【試乗インプレッション】「XR1200 [スポーツスター]」現代に甦った由緒あるレーシングブラッド

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 06年秋のミラノショーに突如として現れたダートトラックスタイルのXR1200。世界中に新しいスポーツスターファミリーの可能性を感じさせたXRは、実はヨーロッパのハーレーディーラーが企画したデザインスタディモデルだった。

 当初はヨーロッパだけで限定販売し、アメリカはもちろん日本にもデリバリーされない、とアナウンスされた経緯があったけれど、約2年のインターバルで日本にも入荷がスタート。つまりそれだけインパクトの大きかったモデルで、ついには上陸しない、といわれていたアメリカにも09年から数量限定でデリバリーが開始された。ラインアップの柱を大きく変えることが少ないハーレーにあって、それだけ誕生そのものが話題になったモデルなのだ。

 日本での発売は08年秋。それからXR1200はアッという間に人気モデルとなり、年が明けても全国のディーラーに在庫がない、というほどの高い人気が続いている。

 乗った印象は、ハーレーらしからぬ、けれどこれがハーレー、というものだった。熱狂的ファンを持つハーレー、特にスポーツスターファミリーだけにそのファン層も幅広く、一定の完成度に仕上がっても、ある層には物足りなく、逆に扱い切れないという層もいる。その意味でこのXRは、ビギナーにも、エキスパートにも納得がいくモデルだと思う。

 エンジンは中回転域のパンチ力が明らかにスポーツスターより力強い。そのまま高回転へとつながってレッドゾーンが始まる7000回転より早めに頭打ち。けれど回転の吹け上がりがシャープで軽く、スポーツスターよりピックアップのいいフィーリングに仕上がっている。(撮影:松川 忍 文:中村浩史)

1-1ハーレーのヒーローである70年代のダートトラックレーサー、XR750をイメージしたロードスポーツ。1200スポーツスターをベースにエンジン、車体を専用チューニング。ハーレーらしからぬハーレーだ。1-2スタイリッシュなダートトラックスタイルの樹脂タンク。タンクキャップはキーロックなしで、タンク下にエアインテークを設け、ダウンドラフトレイアウトとしている。1-3タンデム部のクッションが取り外し可能で小物入れスペースとしたダートトラックシート。スポーツスターとの一番大きな違いがこのシートポジションでハーレーらしからぬ姿勢となる。1-4ダートトラックイメージのためか思い切りワイドタイプを採用するバーハンドル。ちょっとだけやりすぎでもう少し低めで狭いほうがコントロールしやすい。かえって押さえも利かせづらい。コクピットは一見タコメーターだけに見えるレーシーなつくり。スピードは左の小径デジタルメーターで表示する。メインキーはハンドルロックとともにステアリングヘッド部に設置されている。1-5こちら側のサイドカバーはオイルタンク。リッドはワンプッシュで引き出しやすくリターンするフィラーキャップつきでオイル注入口が現れる。うまく機能をデザインに消化している印象だ。1-6ダートラスタイルのキモとなっている右2本出しアップマフラー。2-1-2レイアウトでダウンドラフト吸気、マフラーの専用設定がスポーツスターとのパワー感の差となっている。

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