[DUNLOP]JRR Rd.4 JSB1000 ペースカーが入る難しいレースで、加賀山選手が今季初優勝を果たす

JSB1000
第4戦の舞台は、宮城県にあるスポーツランドSUGO。アップダウンのあるテクニカルサーキットだ。昨年は100マイルレースのセミ耐久として開催されたが、今年はさらに距離が延びて、120マイル52周のセミ耐久レースとなった。1人または2人で参戦できるため、Team KAGAYAMA(SUZUKI)は加賀山就臣選手と武田雄一選手が参戦。中冨伸一選手(YAMAHA)、藤田拓哉選手(YAMAHA)、出口修選手(KAWASAKI)はひとりでエントリーした。予選は、梅雨の雨に見舞われた。ウェットコンディションの中、加賀山・武田組は6番手グリッドを獲得。出口選手は8位、藤田選手は10位、中冨選手は11位につけた。

決勝当日、朝から雨が降り続き、昼ころから雨脚が強まっていった。12時35分から予定されていたJSB1000の決勝はスタートディレイとなる。雨に加え霧も出はじめ、雷が鳴るという厳しい気象状況にレース開催が危ぶまれた。ようやく午後3時55分に、40周に短縮されたレースがスタートした。加賀山選手は好ダッシュするとホールショットを決め、オープニングラップから先頭に立つ。後ろから柳川明選手(KAWASAKI)、中須賀克行選手(YAMAHA)、高橋巧選手(YAMAHA)、山口辰也選手(HONDA)が続く。8周目になると中須賀選手がトップを奪い、引き離しにかかる。加賀山選手は柳川選手、高橋選手と2位争いを展開。そして、13周目に柳川選手が転倒してしまう。

中盤までに加賀山選手と高橋選手が中須賀選手に追いついて、3台のトップ集団が形成される。徐々に高橋選手が遅れ始め、トップ争いは中須賀選手と加賀山選手の一騎打ち。ウェットコンディションの中、テールトゥノーズの戦いが続いていく。加賀山選手はピタリと中須賀選手の後ろにつけていく。30周目を過ぎると、ピットに入るライダーが出始めるが、上位の2台は走行を続ける。ところが、1台のマシンからオイルが出て34周目にセーフティカーが入る。この直後に中須賀選手はピットに入り、タイヤ交換を行った。これで加賀山選手がトップに上がる。タイヤ交換なしの無給油作戦を選択していた加賀山選手は、セーフティカーのすぐ後ろにつけていく。セーフティカーの走行中にピットに入るライダーもいたが、加賀山選手は走行を続ける。そして、36周目に入ると、オイル処理が難しいと判断され、赤旗が提示されてレース終了。35周の終了時点の順位が総合結果となった。

ベテランらしい作戦で臨んだ加賀山選手は、2012年SUGO以来の優勝を決めた。また、藤田選手は5番手につけていたが、セーフティカーが入っているときにピットに入って給油したために、7位となった。また、中冨選手は8位、出口選手は11位に入っている。


●レース後のコメント

優勝 加賀山就臣選手
「悪天候でレースができるか分からない状況でしたが、まずはレースを行うために努力してくれたSUGOのスタッフを始め、関係者に感謝します。レースを行えたことで”優勝”という二文字を手に入れることができました。今回は、長丁場のレースでしたが40周に短縮されたことで、燃費的にギリギリの距離でした。中須賀選手がいいペースで走ってくれたので、燃費をセーブすることができ、後続も離れたので僕にとっていい展開でした。また、最後にセーフティーカーが入ったことも燃費的にも大きかったですね。今シーズンは、ここまで苦しい戦いが続いていましたが、今回は、すべての運を引き寄せることができました。応援してくれる多くの方に感謝します。今年はセットアップの部分で苦戦を強いられていますが、これで良い流れに持っていくこともできると感じています」

J-GP2

井筒選手が雨の中、ポールトゥウィンで今季初優勝
雨の予選で、井筒仁康選手(KAWASAKI)が終盤逆転してポールポジションを獲得した。「ウェットコンディションには絶対的に自信があります。ポールポジションを獲得できたので、応援してくれる皆さんのためにもレースでもトップでゴールしたいですね」と井筒選手。高橋裕紀選手(HONDA)は4位、小山知良選手(NTS)は6位、D・クライサー選手(YAMAHA)は7位、渡辺一馬選手(KALEX)9位につけた。

この日の最終レースとして行われたJ-GP2クラスの決勝は、20周から16周に短縮され、5時48分から薄暗いレインコンディションという厳しい状況の中で行われた。ホールショットを決めたのは高橋選手。後ろから井筒選手がピタリとつけていき、2周目にトップを奪う。そして、先頭に立った井筒選手はすぐさま引き離しにかかり、高橋選手をじりじりと離していく。中盤には、井筒選手は5秒近いアドバンテージを築き、独走態勢。単独2位に高橋選手が続く。

終盤に入ると、雨が再び強まる中、井筒選手は最後までハイペースをキープ。今季初優勝を達成した。一方、高橋選手は終盤に向けてペースが鈍り、浦本修充選手(HONDA)、生形秀之選手(SUZUKI)に抜かれ、4位に後退。そのまま4位でチェッカーを受けた。この結果、高橋選手はポイントリーダーの座を守ったが、井筒選手に5点差に迫られている。また、クライサー選手は6位でゴール。小山選手は10位、渡辺選手11位に入った。


●レース後のコメント

優勝 井筒仁康選手
「JSB1000クラス決勝が遅れたのでどうなるのか不安でしたが、素晴らしいレース展開をすることができてよかったです。序盤から逃げ切ってやろうと考えていました。後続との差が5秒空けば諦めるだろうと思ったので、そこまでは全力で飛ばしました。終盤、浦本選手がかなり近づいてきたので、後ろを確認しながらペース配分を考えて走りました。雨の16周という周回数だからこそ取れた作戦だと思います。年間6戦はひとつも落とせない難しさのあるシリーズでもあります。後半戦は前回もてぎの反省を活かしつつ残り3戦をキッチリ勝てるように積み上げていきたいと思います」

4位 高橋裕紀選手
「ウェットでもドライでも、予選でも決勝でも常に全開というモチベーションは一緒で、スタートで前に出て全開で引き離そうと思っていた。ホールショットを取ったところまではその狙い通りでしたが、その後の他のライダー達と菅生を攻めていく中で自分たちの足りないところも見えてきた。悔しさを抱えながら我慢のレースとなった。井筒選手になるべく付いて行こうと努力したのですが、じりじり離されてしまった。次のもてぎで、この悔しさを爆発させたいです」

ST600

雨の波乱のレースで、ポラマイ選手、石塚選手が2、3位を獲得

ウェットコンディションの予選で最速タイムを抱いたのは、近藤湧也選手(YAMAHA)で、初のポールポジションをつかんだ。「雨の状況が分からなかったので早めに出ていきました。クリアラップも取れましたし、うまく1周まとめることができた。SUGOは得意なコースですし、レースでもぜひ結果を残したいと思っています。スタートで前に出られれば逃げたいですが、そう甘くはないと思っています。ただ、雨の練習もしているので決勝も予選と同じ順位で終わりたいですね 」と近藤選手。2番手に岩崎哲朗選手(KAWASAKI)が続き、ダンロップ勢が1、2位を占めた。横江竜司選手(YAMAHA)は4位、C・ポラマイ選手(YAMAHA)7位、岡村光矩選手(KAWASAKI)8位、伊藤勇樹選手(YAMAHA)9位、篠崎佐助選手(YAMAHA)11位に並ぶ。

決勝レースが始まると、岩崎選手がホールショット。横江選手、ポラマイ選手、日浦大治朗選手(HONDA)、篠崎選手などが続く。ポールシッターの近藤選手は、オープニングラップで転倒してしまう。序盤は、横江選手がレースをリードしていくが、6周目にクラッシュ。この後、ポラマイ選手、篠崎選手、予選15位スタートの稲垣誠選手(YAMAHA)、伊藤選手がトップ集団を形成して、トップ争いを展開していく。9周目に篠崎選手がトップに上がり逃げ切りを図るが、14周目にスリップダウン。代わって、稲垣選手が先頭に立つが、翌周、転倒してしまう。雨の中で波乱の展開となり、終盤、トップに立ったのは日浦選手で、2位にポラマイ選手、予選18位の石塚健選手(KAWASAKI)が3位につける。ポラマイ選手は、最後までトップの日浦選手を追いかけていったが、惜しくも2位でチェッカー。この結果、ポラマイ選手は小林龍太選手(HONDA)と同点のポイントリーダーとなった。また、石塚選手が初の3位表彰台をつかんだ。


●レース後のコメント

2位 C・ポラマイ選手
「常に勝つために走っていますし、2位という結果は、満足はしていませんが、雨や路面コンディションなど、いろいろな状況を考えれば、今回は2位でもよかったと思います。ポイントリーダーとなったそうですが、残り2戦もチャンピオンは考えず、1戦1戦全力を尽くすだけです」

3位 石塚健選手
「まだ3位となった実感が湧いてきません。今年から全日本ST600クラスに参戦していますが、こんなに早く表彰台に上がれると思っていませんでした。毎戦入賞を目指して頑張ろうと思っていたので、3位になれてうれしいです。ウエットは得意な方ですが、前の選手が転んでくれたことも大きかったと思います。SUGOは事前テストで初めて走りましたが難しかったです」

J-GP3

ベテランの宇井選手が2位表彰台に上がる

J-GP3クラスの予選だけはドライコンディションで行われ、大久保光選手(HONDA)が今季初のポールポジションを獲得した。「走り始めはドライでしたが、いつ雨が落ちてくるか分からなかったので、まずは路面の状況を確認して、常にリーダーボードの上の方にいるようにしました。残り15分でリアタイヤを変えてコースインして、プッシュしてポールポジションをとることができました。どんな天候になろうとライダーのやる仕事は一緒。優勝を目指して頑張ります」と大久保選手。また、古市右京選手(KTM)は4位、小室旭選手(HONDA)は7位に続く。

決勝レースがスタートすると大久保選手がホールショットを決めるが、ウェットの中でペースは上がらず、順位を下げていく。
オープニングラップから水野涼選手(HONDA)がトップに上がり後続を離していく。大久保選手は4位につける。難しいコンディションの中、予選12位4列目スタートの宇井陽一選手(IODA)が序盤からハイペースで周回を重ね、3周目に3位に順位アップ。岩戸亮介選手(HONDA)と2位争いを展開すると、翌周、宇井選手は2位に浮上する。逆に、大久保選手は、4周目に転倒リタイアしてしまった。

中盤になると、宇井選手、菊池寛幸選手(HONDA)、岩戸選手が2位争いを展開。一旦、菊池選手に抜かれた宇井選手だったが、菊池選手が転倒すると再び2位に浮上。ベテランの宇井選手は雨の中、安定した走りを続けると、そのまま2位表彰台を獲得。5年振りの全日本表彰台を獲得した。また、小室選手は序盤の8位からじりじりと追い上げていくと、4位でチェッカー。古市選手は24位となる。


●レース後のコメント

2位 宇井陽一選手
「前戦のケガが完治していないのでドライでは身体がキツかったのですが、雨は得意ですし、引き出しをたくさん持っているのでチャンスだと思っていた。後ろから菊池選手が来ていることは分かっていました。僕は抜かれたら様子見で間合いを少し空けるので、それが幸いして菊池選手が目の前で転倒したときにも避けることができた。予選12番手だったのですが序盤で前に出られたことがよかった。5年ぶりの表彰台はうれしく思います。長年一緒にやってきたスタッフとスポンサーに感謝しています」

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