「20年に国内100万台」なるかバイク復権

低迷が続く国内のバイク市場の活性化に向けて業界や関係自治体が動き始めているようだ。

情報元の毎日新聞によると、全国オートバイ協同組合連合会など業界団体や、三重県や静岡県などバイク生産工場がある自治体は5月に「二輪車産業政策ロードマップ」を発表。国内市場の「復活・復権」への課題と対策を網羅し、「20年に国内100万台」の目標達成に向けて小型二輪(50cc超から125cc)免許の取得日数の短縮などを警察庁などに要請することを盛り込んだ。

国内メーカーも新機軸を打ち出している。ヤマハは前2輪の新型スリーホイーラー、「トリシティ」の発売に際して、元AKB48のタレント、大島優子をCMに起用した大々的なキャンペーンを実施。販売目標である年間7000台のうちの約半数を、新たに二輪免許を取得する新規ユーザーとして想定。大島優子が免許を取得する過程を特設サイト上で公開し若者の共感を誘う。

ホンダは12年から「オフロード・ミーティング」を開始し、親子連れなどをターゲットにダート走行の基本を学ぶ機会を提供。カワサキも11年から29歳以下を対象にした「カワサキオーナーズU29ミーティング」を全国で開催。スズキも全国でスクールやABS体験会を展開するなど、各メーカーとも新たな層の開拓と活性化に乗り出している。

日本の2輪メーカー4社で世界シェアの4割を占めると言われるが、一方で国内新車販売台数は13年に41万9000台とピーク時の328万台(1982年)の約8分の1に減少。最低だった10年の38万台からはやや持ち直してはいるものの、大型バイクなどのファン領域での若干増にすぎない。

近年の国内バイク販売の低迷は「経済が成熟して国民の所得が増え、自動車へのシフトが進んだ」(毎日新聞)という見方もあるが、90年代以降のバブル経済の崩壊や、少子化による従来ターゲットである若年層の減少、IT機器やその他趣味の多様化による、いわゆる「若者のバイク離れ」など様々な要因が絡んだ結果とも言える。駐禁取締りの強化や電動アシスト自転車の登場など、交通環境そのものの変化も大きいだろう。

交通網が未整備な発展途上のアジア諸国のごとく、バイクが国民の足となることを望んでも、それは無理というもの。未だに高い高速料金や駐車場不足など問題も多い。日本の社会や交通環境にフィットした新たな2輪文化を根付かせるためにはどうすべきか。皆で知恵を出し合うときだ。

Webikeニュース編集長 ケニー佐川

【関連ニュース】
オートバイ復権へPR加速 2020年に100万台目標

ケニー佐川

ケニー佐川 Webikeニュース編集長

投稿者プロフィール

早稲田大学教育学部卒業後、情報メディア企業グループ、マーケティング・コンサルタント会社などを経て独立。趣味で始めたロードレースを通じてモータージャーナルの世界へ。
雑誌編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。
株式会社モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。
日本交通心理学会員 交通心理士。MFJ認定インストラクター。

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