今気になる最新の異色バイクたち

ここ最近、ほぼ時を同じくして、異色のバイクたちがニュースを賑わわせている。けっしてメインストリームではないが、ちょっと気になる存在でもある。

ひとつめは、英国の名門スポーツカーメーカー、「ロータス」が手掛ける初のバイク「C-01」だ。以前、当ニュースでもご紹介したことがあるが、製造を担当するドイツ・Kodewa社の近隣で今回、テスト走行中の完成車がスクープされ、着実に市販化が進められていることが確認されたらしい。

特徴的なフルカウルは取り外されているが、ロング&ローの外観、単眼タイプのヘッドライト、ストレッチされたタンク、Vツインエンジン、ツインショック、カーボンホイール、小さなリアシートは最初に発表されたときのイメージそのままだ。

▼C-01

▼C-01プロトタイプ

デザインはブガッティ・ヴェイロンのデザイナーでもあるダニエル・サイモン氏によるもので、映画トロン:レガシーにも登場した「トロン・ライトサイクル」も同氏が手掛けたと聞けば、その独特のセンスも納得。ちなみにエンジンはKTMのRC8RのVツインをベースにチューニングしたもので、200馬力を発生するという。

ふたつめは、米コンフェデレート・モーターサイクルズ社が発売を予定している「X132ヘルキャット・スピードスター」。V型2気筒搭載の公道用マシンで、2163ccの巨大排気量から最高出力121hp、最大トルク19.4kgmを発揮するという。贅肉を削ぎ落としたスチール製バックボーン・フレームに、18インチのカーボン製ホイールやトラクタースタイルの革製ツロシートという一見アンバランスとも言えるチョッパー(ぶったぎる)感覚が素敵だ。

▼X132ヘルキャット・スピードスター

こちらのデザインはというと、かつてドゥカティでムルティストラーダやスポーツクラシックシリーズなどを担当した、ピエール・テルブランチ氏によるもの。まさにハンドメイドの芸術品といった風情だが、実際の走りも凄まじく、従来型ヘルキャットのレーサーが米ユタ州の「ボンネビル・ソルトフラッツ」のスピード・トライアルで172.211mph(約277km/h)のクラス最速記録を樹立しているそうだ。

最後はハーレーダビッドソン初の電動スポーツバイク「ライブワイヤー」だ。この度、米人気司会者ジェイ・レノが様々なクルマを紹介するウェブ番組『Jay Leno`s Garage』において、ハーレーオーナーでもある同氏によって大々的に取り上げられた。ライブワイヤーは今年6月に発表され、バイク業界に衝撃を走らせたことは記憶に新しい。

▼ライブワイヤー

まだ開発中のプロトタイプであり、走行範囲は50マイル(約80km)強、現時点での最高速度は92mph(約148km/h)に制限されているとのことだが、番組動画でのキビキビした走りを見る限り、完成度はかなり高そうだ。レノも「ガソリンバイクであれば500ccのバイクに乗っているようだ」とコメントし、特に回生ブレーキと静粛性を高く評価していたとか。どこのバイクメーカーも尻込みしているEVを、最も伝統的と思われていたハーレーがやったこと自体、大きな驚きだ。

いずれも共通しているのは、今までにない独創的なデザインにパワフルなエンジン(モーター)を組み合わせ、カスタムテイスト満載ではあるが走りのクオリティにもこだわっている点。ネイキッドやスーパースポーツ、クルーザーなどの従来の枠組に縛られない新しい「カタチ」を模索しているところが新しい。特に「ライブワイヤー」にいたってはそれを電動でやろうとしている。

歴史を紐解けば、60年代のカフェレーサーや、欧州発のストリートファイターなど、マイナーなところから新たなトレンドの芽が出てくることもある。ここに紹介したモデルは、今のところ少量生産のプロトタイプモデルに近い存在だが、未来の主流に化ける可能性も持っている。その意味で、やはり目が離せないバイクたちなのだ。

Webikeニュース編集長 ケニー佐川

【関連ニュース】
◆初めて撮影された路上テスト中のロータスC-01
◆伝説的オートバイ・デザイナーが手掛けた「X132 ヘルキャット・スピードスター」
◆「電動でも乗れば納得」 レノがハーレーダビッドソン「ライブワイヤー」に試乗

ケニー佐川

ケニー佐川 Webikeニュース編集長

投稿者プロフィール

早稲田大学教育学部卒業後、情報メディア企業グループ、マーケティング・コンサルタント会社などを経て独立。趣味で始めたロードレースを通じてモータージャーナルの世界へ。
雑誌編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。
株式会社モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。
日本交通心理学会員 交通心理士。MFJ認定インストラクター。

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