[HONDA]JRR Rd.2 決勝 JSB1000は高橋巧が独走優勝。J-GP2では高橋裕紀がポール・トゥ・ウイン

JSB1000は高橋巧が独走優勝
J-GP2では高橋裕紀がポール・トゥ・ウイン
ST600では國川浩道がレース1で初優勝。小林龍太は追い上げて3位/5位
J-GP3では鳥羽海渡が山田誓己と大久保光を抑えて優勝

MFJ全日本ロードレース選手権第2戦は、大分県のオートポリスで開催されました。開幕戦はJSB1000のみの開催だったため、全クラスそろうのは今季初。レースウイークを通して晴天に恵まれたこともあり、サーキットレコードが次々と更新される、激しい戦いが繰り広げられました。

JSB1000の予選はノックアウト方式で行われ、上位4人がレコードを更新する白熱した戦いとなり、最終的に渡辺一樹(カワサキ)がポールポジション(PP)を獲得。高橋巧(MuSASHi RT ハルクプロ)は僅差で2番手となりました。以下、3番手に津田拓也(スズキ)、4番手に山口辰也(TOHO Racing with MORIWAKI)となりました。

決勝レースのスタートで飛び出したのは津田。それに渡辺、柳川明のカワサキ勢が続きました。柳川は2ラップ目でトップに立ち、レースをけん引。スタートで大きく出遅れた高橋巧は追い上げをみせ、5番手までばん回し、柳川、津田、渡辺、中須賀克行(ヤマハ)、高橋巧、山口の6台がトップ争いを展開します。その後、高橋巧が4ラップ目に、中須賀をパスして4番手に浮上。さらに、6ラップ目には3番手に浮上します。7ラップ目には渡辺がトップに立ち、柳川、中須賀、高橋巧、津田、山口というオーダーでレースが進みます。

その後、勝利を目指す高橋巧は、9ラップ目に2番手へと浮上し、トップの渡辺を追い詰めていきました。2台は混戦のトップ集団から抜け出して一騎打ちに。そして11ラップ目の最終コーナーで、高橋巧がトップに浮上しました。しかし、高橋巧の背後には渡辺、さらに3番手に浮上した中須賀も迫っていました。それでも、高橋巧はファステストラップを叩き出して、2番手以下を突き放していきました。16ラップ目にもファステストラップを更新した高橋巧は、その勢いのまま今季初優勝のチェッカーを受けました。高橋巧にとっては、2012年4月に開催された鈴鹿2&4以来の勝利。2位には中須賀、3位に渡辺、4位に津田、5位柳川、6位に山口が入りました。

J-GP2には、ロードレース世界選手権への復帰を目指す高橋裕紀(Moriwaki Racing)の参戦に大きな注目が集まりました。高橋裕紀は見事、コースレコードを更新してPPを獲得。2番手には、昨年のST600チャンピオンである渡辺一馬(テルル&EM★KoharaRT)がつけました。3番手はデチャ・クライサルト(ヤマハ)、4番手は浦本修充(MuSASHi RTハルクプロ)となり、この4人はコースレコードを更新しました。

決勝では、シグナルグリーンと同時に飛び出した高橋裕紀が、そのままホールショットを奪ってトップに。それをクライサルト、井筒仁康(カワサキ)が追いかけ、さらにその後方に浦本、渡辺、岩田悟(NTST.ProProject)が続きました。高橋裕紀とクライサルトがトップ争いを演じる一方で、ファステストラップを叩き出して3番手に浮上した渡辺が、11ラップ目の最終コーナーで転倒。これにより、浦本が単独3番手となりました。しかし、その浦本も15ラップ目のヘアピンで転倒。その間も高橋裕紀はトップを走り続けますが、その後ろをクライサルトがピタリとマーク。神経戦は最終ラップまで続きました。その最終コーナーでクライサルトが動きますが、高橋裕紀はこれを退けて優勝を果たしました。2位にクライサルト、3位に生形秀之(スズキ)が入りました。転倒した浦本は6位でした。

ST600は2レース開催のため、土曜日と日曜日にそれぞれ決勝レースが行われました。PPはスポット参戦の大崎誠之(ヤマハ)、2番手に岡村光矩(カワサキ)、3番手に國川浩道(TOHO Racing Powered by MORIWAKI)がつけました。

レース1、ホールショットを奪った大崎を先頭に、國川、横江竜司(ヤマハ)、岡村、伊藤勇樹(ヤマハ)、津田一磨(スズキ)の6台がトップグループを形成。セカンドグループは小林龍太(ミストレーサ with HARC-PRO.)が引っ張りました。5ラップ目でのトップグループは、大崎、伊藤、國川の順。7ラップ目には、1コーナーで國川がトップに浮上し、2番手伊藤、3番手大崎のオーダーに。その後、トップに立った國川は、2番手以下を少しずつ引き離していきました。そうして2番手の座は、伊藤と岡村、大崎、横江で争われることに。さらに、小林と津田も、セカンドグループに迫ります。勝負となった最終ラップ。セカンドグループの戦いは、3番手の小林を追う伊藤が転倒。一方、トップの國川は、2番手の岡村との差を計りながらトップでチェッカー、2位に岡村、3位に小林となりました。國川はレースキャリア11年目にして初の表彰台を、優勝で飾りました。

レース2のホールショットは大崎、それを追う伊藤、國川がトップ集団を形成します。4番手を争うのは岡村、チャランポン・ポラマイ(ヤマハ)、横江の3台となりました。4ラップ目に伊藤がトップに立つと、その後はトップグループにセカンドグループが追いつき、6台によるトップ争いが展開します。最終ラップの1コーナーで、國川がトラブルで転倒し、そのままリタイア。優勝は岡村、2位に大崎、3位伊藤、4位にポラマイ、5位に小林が入りました。

J-GP3は、今季からエンジンの回転数の規定が1万3500回転以下に統一されたことで、各マシンのパワーの差がなくなり、これまで以上に多くの接近戦が繰り広げられるはずです。そんなシーズンの初戦で、前年度チャンピオンの山田誓己(リベルトPLUSONE & ENDURANCE)が貫録のPP。2番手に大久保光(Hot Racing)、3番手に鳥羽海渡(TEC2&TDA&NOBBY)がつけました。

決勝レースでホールショットを奪ったのは大久保。それを山田が追いかける展開に。岩戸亮介(Club PARIS RSC)、鳥羽、古市右京(KTMRACING.ASPIRATION)、菊池寛幸(TEC2&TDA&NOBBY)、伊達悠太(犬の乳酸菌jp/プリミティブR.T&バトルF)が続きました。2ラップ目に鳥羽がトップを奪い、山田、大久保、岩戸、菊池の5台によりトップ集団が形成されました。さらに3ラップ目には、山田が前に出て、鳥羽、大久保を含む3台によるトップ争いに。一方のセカンド集団は8台となり、目まぐるしくポジションが変わります。6ラップ目には鳥羽が再びトップに立ちますが、大久保と山田がピタリとマーク。7ラップ目には水野涼(MuSASHi RTハルクプロ)が4番手に浮上し、10ラップ目にはトップ集団に追いつきます。さらに岩戸と菊池も加わり、トップ集団は6台となりました。最終ラップでは、鳥羽、山田、大久保のし烈な争いとなり、鳥羽が山田を抑えて初優勝。2位に山田、3位に大久保が入りました。今季は全日本ロードレース選手権以外に、シェル・アドバンス・アジアタレントカップとのダブル参戦で注目を集める中学生ライダーが、勝利を手にしました。

なお今大会では、土曜日にアストラ・ホンダ・レーシング・チーム(以下、AHJ)の全日本ロードレース選手権参戦についての記者会見が行われました。インドネシアにおけるHondaの二輪車生産・販売合弁会社であるピー・ティ・アストラ・ホンダ・モーターが、アジア・ドリーム・カップ(以下、ADC)で、昨年ランキング2位となったゲリー・サリムを起用し、アストラ・ホンダ・レーシング・チームからJ-GP3クラスに参戦することを発表しました。ADCでアドバイザーを務める中野真矢氏を、チームのアドバイザーに起用し、サリムをサポート。中野氏は「全日本終盤戦までにはトップ争いができるように育てたいです」と語り、サリムは「チャンスを生かしたいです」と述べました。なお、サリムは、昨シーズンのADCでシリーズチャンピオンを獲得した尾野弘樹選手(Honda Team Asia)が今年から参戦しているFIM CEVレプソル インターナショナル選手権(旧スペイン選手権)の最終戦バレンシアGPに参戦を予定しています。AHJは、アジアライダーに多くのチャンスをもたらすチームとして、今後の活動が注目されています。

コメント
■高橋巧(JSB1000 優勝)
「スタートを失敗するとは思っておらず、大きく出遅れてしまい、とても焦りました。レース後半が厳しくなっても構わないのでトップに追いつこうと、予選と同じペースで周回しました。トップグループに追いついて、仕掛けられるところで仕掛けていこうと思いました。昨年は一度も勝てなかったので、久しぶりの優勝はうれしいです。最後まで集中して走りきりました」

■山口辰也(JSB1000 6位)
「サスペンションを替えたことで、コーナーの進入スピードが10キロは上がりました。タイヤの性能を引き出す走りができるようになったことが、予選でコースレコードを記録し、決勝でも抜けはしませんでしたが、上位を走ることができた理由です。パドックでは、キットが組み込まれたマシンだとうわさされていますが、市販エンジンに変わりありません。さらにポテンシャルを上げて、上位で競えるようにがんばっていきたいです」

■高橋裕紀(J-GP2 優勝)
「モリワキの全日本復帰、MotoGPから全日本への復帰で、勝って当然と思われていることに、大きなプレッシャーを感じていました。当たり前と思われていることを当たり前にすることの難しさを感じたレースでした。表彰台に戻り、森脇護社長が「よくがんばった」と声をかけてくれた瞬間に、メカニックやスタッフが泣いてしまいました。その姿を見て、僕がもらい泣きしたような感じです。僕たちが目指しているのは、MotoGPへの復帰です。その目標に向けてしっかりと走っていきたいと思います」

■國川浩道(ST600 優勝/リタイア)
「レース1は大崎さんの後ろについて様子を見ていましたが、思ったよりもペースが上がらなかったので前に出ました。トップに出たら、緊張してしまうのかなと思っていましたが、意外と冷静に走ることができました。初めての表彰台の獲得、初優勝ができたことは、とてもうれしいです。これも山口さんを始めとするスタッフのおかげだと感謝しました。ダブルウインを飾って恩返しをと思ったのですが……。レース2は前に出てもすぐにパスされると思ったので、最終ラップに勝負しようと待っていました。ですが、最終ラップの1コーナーでトラブル、そのまま転倒してしまいました。残念ですが、次のもてぎでも勝つことができるようにがんばります」

■小林龍太(ST600 3位/5位)
「昨年はアジアロードレース選手権を走らせてもらいましたが、今年は昭和電機、ハルクプロ、Hondaさんのおかげでチームを立ち上げて参戦することができました。その準備もあり、今回は事前テストに参加することができませんでした。レースウイークにマシンのセットを詰めなければならず、正直、時間が欲しかったというのがあります。それでも、レース1では表彰台に立つことができました。レース2は勝負をかけていったのですが、うまくペースをつかむことができずに終わってしまい、とても悔しかったです。でも、ここでのデータを生かして、もてぎではしっかり勝ちにいきたいと思います」

■鳥羽海渡(J-GP3 優勝)
「今回はセッティングが決まって、レースウイークを通していい状態で走れていたので、自信はありました。監督と話していた作戦通りのレース展開で勝つことができました。アジアのアンダーボーン(アンダーボーン 115cc)で学んだ、混戦での駆け引きが生きたのだと思います。目標は表彰台でした。勝てるとは思っていなかったので……。本当かな、と信じられない気持ちです」

■山田誓己(J-GP3 2位)
「最終ラップの1コーナーで抑えて、そのまま逃げきろうと思ったのですが、そうはいかなかったです。勝てなかったのは残念ですが、これまでオートポリスでは表彰台に上ったことがなかったので、シーズンを考えれば2位に入れたのはよかったと思います」

■大久保光(J-GP3 3位)
「逃げていこうと思っていたのですが、今年からスリップが効くレギュレーションになったこともあって、逃げるのは難しいです。終盤の勝負と思っていたのですが、バトルになり、抜け出すことができませんでした。鳥羽君に先に勝たれてしまったのも、誓己の後ろで3位になったのも、とても悔しいです。でも、今年はレースに参戦できるのか、という状態だったので、こうして、レースができることに感謝しています」

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