[HONDA]JMX Rd.6 決勝 成田亮が最高峰クラスのIA1でパーフェクトウイン

全日本モトクロス選手権第6戦の舞台は、今季第4戦でも使われた宮城県のスポーツランドSUGOで行われました。

大会前に梅雨明けをした東北地方では、大会当日、強い日差しと30℃を超す最高気温という、真夏らしい陽気に。路面はドライコンディションとなりました。

小高い2つの丘にまたがってレイアウトされたコースは、第4戦の開催前にリニューアルが施されていましたが、第4戦では激しい降雨の影響で、大幅にショートカットされ、本来の姿を披露できませんでした。そのため今回が、新コースで行われる初の全日本選手権大会となりました。さらに、フープスが新設されるなど、今大会に合わせた改修も行われました。

●IA1(450/250)ヒート1
猛暑における安全対策として、決勝レースの時間は通常よりも5分短縮され、25分+1周となりました。そのヒート1は、好スタートを切った平田優(ヤマハ)と新井宏彰(カワサキ)を、Team HRCの成田亮が追いかけ、すぐに2人を抜いてトップに浮上。成田、平田、熱田孝高(スズキ)、新井、小方誠(Team HRC)というオーダーで1周目が終わりました。

レース序盤、成田と平田は3番手以下を徐々に引き離しながら、トップ争いを展開。3番手争いは、3周目に新井がミスをして後退し、小方が3番手の熱田の背後に迫りました。そしてレースが中盤に入った5周目に、小方が熱田をパスして3番手に浮上しました。

ここまでの間に、成田は平田との差を6秒近く拡大することに成功。レース後半には単独走行となりました。終盤、熱田を引き離した小方に、今度は追い上げてきた新井が接近。しかし小方は、リードを一気に失うことはなく、周回を続けました。そして13周で終了したレースで、成田が今季7勝目を挙げ、小方は3位で表彰台に登壇しました。

●IA1(450/250)ヒート2
ホールショットを奪ったのは成田。これに新井らが続き、1周目を成田、平田、熱田、新井、小方の順でクリアしました。2周目、熱田がSUGO名物の大坂を越えたところで転倒。これにより新井が3番手、小方が4番手に浮上します。その後は、成田から小方までの4台が、それぞれ2〜3秒ほどの間隔を開けて、縦に長いトップグループを形成しました。

レースが後半に差しかかると、トップ集団から4番手の小方が後れ始め、徐々に単独走行に。さらに、ややペースが上がらない成田に対して平田と新井が接近。3台による激しいバトルが繰り広げられました。それでも成田は、辛うじてポジションを守りました。

3台によるトップ争いはレース終盤まで続きましたが、残り2周となった12周目に、成田がベストラップタイムを出して逃げを図ると、新井がやや後れ、勝負は成田と平田の一騎打ちに。最終ラップでは成田が平田を引き離し、ヒート1に続いてトップでチェッカーを受けました。小方は、一時は背後に迫られた三原拓也(カワサキ)を振りきり、4位に入賞しました。

●IA2(250/125)ヒート1
IA1と同じく、決勝レースは25分+1周に短縮。そのヒート1では、Team HRCの田中雅己がホールショットを奪いましたが、チームメートの富田俊樹らに抜かれ、1周目を竹中純矢(スズキ)、勝谷武史(カワサキ)、富田、田中の順でクリアしました。2周目に田中が少し後れ、竹中から富田までの3台は僅差でのトップ争いを展開。しかし3周目、富田はミスで6秒ほど後退しました。

それでも富田は、勝利をあきらめることなくトップとの差を詰めていきました。するとレース後半の8周目、トップだった竹中のマシンがエンスト。これにより富田は2番手となり、約4秒前を走る勝谷に迫りました。しかし、その後は逆にリードを拡大されてしまい、勝谷に続いて2位でゴールしました。また、単独走行を続けた田中は3位で、今季初めて表彰台に上がりました。

●IA2(250/125)ヒート2
ヒート1では富田がホールショット。オープニングラップを富田、勝谷、田中の順でクリアしました。レース序盤、富田は勝谷を引き連れながらトップをキープし、田中はこの2台から後れて、単独走行で3番手をキープ。4周目、富田は勝谷に逆転を許してしまい、2番手に後退しました。すると次周、勝谷が一気に2秒以上もリードを拡大しました。

その後、富田は、7周目にはベストラップを更新する走りをみせ、勝谷のリードを最小限に抑えながら追走。一方で田中は、追い上げてきた竹中にパスされ、4番手へと後退しました。そしてレースは13周で終了。富田は、最後まで粘りの走りを続け、再び2位となりました。田中は、最終ラップに1つポジションを落とし、5位でフィニッシュしました。

コメント
■成田亮(IA1・優勝/優勝)
「暑さ対策でレース時間が短縮されましたが、ヒート1では高温による厳しさは感じられず、それよりも5分短くなったことで、気分的にすごく楽になりました。いつもであれば、残り5分というのは非常に苦しい時間帯ですが、それがなくなったことで、最初から全開でいけました。ヒート2は、平田選手とのバトルになりましたが、自分のほうが明らかに遅い区間があり、さらに途中から腹痛に悩まされ、かなり苦しい状況でした。実際、平田選手に抜かれかけたことが何度もありました。それでも、腹痛ぐらいで勝利をあきらめたくなかったですし、フープスなどでは自分の方が速いことにも気づいたため、不利な区間では平田選手を抑えることに集中して走りました。この夏はアメリカでトレーニングをして、シーズン終盤に臨みます」

■小方誠(IA1・3位/4位)
「ヒート1は、スタートでやや出遅れてしまい、その後は前を走る熱田選手の攻略に時間を使ってしまいました。ようやく3番手に上がったときには、2番手の平田選手とは8秒くらいの差があったようで、少し詰めては少し離されるという繰り返し。結局、序盤の差を埋めることができませんでした。ヒート2は、序盤でトップ争いに絡めたのですが、散水と走行で発生した、深いワダチやギャップの攻略がうまくいかず、走るラインを変更したことが裏目に出たことで後れ、その後もリズムに乗ることができませんでした。走行クラスが多彩なせいか、ワダチやギャップのでき方が事前テストのときとは異なっており、うまく対応しきれませんでした。決勝でのさまざまなことを想定した練習を、今まで以上に重視したいと思います」

■富田俊樹(IA2・2位/2位)
「ヒート1は、序盤のミスで後れてしまった分を、なかなか取り戻せず、苦しい展開でした。それでも、前で竹中選手と勝谷選手が競っているうちは、自分の走りができたのですが、竹中選手がトラブルで後退してからは、勝谷選手とのトップ争いを意識しすぎて動きが硬くなり、さらに暑さからくる疲れも加わって、思うように走れませんでした。ヒート2は、自分の走りはできましたし、悪くなかったと思いますが、単純にスピードで勝谷選手に負けました。ミスや疲労で勝谷選手がタイムを落とす場面もあるだろうと、少しでもチャンスがあれば逆転できる距離を保つために必死で攻め続けましたが、結果的にはチャンスが訪れることはありませんでした。夏休みの間にアメリカで練習して、この差を埋めたいです」

■田中雅己(IA2・3位/5位)
「今回、マシンの仕様を大きく変更して臨みました。ヒート1では、ホールショットから序盤で3台に抜かれ、その後は引き離されてしまいました。とはいえ、今の自分にできる走りということで考えれば、悪い内容ではなかったと思います。開幕から前戦までのことを思って、長いトンネルをようやく抜けかけたと感じました。これで自信を取り戻して臨んだヒート2は、序盤こそトップが見える位置で走れていましたが、開幕からずっとトップ集団で走れないでいたことからペースが上がらず、体力的にも厳しくなり、5位に終わりました。最悪でも表彰台圏内にとどまらなければならなかったとは思いますが、新しい仕様のマシンにまだ慣れていない状態ということも考慮すれば、今後につながる結果だと思っています」

■芹沢直樹|Team HRC監督代理
「IA1は、成田が完ぺきなレースをしてくれたと思います。ヒート2は、終盤まで平田選手が背後に迫る展開で、少しヒヤヒヤしましたが、成田の方が確実に速いセクションがあり、逆に不利なセクションで簡単に抜かせるようなライダーではないことも知っていますので、勝利を確信していました。小方は、本来の力を完全には発揮できませんでした。チームとしては、この原因をしっかりと検証し、同じ失敗を繰り返さない努力をします。IA2では、ドライコンディションにおいて、今季これまで圧倒的な速さをみせている勝谷選手に対して、富田がどこまで迫れるかというのが課題でした。残念ながら、どちらのヒートも勝利するまでには至りませんでしたが、シーズン序盤と比べれば、その差は確実に詰まっていると思います。次戦が楽しみです。また田中は、本来の実力からすればまだまだですが、この大会で今季のベストリザルトを残し、ようやく悪い流れを断ち切ることができたと思います。次戦ではさらに上位、そして勝利を目指したレースに取り組んでいきます」

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