[HONDA]MotoGP Rd.11 チェコGP プレビュー

インディアナポリスGPから2週連続の開催となる第11戦チェコGPが、8月15日(金)から17日(日)までの3日間、チェコ第2の都市ブルノで開催されます。チェコGPは、1993年にスタートして今年で22回目。チェコスロバキア時代に開催されたグランプリを含めると38回目という長い歴史を誇ります。

ブルノ・サーキットは、自然の地形を利用した中高速コーナーが連続するサーキットで、パッシングポイントも多く、毎年、好バトルが繰り広げられます。最大の特徴は、コース中盤に設けられた7つのコーナーで一気に73mを下り、その下った分を最終コーナーに向かうストレートで一気に駆け上がる独特なレイアウト。リズム感あふれる走りが実現するため、選手たちにも好評です。

チェコGPは、夏休みに開催されるため、3日間で20万人以上、決勝日には10万人を超えるファンが駆けつけます。過去3年間の決勝日の入場者数は、2011年が15万5400人、12年は13万9232人、昨年は14万2030人と、シーズンを通じて最も多いファンを集めてきました。今年も、大勢のファンで観客席が埋まることになりそうです。その熱狂的な大会で、過去3年間はHonda勢が優勝してきました。

11年はケーシー・ストーナー(当時Repsol Honda Team)、12年はダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)、昨年はルーキーで史上最年少チャンピオンを獲得したマルク・マルケス(Repsol Honda Team)がそれぞれ勝利。今年は、Repsol Honda Teamの4年連続優勝と、HondaにとってはチェコGP通算12度目の優勝を目指します。前戦インディアナポリスGPでは、マルケスが3日間を通じてすばらしい走りを披露してインディアナポリスGP2連勝を達成しました。これで開幕10連勝となり、1970年にジャコモ・アゴスチーニが記録した開幕10連勝という大記録に並びました。Moto2時代を含めるとインディアナポリスGPで4年連続優勝を達成。最高の形で後半戦のスタートを切ったマルケスは、2週連続開催となる第11戦チェコGPで、グランプリ史上初の開幕11連勝に挑みます。

昨年の大会は、ペドロサとホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)の3人による優勝争いとなりました。序盤はロレンソがトップを走り、マルケスはチームメートのペドロサとともにロレンソを追う形でトップグループを形成。そして、レース終盤の16周目にロレンソをかわしてトップに浮上すると、22周のレースで真っ先にチェッカー受けました。今年は開幕11連勝なるかに大きな注目が集まります。そして、Moto2時代からのチェコGP3連覇に挑みます。

前戦インディアナポリスGPでは、セットアップを詰めきれず4位となり、表彰台を逃したペドロサが、チェコGPでその雪辱に挑みます。インディアナポリスでは、改修された新しいレイアウトと新しい舗装にセッティングを合わせきれませんでした。そのためレース序盤にペースが上がらず、トップグループから遅れました。中盤からはペースを上げて4番手に浮上しましたが、トップグループには届きませんでした。

一昨年のチェコGPでは、ロレンソとのし烈なバトルを制して優勝しています。昨年はマルケスを激しく追撃して2位。今年は2年ぶりのチェコGP制覇とシーズン初優勝に闘志満々です。Repsol Honda Teamとしては、今季4度目の1-2フィニッシュを目指します。前戦インディアナポリスGPで転倒リタイアに終わったステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)は、地元ドイツから大勢のファンが駆けつけるチェコGPでの巻き返しに闘志を燃やしています。インディアナポリスGPでは2年連続で転倒に苦しみました。しかし、チェコGPは、125cc時代の08年に初優勝を達成した思い出のコース。得意とするサーキットで今季初表彰台を狙います。

ブラドル同様、インディアナポリスGPで転倒リタイアに終わったアルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)も、その雪辱に気合を入れています。昨年の大会は予選2番手。決勝では表彰台争いから遅れましたが、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)とのし烈な戦いを繰り広げて5位になり、ファンを沸かせました。今年は、第5戦フランスGPで3位表彰台に立ちましたが、そのほかは転倒も多く、悔しいレースが続いています。今大会は今季2度目の表彰台を狙います。

Hondaの市販レーシングマシン「RCV1000R」勢の走りにも注目されます。前戦インディアナポリスGPで予選11番手、オープンカテゴリー勢トップの決勝9位フィニッシュと、大健闘のスコット・レディング(GO & FUN Honda Gresini)は、連戦となるチェコGPに闘志をかきたてています。総合15位の青山博一(Drive M7 Aspar)も、インディアナポリスGPでは今季ベストタイの10位。ホームGPを迎えるカレル・アブラハム(Cardion AB Motoracing)も自己ベストの11位でフィニッシュ。インディアナポリスGPで好走をみせ、上り調子でチェコGPを迎える3選手に期待されます。ニッキー・ヘイデンの代役として2戦連続出場となるレオン・キャミア(Drive M7 Aspar)は、初ポイント獲得にチャレンジします。

Moto2クラスは、インディアナポリスGPで総合2位のミカ・カリオ(Marc VDS Racing Team)が今季3勝目を挙げました。総合3位のマーベリック・ビニャーレス(Paginas Amarillas HP 40)が2位になり、今季4度目の表彰台を獲得。それに対して、総合首位のエステベ・ラバト(Marc VDS Racing Team)は4位に終わり、チャンピオン争いをするトップ3のポイント差が縮まりました。

総合首位のラバトとの差を、19点から7点へと縮めたカリオは、昨年優勝している得意のブルノに闘志満々。今季2度目の2連勝と今季4勝目に挑みます。総合3位のビニャーレスも、チェコGPは得意とするコースの一つ。昨年の大会は、Moto3クラスで予選2番手、決勝も激戦の中で2位と、優勝まであと一歩でした。インディアナポリスGPでは、その2人に後れを取ったラバトも、厳しくなってきたポイント争いの中で闘志満々。今季5勝目に気合を入れています。昨年の大会は、ポールポジション(PP)から1秒差以内に15台という接戦。今年も厳しい戦いが予想されます。

日本勢は、上り調子の中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)が2年連続PPと2年連続表彰台に挑みます。長島哲太(Teluru Team JiR Webike)も初ポイント獲得に気合を入れています。

Moto2クラス同様、接戦が続くMoto3クラスは、チャンピオン争いが上位5選手に絞られてきました。その中で、インディアナポリスGPで念願の初優勝を達成したエフレン・バスケス(SaxoPrint-RTG)が総合2位に浮上し、今季2勝を挙げているアレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0)が総合3位、チームメートのアレックス・リンスが総合5位につけています。10戦を終えて、総合首位のジャック・ミラー(KTM)とバスケスとの差は11点、マルケスとは15点と、大接戦。総合5位のリンスは、ミラーから40点差とやや遅れていますが、ここからの戦いが重要になります。し烈な戦いが繰り広げられるMoto3の戦いに、今大会も注目です。

コメント

マルク・マルケス(MotoGP 総合1位)
「日曜日のレースが終わったあと、チームとともに楽しい夕食の時間を過ごしました。そして、月曜日にヨーロッパに向けて出発しました。連戦なので、休む暇もありません。チェコGPの行われるブルノは、特別好きなサーキットではありませが、これまでいい結果を残すことができました。先月、ドイツGPのあとにブルノでテストをしています。グリップが悪いコンディションでしたが、そのときのデータが今週のレースに生きると思います。ブルノは伝統的にヤマハが強いサーキットです。日曜日の決勝で最高の結果を得るために、今大会もベストを尽くします」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 総合2位)
「インディアナポリスではいいレースができませんでした。今週、ブルノで行われるチェコGPは、これまでいい結果を残してきましたし、楽しんで走れたサーキットなので、いいフィーリングを取り戻したいと思っています。夏休み前には、ブルノでテストをしました。そのときもフィーリングはよかったし、そのアドバンテージを生かせたらと願っています。いずれにしても、ベストセッティングを見つけ、日曜日の決勝ではいい結果を得るために全力で挑みます」

ステファン・ブラドル(MotoGP 総合10位)
「先週のインディアナポリスGPは、期待外れのレースになってしまいました。今週のチェコGPは、インディアナポリスGPの分までがんばらないといけません。チェコGPの行われるブルノは、シーズンを通してアベレージスピードの高いサーキットの一つです。過去、このサーキットではいい結果を残しており、Moto2時代には優勝しています。今週は運も味方につけて、いい結果を残したいと思います」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 総合11位)
「インディアナポリスGPのことは忘れて、今週行われるチェコGPに向けて気持ちを切り替えました。チェコGPの行われるブルノは、インディアナポリスとは全く対照的なコースです。コース幅が広くて素早い切り返しが要求されます。しかし、この数戦、セットアップが決まらず苦戦しています。ブルノでは昨年の大会でとてもいい走りができました。今年も、昨年のようにいい走りができることを願っています。今大会も、いつもようにチームとともに全力で挑みます。この数戦、一番の課題はリアのグリップ不足で、それを解消するために、ショーワのスタッフとがんばらなければいけません」

スコット・レディング(MotoGP 総合12位)
「ブルノはこれまで得意とするサーキットではありませんでした。しかし、RCV1000Rでは、今年はどのサーキットでもよくて、過去の印象とは異なることが多くなっています。実際に、ザクセンリンクで開催された第9戦ドイツGPでは、とてもいい走りができました。今週は、インディアナポリスGPの流れをキープして、さらに前進したいです。そして、ファクトリーオプション勢とのギャップを縮めたいと思っています。ブルノは得意とするサーキットではないので、走ってみないと分かりません。しかし、レースをこなすごとに自分が成長していることを感じています。今大会も全力で挑みます」

青山博一(MotoGP 総合14位)
「インディアナポリスGPでは今季ベストタイの10位でフィニッシュしました。後半戦をいい形でスタートすることができてうれしいです。夏休み明けのレースでいいレースをするのはとても重要なことでした。今週はさらなる好結果を目標に戦います。

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