[HONDA]MotoGP Rd.10 決勝 マルケスが開幕10連勝を達成

後半戦のスタートとなった第10戦インディアナポリスGPは、今季8度目のポールポジション(PP)を獲得したマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、決勝でもすばらしい走りをみせて、開幕から10連勝を達成しました。

オープニングラップは4番手。バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)、ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)とトップグループを形成しました。

2周目に3番手、6周目に2番手に浮上すると、トップを走るロッシをピタリとマーク。そして、11周目にロッシをかわしてトップに浮上すると、一気にペースを上げて後続を引き離しました。

この日は、気温も路面温度も、3日間で最も高く、タイヤのパフォーマンスを引き出すのが難しい一日となりました。しかし、序盤に慎重に走ってタイヤのフィーリングを確かめたマルケスは、徐々にペースを上げてライバルを突き放しました。これで開幕10連勝を達成。Moto2クラス時代からのインディアナポリスGP4連覇を達成しました。

この優勝でマルケスは、1970年にジャコモ・アゴスチーニが記録した開幕10連勝という記録に並び、マイク・ヘイルウッドが1964年に24歳と94日で記録した史上最年少10連勝記録を21歳と146日で達成しました。これまで10連勝は、アゴスチーニ、ヘイルウッド、ジョン・サーティース、ミック・ドゥーハンが記録していますが、97年にドゥーハンがHondaで記録して以来の10連勝達成となりました。

チームメートで総合2位につける、ダニ・ペドロサが、予選8番手から4位でフィニッシュしました。オープニングラップで5番手だったペドロサは、2周目に6番手へとポジションを下げました。しかし、レース中盤にリズムをつかむと、アンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ)、ドヴィツィオーゾをかわし、14周目に4番手に浮上しました。この時点では、マルケス、ロレンソ、ロッシのトップグループとは約1秒半の差でしたが、レース後半は思うようにペースを上げられず、トップグループにじりじりと引き離されての4位でした。10戦を終えてペドロサは総合2位のまま。Repsol Honda Teamの両選手が、総合ポイントで1-2をキープしました。

以下、11番手グリッドから好走をみせたスコット・レディング(GO & Fun Honda Gresini)が、オープンクラストップの9位でフィニッシュ。青山博一(Drive M7 Aspar)が予選18番手からポジションを上げて今季ベストタイの10位でフィニッシュ。カレル・アブラハム(Cardion AB Motoracing)も今季ベストの11位でフィニッシュしました。

予選10番手から決勝に挑んだステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)は、9番手を走行していた13周目にアレックス・エスパルガロ(FORWARD YAMAHA)と接触して転倒リタイヤ。アルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)もオープニングラップにヨニー・ヘルナンデス(ドゥカティ)と接触してリタイヤに終わりました。

Moto2クラスは、今季2度目のPPから好スタートを切ったミカ・カリオ(Marc VDS Racing Team)が、後続を突き放して今季3勝目を達成しました。今大会は25周のレースとしてスタートが切られましたが、序盤に転倒者が出て、赤旗中断に。16周のレースで再開されることになりますが、再スタートとなった決勝でもカリオが快速なラップを刻みました。2位はマーベリック・ビニャーレス(Paginas Amarillas HP 40)で、2戦連続今季5度目の表彰台に立ちました。3位はドミニク・エージャーター(Technomag carXpert)で、2戦連続で表彰台を獲得。総合首位のエステベ・ラバト(Marc VDS Racing Team)が4位。この結果、ラバトとカリオの差は7ポイントに縮まりました。また、予選7番手から決勝に挑んだ中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)が11位。長島哲太(Teluru Team JiR Webike)は23位でした。

Moto3クラスは予選2番手から決勝に挑んだエフレン・バスケス(SaxoPrint-RTG)が念願の初優勝を達成しました。今大会は10台がトップグループを形成する激しい戦いとなり、夏休み中にしっかりトレーニングを積んできたというバスケスが、大接戦を制しました。以下、アレックス・マスボー(Ongetta-Rivacold)が4位。総合5位のアレックス・リンス(Estrella Galicia 0,0)が5位。アレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0)が6位でフィニッシュしました。

コメント
■マルク・マルケス(MotoGP 優勝)
「サマーブレイク明けの最初のレースで優勝することはとても重要なことだったので、本当にうれしいです。まるで前半戦の続きのような結果ですが、実際は、正反対で、とても厳しく苦しいレースでした。今日は湿度が高く、フィジカル的にも厳しいレースで、汗をたくさんかきました。路面温度が10℃も上がり、タイヤを路面コンディションに合わせて機能させるのが難しかったです。昨日までのような安定感がなく、難しい走りを強いられました。最初はペースを上げられなかったのですが、次第にいいフィーリングになってペースを上げることができました。そして2秒のリードを広げて、優勝することができました」

■ダニ・ペドロサ(MotoGP 4位)
「ウイークを通じて難しいレースになりました。いいセットアップを見つけられなかったし、最後までいいフィーリングを得ることができませんでした。レースでは、いくつかポジションを上げることができましたが、表彰台争いをするペースでは走れませんでした」

■スコット・レディング(MotoGP 9位)
「力強い走りができ、オープンクラスのトップでフィニッシュしました。初めてパルクフェルメを経験できてうれしいです。今日は前を走っていたアレックス(エスパルガロ)がリタイヤしたことで、オープンクラスのトップになれました。Hondaの市販レーシングマシンでオープンクラスのトップになることは、とても重要なことです。レース中には、同じマシンに乗る青山博一が1秒後ろにいましたが、彼もペースを落としていきました。今日はカル(クラッチロー)とバトルができたことがとてもうれしいです。サマーブレイク明けのレースですばらしい走りができました。チームに感謝します」

■青山博一(MotoGP 10位)
「昨日から今日にかけてセットアップを変えたのですが、それがいい方向に向かいました。今回はセッティングの方向性は合っていたと思うのですが、路面コンディションがどんどん変化して、それに合わせていけなかったのだと思います。それが予選でタイムを出せなかった原因でした。しかし、ウォームアップでいい状態にすることができて、スタートもよくて、スコットの後ろに迫ることができました。終盤、タイヤがタレてきたときにチャンスが来ると思っていたのですが、先に自分のタイヤが消耗し、ペースを落としてしまいました。しかし、厳しい状況の中で最終的に10位でフィニッシュできたのでとてもうれしいです。次のチェコGPでもいいレースをしたいと思います」

■カレル・アブラハム(MotoGP 11位)
「今週はフロントとリアのグリップに課題を抱えていましたが、決勝では多少、改善されました。それでも、まだ完全ではなく、慎重に走らなければなりませんでした。今日は転倒者が多く、結果的に今年のベストリザルトとなったことはうれしいですが、簡単なレースではありませんでした」

■ステファン・ブラドル(MotoGP リタイヤ)
「残念なレースでした。スタートはあまりよくなかったのですが、アレックス(エスパルガロ)とポル(エスパルガロ)と同じグループで走ることができました。自分が速い部分もありつつ、アレックスが速いパートがあってなかなか抜くことができませんでした。そして、ストレートエンドで彼を抜こうとしたのですが、彼がブレーキを緩めて前に出てインをふさいだため、接触して2人とも転倒してしまいました。これはレーシングアクシデントでしたし仕方ありません。だれにでも起こり得ることです」

■アルバロ・バウティスタ(MotoGP リタイヤ)
「どう言えばいいのか、言葉もありません。今週はリアのグリップ不足に苦しみました。そのため14番グリッドという後ろからスタートしなければなりませんでした。こういうポジションからスタートするのは危ないと思っていたのですが、4コーナーに入ろうとしたとき、突然、(ヨニー)ヘルナンデスがアウト側からぶつけてきました。自分はラインをキープしていたし、どうすることもできませんでした。昨日も大きな転倒を経験しています。こうして、ケガもなく次のチェコGPに迎えられることはラッキーです。今回のレースは一日も早く忘れて、チェコGPに挑みたいと思います」

■レオン・キャミア(MotoGP リタイヤ)
「今日は電気系のトラブルでリタイヤとなりました。スタートしたときに、なにかがおかしいと思ったのですが、それでもプッシュしました。最初はなんとか乗れて、とても楽しかったので、このままフィニッシュできればと思いました。しかし、周回を重ねるごと症状はひどくなり、リタイヤすることを決めました。今回は、すばらしい経験ができました。レースはリタイヤしましたが、とても満足しています。本当にいろんなことを学ぶことができました」

■ミカ・カリオ(Moto2 優勝)
「最初のレースは、すばらしい走りができたし、今日はいいレースができると確信しました。しかし、赤旗中断になり、再スタートになったときに、タイヤをどうしようか悩みました。結局、最初に使ったタイヤをそのまま使うことにしました。それが結果としてよかったと思うし、セカンドレースもリードを広げることができました。そのあと、2番手以下との差を1秒以上キープすることに集中しました。今大会はポールポジションを獲得して、優勝することができ、本当にうれしいです。チャンピオンシップを考えても今日の結果はすばらしいものです。次戦チェコGPは去年優勝しているので、とても楽しみです」

■マーベリック・ビニャーレス(Moto2 2位)
「オープニングラップの(エステべ)ラバトはすごく速くて、ついていくのがやっとでした。そのうち自分のペースもよくなり、ラバトを抜くことができました。しかし、抜いたときには、カリオはずっと前を走っていました。今日はレースが赤旗中断になり、周回数が短くなったので、最初からプッシュしていこうと決めていました。優勝はできませんでしたが、気持ちよく走ることができました」

■ドミニク・エージャーター(Moto2 3位)
「今大会は3日間を通じて、とても速くて強い走りができました。決勝では、ハードタイヤを選択しましたが、カリオがとても速くて、大きなリードを広げられたので、赤旗中断の後のレースは、ソフトを使うことにしました。しかし、ソフトで走るのは簡単ではありませんでした。最後までビニャーレスとラバトと戦うことになり、最終的にラバトを抜いて表彰台に立つ事ができました。優勝はできませんでしたが、表彰台に立ててよかったです」

■中上貴晶(Moto2 11位)
「今日は赤旗中断になり、慌ただしいレースでした。しかし、赤旗中断になったことで、リアサスペンションの調整ができました。もし、中断がなければ、11位でのフィニッシュはなかったと思います。今日はウォームアップでセッティングを変更してみましたが、あまりいい状態ではなく、元に戻して決勝に挑みました。それでも、リアのフィーリングがよくなく、ペースを上げられませんでした。赤旗中断後は、リアの調整をしたことで、多少はよくなったと思います。今日は6番手集団の中で戦うことになり、せめて6位でフィニッシュしたかったのですが、マシンの状態が完全ではなかったですし、僅差の11位でした。しかし、次につながるレースになりました。次のブルノでは、もっといいリザルトを目指します」

■長島哲太(Moto2 23位)
「厳しいセッティングのまま決勝に挑みましたが、スタートもよくて、いつもより速いペースの集団の中で戦うことができました。しかし、今大会の課題になっている4コーナーでタイムをロスして、その先のストレートで抜かれ、コーナーで抜き返すという繰り返しでした。そして、前を走る(ジノ)レイ(AGT REA Racing)が、目の前でギヤ抜けして、ポジションを大きく下げてしまいました。それがなくてもポイント獲得は厳しかったと思いますが、ポイント獲得圏内が見える位置でレースができました。悔しいレースでしたが、自信にもつながりました。次のチェコでは、引き続きポイント獲得を目標にがんばります」

■エフレン・バスケス(Moto3 優勝)
「サマーブレイクの間にしっかり身体作りをして、ベストな状態で後半戦に挑むことができました。マシンのセッティングをほとんど変えず、乗ることに集中。どのセッションも100%集中して走りました。決勝レースは、大きな集団になり難しいレースになりましたが、初めて優勝することができて本当にうれしいです」

■アレックス・マスボー(Moto3 4位)
「今週は不安定な天候となり、思うようにセットアップが進められず、予選では転倒してしまいました。しかし、今朝のウォームアップでいい状態を見つけ、決勝ではいい走りができました。グリップもよく、ライバルたちと比べても、僕のマシンは速かったと思います」

■アレックス・リンス(Moto3 5位)
「期待していた以上のリザルトを獲得できましたし、とてもハッピーです。フリー走行、予選のことを思えば、決して悪い結果ではないですし、決勝に向けてすばらしいマシンに仕上げてくれたチームに感謝しています。今日は12番手、4列目からのスタートでした。スタートがよかったのですが、あまりにもよすぎてジャンプスタートになったかもと心配になったほどです。そのおかげでトップグループに加わるのは、それほど大変ではなかったですし、反対にペースを抑えなくてはいけないほどでした。しかし、ミラーの前に出るのが早すぎて、彼にスリップを使われて抜かれ、追い越すことができませんでした。今日はトップグループが10台でしたし、優勝にも10位にもなる可能性がありました。その中で、5位でフィニッシュできてよかったです」

■アレックス・マルケス(Moto3 6位)
「今週はマシンの状態がよくて、表彰台と優勝を目指して戦っていました。しかし、今回は(ジャック)ミラーの先行を許し、ポイントでリードを広げられてしまいました。今回の目標は彼の前でフィニッシュすることだったので、とても残念です。次のレースでは、今日のようなミスを繰り返さないようにしたいです。カタルニアGPやオランダGPのように彼の前でゴールしてポイントを縮めたいです」

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