[YAMAHA]鈴鹿8耐決勝レポート MONSTER ENERGY YAMAHA with YSPがヤマハで最高の4位

2014年7月27日(日)、三重県鈴鹿市で、“コカ・コーラ ゼロ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第37回大会の決勝が行われました。今大会には、ヤマハ「YZF-R1」で10チームが参戦。そのひとつ#07「MONSTER ENERGY YAMAHA with YSP」が、ヤマハチームの最上位となる4位を獲得したほか、世界耐久選手権シリーズにフル参戦中の#94「Yamaha Racing GMT94 Michelin」が9位、#7「MONSTER ENERGY YAMAHA- YART」が10位を獲得。ヤマハ3チームがトップ10入りを果たしました。

25日(金)・26日(土)で行われた公式予選では、#07の中須賀克行選手が3年連続でのポールポジションを狙いましたが、津田拓也選手(ヨシムラスズキ)の記録に後一歩及ばなかったものの、2番グリッドを獲得。また、#94は11番手、#7は22番手からのスタートとなりました。

27日の決勝は、開始直前から大粒の雨が降り出し、鈴鹿8耐史上初となる降雨によるスタートディレイ。通常より約1時間遅れの12時35分からスタートとなり、レース時間も、6時間55分間に短縮されて行われました。

レースは、#07のスタートライダーを務めたブロック・パークス選手が好スタートを切るも、ペースを上げることができず、序盤からトップに立つ#11の秋吉耕佑選手(ホンダ)から大きく遅れ、7番手前後を走行します。

パークス選手の走行後も、天候が目まぐるしく変化する難しいコンディションとなりましたが、ジョシュ・ブルックス選手、そして中須賀選手は安定した走行で順位をアップ。一時は4番手としますが、パークス選手による2回目の走行中(91周目)、マシンにマイナートラブルが発生し緊急ピットイン。すぐに修復を終えてレースに復帰するも、8番手まで順位を落としてしまいました。

しかし、103周目に6番手、108周目には5番手まで順位を回復すると、中須賀選手による2回目の走行中の126周目には4番手まで浮上しました。この時点で、前方を走るライバルからは、大きく離されていましたが、何が起こるか分からないのが鈴鹿8耐。ライダーは、表彰台を目指し、懸命な追い上げを試みます。しかし、ここから順位を上げることはできず、#07は、優勝した高橋巧選手/レオン・ハスラム選手/マイケル・ファン・デル・マーク選手(ホンダ)組から1周遅れの171周を走破し、表彰台にあと一歩に迫る4位でチェッカーとなりました。

また、ケニー・フォーレイ選手/マチュー・ジネス選手/デビッド・チェカ選手の#94は、1回目のライダー交替の際に、多くのチームがスリックタイヤに変更したにもかかわらず、レインタイヤのままレースに復帰。これが裏目に出て、一時は26番手まで後退しましたが、着実に巻き返して9位でフィニッシュ。トミー・ブライドウェル選手/ウェイン・マクスウェル選手/リック・オルソン選手の#7は、常に安定したペースで走り続け、10位でチェッカーとなりました。

#07 MONSTER ENERGY YAMAHA with YSP
(予選2番手/決勝4位:171周)

中須賀克行選手談
「マシントラブルがあり表彰台争いから脱落してしまいました。3人のライダーともにミスなく走りきることができたので、それだけに4位という結果は残念です。表彰台に立てなかった悔しさもありますが、ポールポジションを獲れなかったことも悔しいですね。でも、自己最高位だし、しっかりと環境が整えばいつでも表彰台に立てる自信が持てた大会でした」

ジョシュ・ブルックス選手談
「結果だけ見れば、残念と言わざるを得ないね。ブロック(パークス選手)の走行の時にマイナートラブルが発生してタイムロスしてしまったが、それさえなければ表彰台は獲れたと思うよ。僕自身にとって、YZF-R1で走る初めての鈴鹿8耐。たくさん走って、たくさん学ぶことができた。いい経験になったよ。今年の鈴鹿8耐は暑くなかったから体力的にはまったく問題なかったけど、“何が起こるか分からない”の言葉通りだったね。過去のいろんな衝撃的なシーンが頭をよぎったけど、まさか自分たちにも起こるとは…… でも、こういうことも含め、鈴鹿8耐は挑戦しがいがある。ぜひまた来年も参戦したいと思ってるよ」

ブロック・パークス選手談
「本当に今年の鈴鹿8耐は“奇妙な”レースだったね。残念ながら僕たちのマシンはレインコンディションだといいペースが作れず、雨だった最初の走行は転ばずに走るのが精一杯だった。でもドライになった2回目の走行はいい調子で走れたよ。マイナートラブルの解消に手間取って時間をロスしてしまったが、それがなければ表彰台にも立てたと思う。頑張ってくれたチームにとってはそれが最高の報いになっただろうから、4位という結果は残念だけど、これもレースさ」

吉川和多留監督談
「ライダーもスタッフも、やるべきことはすべてやったし、力を出し切りました。マイナートラブルがあり、ライダーには迷惑をかけてしまいましたが、そのトラブルにもスタッフが迅速に対処することができました。ライダーとスタッフはもちろん、サポートしてくれたすべての方に感謝しています。しかし、優勝を目標にしていたので、4位という結果は残念ですが、鈴鹿8耐をうまく戦うにはどうしたらいいのかがわかってきた大会でもありました」

#94 YAMAHA RACING GMT94 MICHELIN
(予選11番手/決勝9位:168周)

デビット・チェカ選手談
「タイヤチョイスがうまくいかず、2周は失ってしまったね。終盤は速いラップタイムで走れていた。あと1時間あればよかったんだけど(笑)。チームは素晴らしい頑張りを見せてくれたし、YZF-R1もミシュランタイヤもとても良かった。それなのに9位という結果は残念と言うしかないけど、これが鈴鹿8耐の難しさだよ。でも、今回の結果で僕たちは世界耐久選手権のリードを守ったからね。シリーズチャンピオンが獲れるよう、残りのレースも全力を尽くすよ」

クリストフ・グィオ監督談
「過去の鈴鹿8耐で完走したレースでは、7位がワースト記録だったんだ。今回は9位とそれを下回ってしまい、非常に不名誉なことだと思ってる。何しろタイミングモニターから我々のチームのゼッケン番号が消えてしまったんだからね。世界耐久選手権のリードを守れたのが幸いだったよ。レース序盤は悪夢のようだったが、そんな中でもデビッド(チェカ選手)とケニー(フォーレイ選手)は非常に速いペースで走ってくれた。ライダーの頑張りにもかかわらず9位という結果は残念でならないが、来年は戦略を組み立て直して、改めて表彰台を目指すよ」

#7 MONSTER ENERGY YAMAHA – YART
(予選22番手/決勝10位:168周)

トミー・ブライドウェル選手談
「完走できたことは、とてもハッピーだよ! 自分自身としては1回ミスしてしまったことが残念だけど、チームの中では1番速いタイムで走ることもできたし、充実していた。初めての鈴鹿8耐だったけど、素晴らしいレースだね。すごく頭を使わなくちゃならないし、落ち着いて走らなくちゃいけない。難しいレースだけど、僕は鈴鹿8耐で経験したすべての瞬間が大好きだ。コースを覚えることもできたから、来年もまた挑戦したいね」

マンディ・カインツ監督談
「今年の鈴鹿8耐は、信じられないような出来事ばかりが起きて、本当に大変なレースだったね。#7は若いライダーを中心にしたラインナップだったが、難しいレースの中でどんどん成長してくれて、頼もしかった。それはうれしいが、結果自体には満足していない。もっともっと上を目指し、実力をつけて再び挑戦するよ」

#98 PATLABOR TEAMJP DOGFIGHTRACING・YAMAHA
(予選19番手/決勝17位:165周)

25日(金)のフリー走行でD・クルーガー選手が転倒して負傷したため、決勝は藤田拓哉選手と及川誠人選手の2人で臨むこととなりました。序盤は8番手を走る順調な滑り出しでしたが、マシンの調整などで6周目には65番手まで後退。しかし、その後は驚異的な挽回を見せて国内ヤマハプライベイトチーム最上位となる17位でゴールしました。

藤田拓哉選手談
「昨年とまったく同じ成績ですが、昨年より多くの収穫を得ることができました。また、ダン選手の転倒などいろいろあったなか、最後まで走り切れたのは、スタッフ皆さんの努力と協力、そして笑顔のおかげだと思います。本当にありがとうございました」

及川誠人選手談
「自分の走行のときは、セーフティーカーは出てなくて、すべてドライでの走行となりましたが、一言で言えば疲れました。やはり耐久はスプリントとはまったく違いますね。ただ一番の収穫は、乗っているうちにJSBマシンのコツが分かってきたこと、そして、全日本選手権における藤田選手のアドバイザーとして、彼と同じ体験ができたことです」

#903 クレバーウルフレーシング&ノイズ
(予選42番手/決勝34位:158周)

スタート直後は44番手を走行、そこから順調にバトンを繋いでいきましたが、途中イエローフラッグの見落としによるペナルティなどで順位を39番手まで下げてしまいます。しかし、そこからもう一度踏ん張り、147周目には34番手まで復活すると、最後までポジションを守り、34位でゴールしました。走行周回は、澤村元章選手が3セッション、安達光司選手と中井恒和選手が各2セッションで、トータル158周となりました。

中井恒和選手談
「澤村選手のセッティングを採り入れながら、マシンを作りこみました。雨のレースだったので、去年のようにならないよう注意して走りました。さすが、磐田レーシングファミリーの澤村選手だけあって、いい感じのセッティングになりましたし、そのおかげで、完走することができたと思います」

澤村元章選手談
「無事完走できて、なによりです。初日は転倒などでチームに迷惑をかけてしまいましたが、最低限の仕事はできたと思います。今回はチームに加えていただいたのですが、鈴鹿8耐を通じて、ヤマハライダーやチーム同士の共感が広がっていけばいいと思います。ご声援ありがとうございました」

#52 Y`s distraction NERGAL
(予選69番手/決勝45位:153周)

鈴鹿8耐初参戦となる「Y`s distraction」の#52号車は153周を走破して完走。隣淳二選手は3年連続、中尾健治選手にとっては5年連続、鷲洋介選手にとっては7年ぶりの完走となりました。完走までの道のりは険しく、特に雨の影響から、決勝中にトラブルが多発。多くの波乱を乗り越えてのゴールとなりました。

隣淳二選手談
「これだけ予想外のことがあるレースも珍しいですね。ヘアピンでは、ちょっと突っ込み過ぎて握りこけのような感じで転んでしまいました。終盤はちょうど最終シケイン手前で失速してしまい、急遽ピットに戻ることにしました。それでバッテリー交換して、なんとかゴールできました。本当にラッキーでした。応援してくださった皆さんありがとうございました」

#62 TEAM MASSA-R
(予選46番手/決勝54位:141周)

映画「汚れた英雄」に登場した往年のTZ500を模したカウルで疾走。タイヤ、ステップ、カウル、ブレーキホース以外はほとんどノーマルのSSTクラスに参戦しました。104周目、残り2時間30分頃までは、SSTクラス最上位となる総合30位につけていましたが、デグナー2つめのコーナーで、豊田浩史選手が他のマシンを避けようとしてブレーキタイミングが合わず転倒。すぐピットに戻り修復を急ぐも、吸気系やアクセルワイヤーの点検で約40分を費やし後退しましたが、その後も力走して54位で完走しました。

茂木正人選手談
「ほとんどノーマル状態のSSTマシンで、どれだけ走れるかのチャレンジでした。アクシデントもありましたが、クルーと応援してくださった皆さんのおかげで完走できました。ありがとうございました」

#72 FREE RIDE/IMT satoracing
(予選66番手/決勝57位:130周)

今大会で最年少として注目された中山翔太選手(18)は予選で負傷して欠場。決勝は佐藤大輔選手、佐藤太紀選手の2名体制で臨みました。スタートを務めた佐藤(太)選手はウエットの中を軽快に走り10台ほど抜いて順位を上げていきましたが、4周目のデグナーで転倒。体にダメージはなく即ピットに戻るも、カウル内側に入った砂を取り除く作業と点検で約1時間を費やすこととなります。しかしその後は、両選手が安定したペースで走り抜き、佐藤大輔選手にとっては2年連続での完走。クルーに加わったご両親とお姉さんの声援もあり、健闘した佐藤(太)選手にとっては初の8耐完走となりました。

佐藤大輔選手談
「クルーの頑張りで、なんとか完走できました。ありがとうございました。今後は若いライダーを育てならが、自分自身も頑張っていきます」

佐藤太紀選手談
「自分の4回のセッションは、ずっと雨でした。それはともかく、鈴鹿8耐を走るのは本当に大変でしたね。今回の経験を、これからのレース活動に活かしていきたいと思います。来年も走りたいですね」

#096 熊本スマートドライバーレーシングチーム
(予選67番手/決勝Not Classified)

予選では2度の転倒で、マシン修復やラジエターの飛び石防止施策に時間を費やし、各ライダーとも十分な走行時間が取れないまま決勝に臨むこととなりました。堀義光選手が、スタートから順調な走行を見せていましたが、続く福島智和選手が脱水症に見舞われペースダウン。その後は堀選手、脇坂隆尋選手が力走し、155周をクリアしてチェッカーを受けましたが、ペナルティなどにより完走扱いにはなりませんでした。

福島智和選手談
「ドリンクトラブルで走行中水分を取ることができず、まあ50分位の走行ならなんとかなるだろうと思っていたのですが、暑さでダメでした。脱水症状になり、意識が遠のいて手も動かなくなり、ピットに戻ることが精一杯の状態で、あとは堀選手と脇坂選手に頑張ってもらいました。完走扱いではないようですが、皆さんのおかげでチェッカーを受けることができ、本当に良かったです」

#51 ISAKモトキッズICU中日本自動車短大CSS獺RT
(予選57番手/決勝Not Classified)

小島一晃選手が3セッション、樋口幸博選手と吉田和憲選手がそれぞれ2セッションを受け持ち、路面状況が刻々と変化するなか、淡々と走行を続けていました。しかし、小島選手が走行中の138周目に、第1コーナーで転倒。そのままリタイヤとなりました。

樋口幸博選手談
「ウィークを通じ今年はアクシデントもなく順調に決勝まできたのですが、チェッカーを受けられずとても残念です。支援してくださった皆さん、ありがとうございました。来年のことはまだ考えていませんが、このまま終りたくないというのが正直な今の気持ちです」

関連記事

編集部おすすめ

  1. オートバイパーツ・用品の販売を全国展開する2りんかんは、バイク乗りコスプレイヤーの「美環(み…
  2. ボッシュが形づくる二輪車の未来 ボッシュは、自社のモーターサイクル&パワースポーツ事業が、…
  3. 采女華さんによるタイヤ点検イベント開催! バイク用品専門店の「2りんかん」は、12月17日…
  4. ホンダが、社内向け情報を紹介する「HondaTV Web」で、「東京モーターショー Hond…
ページ上部へ戻る