[HONDA]ARRC Rd.1 ザムリ・ババがダブルウインを飾る 玉田誠はレース1で4位、レース2では3位で表彰台登壇

アジア・ドリーム・カップは名越哲平が2位/2位、森俊也が9位/3位、黒木玲徳が5位/8位

2014年4月20日(日)・決勝  会場:セパン・インターナショナル・サーキット  天候:曇り  コースコンディション:ドライ

ペトロナスFIMアジアロードレース選手権(ARRC)の2014年シーズンが開幕しました。このシリーズは19年目を迎え、全6戦を戦います。開幕戦にはアジア10カ国から60名のライダーが集い、争われました。最高峰のSS600クラスには24名のライダーがエントリー。昨年のチャンピオン、アズラン・シャー・カマルザマンがMotoGPのMoto2クラス参戦のため、覇者不在で争われます。MuSASHi Boon Siew Honda Racingからは、MotoGPやスーパーバイク世界選手権で活躍した玉田誠がケガから復帰し、2シーズン目を迎えます。チームメートとしてマレーシアのスーパースポーツ600ccのトップライダーであるモフド・ザムリ・ババが移籍してきました。そして、昨年に引き続き、ザクゥアン・ザイディが挑む3名体制。ザムリはオフテストで負ったケガがまだ心配な状況ではありましたが、闘志満々で姿を現しました。Thai Honda Racingからラタポン・ウイライロー、T.Pro Yuzy Hondaから小山知良、岩田悟らも参戦。ライバルとしては、昨年アズランとタイトルを争った藤原克昭(カワサキ)、ヤマハからは伊藤勇樹や稲垣誠らも参戦します。

昨年までARRCのタイヤは、ダンロップから供給される1種類6セットのみでしたが、今季からレースウイークの3回のフリー走行、予選、レース前のウォームアップ、2回のレースで使用される6セットの中で、リアのみミディアムとソフトから選択できることになりました。しかし、必ず1本は違うコンパウンドを使用しなければなりません。この選択が勝敗に影響するため、各ライダー、チームはタイヤ選択に悩むことになります。

ポールポジションは藤原。ババ、玉田、ザクゥアンが僅差で続きました。決勝日、雨が心配されていましたが、曇り空のスタートとなりました。ところが、ところどころで小雨が降り出す難しいコンディションとなり、ケガから復帰の玉田やババは、慎重にコース状況を確認しながら走行しました。ホールショットは藤原、2番手にババ、3番手にアハマド・フアド・バハルディン(カワサキ)、伊藤、玉田と続きます。第1コーナーへの進入でザムリが藤原をパスすると、次の周は藤原がザムリをパスと、終盤まで毎周順位を入れ替える激しいバトルが展開されました。そのすぐ後方で、伊藤、玉田が争いながらトップの2人を追います。この4台がトップグループを形成。レース中盤、玉田はコースアウトし、6番手までポジションダウン。そこからベストラップを叩き出しながら追い上げます。ラスト4ラップ、ザムリは藤原を捕らえ、首位に立ちます。伊藤が2番手となった藤原をパスして浮上し、玉田は藤原を捕らえようと果敢に攻めますが、オーバーランしてしまい、藤原が3番手、玉田は4番手となってチェッカーを受けました。

第2レースでも小雨が落ちる天候となりましたが、ドライコンディションのままでスタートが切られました。ホールショットを奪ったのは藤原。それをザムリ、伊藤、玉田らが追いました。レース1同様の激しい首位争いが繰り広げられ、ババはラスト2周目に藤原を捕らえてトップに浮上しますが、藤原も果敢に攻め、コーナーでポジションを入れ替える激しいバトル。レース終盤に3番手の伊藤がトラブルでリタイア。代わって3番手となった玉田は、トップ争いに迫りますが、届かず、最終ラップまで続いたトップ争いをザムリが制してダブルウインを果たしました。2番手に藤原、3番手に玉田が入り、表彰台に登壇。マレーシア人初となるダブルウインを飾ったババは、50ポイントを獲得し、ランキングトップ。藤原が36ポイントで2位、玉田が29ポイントで3位に続きます。

アジア・ドリーム・カップ(ADC)では、2013年にチャンピオンとなった尾野弘樹がCEV(旧スペイン選手権)にフル参戦することになり、ゼッケン1不在の戦いとなります。参加18名中、日本の黒木玲徳、マレーシアのカイルール・イダム・パウィ、台湾のチュアン・アンユー、インドのサラス・シャンカル・クマとアルナギリ・プラブの6名が昨年に引き続き参加。残りの12名はADCに初めて参加します。日本人ライダーは森俊也と名越哲平が加わりました。

ポールポジションは2013年に尾野が記録したタイムには届きませんでしたが、カイルールが獲得。レース1は4台の激しいトップ争いとなり、カイルールが名越らの追撃をかわして優勝。2位には、名越が初参戦とは思えない堂々とした走りで入り、表彰台に上りました。黒木が5位、森が9位でチェッカー。レース2もレース1と同じような争いになり、カイルールが名越を抑えて勝ち、ダブルウインを飾りました。名越は1レース目に続いて2位、森も僅差の3位で表彰台に上りました。黒木は8位でチェッカーを受けました。

コメント
ザムリ・ババ(SS600 優勝/優勝)

「ここはホームコースで、どうしても勝ちたかったのです。マレーシア人がセパンでダブルウインを達成したのは初めてです。その意味でも、このダブルウインには意義があると思っています。オフのケガは、まだ、完全に回復したとは言えませんでした。それでも、ここに挑む価値は大きいと、あきらめませんでした。チームはマシンを完ぺきに仕上げる、すばらしい仕事をしてくれました。そのおかげで、思うようなレースをすることができたのです。この1レース目での優勝が自信を与えてくれました。2つのレースから多くを学ぶことができましたし、本当にうれしい忘れられないレースになりました。ありがとうございます」

玉田誠(SS600 4位/3位)
「ザムリがダブルウインを飾ってくれたことをうれしく思います。僕にとっては、厳しいレースになりました。セッティングには問題なかったですし、タイヤチョイスも正解だったと思います。しかし、スリップに入っても、横に並ぶことができず、勝負のしようがありませんでした。前の3台を抜くことはできなかったです。表彰台に上れたことはうれしいことですが、悔しく、とてもフラストレーションが残るレースになりました。今回のようにならないように、次に向けてしっかりと対策をしたいと思っています」

名越哲平(ADC 2位/2位)
「初めての海外レースでしたが、勝ちたい気持ちでは、絶対に負けちゃいけないと思いました。インに入られたときも、『ここで負けたらダメだ』とがんばりました。最終ラップの最終コーナーでトップになることを狙っていたのですが、届かなくて……。優勝を逃してしまったことは、とても悔しいです。でも、表彰台に上がれたのはうれしかったです。CBRに乗り始めたばかりの僕が、ここにいられるのは、たくさんの人の支えがあったからです。海外レースで刺激を受けて学んで成長したいです。勝てなかったというのは、自分に足りないものがあるからです。それを身につけたいですし、次は一皮むけた自分を見せたいと思います」

森俊也(ADC 5位/3位)
「初めてのアジアのレースで、セッティングを詰めていく作業の段取りに戸惑いました。決勝朝のウォームアップランで、やっと、なんとかいけそうなところまできました。その準備の遅れがレースに出てしまったと思います。自分の走りをすることができずに悔しいのですが、今回のレースで分かったことも多くあるので、次回に生かしていきたいと思います。アジアのレベルの高さを実感したので、しっかり挑んでいきたいと思います。昨年の尾野君のように、全日本やGPにも参戦のチャンスがもらえるような走りがしたいと思っています」

黒木玲徳(10位/8位)
「昨年のADC最終戦のカタールラウンドで表彰台に立つことができ、『自分の走り方、考え方は変わった!』と思っていましたが、なにも変わってなく、今まで通りの弱い自分のままでした。もう情けないし、悔しいです。でも、そんなことは言っていられないことだと分かっています。自分のすべてを変えるしかないです。次のインドネシアでは、応援してくださる方々に喜んでもらえる、そして自分でも納得のいく内容と結果を残せるようにがんばります」

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