[HONDA]JMX Rd.4 決勝 IA1では両ヒートをTeam HRC勢が制す

IA1では、決勝の両ヒートを小方誠、成田亮のTeam HRC勢が制す
IA2でもTeam HRCの富田俊樹がヒート2で勝利

2014年6月8日(日)・決勝
会場:スポーツランドSUGO
天候:雨 気温:18℃
コースコンディション:マディ
観客:3200人

今季も全9戦が予定されている全日本モトクロス選手権は、シーズン中盤を迎え、第4戦が宮城県のスポーツランドSUGOで行われました。スポーツランドSUGO、岩手県の藤沢スポーツランド、そしてまたスポーツランドSUGOと、ここからは東北3連戦となります。

▼成田亮
XXX

丘陵地にレイアウトされたこのコースは、斜度が約30度で長さが70mもある大坂をはじめ、アップダウンに富んでいます。今大会にあわせて、久しぶりに大がかりなレイアウト変更が施され、よりチャレンジングな設定となりました。ところが、大会期間中に大雨が降り、路面はヘビーなマディ状態に。その影響でコースが大幅にショートカットされ、改修の真価を発揮することはできませんでした。また、各クラスのレース時間が5分短縮され、IAクラスは25分+1周で競われました。

●IA1(450/250)ヒート1
Team HRC勢は、1周目を小方誠がトップ、成田亮が5番手でクリア。2周目には、小方と熱田孝高(スズキ)が僅差でトップを争い、そこから10秒ほど後方で、小島庸平(スズキ)と成田が3番手争いを繰り広げました。そして3周目、小方は熱田にパスされ2番手に後退。逆に成田は小島をパスし、3番手に浮上しました。

しかし、抜かれた小方は大きく後れることなく、2秒ほどの間隔を保って熱田をマーク。逆転のチャンスをうかがいました。すると、6周目に入ったところで熱田が転倒。これにより小方は、あっさりとトップの座を取り戻しました。さらに成田も、2番手へと浮上しました。
この段階で、小方と成田の間隔は約16秒。次の周には、やや差が詰まりましたが、8周目に成田が転倒。これで小方と成田の差は約23秒に拡大しました。終盤、成田の後方に熱田が接近。最終の11周目には、熱田を従えたまま、成田が小方に詰め寄りました。しかし順位は変わらず、小方が今季2勝目を挙げ、成田が2位となりました。

●IA1(450/250)ヒート2
成田がホールショットを奪うと、そのままオープニングラップをトップでクリア。僅差で小島、小方、新井宏彰(カワサキ)らが続きました。2周目、小方は小島のパッシングを試みましたが、逆に転倒を喫してしまい、7番手までポジションダウン。成田は、小島の追撃を許しながらも、トップの座を守っていました。
3周目、成田はこのヒートでのファステストタイムを叩き出すと、この周だけで一気に小島との差を10秒近くも拡大。その後は、独走態勢を築いていきました。一方の小方は、追い上げの途中でスタックし、大幅にタイムをロスしてしまいました。それでも、復帰した小方はあきらめることなくレースを続けると、終盤になって3番手を走っていた新井らが後退したこともあり、5位でチェッカーを受けました。このヒートを制したのは成田でした。11周で終了となったレースで、2位の小島を除く全ライダーを周回遅れにする快走。小島にも2分20秒の差をつけて優勝しました。

●IA2(250/125)ヒート1
Team HRC勢は、富田俊樹が好スタートを決めると、1周目に井上眞一(カワサキ)をパスしてトップに浮上。一方、チームメートの田中雅己はスタート直後に転倒し、最後尾付近からの追い上げを強いられました。2周目の前半、富田は転倒を喫しましたが、接近戦を演じていた勝谷武史(カワサキ)も同じ場所で転倒したことから順位は変わらず。次周もポジションを守りました。

しかし富田は、レースが中盤に入った4周目に転倒して4番手に順位を落とすと、次周にはスタックして大幅にタイムロス。最終的には20位でゴールしました。田中は、序盤に転倒を繰り返して18位。レースは最終周に逆転した安原志(ヤマハ)が勝利し、Honda勢は、着実な走りで一時は3番手までポジションを上げた大塚豪太(T.E.SPORT)の5位が最上位でした。

●IA2(250/125)ヒート2
富田がホールショットを奪うと、1周目をトップでクリア。次周には早くも8秒ほどのリードを奪いました。一方の田中は、ヒート1と同じくスタート直後に転倒し、最後尾付近から追い上げる展開に。大塚は1周目を6番手でクリアして、序盤はそのポジションをキープしました。3周目、富田は転倒により、一度は安原の接近を許しましたが、次周からは再びアドバンテージを築いていきました。

レース中盤、大塚が勝谷に抜かれて7番手に後退。しかし、残り4周となった8周目には、再逆転に成功しました。すると、終盤になって上位勢が相次いで脱落。これにより、着実に走りきった大塚が3位入賞を果たしました。田中は、レース中盤にスタックして10分近くロスし、規定周回数をクリアできませんでした。そして富田は、最後まで大量リードを守って、今季初勝利を手にしました。

コメント
成田亮(IA1・2位/優勝)
「ひどいマディとなってしまいました。こうしたレースでは、結果が運にもかなり左右されるので、大きな悪運をつかまないよう、冷静に走り続けることを心がけました。いくら途中までダントツで速くても、スタックして抜け出せずに終わるなんてことになれば、元も子もありません。ですからヒート1は、小方選手を追い上げている途中に転倒して、“あれがなければ”と悔やむ気持ちがないわけではありませんが、最悪の事態は避けられたので、2位でも満足しています。ヒート2は、今回のようなコンディションのときに、ヒート1のように少しでもスタートで出遅れると、ゴーグルの捨てレンズを早くに使いきる原因となるので、とにかくスタートに集中しました。結果的には、狙い通りになりました」

小方誠(IA1・優勝/5位)
「ヒート1は、熱田選手に抜かれて2番手に後退したことで、自分が遅いセクションを知ることができ、走りを立て直せました。結果的には、熱田選手の転倒で楽な展開になりましたが、少しラインを変えるだけで、タイムが大きく縮まる場所が多くあることが分かっていましたので、いつかは“パスできるだろう”と、かなり気持ちに余裕がありました。最終ラップは、転倒などを避けて確実に勝利を手にするため、ペースを落としてかなり慎重に走りました。ヒート2は、序盤の転倒以上に、その後のスタックでかなり時間を使ってしまったことが悔やまれます。とはいえ、ヒート1では優勝でき、今季はドライでも勝てたので、“晴れでも雨でも勝てる”と、より自信を持ってこれからのレースに臨めます」

大塚豪太(IA2・5位/3位)
「ヒート1では5位に入賞し、今年から走るIAクラスでのベストリザルトだったのですが、残り2周のところまで表彰台圏内を走っていたのに転倒してしまったので、悔しい気持ちもありました。ヒート2も、冷静に自分の走りを続け、転倒やスタックがありましたが、うまく切り抜けることができ、初めて表彰台に立てました。シーズンオフには、Hondaの協力でアメリカでのトレーニングをさせてもらい、かなり調子がよく、自分でもかなりいい位置を走れるのではないかと思っていました。しかし、開幕と同時にシーズンオフの疲れが出たような感じになり、シーズン序盤は思うように走れずにいました。今大会の好成績をきっかけに、より上を目指していけそうです」

富田俊樹(IA2・20位/優勝)
「ヒート1は、序盤の身体の動きが硬かったと反省しています。それが原因で2周目に転倒し、その際にグリップやグローブが泥だらけになってしまい、その後はバタバタと転んで……。最後は2度も完全にスタックして、地獄のような状態でした。ただし、ライディングそのものは悪くないフィーリングでしたので、ヒート2はとにかく淡々と走ろうと決めていました。途中で一度転倒してしまったときも、“絶対にグリップだけは地面に着けてなるものか”と耐えました。実は先週、肩を脱きゅうしてしまい、不安はあったのですが、マディだったことで負担が少なく助かりました。ようやく、勝谷選手を破って今季初勝利を挙げられて、とりあえずほっとしています。次はドライでも、勝谷選手に勝ちたいです」

田中雅己(IA2・18位/規定周回数不足 ※ゴール順は23位)
「ヒート1は、序盤にバタバタと5度くらい転び、中盤からは立て直せたのですが、最初に大きく遅れた分を取り戻せずに終わりました。ヒート2は、1コーナーを立ち上がったところでゴーグルの捨てレンズを外していると、転倒した前のライダーに突っ込んでしまいました。それでも10番手くらいまで浮上できたのですが、上り坂でスタックしている他車を避けるためにラインを変えたところ、自分もスタックしました。10分くらい抜け出せずにいました。マディでの走りは昨年からの課題でしたが、今回も結果を残せませんでした。取り組んできたことは間違っていないと思いますし、努力してきた自信もあります。しかし、レースは結果がすべてです。それにつなげる方法を、模索していきたいと思います」

芹沢直樹|Team HRC監督代理
「かなり大変なコンディションとなりましたが、IA1はそうした状況でも両ヒートで勝利を収めることができ、総合成績も1-2だったのでハッピーでした。チームとしては、雨のレースも意識してマシン開発を続けてきましたが、うまくライダーの実力をアシストできたと思います。ただし、ヒート2では小方がスタックにより大きくタイムロスし、5位となってしまいました。本来であれば、このヒートでも成田と優勝争いができたと思いますので、その部分は残念です。逆に成田は、ヒート1を悪くても2位でまとめ、王者らしい走りだったと感じています。一方のIA2では今季、勝谷選手の速さが際立っていることから、チームとしてはこのあたりでマディのレースになることを望んでいました。ほとんどの大会がマディだった昨シーズン、チャンピオンタイトルを手にした富田に、流れを引き寄せるという目論見でした。しかし、望んでいた以上に雨が降りすぎてしまい、どのライダーにもトラブルが続出する過酷な状況になってしまいました。それでも、ヒート2では富田が勝利を挙げ、実力を証明できたと思います」

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