「ゾーン30」

生活道路を通行する車から歩行者を守るため、車の最高速度を30km/hに制限する区域「ゾーン30」が今年3月末時点で、計画の35.4%に当たる全都道府県の1111カ所に整備されたことが8日、警察庁のまとめで分かったそうだ。警察庁の指示で2011年度から整備が始められ、16年度末までには残りの約2千カ所にも導入予定とのこと。

「ゾーン30」では、路側帯を拡張して車道の幅を狭くしたり、道路上にこぶ(ハンプ)を設けるなど、ドライバーが視覚的、物理的に速度を出しにくい工夫がされている。すでに導入されたエリアでは、クルマの平均速度も下がり、人身事故が3割近く減るなどの効果が報告されているという。人とクルマが平和に共存するためにも、実に素晴らしいことだと思う。

30km/h制限には理由がある。クルマと歩行者が衝突した場合、その速度が30km/hを超えると、歩行者の致死率が急激に上昇する。また、幹線道路に比べて生活道路では、交通事故全体に占める歩行中や自転車の死傷者の割合が高くなるというデータがあるからだ。

ちなみに交通先進国の欧州では、以前から同様の施策がなされていて、街中ではだいたい30km/h制限が普通。郊外の田舎道では80km/h以上で流れていることも珍しくないが、街の入口では皆きっちり速度を落とす。そのマナーの徹底ぶりは我々も見習うべきだ。「ゾーン30」にはもろ手を挙げて賛成したい。と同時に、郊外の幹線道路における制限速度の見直しについても検討の余地があるのでは。いかがなものだろうか。

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