[HONDA]MotoGP Rd.5 決勝 マルケスが5連勝を達成。バウティスタは3位で今季初の表彰台登壇

第5戦フランスGP決勝は、開幕から5戦連続でポールポジション(PP)を獲得し、優勝候補の筆頭に挙げられていたマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、力強い走りで開幕5連勝を達成しました。オープニングラップにホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)との接触を避けるためにオーバーランを喫して、10番手へとポジションダウン。しかし、ここから猛列な追い上げをみせたマルケスは、ル・マンに集まった約8万8000人のファンを喜ばせました。

オープニングラップのハプニングで、開幕5連勝に向けていきなりピンチに陥ったマルケスでしたが、2周目に9番手、3周目に7番手、5周目に6番手、7周目に4番手と、あっという間にポジションを上げていきます。そして、10周目にステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)を抜いて3番手に浮上すると、11周目にポル・エスパルガロ(ヤマハ)をかわして2番手へ。さらに13周目にトップを走るバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)を抜いて首位に立ちました。

それまで100%の走りを繰り広げたマルケスですが、トップに立ってからは後続との差を確認しながら着実にラップを刻み、28周のレースで真っ先にチェッカーを受けました。今大会のマルケスは、予選で2008年にダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)がマークしたサーキットベストタイムを塗り替えました。そして、決勝では、2011年にケーシー・ストーナー(Repsol Honda Team)がマークした44分04秒955という決勝レースのベストタイムを更新する44分03秒925でフィニッシュ。そして、マイク・ヘイルウッドが1962年に22歳160日で樹立した最年少での5連勝記録を、21歳90日でブレイクしました。

予選7番手から決勝に挑んだアルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)は、一昨年の日本GPで3位になって以来となる表彰台に立ちました。オープニングラップ7番手につけたバウティスタは、序盤の混戦の中で8番手へとポジションを落としました。しかし、戦いが安定してからは着実にポジションを上げて、3位でフィニッシュ。終盤のポル・エスパルガロとのし烈なバトルには、大きな拍手が送られていました。今年は開幕戦カタールGP、第2戦アメリカズGP、第3戦アルゼンチンGPと3戦連続で転倒が続いてましたが、前戦スペインGPの6位フィニッシュで調子をつかみ、今大会は2年ぶりの表彰台獲得となりました。

予選9番手から決勝に挑んだペドロサは、序盤にペースを上げられず、それが影響して5位に終わりました。前戦スペインGPを終えて、右腕の腕上がりの手術を受けました。そのため、今大会のフリー走行では、腕に負担をかけないようセーブして走ったことがセッティングを詰めきれない要因となりました。開幕からの5戦連続表彰台獲得は果たせなかったペドロサですが、我慢強い走りで5位フィニッシュ。総合2位をキープしました。

予選4番手から今季初表彰台が期待されたブラドルは、決勝に向けて行ったセッティングの変更がうまくいかず、7位に終わりました。セッティングを変更したことで序盤のペースはよかったのですが、中盤からタイヤの消耗に苦しんでペースを上げられず、じりじり後退する悔しいレースとなりました。

Hondaの市販レーシングマシン「RCV1000R」勢は、スコット・レディング(GO & FUN Honda Gresini)が12位、青山博一(Drive M7 Aspar)が14位、カレル・アブラハム(Cardion AB Motoracing)が15位と、それぞれポイントを獲得。ニッキー・ヘイデン(Drive M7 Aspar)は、オープニングラップに他車と接触して、転倒リタイアに終わりました。

Moto2クラスは、予選4番手から決勝に挑んだミカ・カリオ(Marc VDS Racing Team)が、好スタートを切ってトップグループに加わると、後半にペースを上げてライバルを突き放し、前戦スペインGPからの2連勝を達成しました。2位はシモーネ・コルシ(NGM Forward Racing)で、今季初の表彰台獲得。総合首位のエステベ・ラバト(Marc VDS Racing Team)が3位表彰台に立ち、総合首位をキープしました。以下、マーベリック・ビニャーレス(Pons HP 40)、ルイス・サロム(Pons HP 40)と続き、初PPを獲得したジョナス・フォルガー(AGR Team)は、この2人とバトルを繰り広げて6位でした。

予選21番手から決勝に挑んだ中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)は16位。予選31番手の長島哲太(Teluru Team JiR Webike)は転倒リタイアでした。

Moto3クラスは、トップグループが10台に膨れ上がるし烈な戦いとなり、序盤にレースをリードしたアレックス・リンス(Estrella Galicia 0,0)が2位。トップグループに加わるも、なかなか前に出ることができなかったチームメートのアレックス・マルケスが5位。優勝したジャック・ミラー(KTM)と激しいバトルを繰り広げたエフレン・バスケス(SaxoPrint-RTG)は、最終ラップにオーバーランを喫して6位でした。今大会のバスケスは、初PPを獲得。決勝では気合の入った走りでトップグループを力強く引っ張りました。ル・マンの観客を大いに沸かせた熱い走りには、大きな拍手が送られました。以下、ジョン・マクフィー(SaxoPrint-RTG)が8位、アレックス・マスボー(Ongetta-Rivacold)が9位とシングルフィニッシュを果たしました。

コメント
■マルク・マルケス(MotoGP 優勝)
「これまでの勝利に比べて、今日のレースは、はるかに難しい展開だったので、とても満足しています。スタートでミスしてしまい、その後、ちょっと気を抜いていたのか、ホルヘ(ロレンソ、ヤマハ)に抜かれ、自分を抜いていったホルヘがオーバーランをしたときに接触しそうになりました。それを避けようとコースを外れたことで、たくさんのライダーに抜かれてしまいました。しかし、それから猛列に追い上げられましたし、とても楽しく走ることができました。しかも、開幕から5戦連続優勝を達成して、本当に最高の気分です。きっと、レースを見ていた多くの人は簡単に勝ったように見えたと思いますが、今日も100%の走りでした。今日の勝利は、僕も含めて、これまでがんばってきたチーム全体へのご褒美だったような気がします」

■アルバロ・バウティスタ(MotoGP 3位)
「すばらしい一日になりました。今年は厳しいシーズンのスタートを切りましたが、チームとともに、ここまで全力でがんばってきました。すばらしいマシンに仕上げてくれたチームのおかげで、こうして表彰台に立つことができました。今大会はマルケスがとても速かったのですが、そのほかのライダーは接戦になっていて、自分はいいレースができると信じていました。スタートはよかったのですが、その後、混戦の中でいったんポジションを落としてしまいました。しかし、着実にポジションを回復することができました。3番手に上がったときに前を走る(バレンティーノ)ロッシ(ヤマハ)との差を詰めようとしましたが、ギャップがありすぎて届きませんでした。しかし、表彰台に立てて本当にハッピーです。シーズン序盤の厳しいときを支えてくれた、すべての人たちに感謝したいです」

■ダニ・ペドロサ(MotoGP 5位)
「コントロールするのが難しいレースでした。スタートはそれほど悪くなかったのですが、(アンドレア)イアンノーネ(ドゥカティ)と、(ブラッドリー)スミス(ヤマハ)が第1コーナーで強引に入ってきたことで、遅れました。コースの外にはじき出されたライダーもいましたし、結果的にこれでトップグループから離されてしまいました。しかし、これはレースの結果にそれほど大きな影響はなかったと思います。今日の苦戦は、自分が選択したフロントタイヤがうまく機能せず、厳しい走りを強いられたことが一番の要因でした。これまで通り全力で走ろうとしましたが、攻められるようになるまでには多くの周回が必要でした。今大会は、快適なマシンのセットアップが見つけられませんでした。今回の失敗を次戦に生かしたいと思います」

■ステファン・ブラドル(MotoGP 7位)
「正直、今日のリザルトは自分が望んでいたものではないですし、かなりガッカリしました。今日はウォームアップから決勝に向けて、リアのエッジグリップを出すためにリアサスペンションのセッティングを変更しましたが、それがうまくいきませんでした。スタート後の6〜7周目まではかなりいい感じでペースも速かったのですが、それ以降は、コーナーで厳しい走りを強いられました。なんとかペースをキープしたかったのですが、今度はブレーキングも限界になり、(ポル)エスパルガロ(ヤマハ)と(アルバロ)バウティスタに抜かれてしまいました。それからは転ばないで走るのが精一杯で、7位でフィニッシュしました。次戦イタリアGPのムジェロは、自分が得意とするサーキットなので、この悔しさをぶつけたいです」

■スコット・レディング(MotoGP 12位)
「今大会はいくつかの問題がありました。しかし、全体的には、とてもいい状態で走ることができました。セッションをこなすごとにセットアップも進み、アベレージも悪くありませんでした。決勝でもペースはよく、青山(博一)選手を引き離すことができました。今大会はニッキー(ヘイデン)が転倒しましたが、もし転んでいなかったとしても、ニッキーといいバトルができたと思います。今日はタイヤのセーブの仕方を学びました。大好きな次戦イタリアGPに向けて、RCV1000R勢のトップで終われて、とてもよかったです」

■青山博一(MotoGP 14位)
「結果には満足していませんが、予選17番手から14位でフィニッシュできたので、よかったと思います。今大会の開幕前は、相当厳しいレースを予想していました。しかし、思ったよりもいい感じで走れていましたし、いいレースができるんじゃないかと思っていました。しかし、タイヤの選択が難しく、今日はエクストラソフトで走ったのですが、思ったよりも路面温度が上がったために、スピニングがひどくてタイムをロスしました。でも、開幕から5戦連続でポイントを獲得できたので、よかったと思います。次戦のムジェロは好きなサーキットなので、いいレースにしたいと思います」

■カレル・アブラハム(MotoGP 15位)
「1ポイントしか獲得できませんでしたが、自分にとってはいいレースでした。決勝に向けていいマシンに仕上げてくれたチームに、まずは感謝しなければなりません。そして今日のレースは100%で走りました。最終ラップにコーリン(エドワーズ、ヤマハ)がガス欠でスローダウンしたために15位でフィニッシュしましたが、彼とのバトルはとても楽しかったです」

■ニッキー・ヘイデン(MotoGP リタイア)
「少しでもいい結果を残そうと、ウォームアップまでチームは全力で取り組んでくれましたし、それに応えようと思っていました。しかし、あっけなく終わってしまいました。今日は最高のスタートが切れました。それはデータにもはっきり出ていたのですが、3コーナーを立ち上がっていったときに、自分のハンドルにだれかが当たり、あっという間に転んでしまいました。チームにとっても自分にとっても、本当に残念な結末でした。レースだから仕方ありません。幸いにもケガがなかったので、次戦イタリアではこの雪辱を果たしたいと思います」

■ミカ・カリオ(Moto2 優勝)
「大会が始まったときは決していい状態ではなかったので、今日の勝利はとてもうれしいです。ヘレスで勝ったときと同じセッティングで始めましたが、このサーキットには合いませんでした。ブレーキングが難しく、それを徐々によくしていって、決勝ではいい感じになりました。今日も最初からプッシュしていきましたが、ヘレスのように差をつけられませんでした。それで(シモーネ)コルシに先行させて、アタックするタイミングを待つことにしました。ファイナルラップに入るときには0.5秒差だったので、これで勝てると思い、猛プッシュしました。Moto2で勝つのは本当に簡単ではありません。私にとってもクルーにとっても輝かしい勝利でした」

■シモーネ・コルシ(Moto2 2位)
「今年は5位が3回もあったので、こうして表彰台に戻ることができてとてもうれしいです。今大会は最初から気持ちよく乗れていましたし、決勝に向けてセットアップも進みました。決勝レースでは、スタートもよく、最初からペースを上げることができました。ここで表彰台に立てたことで、ホームGPとなる次戦イタリアGPが楽しみになりました。さらに上を目指して全力で挑みます」

■エステベ・ラバト(Moto2 3位)
「決勝に向けてかなりいい状態でした。フリープラクティス1からいいリズムで乗れていましたし、チームはいい仕事をしてくれました。しかし、決勝ではスタートに失敗し、多くのライダーに抜かれてしまったので、抜き返さなければなりませんでした。最後にコルシを抜こうとしましたが、4コーナーで膨らんでしまい、抜けませんでした。あまり好きではないル・マンで、初めて表彰台に立てたのはとてもうれしいのですが、ミカがここ2戦でとてもいいレースをしているので、喜んでばかりはいられません。次戦に向けてやることはいっぱいあります。イタリアでは優勝を目指してがんばります」

■中上貴晶(Moto2 16位)
「予選よりはよくなったのですが、正直、戦える状態ではありませんでした。それでも、スタートを決めて、なんとかトップ10を狙ったのですが、序盤の位置取りがあまりよくなく、普段戦っていないライダーたちとの競り合いになったこともあって、ちょっと慎重になりました。その後、オーバーランもあってポジションを落とし、最後まで厳しい戦いとなってポイントを獲得できませんでした。セットアップを詰めきれなかったのが、最後まで影響しました」

■長島哲太(Moto2 リタイア)
「最後まで自分の走りができませんでした。コース前半ではなんとかついていけたのですが、後半で離されるという厳しいレースでした。今年は、リアのスピニングに苦しんでいます。コーナーの入り口からクリップまではそれほど悪いと思わないのですが、そこから先の立ち上がりでタイムロスしていました。今回も立ち上がりで離された分をブレーキングで詰めようとがんばったのですが、8コーナーでフロントから転んでしまいました。今年になって初めてのリタイアだったので、とても悔しいです」

■アレックス・リンス(Moto3 2位)
「2位になれてとてもうれしいです。レース序盤は、(ジャック)ミラーとバスケスとのバトルになりましたが、とても快適でした。それで逃げようとしたのですが、簡単ではありませんでした。一人では、このペースを維持するのは難しく、グループの中でなんとかがんばりました。今日は、ちょっとアグレッシブさが足りなかったのではないかと思います。しかし、チャンピオンシップのことを考えれば、今日の結果はチームにとっても私にとっても満足できるものです。次戦のムジェロに向かって引き続きがんばっていきたいです」

■アレックス・マルケス(Moto3 5位)
「いい感じで戦えました。今日は7番手からスタートしましたが、あまりペースが上がらず、徐々に離されてセカンドグループの中で走ることになりました。その差は大きく、逆転は無理かと思ったのですが、少しずつ差を縮めていくことができました。しかし、終盤になってからフィーリングが悪くなり、トップグループについていくのは無理だと思いました。これからのレースでいい結果を残すためには、セットアップを改善しなければなりません。アラゴンのテストのあと、だいぶん前進したと思ったのですが、まだまだ十分ではありませんでした」

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