[HONDA]MotoGP Rd.8 決勝 マルケスが8連勝を達成。ペドロサが3位に入り、両選手が表彰台に立つ

第8戦オランダGPの決勝は、不安定な天候となり、Moto3はドライコンディションで行われましたが、Moto2はウエットコンディション、MotoGPは、ウエットからドライに変わる難しいレースとなりました。

今季初のウエットレースとなったMotoGPは、レインタイヤでスタートしますが、次第に路面が乾き、フラッグ・トゥ・フラッグのレースとなりました。今季最も難しく、選手の判断力とチームの総合力が問われる戦いとなりましたが、予選2番手から決勝に挑んだマルク・マルケス(Repsol Honda Team)はウエット、ドライともにすばらしいタイムを刻み、開幕から8連勝を達成しました。

マルケスは、ウエットコンディションで積極的にペースを上げました。その後、6周を終えてスリックタイヤのマシンに乗り換えた7周目にオーバーランを喫し、トップの座をアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)に譲ります。しかし、遅れた分を着実に取り戻し、16周目にトップの座を奪い返すと、26周のレースで真っ先にチェッカーを受けました。これで開幕から8連勝を記録。8連勝の史上最年少記録を更新し、その達成は、ジャコモ・アゴスチーニ、マイク・ヘイルウッド、ジョン・サーティス、ミック・ドゥーハンに続き5人目となりました。

チームメートのダニ・ペドロサは、予選3番手からオープニングラップで4番手につけると、スリックタイヤを装着したマシンにチェンジしても引き続き4番手をキープ。終盤になると、スタートからピタリとマークしていたアレックス・エスパルガロ(FORWARD YAMAHA)をパスして3番手に浮上し、マルケス、ドヴィツィオーゾに続き、3位でチェッカーを受けました。Repsol Honda Teamの両選手がそろって表彰台に立つのは今季6度目。ペドロサは、今大会5位のバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)と同ポイントの総合3位。次戦ドイツGPはペドロサが得意とするサーキットだけに、今季初優勝と総合2位奪還が期待されます。

以下、予選10番手から決勝に挑んだアルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)が、目まぐるしく変わる路面コンディションの中、7位でフィニッシュ。サイティングラップで転倒を喫したステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)は、その転倒の影響でペースが上がらず10位でした。

Hondaの市販レーサー「RCV1000R」勢は、スコット・レディング(GO & FUN Honda Gresini)がMotoGPマシンで初めて経験するウエットレースで12位と健闘、カレル・アブラハム(Cardion AB Motoracing)が14位。ウエットコンディションで好走をみせ、マシンチェンジのタイミングで一時はトップに立った青山博一(Drive M7 Aspar)は、スリックタイヤのマシンにチェンジして以降、思うようにペースが上がらず16位。今大会セッティングが決まらなかったニッキー・ヘイデン(Drive M7 Aspar)は17位でした。

Moto2クラスは、スタート前に激しい雨とひょうが降り、雨のレースを得意とする アンソニー・ウエスト(QMMF Racing Team)が優勝。ウエストを激しく追ったマーベリック・ビニャーレス(Paginas Amarillas HP 40)が2位、ミカ・カリオ(Marc VDS Racing Team)が3位でフィニッシュしました。今大会は、グリッドについたときに雨が上がったために、レインタイヤとスリックタイヤに、選択する選手が分かれました。そして、スタート後に再び雨が降り始めたことから、レインタイヤを選択した選手たちが上位を独占しました。

総合首位のエステべ・ラバト(Marc VDS Racing Team)は、3連勝とはなりませんでしたが、8位に入り首位をキープ。今大会3位のカリオが、ラバトとのポイント差を詰めて総合2位、ビニャーレスは、ラバトとカリオとのポイント差を縮めて総合3位をキープしました。5番グリッドからの上位争いが期待された中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)は14位、長島哲太(Teluru Team JiR Webike)は20位でした。

Moto3クラスはドライコンディションで行われ、MotoGPクラスで優勝したマルケスの弟である、アレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0)が2連勝を達成。2戦連続で同一大会を兄弟で制すという快挙を達成しました。チームメートのアレックス・リンスは2位でフィニッシュ。以下、Honda勢はアレックス・マスボー(Ongetta-Rivacold)が4位、エフレン・バスケス(SaxoPrint-RTG)が6位、ジョン・マクフィー(SaxoPrint-RTG)が10位でチェッカーを受けました。シーズンは8戦を終えて、アレックス・マルケスがロマノ・フェナティ(KTM)と同ポイントの総合3位。リンスが総合4位、バスケスが総合5位となりました。

コメント
■マルク・マルケス(MotoGP 優勝)
「今日はとても難しいコンディションのレースで、ポイントを失う可能性も大きいレースでした。しかし、フラッグ・トゥ・フラッグとなったレースをうまく戦い、こうしてチャンピオンシップでリードを広げることができました。本当にうれしいです。今回は、ウエットとドライの両方のコンディションを経験しましたが、マシンをチェンジしたあとは、ちょっと怖い感じでした。それだけに今日の優勝と25点を獲得できたことに、とても満足しています。サポートしてくれたチーム、スポンサーに感謝します」

■ダニ・ペドロサ(MotoGP 3位)
「とても難しいレースでした。まず、どのタイヤをチョイスすればいいのか、それを決めるのが難しかったです。グリッド上では、路面がまだ完全に乾いていなかったので、レインタイヤでいくことにしました。そしてオープニングラップからプッシュしました。しかし、雨が上がり、路面が乾いていきました。マシンをチェンジしてからは、アレックス(エスパルガロ)選手とのバトルになりました。こういう難しいレースで表彰台に立つことができ、とてもうれしいです。次のドイツGPに向けて、引き続き集中していきたいです」

■アルバロ・バウティスタ(MotoGP 7位)
「目まぐるしく路面コンディションが変わるレースでした。グリッドについたときはドライセッティングのマシンだったのですが、スタート進行がやり直しになったときに、ウエットセッティングのマシンに換えて、グリッドに並びました。そのときすでに、路面の一部は乾き始めていましたが、レース序盤は、とても快適に走れました。その後、路面がほとんど乾いてきたので、スリックタイヤを装着したマシンにチェンジしました。しかし、タイヤの温度が上がらなかったせいなのか、気持ちよく乗ることができませんでした。それでもトップ5とそれほど離れていませんでしたし、それだけに、7位という結果は残念でした。前戦カタルニアGPでリタイアしていますので、チェッカーを受けて、ポイントを獲得できたことはよかったと思います」

■ステファン・ブラドル(MotoGP 10位)
「今日はなにがなんだか分からないレースでした。全く楽しめませんでしたし、残念な結果でした。今日はドライセッティングのマシンで、サイティングラップに転んでしまい、ダメージも大きく、まるで悪夢を見ているような気持ちでした。ウエットセッティングのマシンでスタートしましたが、いいフィーリングをつかむことはできませんでした。ペースも速くなかったですし、ペースを上げるのに時間がかかりました。そして、7周を終えてピットに戻り、スリックタイヤを装着したマシンにチェンジしました。このマシンの変更も、もう一周早く入るべきでした。路面はドライコンディションになりましたが、ペースを上げられませんでした。本当に残念です。ホームグランプリとなる次戦のドイツGPに向けて、気持ちを切り替えます。次のレースを楽しみにしています」

■スコット・レディング(MotoGP 12位)
「MotoGPクラスにスイッチして、初めてのウエットコンディションでのレースでした。正直、どう走ればいいのか分かりませんでした。最初は怖い感じでしたし、ペースも上げられませんでした。その後、路面が乾き始めてマシンをチェンジしました。それからはいいペースで走れましたし、とても楽しかったです。(ホルヘ)ロレンソ選手(ヤマハ)をパスしましたし、ポル・エスパルガロ選手(ヤマハ)にもついていけました。今朝のウォームアップは全くいい走りができませんでした。難しいコンディションの決勝となりましたが、こうしたレースでRCV1000R勢のトップでフィニッシュできたことが、とてもうれしいです」

■カレル・アブラハム(MotoGP 14位)
「レース序盤はひどいレースでした。スタート進行が混乱していましたし、サイティングラップで2周することができませんでした。しかし、チームはすばらしい仕事をしてくれましたし、もし、2周早くマシンをチェンジしていれば、もっと上のポジションでフィニッシュできたと思います。今日はたくさんのライダーをパスすることができましたし、(スコット)レディング選手との差を詰めることもできました。もう少し作戦がうまくいって、もう少し運があれば、もっといい結果を残せたと思います。しかし今日のレースはとてもいいものでした」

■青山博一(MotoGP 16位)
「ウエットコンディションのときは、本当に気持ちよく乗れましたし、久しぶりにレースを楽しめました。あまりにもフィーリングがよかったので、ウエットタイヤでちょっと引っ張りすぎてしまい、スリックタイヤのマシンにチェンジしたときには、18番手までポジションを落としていました。結果は残念でしたが、次につながるレースになりましたし、自信にもなりました。次のドイツGPでは、この自信を結果につなげたいです」

■ニッキー・ヘイデン(MotoGP 17位)
「厳しいレースでした。ウエットコンディションのときは気持ちよく乗れましたし、何人かのライダーをパスしました。残念だったのは、マシンをチェンジしてピットを出たときから、フロントに問題があったことです。そのため、マシンを交換してから2周はペースを上げられず、タイムをロスしました。そしてドライでも、期待していたほど速く走ることはできませんでした。フラストレーションのたまるレースでした。次のドイツGPでは、今回の分もがんばりたいと思います」

■アンソニー・ウエスト(Moto2 優勝)
「グリッド上はとても混乱していました。雨が上がりそうでしたし、スリックタイヤに交換しようかと思いました。結果的にそれをしなくてよかったです。とてもうれしい成績を収められました。スタートがよく、そこからプッシュしました。路面が乾き始めてから、スリックを選択して周回遅れになっていたライダーに抜かれたりと、大変なレースでしたが、それだけにうれしい勝利でした。この2〜3年は、ストレスの大きいシーズンでした。こうして自分の力を証明できてうれしいです」

■マーベリック・ビニャーレス(Moto2 2位)
「今日は完走することが最も重要でした。最後まで優勝を目指しましたが、あまりにリスクが大きいコンディションでしたので、2位でフィニッシュすることにしました。今日のアンソニー(ウエスト)選手をパスするのは難しかったです。とにかく、チェッカーを受けることが最も大事でしたので、それを思えばいいレースができたと思います。チームには本当に感謝しています」

■ミカ・カリオ(Moto2 3位)
「レース序盤は完全なウエット状態で、マシンのフィーリングはあまりよくありませんでした。とにかくグリップせず、苦戦しました。しかし、路面が乾き始めてからは、フィーリングがよくなりました。フルウエットのときは、何度も転びそうになりました。しかし、乾き始めてからはプッシュすることができました。3位でしたが、チャンピオンシップでトップにいるティト(ラバト)との差を縮めることができました。それが今大会の最大の目標でしたし、いいレースでした」

■中上貴晶(Moto2 14位)
「スタートはよかったのですが、1コーナーでドミニク(エージャーター)選手(Technomag carXpert)に押し出されてしまい、それで大きくポジションを落としました。1コーナーのアウト側のグラベルは雨のためにコンディションが悪く、コースアウトは避けたかったので、スピードを落とすしかありませんでした。難しいコンディションだったため、とにかく転ばず、完走するために全力を尽くしました。予選のいいフィーリングを生かせなかったのはとても残念ですが、次のドイツに向けて気持ちを切り替えたいと思います」

■長島哲太(Moto2 20位)
「今日はドライセッティングのままレインタイヤでスタートしたのですが、全然グリップしなくて、まるで走れませんでした。イタリアGPのウエットコンディションのときは、とても気持ちよく走れました。そのときのフィーリングにはほど遠く、まるで攻めることができませんでした。マシンを寝かせていくとリアタイヤが滑り始めるので何もできませんでした。本当に残念です。来週は鈴鹿で8耐のテストがあるので、そのテストをがんばって、ドイツGPを迎えたいです」

■アレックス・マルケス(Moto3 優勝)
「2勝目を達成できてとてもうれしいです。昨日から今日にかけて、路面コンディションが大きく変わっていて、厳しいレースになりました。レース序盤は全く気持ちよく走れず、転倒するのではないかと思いました。さらに風も強く、それもライディングに大きく影響しました。そして、自分のミスで(アレックス)リンス選手に追い上げられましたが、中盤からはフィーリングがよくなり、ペースも上がりました。それからは、リードを広げられたので、走ることに集中しました。チームとHondaのためにも、今日の優勝はうれしいです」

■アレックス・リンス(Moto3 2位)
「今週は厳しい走りが続いていたので、2位になれたことで本当に報われた気分です。今日は(アレックス)マルケス選手がリードを広げていきましたが、彼がミスをしたので追いつくことができました。しかし、左足の痛みもあり、走ることに集中できなかったことで、徐々に後れ始めました。そして(ミゲル)オリベイラ選手(マヒンドラ)が追いついてきて、彼に抜かれましたが、最終ラップに抜き返すことができました。2位になれて本当にうれしいです」

■アレックス・マスボー(Moto3 4位)
「最終ラップは壮絶な戦いでした。その戦いの中で4位でフィニッシュでき、とてもうれしいです。今大会は、セッションをこなすごとにマシンの状態がよくなりました。天候が不安定でしたし、路面のグリップもよくありませんでした。大きな集団になりましたが、その中で4位でゴールすることができました。厳しいレースが続いていましたし、チームにとっても自分にとっても、うれしいレースでした」

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