[HONDA]MotoGP Rd.9 予選 マルケスが3戦ぶり今季7度目のポールポジション獲得

ドイツGPの予選は、終日、雲の多い天候となりました。しかし、MotoGPクラスのフリー走行と予選は、ともにドライコンディションとなり、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、今季7度目のポールポジション(PP)を獲得しました。今大会、3戦ぶりにPPを獲得したマルケスは、これでMotoGPクラスでは16度目。3クラスで通算44度目の獲得となりました。

1回目のフリー走行で転倒を喫し、初日2番手だったマルケスは、2日目午前のフリー走行でトップタイムをマークしました。そして、予選前に行われた4回目のフリー走行でもトップタイムをマークすると、予選ではただ一人、1分20秒台に突入するサーキットベストタイムでPPを獲得しました。これまでのサーキットベストタイムは、ケーシー・ストーナーがドゥカティに所属していた2008年にマークした1分21秒067。この記録を6年ぶりにブレイクした走りは、初日の転倒の影響を全く感じさせないすばらしいものでした。

この日は、タイヤのセットアップを中心に、着実にアベレージを上げていったマルケス。予選前に行われた4回目のフリー走行では、小雨がぱらつく難しいコンディションとなりましたが、このセッションでもライバルを圧倒するすばらしいタイムを記録しました。前戦オランダGPでは、現役ライダーでは最多記録となる8連勝を達成。今大会は、ジャコモ・アゴスチーニ、マイク・ヘイルウッド、ジョン・サーティス、ミック・ドゥーハンに続いて史上5人目となる、9連勝に挑みます。

チームメートのダニ・ペドロサが、マルケスに0.296秒差の2番手となり、今季7度目のフロントロー獲得となりました。初日のフリー走行では、順調にタイムを短縮しましたが、2回目のセッションで転倒を喫し、総合10番手に終わっていました。それでも、2日目は順調にセットアップを進め、3回目のフリー走行では、トップタイムのマルケスから1秒差以内に13台という接戦の中で7番手。予選前のフリー走行では、マルケスに続く2番手へとタイムを短縮しました。

こうして迎えた「Q2」は、フリー走行でのタイムが上位10番手までの選手に、11番手以下の選手で戦われる「Q1」の上位2名を加えた12名で行われました。ペドロサは最初のアタックでトップに浮上、2度目のアタックでさらなるタイムの短縮に挑みましたが、1コーナーで痛恨の転倒を喫し、更新とはなりませんでした。しかし、1度目のアタック時のタイムで、予選2番手を獲得。Repsol Honda Teamの両選手が、そろってフロントローから決勝に挑むのは、これで今季6度目となりました。

Repsol Honda Teamの2人に続き、ステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)が3番手。第2戦アメリカズGP以来のフロントローを獲得しました。ブラドルは、初日のフリー走行で4番手と好調なスタートを切ると、2日目のフリー走行で3番手へとポジションをアップ。予選前のフリー走行でも3番手と好調な走りをみせると、上位12名による「Q2」でも、常にトップ争いに加わり、見事、地元ファンの期待に応えました。これでHonda勢は、第2戦アメリカズGP以来7戦ぶり、今季2度目のフロントロー独占を達成しました。

初日5番手とまずまずのスタートを切ったアルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)は、2日目に行われた3回目のフリー走行で、タイヤのセットアップに集中しましたが、大接戦の中で10番手へとポジションを落としました。そして、予選でもニュータイヤのパフォーマンスをうまく引き出せず、10番手と悔しい結果に終わりました。とはいえ、大接戦となっているだけに、決勝では4列目からの追い上げが期待されます。

Hondaの市販レーシングマシン「RCV1000R」勢は、初日18番手と出遅れたニッキー・ヘイデン(Drive M7 Aspar)が、2日目のフリー走行で15番手へとポジションを上げます。そして「Q1」では、ドゥカティのファクトリーを抑えてトップタイムをマーク。「Q2」に進出し、12番グリッドを獲得しました。以下、「Q2」進出にあと一歩まで迫ったスコット・レディング(GO & FUN Honda Gresini)が14番手、青山博一(Drive M7 Aspar)が16番手、カレル・アブラハム(Cardion AB Motoracing)が17番手と続きました。決勝では「RCV1000R」に乗る4選手に、オープン勢におけるトップフィニッシュへの期待が寄せられます。

Moto2クラスは、総合4位のドミニク・エージャーター(Technomag carXpert)が、キャリア初のPPを獲得。以下、1秒差以内に23台という今季最高の接戦になりました。その厳しい戦いの中で総合2位につけるミカ・カリオ(Marc VDS Racing Team)が2番手、総合首位のエステべ・ラバト(Marc VDS Racing Team)が3番手と、タイトル争いをする3選手がフロントローに並びました。総合3位のマーベリック・ビニャーレス(Paginas Amarillas HP 40)は13番手、中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)は2日目もセッティングが決まらず28番手、長島哲太(Teluru Team JiR Webike)はセッション終盤に転倒し、32番手という結果でした。

Moto3クラスは、セッション中盤になって雨が降り出す中、ジャック・ミラー(KTM)がPPを獲得。以下、1秒差以内に17台が入る激しい戦いとなりました。そんな中で、アレックス・マスボー(Ongetta-Rivacold)が、タイミングよくアタックして2番手、アレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0)が3番手となり、2台のHonda勢がフロントローを獲得しました。また、アレックス・リンス(Estrella Galicia 0,0)は7番手。決勝では、Honda勢による追い上げのレースが期待されます。

コメント
■マルク・マルケス(MotoGP ポールポジション)
「昨日の転倒の影響がありましたが、落ち着いてメニューをこなし、少しずつよくなっていきました。昨日の午後はいい感触があり、今朝はもっとよくなりました。そして、FP4ではいいペースを刻めました。また予選では、ポールポジションを狙うチャンスに恵まれました。最初のアタックは、あまり快適ではありませんでしたが、2本目のタイヤではいい感触があり、グリップもよかったので力強いラップを刻めました。このサーキットはオーバーテイクがしずらいので、フロントからスタートするのはとても重要なことです。プラクティスのペースはよかったと思うので、明日の決勝では、そのペースをキープできればと思います」

■ダニ・ペドロサ(MotoGP 2番手)
「いい予選セッションになりました。セッション終盤に転倒しましたが、ペースはよかったです。ブレーキングのときにバンプに乗り上げたのが転倒の原因でした。幸いにもケガはありませんでした。昨日のFP2で転倒したあと、こうして気持ちよく走れるようにしてくれたスタッフに、とても感謝しています。明日はベストを尽くし、スタートからいいポジションで走りたいです。そのためにはタイヤの選択が重要になります。天候が味方してくれることを願っています。セットアップはとてもいいので、いいレースをしたいです」

■ステファン・ブラドル(MotoGP 3番手)
「地元ファンの前でフロントローを獲得でき、最高の気分です。走りながら、僕のファンが手を振ったり、拍手しているのが見えました。本当にすばらしい気分でした。ここまでは順調に進んでいます。特に午前中は旋回性がよくなり、前進することができました。明日は、天候に合わせて正しいフロントタイヤを選択することが、非常に重要になってきます。このサーキットはフロントタイヤにとても厳しいサーキットです。明日の決勝は、僕が表彰台に上がることをみんなが期待しているので、プレッシャーが大きいです。しかし、ポイントを獲得することが大事ですので、落ち着いて挑みます」

■アルバロ・バウティスタ(MotoGP 10番手)
「昨日からリアのグリップを改善するために集中してきて、午前の走行では、これまでよりも快適になりました。FP4でほかのセッティングも試したかったのですが、残念ながら、悪天候のためにそれはかないませんでした。予選では、ニュータイヤのパフォーマンスをうまく引き出せませんでした。理由は分かりませんが、新品を使っても中古タイヤを使っても同じ感触でした。FP4では、中古タイヤでいいペースを維持できたので、決勝に向けていい材料になりました。4列目からのスタートですので、フロントグループについていくのはとても厳しいと思いますが、全力で挑みます」

■ニッキー・ヘイデン(MotoGP 12番手)
「今日はQ2に進出することができたのでとてもよかったです。昨日から今日にかけて、大きく前進したことで、全力でアタックすることができました。今日の結果には満足しています。全力でマシンを仕上げてくれたチームに感謝します。明日の決勝は厳しい戦いになると思います。スタートからゴールまで全力で挑み、レースを楽しもうと思っています」

■スコット・レディング(MotoGP 14番手)
「今日はQ2に進むチャンスがありました。しかし、最初のアタックでフロントタイヤの選択を間違え、ピットに戻り、ソフトからハードタイヤに変えました。これで貴重な時間を失ったのが残念でした。区間ごとのベストタイムの合算では、ベストラップより0.3秒速かったので、それも残念でした。ベストラップを出したときは、最初のセクターでタイムをロスしていました。明日は長く難しいレースになります。リアはソフトでいくと思いますが、フロントタイヤは天気を考慮して決めます」

■青山博一(MotoGP 16番手)
「4回目のフリー走行の開始時に雨が降り始めたので、予選ではタイヤをソフトにしてアタックしました。1回目のアタックは、最初からフィーリングがよく、タイムを上げられました。2回目のアタックでもっと上げられると思ったのですが、ミスをしてタイムを更新できませんでした。昨日はハイスピードセクションでタイムをロスしていました。今日はその部分を改善することができました。昨日はタイムは安定していましたが、一発のタイムが出せず、今日はその反対だったので、明日の決勝に向けては、アベレージを上げられるようにしなければなりません。今回はタイヤの選択が難しいので、天候を見て決めたいです」

■カレル・アブラハム(MotoGP 17番手)
「残念な予選でした。最初のアタックはとてもフィーリングがよく、気持ちよく走れました。そして2本目のタイヤでは、さらにペースを上げられたのですが、(カル)クラッチロー選手(ドゥカティ)が転倒したのを見て、集中が途切れました。その後、ニッキー(ヘイデン)選手の後ろにつきましたが、タイムを出すことができず、わずか数秒の差でチェッカーフラッグを受けました。もう一周アタックするチャンスを逃し残念でした。少なくとも、あとコンマ1秒はタイムを短縮できたと思います」

■ドミニク・エージャーター(Moto2 ポールポジション)
「初めてポールポジションを獲得できたので、とてもうれしいです。前戦オランダGPでは、あと一歩のところでポールポジションを逃したのでなおさらです。今大会はすごい接戦で、クリアラップを取るのが難しいセッションでした。そんな中でも、なんとかスペースを見つけてアタックできました。このサーキットでフロントローを獲得することはとても重要なことです。明日は長く厳しいレースになりますが、今季3度目の表彰台を目指してがんばります」

■ミカ・カリオ(Moto2 2番手)
「予選にはポイントはつかないので、2番手でも十分です。このサーキットでフロントローに並ぶことはとても大事なことです。トラブルに巻き込まれたくなければいいスタートを切らなければなりません。今シーズンはここまでのところ、いいスタートを切れているので、明日はトップグループの中で逃げきる自信があります。確かにポールポジションを獲得できなかったのは少し残念ですが、明日のレースに集中しようと思います」

■エステベ・ラバト(Moto2 3番手)
「フロントローを獲得できてうれしいです。今週末はいくつか問題がありました。特にセクター2とセクター4でうまく走れなかったのですが、予選に向けてマシンを調整したところ、プッシュできるようになりました。ラップタイムを更新できてうれしいです。ここはすべてが接近しています。1コーナーは前の方にいたほうがいいため、フロントローからスタートするのは大事なことです。優勝争いをするために、明日はいいスタートを切らなければなりません」

■中上貴晶(Moto2 28番手)
「悪い状態は昨日からほとんど変わらず、グリップは改善されませんでした。こうすればこうなるという確認をしたかったのですが、今日も変化を感じられませんでした。一番の問題はタイヤのインフォメーションがないことで、攻められない状態が続いています。通常、2種類のタイヤを比較すれば、その違いが感じられるものですが、それも今回はダメでした。ウォームアップでもう一度調整して、少しでも上のポジションでフィニッシュできるようにがんばります」

■長島哲太(Moto2 32番手)
「今日の午前中はフィーリングがよく、大きく前進できました。しかし、午後の予選は路面コンディションが変わって、グリップをうまく引き出せず、タイムを更新できませんでした。セッション終盤には12コーナーで転倒しました。幸い、ケガがなくてよかったです。明日のウォームアップでもう一度セッティングを見直し、決勝ではポイントを獲得できるようにがんばります」

■アレックス・マスボー(Moto3 2番手)
「雨が降るかもしれないと思ったので、新品タイヤを装着してコースに出てからは、最初からペースを上げました。新品のタイヤでしたが、最初からプッシュできましたし、コースの前半でいい走りができました。コースの後半に差しかかったときに雨が降り始めたのですが、ペースを落とすことなく、なんとかフィニッシュラインを通過できました。前戦のオランダGPから、エンジンがアップグレードされています。スピードが上がりました。明日の決勝も気持ちよく走って上位を狙いたいです」

■アレックス・マルケス(Moto3 3番手)
「午前中は昨日からあまり進歩がなかったのですが、午後になってかなり前進しました。自己ベストラップを出せただけではなく、いいペースで走れました。これは明日に向けて大事なことです。マシンに関しては、とても満足しています。(ジャック)ミラー選手の方がいいペースかもしれませんが、フロントローからのスタートなので、いいスタートを切って、彼についていこうと思います」

■アレックス・リンス(Moto3 7番手)
「今日は、まるでアッセンのような天候でした。そして、マシンをサーキットに合わせるのに苦労しましたが、少しずつ前進できました。昨日から違うセッティングを試しており、どのように改善できるかを考えています。今日はあまり運がなく、ニュータイヤを使ったときに転倒してしまいました。また、渋滞にはまってそれ以上タイムを出せませんでした。7番手にはそれほどがっかりしていません。明日はいいスタートを切って、前のライダーたちに逃げられないようにしたいです」

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