[YAMAHA]JMX Rd.9 IA1/IA2 ウェブが両ヒートを制覇、平田は猛烈な追い上げを見せる!

■大会名称:2014全日本モトクロス選手権第9戦MFJGP
■カテゴリ:IA1・IA2クラス
■開催日:2014年10月26日(日)
■会場:SUGOインターナショナルモトクロスコース(宮城県)
■レース時間:(30分+1周)×2ヒート
■天候:晴れ

全日本モトクロス選手権第9戦が、最終戦MFJ GPとしてスポーツランドSUGO(宮城県)で開催された。週の前半に雨が降った後、予選が行われる土曜、決勝日の日曜とも、雲ひとつない快晴のもとで絶好のコンディションに恵まれた。

今大会で注目されたのは、IA1に海外のライダーが参戦したこと。ヤマハからは、Yamalube Star Yamaha Racingに所属する、クーパー・ウェブがエントリー。2014年のAMAモトクロス250クラスで、2勝を挙げてランキング3位を獲得した18歳のアメリカンだ。MFJ GPでは普段走らせているYZ250Fから、YZ450Fに乗り換えたが、わずか2日間の走行で急激にペースを上げていった。一方、YAMAHA YSP Racing Teamでは、平田優が第7戦・第2ヒートから3ヒート連続で優勝を果たすという絶好調を維持したまま最終戦を迎えており、こちらの活躍への期待も大いに高まっていた。

IA1:ウェブが両ヒートを制覇、平田は猛烈な追い上げを見せる!

予選では初めて走った日本のコースに少々戸惑い、ミスもあって11位にとどまったウェブが、第1ヒートでAMAライダーとしての本領を発揮する。スタートでは周囲のライダーに先行され中団に埋もれるが、わずか1周で5番手までポジションを回復すると、2周目には3位へ浮上。さらに前を行く小方誠(ホンダ)、成田亮(ホンダ)へそのまま襲いかかると、4周目にはトップに立った。成田が抜き返すなど接近戦が3周ほど続いたが、ウェブはハイペースを維持して後続を引き離し、最終的には20秒近いマージンを築き上げる圧倒的な独走で優勝を飾った。

平田は第1ヒート、スタート直後の第1コーナーで転倒を喫し、27人中24番手からの追い上げを強いられることになる。しかしあきらめない平田のペースは非常に速く、1周目の段階で早くも14位まで挽回すると、レース中盤には6位へと浮上した。平田はさらに追い上げ、絶望的にも見えた上位陣との差も詰めて、最終的に4位でチェッカーを受けた。このMFJ GPがケガからの復帰2戦目となった田中教世は、ライバルたちとバトルを繰り広げるも、ポジションを守るかたちで11位となった。なお、表彰台は2位に成田、3位は新井宏彰(カワサキ)が獲得した。

第2ヒートでは、ヤマハが1-2フィニッシュを達成した。トップでゴールしたのはウェブで、ホールショットを奪う完璧なスタートから全日本ライダーたちを圧倒する。1周目からリードを広げると、2周目には完全な独走態勢へと持ち込み、そのマージンはゴールした時点で28秒以上にもなっていた。

一方、平田は第2ヒートで激烈なバトルを繰り広げる。1周目は7位と、今度のスタートも決してよくなかったが、成田、小方、熱田孝高(スズキ)らが構築した2位争いの集団の最後尾につけると、少し様子をうかがった後にアタックを開始。レース終盤に向かいながらひとりずつ、確実に抜いていった。特に熱田との2位争いはし烈で、決着するまでに数周かかったが、平田は終盤で熱田を突き離し、単独の2位となってチェッカー、熱田が3位となった。この結果、4位/2位とした平田は、総合成績でも2位を獲得。1位はもちろんダブルウィンを達成したウェブで、ヤマハは総合でも1-2フィニッシュを遂げたことになる。

田中は、スタート直後に他車の転倒に巻き込まれて転倒。これが大きく影響して後方から追い上げを強いられたが着実に挽回し、最後は13位でゴールとなった。

IA2:安原志が第1ヒートで表彰台に後一歩の4位

YAMAHA YSP Racing Teamの渡辺祐介は今大会も欠場することになったが、名阪レーシングの安原志が第1ヒートで好走する。1周目のコントロールラインを8番手で通過した後、早い段階で集団から抜け出して5番手に浮上した安原は、さらなる追撃を開始。レース中盤で4位へとポジションを上げると、前方にいた田中雅己(ホンダ)との差を、少しずつ詰めていった。バトルに持ち込むまでには至らなかったが、表彰台に上がるチャンスに僅差まで迫った。

トップ争いは勝谷武史(カワサキ)と富田俊樹(ホンダ)が展開、勝谷が終盤でリードを広げ優勝した。第2ヒートもこのふたりが勝利を争い、今度は富田が独走する形で決着したが、チャンピオンは勝谷が獲得した。安原はスタートで出遅れて中位集団からの追い上げとなり、9位までポジションを回復したが、転倒した際にシフトペダルを傷めてしまいペースが上がらず、10位でチェッカーを受けた。

レディース:安原さやが悔しい5位

名阪レーシングからレディースクラスに参戦する安原さやは、ただ一人開幕戦から表彰台に上がり続けるという安定した成績を残してきたが、最終戦MFJ GPでは試練に見舞われた。スタート直後の1コーナーで発生した多重クラッシュに前をふさがれ、大きく出遅れてしまったのだ。それでも安原は冷静に追い上げ、レース中盤までに5位へと浮上したが、それ以上のポジションアップは叶わなかった。トップ争いではスタートから飛び出した高橋絵莉子(ホンダ)が優位に立っていたが、転倒を喫して4位に後退。2位争いを繰り広げていた畑尾樹璃(カワサキ)が優勝した。

COMMENT

YAMAHA YSP Racing Team,Yamaha
IA1:平田優選手談(4位/2位:総合2位)

「第1ヒートは他のライダーと接触して転倒してしまいました。その後はペースが安定していたようですが、自分としては前だけを意識していました。ただし、コントロールできない無理な走行をしないようにと心がけたため、そこからとてもスムーズに順位を上げていくことができたのです。途中で5位どまりかなと思っていましたが、最後は4位として、自分でも納得のレースになりました。第2ヒートのバトルでは、ライバルに比べスピードは自分の方が上であることは分かっていたのに抜けず、苦しくて、3回くらい心が折れそうになりましたね。それでも、我慢し踏ん張って戦い続けることができたのは、順位以上に大きな収穫でした。内容、結果ともに来年に繋がる走りができたし、この1年の成長を確信するレースだったと思います。ただ心残りは、ウェブ選手と絡めなかったことです。楽しみにしていたのに、残念でした」

IA1:田中教世選手談(11位/13位:総合13位)

「前回の広島・弘楽園でのレースで、ある程度の自信を取り戻すことができたので、今回もいけるという感触を持っていました。だから初日から調子が上がらなかったけれど、決勝ではなんとかなると思っていたし、決勝に向けて修正をしてきたのですが… 結局、最後まで自分の納得する走りができませんでした。やはり、乗り込みとフィジカルが十分でなかったことが大きかったと思います。マシンを扱えきれずに一体感を感じられなかったことがその原因。ギャップにはねられた時など、思うようにマシンを抑えられず、アクセルを開け切れなかったのです。今シーズンは開幕から好調で、多くのファン、チームにも期待してもらいましたが、その期待に応えることができずすみませんでした。そして、怪我で多くのレースを欠場しにもかかわらず、支えてくれた皆さんに感謝します」

五十嵐博監督談(YSP酒田)

「まず平田選手ですが、第1ヒートはほぼ最後尾からの追い上げで4位。第2ヒートは、ライバルとの激しいバトルを制しての2位と、本当に応援するファンを楽しませ、喜ばせる走りをしてくれたと思います。私も自分が走っているような気持ちになり、鳥肌が立つようなレースでした。そして田中選手は、まだ怪我が影響していたと思いますし、第2ヒートはアクシデントという不運もありましたが、最後まで諦めることなく、走り切る姿を見せてくれ、2人の走りは、本当に多くのファンを感動させ、多くのパワーをくれるものだったと思います。今シーズンはIA2の渡辺選手も含めた3人が怪我との戦いとなり、ファンの皆さまにはご心配をおかけしました。にもかかわらず、多くの応援をいただけたことに感謝しています。1年間、本当にありがとうございました」

Yamalube Star Yamaha Racing
クーパー・ウェブ選手談(1位/1位:総合優勝)

「第1ヒートはあまりいいスタートをきることができなかったが、早い段階でたくさんのライダーを抜くことができ、3位にポジションを上げた後、ホンダのオガタ、ナリタを順調にパスできた。トップに立ってからは、まずギャップを広げていったが、最後までペースを落とさず、コンスタントにラップを刻むよう心がけて走った。結果、いいレースにすることができたと思うし、自分自身が楽しんで走ることができた。第2ヒートはホールショットを取り、大差をつけられたのだから、もっとうまくいったね。コースコンディションが変化して、かなり荒れていたが、YZは気持ちよく走ってくれた。実は第2ヒートに向けてリヤショックのセッティングをほんの少し変更したのだが、よりコースに合った走りができるようになった。日本に来て、レースを経験することができて本当によかったと思う。コースは素晴らしかったし、ライダーたちも印象的だった。ファンも素晴らしかったね。みんな優しかった」

スティーブ・ラムソン、チームマネージャー談

「今回のレースは、クーパーにとって素晴らしい経験になった。第1ヒートではリードを広げてから、リラックスして走れるようになった。中盤でペースが少し落ちたから、リラックスしすぎたかもしれない。ヒート2はセッティングを変えた結果、より落ち着いて走っていたね。ホールショットを取り、20秒以上のリードを築いた。ヒート2のクーパーは、アメリカで250に乗って優勝したときと同じような速さを発揮した。スピードだけでなく、ラインの選び方もよかった。レース中は日本のライダーたちの走りも見ていたが、彼らは本当に速く、一緒に走ることによって、クーパーは間違いなく成長した。また今回のレースは、私にとっても素晴らしい経験になった。日本人ライダーの実力が大きく上がっているのを実感できたし、コースはさまざまな設備が整えられていた。そしてファンは本当に礼儀正しく、親切。ひょっとしたら私は、クーパーよりもたくさんサインしたかもしれないな」

関連記事

編集部おすすめ

  1. 日本郵便は、10月19日(木)から全国の郵便局(一部の簡易郵便局は除く)と「郵便局のネットシ…
  2. ホンダは、スーパーカブ 世界生産1億台達成を記念し、「第45回東京モーターショー2017」の…
  3. ホンダは、二輪車「スーパーカブ」シリーズの世界生産累計が、2017年10月に1億台を達成した…
  4. ※10月20日更新情報 台風の影響を考慮し、本イベントの延期が正式アナウンスされています。 …
ページ上部へ戻る