[HONDA]MotoGP Rd.16 決勝 波乱のレースでバウティスタが6位。マルケスとペドロサはリタイア

日本GPから連戦となった第16戦オーストラリアGPは、Honda勢にとって厳しいレースとなりました。前戦の日本GPで2年連続タイトルを獲得、今大会12度目のポールポジションから決勝に挑んだマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、オープニングラップで首位に立つと、それから快調にラップを刻み、トップを快走しました。

2番手以下に4秒差をつけ、今季12勝目を目前にしましたが、レースの18周目に転倒を喫し、リタイアに終わりました。ヨーロッパとの時差調整のために、今大会は午後4時にスタートが切られる変則スケジュールとなりました。その影響で気温が低く、転倒車が続出するレースとなりました。しかし、タイトルを決めたマルケスは、プレッシャーから解放されたことで伸び伸びとレースを運び、オーストラリアのファンにチャンピオンらしい走りを披露しました。

予選5番手から決勝に挑んだダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、6周目の4コーナーで後続のマシンに追突されます。そのアクシデントによる転倒は逃れましたが、マシンにダメージを受けたことでピットへ戻り、リタイアとなりました。予選11番手から決勝に挑んだステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)も、9番手を走行していた15周目に他車と接触して転倒リタイアに。カレル・アブラハム(Cardion AB Motoracing)も5周目に転倒リタイアと、MotoGPクラスに出場するHonda勢8台のうち、4台がリタイアするという厳しい結果となりました。

今大会は、23台が出場して完走が14台。気温が下がっていく夕方のレースで、9台が転倒や接触の影響でリタイアするサバイバルレースとなりました。

その中でアルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)がHonda勢最上位の6位でフィニッシュ。チームメートのスコット・レディングが今季ベストタイの7位。青山博一(Drive M7 Aspar)が今季ベストタイの8位でフィニッシュ、ニッキー・ヘイデン(Drive M7 Aspar)が10位でチェッカーを受けました。

今大会のHondaは、最高峰クラスで4年連続通算21度目のコンストラクターズタイトルに王手をかけていましたが、次戦マレーシアGPにタイトル決定を持ち越すことになりました。

Moto2クラスは、マーベリック・ビニャーレス(Paginas Amarilas HP 40)が2戦ぶり今季3度目の優勝。2位にトーマス・ルティ(Interwetten Sitag)となり、2戦連続で今季3度目の表彰台に立ちました。今大会は5台によるし烈な優勝争いとなり、総合首位のエステベ・ラバト(Marc VDS Racing Team)が3位でフィニッシュ。総合2位のミカ・カリオ(Marc VDS Racing Team)が4位でチェッカーを受けたことで、その差は「41」点となりました。次戦マレーシアGPで、ラバトは7位以上でゴールすればチャンピオンが決まることとなり、タイトル獲得に向け大きく前進しました。中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)は8台による8位争いの中で11位フィニッシュ。代役出場の小山知良(Teluru Team JiR Webike)は24位という結果でした。

Moto3クラスは、中盤まで11台、終盤になっても6台によるし烈な優勝争いとなり、総合首位のアレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0)が2位、総合3位のアレックス・リンス(Estrella Galicia 0,0)が3位でフィニッシュしました。優勝したのは総合2位のジャック・ミラー(KTM)。総合首位のアレックス・マルケスとの差は25点から20点へと縮まりましたが、次戦マレーシアGPでアレックス・マルケスがミラーに6点差以上をつけてゴールすればタイトルが決まります。タイトルの可能性を残すリンスは、自力でのチャンピオン獲得の可能性は消滅するも、ラスト2戦でベストを尽くす意気込みです。

コメント
■アルバロ・バウティスタ(MotoGP 6位)
「今大会に向けて、予想した中でも最高の結果を残すことができました。しかし、スタートからゴールまで、このところずっと課題になっているリアのグリップ不足に苦しみました。レース終盤は、ストレートでもスピニングするほどリアタイヤのグリップが落ちていました。そのためにバトルしていたライダーとのギャップを広げることができませんでした。今日は転倒車が多く、本当に難しいレースでした。チェッカーを受けることも簡単ではありませんでした。苦しい状況の中、6位という結果を残せたことを喜ばなければなりませんが、今、抱えている課題を次のマレーシアGPで解決しなければなりません。今大会も全力でサポートしてくれたチームに感謝したいです」

■スコット・レディング(MotoGP 7位)
「最終コーナーを抜けたときは5位を走っていました。しかし、(ヘクトール・)バルベラ(AVINTIA)とアルバロにフィニッシュラインまでに抜かれてしまいました。たとえ、たくさんのライダーが転んだからという理由であっても、5位でフィニッシュできなかったのはとても残念でした。今日はレース序盤に4コーナーで、(ヨニー・)ヘルナンデス(ドゥカティ)にぶつかりそうになり、4秒のタイムロスをしました。その遅れを取り戻すのは大変でしたが、次第にリズムをつかみ、バルベラとアルバロとのバトルは楽しむことができました。後半はこの2人にリードを広げたのですが、パワーに勝るファクトリーのHondaとドゥカティに捕らえられてしまいました。5位になれなかったのは残念ですが、とてもいいバトルでした」

■青山博一(MotoGP 8位)
「初日に転倒したことで、今回はソフトタイヤでセットアップを進め、予選はベストグリッドの12番手を獲得しました。決勝も前後ソフトをチョイスしたのですが、レース序盤に思うようにグリップせず、その間にストレートで速いドゥカティ勢に前を行かれ、抜くのに手こずり、タイムをロスしました。今日は転倒車が多かったことで8位になれました。しかし、序盤をもう少しうまく走れていれば、もっと上のポジションを狙えたと思います。アラゴン、日本、そしてオーストラリアとだんだん調子が上がってきました。次のマレーシアGPは得意なコースなので、とても楽しみにしています。マレーシアでは今季ベストを狙います」

■ニッキー・ヘイデン(MotoGP 10位)
「まずまずのスタートでしたが、1コーナーで前をふさがれていくつかポジションを落としました。自分の前にいた何人かをすぐに抜いてリカバリーできたし、今回はいいレースができると思いました。その後、ヘルナンデスとバトルになりましたが、彼のタイヤよりは自分のタイヤの方がうまく機能していました。そのためコーナーの立ち上がりの加速では自分の方がよかったし、自分の方が早くアクセルを開けているのですが、ストレートで抜いていくし、その結果、前のグループから遅れてしまいました。10位というのは悪くはありませんが、もっといいリザルトを期待していました」

■ステファン・ブラドル(MotoGP リタイア)
「今週はタイヤのセッティングに苦しんで、いつものペースで走ることができませんでした。しかも、11番グリッドから決勝に挑むことになり、厳しい状況になっていました。しかし、決勝レースになって、本来のペースを取り戻すことができました。しかし、(アンドレア・)イアンノーネ(ドゥカティ)がペドロサと接触した事故を避けるためにかなりタイムロスをしました。その遅れを取り戻すために全力で挑み、ライバル達のグループに加わりました。しかし、ヘアピンで前のライダーを抜こうとしたときにミスをして、アレックス(・エスパルガロ、FORWARD YAMAHA)の後輪に接触してしまいました。この接触で自分は転び、彼もリタイアしました。アレックスとチームに謝らなければなりません。残念な結果でしたが、次戦のセパンでも全力で挑みます」

■マルク・マルケス(MotoGP リタイア)
「日本GPでタイトルが決まったので、今大会はプレッシャーがありませんでした。そのため、これまでとは違う試みをトライしました。スタートから全力でプッシュして、できるだけギャップを広げようとしました。そして、転倒するまでは、いい走りができていたのですが、だんだん限界で走れなくなり、タイムも落ち始めていました。今日は転倒車が多かったのですが、みんな同じようにフロントから転んでいました。おそらく、気温が下がり始めたのが原因だった思います。こういうことが起きたのは、来年に向けて経験を積むという意味ではよかったと思います」

■ダニ・ペドロサ(MotoGP リタイア)
「今日は運がありませんでした。いいスタートを切れなかったし、序盤の2周でポジションを大きく落としてしまいました。そのあともポジションを上げられなかったことが、そのあとに起こる出来事の原因でした。フィリップアイランドのようなコースで集団で走っていれば、接触事故は常に起こるものですが、それが今日は自分に起こりました。幸いにも、自分は転びませんでした。しかし、マシンにダメージがあり、走り続けることができませんでした」

■カレル・アブラハム(MotoGP リタイア)
「コーナーで突然ハイサイドになり、転倒しました。制御が効いていなかったし、どうしてそうなったのか、全く分かりません。転んだ周回は、それまでと全く同じように乗っていました。今日の転倒は、精神的には大きなダメージでした。転倒車が多かったし、ポイントを獲得するチャンスだったので、余計に残念でした」

■マーベリック・ビニャーレス(Moto2 優勝)
「今日は存分にレースを楽しみました。まるでMoto3クラスのように接戦だったし、激しい抜き合いになりました。しかし、ペースがあまり速くなかったので、終盤になればリードを広げられると確信していました。この3日間で、すばらしいマシンに仕上げてくれたチームに感謝します。残り2戦も優勝を目指します」

■トーマス・ルティ(Moto2 2位)
「とても難しいレースでしたが、楽しいレースでした。スタート前とスタートしてからでは、風向きが180°変わり、いくつかのコーナーでは、朝のウォームアップとはまるでフィーリングが変わりました。そのため、多くのライダーがブレーキングでミスをしていました。今日はサム・ロース(SPEED UP)と何度もバトルになりましたが、彼はブレーキングがハードなのでタイムをロスしました。しかし、楽しいバトルでしたし、20点を獲得することができました」

■エステベ・ラバト(Moto2 3位)
「スタートはよかったのですが、4コーナーでミスをして遅れてしまいました。今大会は、フルタンクでもハードにブレーキングができたのですが、今日はそれがうまくいかず、何度もオーバーランしてしまいました。しかし、ブレーキングをミスするのは自分だけではなかったので、グループの後ろに下がって様子を見ることにしました。今日は、ミカの前でゴールすることが一番の目標だったので、その目標は達成できました。チャンピオンシップが一番重要なことは分かっていますが、日本とオーストラリアの2戦の3位という結果には、あまり満足していません。次戦のマレーシアGPに向けて、再び集中したいです」

■中上貴晶(Moto2 11位)
「今日は19番手という後方からのスタートになり、大きな集団の中で激しいバトルになりました。しかし、これまでそういうレースができていなかったので、その点では満足していますが、これでグリッドがよければ、もっといい結果を残せたと思います。今日は8台のグループの中で11位でした。グループのトップにいた(ドミニク)エージャーター(SUTER)を抜きたかったのですが、届きませんでした。次戦マレーシアGPでは今大会の反省を生かして、さらにいいリザルトを残したいです」

■小山知良(Moto2 24位)
「予選まで問題になっていたギア抜けの問題はかなり改善されましたし、3日間の中では、一番いい走りができました。NTSのマシンをフィリップアイランドで走らせるのは初めてでしたが、データもかなり得られ、収穫の大きいレースになりました。今回の課題はストレートのスピード不足でした。いろんな理由があると思いますが、こういうサーキットを走らないと分からないことなので、その点でも大きな収穫でした。日本、オーストラリアとわずか2戦でかなり前進できたと思いますし、次戦マレーシアがとても楽しみです」

■アレックス・マルケス(Moto3 2位)
「今日はとても厳しくて難しいレースでした。集団になることが分かっていたので、序盤から速いペースで走ろうと思い、僕と(アレックス)リンスの2人は、作戦通りの走りができたと思います。しかし、終盤になってちょっとした問題があって大きくポジションを落とし、それをリカバリーしなければなりませんでした。最終ラップの戦いは、ちょっと思いきりが足りなかったかもしれません。しかし、20点という貴重なポイントを獲得できてよかったです」

■アレックス・リンス(Moto3 3位)
「今日は激しい抜き合いになり、とても難しいレースでした。最終ラップの最終コーナーからの立ち上がりでミラーを抜くチャンスはあったのですが、それがうまくいかず残念でした。今日の3位という結果には満足していません。ポイント差が広がり、もう後がありません。次戦マレーシアではベストを尽くすだけです」

■エフレン・バスケス(Moto3 4位)
「ランキングを上げるためにも、今日は優勝を狙って全力を尽くしました。しかし、とても難しいレースになり、最後まで表彰台に立てるところで戦えたと思うのですが、残念ながら表彰台に立つことができませんでした。今日はミラーの前でゴールしてHondaライダーのサポートをしようとがんばりました。残り2戦も表彰台を目標に全力で挑みます」

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