[Kawasaki]JMX Rd.5 井上眞一が苛酷なマディに挑みポディアム登壇、IA1では新井宏彰が総合5位

■ 2014年 全日本モトクロス選手権 第5戦 東北大会
■ IA1 IA2
■ 開催日:2014年7月20日(日)
■ 会場名:藤沢スポーツランド

井上眞一の第5戦(IA2/3位/5位)
マディはもともと得意ですし、雨の藤沢も好きですが、今回のコンディションはかなり難しかったですね。昨日から降り続いた雨の影響で、コースは相当なマディになりました。IAのレース時間は25分+1周に短縮されましたが、タイスケが遅れたりして関係者のみなさんは大変だったと思います。

ヒート1はスタートで出遅れてしまって、追い上げのレースになりましたが、なかなかペースが上がらないというか、いいラインが限られていたので抜きにくかったです。最初は8番手あたりを走っていて、徐々に上がって行ったのですが、前の富田選手と竹中選手までは届かず単独3位でした。途中で1回ヘマをやりまして、フィニッシュ前のビッグテーブルでコースアウトしたんですよね。登り斜面で体勢が崩れて横を向いて、テーブルの左側の斜面を下ってからコースインし直しました。その時に安原選手に抜かれたんですが、後ろには誰もいなかったので、これはゴーグル交換のチャンスだと思ってピットインしました。新しいゴーグルにしたら視界が良くなってペースも上がり、安原選手がすぐに見えてきたので3位を取り返したというわけです。前回の菅生と同じように、ピットインが功を奏しました。

ヒート1が終わった時点で、やはりスタートが大事だと再認識しました。ヒート2では勝谷選手に続いて2番目で1コーナーに入れたんですが、2〜3コーナーで何台かに抜かれました。そこまでは良かったんですが、レース前半に裏の登りで転倒したのが響きましたね。リアが石にヒットして、真横を向いてしまったんです。ヒジをすりむいただけで身体は大丈夫でしたが、ハンドルグリップに泥が付いたり、フロント周りもよじれてしまったので、そこからは走りにくいのを我慢しながらのレースになりました。途中で誰かを抜いたのか、結果的には5位まで挽回しました。正直に言うと、両ヒート表彰台でまとめたかったので、その辺がちょっと残念でした。

コース途中に何ヵ所か泥が重くて深いワダチがあって、スタックしないように要所要所でエンジン回転を高めにして走りました。半クラッチも使ったし、エンジンにはかなり負担になったと思います。スタックしても不思議じゃない土石流みたいなところが何ヶ所かあって、マディが得意な自分でも手前から緊張して、通り過ぎたらホッとするみたいな繰り返しでした。中でも裏に消えて行って登りに差しかかる手前などは、転びそうになって止まってはまた走り出すような難所でした。

マディの程度としては前回の菅生の方がひどかったと思いますが、今回の藤沢にも難しさがありました。以前は裏の登りと松林のところが硬いだけで、ほぼ全周がサンドでしたが、最近は砂が減って下の土が出てきた感じです。だから雨が降ると、サンドというより泥沼のようになります。タイヤは予選が前後MX32(ソフト用)、決勝はリアだけMX11(マディ用)に換えましたが、直進性もトラクションも良くて助けられました。

最近、富田選手が勝ちだして、雨に強いと言われていますが、彼はドライでも速いしセンスがいいですね。IA2のポイントリーダーは、プライベートでKX250Fに乗る勝谷選手ですが、雨で優勝を逃しつつも悪くないポジションに食らい付いているし、オールラウンドで速さを発揮できるライダーなので心配はないと思います。

新井宏彰の第5戦(IA1/5位/5位)
両ヒートとも攻めきれないまま、淡々と走っていただけでした。藤沢とはあまり相性が良くないというか、去年も気絶してリタイアしたし、B級の時もここで脳震盪…。いやいや、記憶はありませんよ。聞いた話を覚えているだけです。苦手意識は持ちたくないんですけど、もらいクラッシュとかがなぜか多かったこともあって、消極的な走りになってしまうのかもしれません。

ヒート1はスタートが決まって、1〜2コーナーはトップだったんですが、3コーナーで成田選手に並ばれて少し引いたところ、何台かに抜かれました。その後3番手走行中に転倒して、2台に抜かれて5位。ただただラインを周回していただけでしたね。ヒート2もスタートは悪くなくて、3番目あたりで出たんですが続々と抜かれました。マディは好きでも嫌いでもありませんが、予選で1回転倒。決勝でも両ヒート1回ずつ転倒がありました。コケる以前に走りが消極的だったことが残念でなりません。

前戦菅生からの1ヶ月半は普段通りに過ごしましたが、とても長く感じました。僕の場合、シーズン中でもトレーニングをガンガンやるので、レースのインターバルが空いて何が辛かったかというと、トレーニングの辛さしかありません。レースウィークになればコンディションを考慮して少し調整モードになりますが、レースがなければトレーニング量を落とせません。内容的にはランニングとウエイトが基本で、自重トレーニングも含めて体幹と心肺機能を鍛えています。ウエイトは全身やりますが、特に下半身を強化しています。シーズンオフほど強度は上げませんが、休むのは嫌だし継続しています。今回は特に暑さ対策をみっちりやってきたのに、気温が思ったよりも低くて当てが外れました。次の菅生では暑くても雨でも対応できるように、フィジカルコンディションを整えて準備しようと思います。

今日のコースは部分的には泥が退けられていて、それほど悪くない路面と深い泥沼のようなところが混在していました。難所は水たまりになっていた裏の登りの手前や、5番の登りもスタックポイントでしたね。藤沢は比較的コース幅が広くて、ラインが定まらないことが多々あるのですが、今回から友則(中村)君がアドバイザーとして来てくれているので助けられました。僕らが着替えをしている間にコース全周を下見して、最新情報を動画付きで説明してくれるんです。やっぱりライダーからの助言は的確なので、非常に役立ちました。

たとえば「ここは泥が深いからスタックに注意」というのは普通のアドバイスなんですが、友則君は「泥が深くてもここを我慢して抜けられたら先が楽になるよ」とか、1ヶ所にとらわれずに前後を含めてトータルに考えてくれる。僕らが思い付かないような発想をして、ヒントを示してくれるんですね。ライダー同士で通じ合えるボキャブラリーも共有しているし、とても頼りになります。シンタン(井上眞一)からもIA2で先に走って得た情報をもらえるし、チームワークで助け合う部分って結構あるんです。

三原拓也の第5戦(IA1/8位/DNF)
レースの間隔が空いていたし、藤沢のようなハイスピードのサンドコースが関西にはあまりないので、地元の徳島でサンド合宿をやっていました。小島選手、田中雅己選手、池本選手、吉村仁兵に新井君、みんなで集まって2日間の合宿を2回やりました。サンドで一番速いのは僕で、1周2分半のコースで新井君より10秒速いんですが、まあ地元で慣れているからというだけですよ。小島選手もサンドが好きだし、結構いい勝負になります。前半は僕が速いんですけど徐々にタレるし、後半になるとじわじわと粘られます。やっぱりGP経験があるし、砂地獄で有名なロンメルに住んでいたし、瞬間的なベストラップでは僕の方が速いんですが、トータルでは小島選手の方が上かもしれませんね。

そうやって準備してきたサンドコースで一発決めたかったんですが、雨が降ってしまいましたね。湿ってザクザクぐらいのサンドだったらいいんですが、降りすぎてマディになるとラインが限られて抜けないので、やっぱり乾いてサラサラのサンドがベストです。最近の藤沢はサンドというよりも硬いイメージですが…。

ヒート1はスタート7〜8番ぐらいだったんですけれど、抜いたり抜かれたりで8番キープだった感じです。前半でゴーグルを捨ててしまったので、後半は泥が目に入りました。今回はロールオフをセットして出たんですが、ヒート1は状況がそれほど悪化していなくてペースが思ったよりも上がったので、視界の狭さが気になってゴーグルを外したんです。もっと雨でもっとマディだったらペースが落ちるから、ロールオフでも気にならずに行けると読んでいたんです。ペースがあんなに上がるならティアオフで行くべきだったのに、そこの選択を間違えました。ピットにはティアオフのゴーグルも用意してあったんですが、展開的に接戦だったしピットインする状況ではなかったので、そのまま走り続けました。

ヒート2は少し出遅れ、3コーナーのワダチが深すぎて脱出するのに半クラッチを使いすぎたのか、裏の登りに差しかかる入口で泥沼にはまってしまいました。どうにも動けなくなったので、オフィシャルの人にもバイクから降りるように言われて、コース脇に退避したんです。バイクはずっと泥沼の中に立っていました。レースが終わってからバイクを引き上げたんですが、オフィシャルとチームスタッフ8人がかりでやっとでした。次のIBオープンのレースではショートカットされることが決まっていたセクションだったので、その点は不幸中の幸いでしたが、自分のミスが招いたリタイアなので不甲斐ないです。何としてもマディを克服したいと思います。

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