[KAWASAKI]JRR Rd.9 JSB1000 柳川がランキングトップに躍り出たレース1。レース2は柳川2位、渡辺3位とダブル表彰台を達成

予選
Q1,Q2のノックアウト方式で行われた公式予選。柳川は序盤で2分7秒306をマークして、5番グリッドを獲得した。前日の練習走行で2分7秒223のトップタイムをたたき出した渡辺は、2分7秒891で柳川に続いて6番手につけ、さらにタイムアップを図ろうとしたが相次ぐ赤旗中断でペースを乱され、消化不良のままQ2へとコマを進めた。

トップ10だけが走行するQ2のアタックタイムはわずかに15分間。渡辺は金曜日にたたき出したベストタイムに肉薄する2分7秒233をマークして、柳川を上回る5番グリッドを獲得した。柳川のタイムは2分7秒767。レース1、レース2ともにKawasakiのマシンが2列目に並ぶことになった。

決勝レース1
心配された雨もなく薄曇りの下で行われたレース1。2列目からスタートした柳川・渡辺両ライダーは、横並びのままほぼ同時に1コーナーに飛び込む。オープニングラップのポジションは、柳川が5番手、6番手に渡辺と続いた。柳川は3周目の裏ストレートで津田(スズキ)をとらえると、さらにその前の高橋(ホンダ)に迫る。4周目をクリアしたストレートエンドでその高橋をとらえたが、S字からデグナーカーブで高橋も粘って巻き返してくるが、さらにスプーンから130Rで柳川が高橋の前に出る。デッドヒートを繰り返しながらも、この周回のラップタイムは2分6秒776とレース1のファステストラップとなった。

渡辺はセカンドグループで山口(ホンダ)と接近戦を展開。3ラップ目には2分7秒台をマークして先頭グループを追いかけるものの後続とのバトルも加わり、2分8秒台前半のペースをキープした走りを続ける。

一方、6周目のホームストレートで秋吉(ホンダ)の背中にぴたりとついた柳川は、その直後の1コーナーで秋吉をかわして2位に浮上すると、さらにトップを逃げる中須賀(ヤマハ)に肉薄。1コーナーでついにトップに立ったが中須賀とのバトル中に両者が接触し、転倒回避で柳川はいったん大きく後退してしまう。5位までポジションダウンしたもののすぐに巻き返し、レース折り返しの8ラップ目を4位で通過すると9周目にはこのレースの最速タイム時速305キロをマークして3番手でクリアする。手に汗握る接近戦はその後も続き、コーナーごとに順位が目まぐるしく変化する展開の中で柳川は12ラップ目に再び2位に浮上し、逃げる中須賀を追うが、ラストラップに入る直前で他者のアクシデントでレースは突如赤旗中断となりそのままレースは成立してしまった。

柳川は2位、山口との一騎打ちにケリをつけた渡辺は7位でチェッカーとなった。このレースで柳川は25ポイントを加算して、ランキングトップに躍り出た。

決勝レース2
スケジュールより10分遅れの午後3時30分に始まったレース2。レース1でランキングトップに立った柳川だが、そのアドバンテージはわずかに2ポイントしかない状況。さらに高橋も同じく2ポイント差の3位で柳川に迫る。

スターティンググリッドはレースウィークに入って調子を上げていた渡辺が、2列目5番手と柳川よりもひとつ前からのスタートとなった。しかし、先に1コーナーに飛び込んだのはロケットスタートを見せた柳川で、負けじと渡辺もこれに続き、オープニングラップで柳川は3位に、渡辺も4位に浮上した。その後高橋が前に出てくると、秋吉、中須賀、柳川、高橋の4台でトップグループを形成。4台のラップタイムはほぼ同じ2分7秒台中盤で、高橋と柳川はサイドバイサイドの接近戦を繰り広げながら周回を重ねていく。

大きな動きがあったのは4周目の西コース。我慢していた雨がついに降り出して、レッドクロスフラッグが提示されたのである。この状況にトップ走行中の秋吉が片手をあげて後続にアピールすると、柳川を含めトップグループにいた数台は一斉にスピードダウンした。赤旗中断かと思ったその瞬間、後続から急速に追いついてきた渡辺がバックストレートでそのままトップに躍り出て、トップ集団を置き去りにして駆け抜けていった。

この混乱の中、6番手まで大きく後退した柳川だったが、再びアクセル全開。まずは秋吉を抜き去ると次のラップで山口を退け、折り返しの8ラップ目には高橋もかわしてセカンドポジションまで挽回し、最速の時速297キロをマークしながら逃げる中須賀を追うが4秒近くついたギャップを取り戻すのはそう簡単なことではなかった。

一方、トップグループの混乱にも動じることなく今シーズン初のトップに躍り出た渡辺は、いったん4位まで後退したが11周目のシケインで高橋をとらえ、表彰台圏内の3番手に浮上。レース終盤の12〜14周目には2分7秒台をマークするなどペースを上げて高橋を突き放し、クラス参戦初年度にして、初の表彰台を獲得した。

柳川は混乱でできたギャップを埋めることができずにレース1に続き2位チェッカー。シリーズポイント25ポイントを加算したもののわずかに1ポイント及ばずKawasaki勢14年ぶりのシリーズチャンピオンを逃してしまったが、表彰台にKawasaki勢が同時に立つのは2000年の井筒・芹沢コンビ以来と、快挙でシーズンを締めくくることができた。

◆柳川 明(2位/2位)のコメント
「レース1でランキングトップに立ち、レース2では後半に勝負をしかけようと考えていましたが突然の雨にペースを乱されてしまい、トップに立つことができませんでした。十分狙えるポジションでレースを展開していただけに本当に悔しい思いをしています。思えばシーズン直前に負ったケガの影響で前半戦を思うような戦いができず、後半戦で少しずつ挽回してきましたが、あとわずか及びませんでした。しかし、確実にマシンは進化していて、走行テストのできていない鈴鹿でもファステストラップをマークしたり、トップ争いを展開するなど次への期待が十分できる状態になっているのも事実。来シーズンにつながる進化だと確信しています。
 応援していただいたファンの皆さんはもちろん、マシンを仕上げてくれたスタッフや仲間たちに結果で答えることができませんでしたが、来期につながるランキング2位として捉えていただければいうれしいです。本当に応援ありがとうございました。」

◆渡辺 一樹(7位/3位)のコメント
「レース1ではなかなか思うような走行ができずに、我慢の展開となりました。レース2では雨のタイミングで一気にトップに立つことができましたが、アドバンテージをキープできずに後退。それでも表彰台の見える位置でレースを展開し、柳川さんに続いて3位にポジションアップ。JSB1000クラス参戦初年度にして、表彰台を獲得することができました。この結果をステップに来期も頑張りますので、よろしくお願いいたします。」

◆釈迦堂監督のコメント
「レース1の2位表彰台獲得でシリーズチャンピオンに王手をかけることができましたが、ほんのわずかの雨のせいでレース2は納得しかねるレース展開となり、念願だったチャンピオンを逃してしまいました。それでも同じレース2で追い上げてきた渡辺がクラス参戦初年度で表彰台を獲得。2000年来のダブル表彰台を達成することができました。このことは大いに評価していいことだと思います。また2台体制で臨んだ初年度で、しり上がりに調子をあげてきた事実もチームにとっては大きな財産。来シーズンに向けての確かなステップになると信じています。最後に今シーズン1年間応援していただいたファンの皆様並びに関係各位様にお礼を申し上げたいと思います。ありがとうござました。」

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