[HONDA]MotoGP Rd.2 アメリカズGP プレビュー

開幕戦カタールGPから2週間のインターバルを経て、第2戦アメリカズGPが、4月11日(金)から13日(日)までの3日間、米国テキサス州オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で開催されます。同大会は、昨年に続いて2回目の開催となります。

COTAは、一昨年に完成した新サーキットで、マレーシア・セパン、トルコ・イスタンブール、スペイン・アラゴンなどをデザインしたヘルマン・ティルケ氏が手がけました。一周5.513kmのコースは、グランプリカレンダーの中では、英国・シルバーストーン、マレーシア・セパンに次いで3番目の長さ。コーナーは、左11、右9の合計20。ホームストレートが約1.2kmと長く、低速コーナー、S字コーナー、高速コーナーをバランスよく組み合わせたメリハリのあるレイアウトが特徴です。また、高低差が41mとアップダウンに富んでいるほか、全体的にブラインドコーナーが多く、攻略の難しいサーキットになっています。

初開催となった昨年は、ルーキーのマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、次々に新記録を樹立して、世界中の注目を集めた大会となりました。予選では、フレディ・スペンサーが1982年に樹立した20歳154日という最高峰クラスでのポールポジション(PP)最年少獲得記録を更新する、20歳62日で初PPを獲得。決勝でも、スペンサーの持つ20歳196日という最高峰クラス最年少優勝記録を更新する20歳63日という新記録を樹立し、PPと優勝記録を31年ぶりに塗り替える快挙を達成しました。その後の活躍は改めて書くまでもありませんが、マルケスはアメリカズGPの優勝で一気にブレイクし、史上最年少記録でチャンピオンに輝きました。

今年はタイトル防衛のシーズンとなりますが、開幕戦カタールGPで優勝し、連覇に向けて絶好のスタートを切りました。今年はウインターシーズンのトレーニング中に右足を負傷。万全な体調でシーズン開幕戦に挑むことができませんでした。しかし、開幕戦カタールGPでは、セッションをこなすごとに本来の走りを取り戻し、予選でPPを獲得。決勝ではライバルを圧倒する強さで開幕Vを達成しました。開幕戦から2週間のインターバルがあったことで、右足の状態も回復に向かっています。「まだ完全ではない」と語っていますが、得意とするサーキットだけに、2年連続、そして開幕2連勝の期待がふくらんでいます。

チームメートのダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、苦手とする開幕戦カタールGPで3位表彰台に立ち、まずまずのスタートを切りました。昨年のアメリカズGPではマルケスと優勝争いを繰り広げて2位になっています。今年はその雪辱と今季初優勝を目標に、全力で挑みます。

開幕戦カタールGPで優勝争いに加わりながら、惜しくも転倒したステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)は、その雪辱に燃えています。昨年の大会では予選、決勝ともに5番手でしたが、今年はマシンのセットアップも進み、そのパフォーマンスを引き出すことに成功しているだけに、今季初表彰台、初優勝の期待がかかります。アルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)も今季初表彰台、そして念願の初優勝に闘志を燃やしています。昨年の大会では、予選7番手、決勝8位とフラストレーションのたまる走りが続きました。しかし、ウインターテストから好調な今年は、昨年とは違う走りに期待が集まっています。

今年は、Hondaの市販レーシングマシン「RCV1000R」が4台出場します。開幕戦カタールGPでは、スコット・レディング(GO & FUN Honda Gresini)が7位、2006年の世界チャンピオンで今季Hondaチームに復帰したニッキー・ヘイデン(Drive M7 Aspar)が8位と、2台のRCV1000Rがトップ10フィニッシュを果たしました。さらに、青山博一(Drive M7 Aspar)が11位、カレル・アブラハム(Cardion AB Motoracing)が13位と、RCV1000Rで出場した4台すべてがポイント獲得。今大会は、ニューマシンのデビュー2戦目となり、セットアップが進むRCV1000R勢の活躍が期待されます。

今年も大接戦となっているMoto2クラスは、今大会でも厳しい戦いが予想されます。開幕戦カタールGPで優勝のエステべ・ラバト(Marc VDS Racing Team)は、昨年の大会で2位。開幕戦カタールGPで2位のミカ・カリオ(Marc VDS Racing Team)も、昨年の大会で3位表彰台に立っています。開幕戦カタールGPですばらしい走りをみせた2人が、今年の大会も注目を集めることになりそうです。

昨年の大会では、ニコラス・テロール(Mapfre Aspar Team Moto2)が優勝しています。テロールは、開幕戦カタールGPで転倒リタイアに終わっているだけに、その雪辱に闘志を燃やしています。また、開幕戦カタールGPで2位になりながら、レース後の車検で失格になった中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)は、そのリベンジと巻き返しに気合満点。長島哲太(Teluru Team JiR Webike)も初ポイント獲得を目指す戦いになります。

Moto3クラスは、開幕戦カタールGPですばらしい走りをみせたアレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0)とアレックス・リンス(Estrella Galicia 0,0)に、今季初優勝の期待がふくらみます。開幕戦でPPを獲得したリンスはスタートに失敗して5位。予選2番手のマルケスはトップを快走したものの、ミスして2番手。ともに優勝を逃しているだけに、今大会はその雪辱に闘志を燃やすことになります。開幕戦カタールGPで初表彰台のエフレン・バスケス(Saxoprint-RTG)も、その好調ぶりを今大会にもつなげる意気込みです。

コメント
マルク・マルケス(MotoGP 総合1位)
「カタールGPを終えてから、今週末のオースティンに向けて足の力を回復させ、体調を整えることに集中してきました。このサーキットは大好きなサーキットの一つで、昨年は初めてMotoGPクラスで優勝したという、いい思い出があります。今年は新しいルールになったので、カタールGP同様に、どういう戦いになるのか様子をみなければなりません。いずれにしても、今大会も集中して仕事に取り組みます。幸いにも、厳しい走りを強いられるコーナーは、ほとんど左コーナーなので、右足にはそれほど負担がかかりません。まだ足の具合が100%ではないため、完治しない右足にとって楽なサーキットなのは助かります」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 総合3位)
「このインターバルを利用して、いいトレーニングができました。今はオースティンでチームと合流し、好きなサーキットで走ることを楽しみにしています。昨年はここでいいレースができました。今年のマシンでどんな走りができるのか、楽しみにしていますし、いい走りができることを願っています。オースティンのレッドブルGPは、今年で2回目ですが、アメリカのGPはいつもいい雰囲気です。今年もいいレースになることを願っています」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP ノーポイント)
「カタールGPでは転倒しましたが、とてもポジティブなレースウイークでした。前向きな気持ちでテキサスに向かうことができます。オースティンはいいセットアップを見つけるのが難しいサーキットですが、初めての大会となった昨年とは違い、今年はすでに2013年のデータがあります。早い切り返しが必要とされるコース前半や、タイトなコーナーを攻略しなければなりません。昨年はかなり苦戦しましたが、今年はとてもいいパッケージがあるので、自信があります。目標は、ロサイルのときのように最初のプラクティスセッションからトップグループに入ることです。いつものようにベストをつくし、今回は運が味方についてくれることを願っています」

ステファン・ブラドル(MotoGP ノーポイント)
「オースティンのレースウイークが本当に楽しみです。このサーキットは最高ですし、アメリカの雰囲気も好きです。昨年は5位に入れて、すばらしいレースウイークになりました。カタールでは転倒してあっという間にレースが終わってしまいましたが、すばらしいパフォーマンができましたので、期待は大きいです。またトップグループに入りたいです。カタールで転倒しているので、3週間の休みは僕には長すぎました。ロサイルで見せた強さを今大会も見せたいです。タイヤをもっとうまくマネジメントできれば、今回も力強い結果が残せるかもしれません」

スコット・レディング(MotoGP 総合7位)
「MotoGPクラスでCOTAを走るのを、とても楽しみにしています。このサーキットはとても快適です。昨年はMoto2クラスでしたが、とても速く走ることができました。ほかのライダーたちに0.6秒差をつけてポールポジションを獲得することができました。このサーキットでは、僕のマシンのハンドリングとブレーキング時の安定性を生かせると思います。タイヤにとても厳しいコースなので、タイヤにも集中して取り組むつもりです。今回のレースはカタールで使ったソフトのオプションタイヤよりも、ハードタイヤに取り組む必要があるかも知れません」

スニッキー・ヘイデン(MotoGP 総合8位)
「ホームグランプリはいつだって特別です。オースティンへ行き、ファンに会えることをとても楽しみにしています。オースティンはすばらしいサーキットです。芸術的な設備があり、安全で、長く、幅も広いです。しかし、昨年はうまく走ることができませんでした。特にコースの前半で速く走ることができませんでした。今年はそれをなんとかしなければなりません。今年のマシンは低速コーナーでのマシンの切り返しがいいので、それを生かしたいです。ホームの観客が誇りに思ってくれるような結果が残せることを願っています」

青山博一(MotoGP 総合11位)
「開幕戦カタールGPの結果は、かなりポジティブでした。レースウイークの最初にいくつかマシンに問題がありましたが、解決することができました。COTAはだれにとってもまだ2回目なので、とにかくコースに慣れなければいけません。コース終盤は流れるようなコーナーがあり、僕のマシンとシャシーには合っています。タイトなコーナーでも快適に走れると思います。カタールの決勝の結果は、これからのシーズンでの戦いに向けていい勢いになりました。目標はこの勢いを維持し、マシンを引き続きよくしていくことです。オースティンではまた一歩前進できると思います。体力のいるサーキットなので、先週は通常よりもトレーニングをしました。準備はできています」

カレル・アブラハム(MotoGP 総合13位)
「肩は回復しつつありますが、カタールでは低速の左コーナーが大変でした。オースティンは左周りのサーキットなので、きっと大変だと思います。新しいマシンはいいです。もっと速く走らなければなりませんが、そのポテンシャルはあります。昨年はオースティンで鎖骨を骨折しました。今年は肩のケガが完治していないので、もっと大変だと思いますが、この大会からいい走りができるように休みの間に一生懸命努力しました」

エステベ・ラバト(Moto2 総合1位)
「カタールで優勝して、いいスタートを切ることができました。しかし、シーズンは長く、まだ始まったばかりなので、オースティンとそれに続くアルゼンチンに集中しなければなりません。今大会も優勝することを目標にがんばります。すべてのレースで優勝することは不可能かもしれませんが、それを目標にして戦っていきます。オースティンのサーキットは、いいセットアップを見つけるのがとても難しいサーキットです。でも、僕のクルーはきっと見つけてくれると思っています。昨シーズンはすべてのセッションで前進できて、レースでは2位になりました。今回も同様にがんばりたいです。できることなら、昨年よりも1つ順位を上げたいです」

ミカ・カリオ(Moto2 総合2位)
「開幕戦カタールGPでは2位になれましたし、すばらしいシーズンのスタートを切ることができました。この勢いを今週末のオースティンにつなげなければなりません。昨年、このサーキットでは、セットアップで少し苦戦しました。4、5ヶ所のハードブレーキングゾーンでの安定性を見つけることと、素早い切り返しバランスを見つけるのが大変でした。昨年の大会は予選を終えてから、やっといいセットアップを見つけることができました。今年は金曜日のフリー走行から集中しなければなりませんし、カタールのような結果が残せたらとてもうれしいです。もちろん今回は優勝がいいです」

トーマス・ルティ(Moto2 総合3位)
「オースティンには、いい思い出がありません。昨年はケガから復帰しようとしましたが、プラクティスを走っただけで断念しなければなりませんでした。今年は調子がいいですし、体調もいいです。ロサイルでの力強い3位獲得の勢いを持っていきます。このサーキットを知るのが楽しみです」

中上貴晶(Moto2 ノーポイント)
「カタールGPは2位でフィニッシュしましたが、その後の車検で失格になりました。貴重な20ポイントを失うことになり、どうしてこういうことになったのか、ということについてチームとしっかり話し合いました。チームとのコミュケーションが一段と深まったと感じています。このポイントを取り戻すためにも、アメリカズGPでは優勝を目標にがんばります。昨年はトラブルがあってリタイアしましたが、決して嫌いなコースではないので、昨年と今年の開幕戦の雪辱を果たしたいと思います」

長島哲太(Moto2 ノーポイント)
「開幕戦カタールGPに続いて、今回も初めて走るサーキットになります。昨年の大会の映像などを見ると、COTAも難しいコースなので、セッションごとに確実に前進できるようにしたいと思います。カタールではフリー走行で転倒したことが、コース攻略とセットアップが遅れた原因になりました。開幕戦の反省を生かして、しっかり結果につなげたいと思います」

アレックス・マルケス(Moto3 総合2位)
「昨年のアメリカズGPは少し大変でした。ベストなラインを見つけることができず、あまり快適に走ることができませんでした。今年はできる限り集中して、すべてのセッションを全力でがんばらなければなりません。カタールGPで2位になり、モチベーションは高いです。このサーキットは高速コーナーと加速ポイントがたくさんあるので、僕たちのマシンによく合うと思います。そして、相性のいいサーキットになると思います」

エフレン・バスケス(Moto3 総合3位)
「開幕戦のカタールで初めての表彰台に立ち、自信がつきました。新しいHondaマシンで経験を積むことができました。そして、チームもどうやってマシンの機能を最大限に引き出せるか分かってきたようです。今大会もいい結果が残せると思います。とても楽しみにしています」

アレックス・リンス(Moto3 総合5位)
「COTAは比較的相性のいいサーキットでした。しかし、今年はマシンが完全に新しいので、最良のセットアップを見つけなければなりません。一からのセットアップになるので、少し大変かもしれませんが、なるべく早く慣れて、少しでもよくなることを願っています。COTAではマシンがうまく機能すると思いますので、金曜日の開幕が楽しみです」

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