[HONDA]MotoGP Rd.15 決勝 マルケスが2年連続でのタイトル獲得を決める

第15戦日本GPの決勝は10月12日(日)、シーズンタイトル王手で迎えたマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が2位でフィニッシュ。チームメートで総合2位のダニ・ペドロサ、そして総合3位のバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)に先着したことで、3戦を残して、2年連続となるタイトルを獲得しました。

タイトル獲得を目前にしたマルケスにとって、今大会はプレッシャーとの戦いとなりました。予選は4番手。今季2度目の2列目スタートと、やや精彩を欠いた走りとなり、決勝も序盤はペースが上がらず、5番手までポジションを落としました。しかし、これが発奮材料となったのか、3周目にアンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ)、9周目にアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)をかわして3番手に浮上すると、前を走るロッシを追いかけました。

そして、16周目にロッシを抜いて2番手に浮上。そのままトップを走るホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)を追いますが、レース終了後に「今大会はタイトルを獲得するために、ロッシとペドロサの前でフィニッシュすることが最大の目標でした」と、語ったマルケスは、後続との差を確認しながら24周のレースを2位で終え、タイトルを獲得しました。

MotoGP2連覇を達成したマルケスは、シーズン15戦を終えて11勝と、1度の2位というすばらしいリザルトでライバルを圧倒。昨シーズンは最終戦での決着でしたが、今年は3戦を残してチャンピオンに輝きました。

マルケスは、昨シーズンに史上最年少チャンピオンとなり、今年は史上最年少で2連覇を達成。1963年にマイク・ヘイルウッドが23歳152日で達成した最年少記録を、21歳237日に塗りかえました。また今大会、マルケスが2位でフィニッシュしたことで、Hondaは最高峰クラスで4年連続21度目となる、コンストラクターズタイトルに王手をかけました。

ペドロサは予選3番手から決勝に挑みましたが、序盤にペースが上がらず、オープニングラップを6番手と、苦しいスタートになりました。そして、この後れをなかなか取り戻せず、さらに、イアンノーネとドヴィツィオーゾをかわすのに手間取ったことが影響し、4位でフィニッシュするのがやっとでした。後半は本来のリズムを取り戻し、前を走るロッシとマルケスとの差を詰めますが、追いつくまでには至りませんでした。

この結果ペドロサは、今大会で3位フィニッシュしたロッシと、同ポイントでの総合3位に。1つポジションを落とし、さらに、今大会で優勝したロレンソが3点差まで迫ってきました。ランキング2位の座を狙うペドロサとしては、連戦となる第16戦オーストラリアGPと第17戦マレーシアGPで、総合2位に返り咲くだけでなく、リードを築く意気込みです。

以下、ステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)が7位、アルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)が10位でフィニッシュ。Hondaの市販レーシングマシン「RCV1000R」勢は、ホームグランプリに気合満点の青山博一(Drive M7 Aspar)が13位、ケガから復帰2戦目のニッキー・ヘイデン(Drive M7 Aspar)が14位となりました。スコット・レディング(GO & FUN Honda Gresini)は16位、カレル・アブラハム(Cardion AB Motoracing)は転倒リタイアに終わりました。

Moto2クラスは、好スタートを切り、オープニングラップでトップに立ったトーマス・ルティ(Interwetten Sitag)が独走。終盤は、後続との差を確認しながらラップを刻み、2年ぶりの優勝を果たしました。2位は総合3位のマーベリック・ビニャーレス(Paginas Amarillas HP 40)で、今季7度目のポールポジションを獲得したエステベ・ラバト(Marc VDS Racing Team)が3位でフィニッシュしました。総合2位のミカ・カリオ(Marc VDS Racing Team)は5位でした。

この結果、総合首位のラバトと2位のカリオの差は38点、ラバトと3位ビニャーレスの差は70点となり、ラバトがタイトル獲得に王手をかけました。ラバトは次戦オーストラリアGPで、カリオに12点差をつけ、70点差のビニャーレスに対して50点差を守りきればチャンピオン獲得となります。

予選6番手から決勝に挑んだ中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)は、思うようにペースが上がらず13位。負傷欠場の長島哲太(Teluru Team JiR Webike)の代役として出場した小山知良は23位、ワイルドカードで出場の高橋裕紀(Moriwaki Racing)は26位でした。

Moto3クラスは、6台によるし烈な優勝争いとなり、最終ラップの激しい攻防戦を制したアレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0)が今季3勝目。2位にエフレン・バスケス(SaxoPrint-RTG)が続きました。アレックス・マルケスと最後まで厳しい戦いを繰り広げた総合2位のジャック・ミラー(KTM)は、最終ラップのバトルで5位にダウン。優勝したアレックス・マルケスは、ミラーとの差を25点に広げました。予選9番手から決勝に挑んだアレックス・リンス(Estrella Galicia 0,0)は、スタートに失敗し、オープニングラップで21番手までポジションを落としましたが、必死の追い上げを見せて10位でフィニッシュしました。

ワイルドカードで出場の大久保光(Hot Racing with I-Factory)と山田誓己(Liberto Plusone & Endurance)は、スタート直後の1コーナーで多重クラッシュに巻き込まれ転倒。ともにリタイアに終わりました。

コメント
■マルク・マルケス(MotoGP 2位 / 2014年シーズンチャンピオン)
「2年連続のチャンピオン獲得は、とてもうれしいです。この高いレベルを維持するのはとても難しかったのですが、ついに私たちは成し遂げました。今日はタイトル決定の余韻に浸ります。レースでは、バレンティーノ(ロッシ)とダニ(ペドロサ)の前でフィニッシュするという明確な目標がありましたから、ほかのライダーの動向はあまり重要視しませんでした。その目標だけを意識して、達成できたことが大切です。このタイトルを、家族やチームのみんなをはじめ、私を支えてくれたすべての人たちにささげたいです」

■ダニ・ペドロサ(MotoGP 4位)
「スタートで出遅れ、前を走っていたライダーたちに2〜3秒の差をつけられてしまいました。そこから追い上げてかなり差を縮められましたが、今シーズン、ほかのレースでもあったように、序盤の後れを取り戻すのに時間を使わなければなりませんでした。マルク(マルケス)とチームを祝福したいと思います。今季、彼らは本当にすばらしい仕事をして、タイトルを防衛しました」

■ステファン・ブラドル(MotoGP 7位)
「予選9番手というポジションを考えれば、7位でゴールできてよかったです。今日はスタートがよく、すぐにポル・エスパルガロ(ヤマハ)を捕らえ、イアンノーネを追いかけました。今年はブレーキングでドゥカティを抜くのが難しく、特にイアンノーネの攻略は困難です。それで、彼の弱点を探りながらなんとかパスしようとしたのですが、かなわないまま7位でフィニッシュしました。次戦オーストラリアGPでは、いいグリッドを獲得し、レースを有利に運ぶ必要があります。次のオーストラリアGPが楽しみです」

■アルバロ・バウティスタ(MotoGP 10位)
「予選を終えたあとの決勝に向けての目標は、7位になることでした。しかし、リアタイヤの接地感がなく、今日もブレーキングで苦労しました。スタートで置いていかれた(ヨニー)ヘルナンデス(ドゥカティ)をなかなか抜けず、彼をパスしたときには、前のグループに大きく離されていました。今日は10位になるのがやっとでした。いま抱えている問題を解決しない限り、この状態から抜け出すのは難しいです。とにかく、問題解決に全力を尽くさなければなりません」

■青山博一(MotoGP 13位)
「2日連続で同じような転倒をしたので、この流れを変えなければいけないと思っていました。いつもよりも長いミーティングを行い、対策を考え、朝のウォームアップではだいぶん自分の感覚が戻ってきました。転倒さえなければ、もっと上位にいけたという思いもありますが、あの転倒があったからこそ、冷静に挑めたと思います。Hondaのオープンクラスでは最高位です。残り3戦で、さらに自分をアピールできるようにがんばります」

■ニッキー・ヘイデン(MotoGP 14位)
「朝のウォームアップで転倒してしまい、一日のいいスタートとはなりませんでした。そして、この転倒が決勝レースのスタートに影響しました。その後、(スコット)レディングがオーバーランしたときにはねた石が、フェアリングに当たり、それがエアロダイナミクスに影響を与えてフロントが浮くようになりました。そのため、思うように攻められず、フラストレーションがたまりました。今回は右手首が完治していないので、厳しいレースになると思っていましたが、無事に終われました。そして、2ポイントを獲得できました」

■スコット・レディング(MotoGP 16位)
「今日はブレーキングに安定性がなく、非常に苦労しました。何度もオーバーランを喫し、走行ラインを外しました。それが原因で何度もタイムロスをしたので、なかなかポジションを上げられませんでした。どうしてブレーキングがうまくいかなかったのかは、分かりません。次のレースに向けて、これからデータをチェックする必要があります。今日はブレーキングがうまくいかず、フロントタイヤを酷使したため、終盤はとても厳しい走りを強いられました。残念なレースでした」

■カレル・アブラハム(MotoGP リタイア)
「レースウイークを通じて、ブレーキングに苦しみました。しかし、ほかのライダーは問題がないように見えましたし、それは決勝レースでも同じでした。この状態ではとてもバトルができないと感じました。こうした状態は今年になって2度目であり、100%の走りができませんでした。転倒したのはヘアピンの進入で、止まりきれませんでした。本当に残念です」

■トーマス・ルティ(Moto2 優勝)
「いいレースでしたが、ハードでした。スタートがうまく決まり、序盤は後続とのギャップが築けて驚きましたが、決して安心はしませんでした。後ろのライダーが近づいてきてプレッシャーを感じましたが、リズムをキープすることが重要だと考え、安定した走りを心がけました。ギアとブレーキングで1回ずつミスをしましたが、それ以外は完ぺきで、本当にうれしく思います」

■マーベリック・ビニャーレス(Moto2 2位)
「今日のパフォーマンスには満足しています。ペースはよかったのですが、序盤に、ルティ以外のライダーたちの後ろで時間を使ってしまい、勝利のチャンスを逃しました。2番手に上がってからは、ルティを捕らえようと最後までプッシュしましたが、抜けませんでした。今日の彼はほぼ完ぺきなレースをしました」

■エステベ・ラバト(Moto2 3位)
「今日は少し難しい一日になりました。スタートがよくなかったですし、1周目の走りが失敗でした。それ以降はいいラップタイムを刻めて3番手まで上がれたので、あまりリスクを負わないように走り、ビニャーレスについていこうと考えました。しかしそれはできず、コーナーへの進入が早くなり、ブレーキングが遅れたことで、コーナーからの脱出に少し時間がかかる走りとなりました。チャンピオンシップのプレッシャー下では、こうしたことは起こるものです。結果として、表彰台に立つための戦略的なレースができて満足していますが、レースの最後だけ納得がいっていません。オーストラリアに行き、日本GPでの1日目のように、いいスタートを切るつもりです」

■中上貴晶(Moto2 13位)
「予選までの流れがよかっただけに、そのままの流れで6位以上、そして優勝や表彰台を狙っていました。しかし、朝の走行でフィーリングが予選と変わり、タイムを上がられずに15番手と、攻めきれませんでした。決勝に向けて調整したのですが、序盤にペースを上げられずに順位を落としました。後半は追い上げたのですが、それでも思うようにポジションを上げられませんでした。今回の結果をチームとともに受け止めて、残り3戦、結果を残したいです」

■小山知良(Moto2 23位)
「今回は急きょ決まった参戦でしたが、短い時間で、ここまでマシンを仕上げてくれたスタッフに感謝しています。欲を言えば、エンジンのセッティングをもっと詰めて、ロングランもやりたかったのですが、このマシンは今回がデビューレースなので、仕方がありません。改良点も多くありますが、可能性を感じるすばらしいマシンです。自分としては現状での最大限の走りをしたので納得しています」

■高橋裕紀(Moto2 26位)
「決勝の朝のフリー走行で、セッティングを大きく変更しました。それを確認したかったのですが、7周目にエンジンがストップ。セッティングの変更を確認できないまま、決勝を迎えることになりました。その後もエンジンがかからず、そのまま決勝を走れないのではないかと思いましたが、スタート15分前にはグリッドに着けました。電気系のトラブルでした。供給されたパーツとのマッチングが、うまくいかなかったのだと思います。ワイルドカード参戦の難しさを感じました。それでも参戦することで、マシン、ライダーと、足りないものがなにかを知ることができました。もっと努力して、世界との差を埋めていきます」

■アレックス・マルケス(Moto3 優勝)
「今週末の取り組みは難しいものでしたが、予選セッションとウォームアップでいい方向性が見つかって、マシンを改善できたので、かなり乗りやすくなりました。レースは厳しい内容になると思っていましたが、今シーズンで最高のスタートが切れたので、あとは集中することに努めました。ミラーと(ダニー)ケント(ハスクバーナ)の後ろを走っていたときには、彼らより走りのリズムがよかったのですが、抜いても抜き返されるという状況だったので、後ろに位置取って冷静に走るようにしました。最終ラップで、彼らがアウト側にはらむのが見えたので、ブレーキングのときにラインをキープして前に出ました。もてぎ2連覇を達成できてとてもうれしいです。すばらしく速いマシンを作ってくれたHondaに感謝しています」

■エフレン・バスケス(Moto3 2位)
「本当に難しいレースでしたが、面白かったです。14番手スタートでしたし、このコースで単独走行するとタイムが伸びないので、序盤は激しくプッシュしなければなりませんでした。どうにかして先頭集団に追いつき、そこからはタイヤをなるべく持たせるように、クレバーな走りを心がけました。最終ラップまで、ほかのライダーにミスが起きるのを待っていたら、最後の低速コーナーでミラーとケントがはらみました。今日の2位は、私にとって優勝したのと同じくらいうれしいです」

■ジョン・マクフィー(Moto3 4位)
「今日はスタートからゴールまでのペースがよく、本当にすばらしいバトルでした。今日はタイヤを温存するために、トップ集団の中でスムーズに走るように心がけました。レース終盤は全力で走りましたが、最終ラップにミスを犯してしまい、表彰台を逃しました。それでも、自分にとってはベストリザルトでしたし、とても満足しています。次のレースでは表彰台に立てるようにがんばります」

■山田誓己(Moto3 リタイア)
「決勝日の朝のウォームアップでセットアップがよくなり、いいレースができると期待していました。スタートも決まったのですが、接触されてしまいました。再スタートしようとしましたが、エンジンがかからず復帰できませんでした。予選のポジションが悪かったのがすべてです。たくさんの人の協力で参戦できたのに、結果を残せずに申し訳ない気持ちです。全日本でV2を達成し、恩返しをしたいです」

■大久保光(Moto3 リタイア)
「接触されて転倒してしまいました。再スタートできず、終わってしまいました。足を痛めて頭も打っていたので、ピットに戻ってから、スタッフと一緒に医務室で休ませてもらいました。詳しい検査はこれからですが、全日本ロードレース選手権の最終戦までには万全の体調に戻します。今回の参戦のために、たくさんの人が動いてくれました。全日本ではライダー以外の仕事がたくさんありますが、今回はライダーとしてレースに集中できるよう、環境を作ってもらいました。それなのに走りきれず、申し訳なく思っています」

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