目の感想は正直、悔しいの一言しかありません。2レース目は、その気持ちをぶつけて勝つつもりで挑みましたが、トラブルが発生してしまい、チェッカーを受けることができませんでした。トラブルはだれのせいでもなく、起きてしまったことなので、仕方がないと思っています。それでも、やはりきちんと勝負ができていないことに対して不満が残っています。この悔しさは来季にぶつけて、今度こそチャンピオンを獲得したいです」

■山口辰也(JSB1000 3位/4位)
「1レース目、トップ争いをしている2人の邪魔はできないと考え、じっくり見ていました。後半は自分のペースが上がらなくなってしまいました。もっと早い段階でトップ争いに挑んでいれば、違った展開もあったかと思うと残念です。しかし、マシンの仕上がりには自信が持てたので、2レース目ではしっかりと勝負をしようと考えていました。ですが雨が降ってしまい、タイヤの選択が難しく、パフォーマンスを発揮することができませんでした。結果は残念ですが、今季はHMJ(株式会社ホンダモーターサイクルジャパン)のサポートで市販マシンのキット車で戦い、一度もトラブルがなく、性能を存分に発揮するレースができたと感謝しています。来季はさらにポテンシャルを上げる戦いをしたいと思います」

■ジョシュ・フック(JSB1000 8位/9位)
「全日本ロードレース選手権にはたくさんの速いライダーがいてレベルが高く、勝つのが難しいと感じました。レース1はすごくいいスタートが切れて順位を上げることができました。しかし、その後はフロントのフィーリングがよくなく、ラップタイム的にも順位的にも残念な結果になってしまいました。レース2はスタートが悪く、ほかのマシンの混雑の中で、序盤にリズムをつかむのに数周かかってしまいました。レース中のベストタイムは悪くなかったと思っています。マシンもチームもすばらしく、いい経験になりました。この週末にサポートしてくれたチームには感謝しています。いい結果を残せず残念に思っています。次回はいい結果を出したいです」

■高橋裕紀(J-GP2 優勝)
「10年ぶりに全日本ロードレース選手権に参戦しました。日本のレベルは高く、6戦の戦いでタイトルを獲得するのはかなり難しいので、プレッシャーを感じていました。優勝することだけに集中して、そのプレッシャーをはねのけてきました。今はチャンピオンになることができてホッとしています」

■浦本修充(J-GP2 3位)
「今年は高橋裕紀さんが参戦してくれたことで、このクラスのレベルが上がったと感じています。その中で、自分のレベルも昨年とは比べられないくらいに上がったと思っていました。ドライコンディションには自信がありましたが、ウエットでは不安が残り、ペースを上げることができませんでした」

■小林龍太(ST600 9位)
「今年限りで引退しようということは、シーズン前から決めていたことでした。全日本でレースをするようになってから、一度も勝ってなく、優勝を大きな目標として戦ってきました。念願の初優勝をもてぎ戦で飾ることができ、チャンピオンも獲得することができました。これも支えてくれた皆さんのおかげだと感謝しています。最終ラップでは、涙で前が見えなくなりました。表彰台で引退を宣言したときも、本当は泣かないつもりだったのですが、泣いてしまいました。これからもレースを応援する気持ちは変わりません。今後はマシンに関わる仕事がしたいと思っています。これまでありがとうございました」

■鳥羽海渡(J-GP3 優勝)
「タレントカップでチャンピオンを獲得できました。いい終わり方をしたので、全日本ロードレース選手権でも勝って終わりたかったです。序盤は混戦で、リスクが高いので様子を見ていました。後半勝負で、狙い通りに勝つことができてうれしいです」

■岩戸亮介(J-GP3 2位)
「前戦の岡山国際サーキットではチームメートの作本輝介選手が2位になり、悔しくて、ここまでの1カ月、自分なりに必死でトレーニングをしてきました。全日本ロードレース選手権での初表彰台ですが、優勝を狙っていたので鳥羽君に負けて悔しいです。次は勝ちたいです」

■大久保光(J-GP3 3位)
「予選18番手、決勝朝のウォームアップランは25番手と、どうしようもないというところから、なんとか気持ちを奮い立たせて挑みました。トップ集団に追いついてからは、リスクを承知でプッシュし続けました。最後は岩戸選手に仕掛けようと思いましたが、ちょっと引いてしまい、自分の弱さが出たと反省しています。表彰台に上がれるとは思っていませんでした」

■水野涼(J-GP3 6位)
「最終コーナーで接触してしまい、順位を大きく落として、そこから追い上げのレースになってしまいました。勝ちたかったですし、チャンピオンにもなりたかったです。今年はタレントカップにも出場することができて、全日本ロードレース選手権でも1勝することができ、本当にたくさんの勉強ができたシーズンでした。来年は、もっと速くなれるようにがんばりたいと思っています」

■山田誓己(J-GP3 7位)
「勝ってV2を決めたかったので順位には満足していませんし、とても悔しいです。ですが、厳しい戦いの中でもチャンピオンになれたことに感謝しています。これも、たくさんの人のサポートのおかげです。来季は、もっと強くて速い山田誓己になれるように努力します」

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