[HONDA]MotoGP Rd.16 決勝 ペドロサが見事なスタートを決め、2位表彰台を獲得 マルケスはノーポイントに

マレーシアGPからの連戦となった第16戦オーストラリアGPは、路面改修の効果で、好タイムが続出しました。しかしその反面、グリップがよすぎることでタイヤへの負担が大きく、トラブルが続いたため、レースを短縮して行われました。

予選終了後には、26周のレースを2本のタイヤで走ることが決まりました。そのために、天候の変化でマシンをチェンジできる“フラッグ・トゥ・フラッグ”のルールが適用されることになりました。そして迎えた決勝日は、雲の多い天候となりましたが、レースウイークで最も暑い28℃まで気温が上がり、午前中のウォームアップで再びタイヤトラブルが出たため、さらに19周に短縮、9周目と10周目のいずれかでマシンをチェンジしなければならないというルールの中で行われました。

これまで前例のない異例のレースとなりましたが、総合首位でタイトルに王手をかけるマルク・マルケス(Repsol Honda Team)と総合3位のダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)、そして総合2位のホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)の3人の戦いになりました。

ホールショットを奪ったのはロレンソ。マルケスとペドロサがトップをぴたりとマークする戦いとなり、ペドロサが9周を終え、マシンをチェンジします。マルケスはチームのミスで11周目にマシンをチェンジしたことで失格となりました。優勝したのはロレンソ。2位にペドロサ。この2人と優勝争いを繰り広げたマルケスは、ブラックフラッグを提示されたため、2番手を走行していましたが、14周を終えてピットに戻りました。

この結果、タイトル王手で今大会を迎えたマルケスは、総合2位のロレンソとの差が、43点から18点へと縮まりました。しかし、タイトル王手は変わらず、次戦日本GPでタイトル獲得を目指します。

予選5番手のペドロサが、トップグループに加わり、2位でフィニッシュ。総合首位のマルケスとの差を34点とし、タイトル争いに踏みとどまりました。次戦日本GPは、過去2年連続で優勝している大会。今年は3年連続優勝を目指します。

予選4番手から決勝に挑んだアルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)は、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)、カル・クラッチロー(ヤマハ)とし烈な戦いを繰り広げて5位でフィニッシュしました。前半は4位争い。後半はマルケスが失格となったために3位争いのグループとなりましたが、惜しくも表彰台獲得はならず。今季初表彰台獲得は日本GPへと持ち越すことになりました。チームメートでCRTマシンで出場のブライアン・スターリングは、マシンチェンジのタイミングをミスして失格となりました。

Moto2クラスもタイヤトラブルが続出したため、25周から13周へとレースが短縮されて行われ、今季5度目のポールポジション(PP)から好スタートを切ったポル・エスパルガロ(Tuenti HP 40)が今季5勝目を達成、予選で負傷して今大会を欠場のスコット・レディング(Marc VDS Racing Team)を抜いて総合首位に浮上しました。2位にはトーマス・ルティ(Interwetten Paddock Moto2)で2戦連続今季5度目の表彰台を獲得、ジョルディ・トレース(Aspar Team Moto2)が今季2度目の表彰台に立ちました。

セッティングが決まらず予選14番手から決勝に挑んだ中上貴晶(Italtrans Racing Team)は、ジャンプスタートとなり、ライドスタートのペナルティーを科せられて22位。代役出場の野左根航汰(JiR Moto2)は、予選27番手から決勝に挑み、17位でフィニッシュしました。

Moto3クラスは、予選10番手から決勝に挑んだジャック・ミラー(Caretta Technology – RTG)が7台に膨れあがった優勝争いに加わって5位でフィニッシュ。予選12番手のニッコロ・アントネッリ(GO & FUN Gresini Moto3)が8位。予選11番手のアレクシ・マスボー(Ongetta-Rivacold)が10位でフィニッシュ。渡辺陽向(TASCA RACING)は、転倒リタイアでした。

コメント
◆ダニ・ペドロサ(MotoGP 2位)
「今日のレースはとてもストレスがたまりました。スタートの前にルールがころころ変わったのがその理由です。最初はミスをしないようにするのが大変でした。マルク(マルケス)も僕もミスをしました。すべては、あっという間のことで、ライダーもメカニックも混乱していました。どっちが9周目で、どっちが10周目なのか、はっきりしていなかったので、どの周でピットに入るか明確にしておかなければなりませんでした。2つのマシンとタイヤが準備されていなければなりませんでした。ピットレーンはいつもより長くなりました。今日はすべてが奇妙でした。ピット出口のラインもはっきりしていなくて、エントリーラインもあまりよく見えませんでした。そのためすべてが行き当たりばったりでした。僕の場合、コース上でミスを修正することができました。セカンドマシンも、最初のマシンと同じではありませんでした。最終的に2位でフィニッシュできたし、いいレースだった思います」

◆アルバロ・バウティスタ(MotoGP 5位)
「なんとかレースを終えることができました。タイヤ選択が強制されて、難しいレースになることが分かっていました。僕たちのマシンではハードはうまく機能しないことは分かっていましたが、一生懸命戦いました。チームのすばらしい努力のおかげで、期待していなかった結果を出すことができました。ベストを尽くしました。できることはすべてやりました。最後の最後まで表彰台争いをすることができました。ソフトオプションなら表彰台に上がれたと思うし、それが残念でした」

◆マルク・マルケス(MotoGP 失格)
「今日は初めてフラッグ・トゥ・フラッグを経験しましたが、いいレースにはなりませんでした。チームも僕も計画を練り、10周目のあとでもピットに入れると思っていました。しかし実際には、それも1周と数えられました。それが念頭にありませんでした。大きなミスでした。すべてよく計画を練り、ピットボードの指示に従いました。こうしたことから学ぶこともあります。今日のことは忘れて、日本のレースに集中しなければなりません」

◆ブライアン・スターリング(MotoGP 失格)
「最悪の結果でした。ホームグランプリだったので、地元の観衆の前でいいレースをしたいと願っていました。しかし、黒旗が出て、僕のレースは終わってしまいました」

◆ポル・エスパルガロ(Moto2 優勝)
「世界チャンピオンになる夢をずっと抱いていました。まだ決まったわけではありませんが、その夢が近づいてきました。今日の結果とポジションは信じられません。(スコット)レディングを追い越しました。ただ、彼はケガをしているし、サーキットにもいないので、100%満足はしていません。しかしこれはレースです。どのコーナーにも危険が潜んでいます。とにかく、まだチャンピオンは決まっていません。今シーズンずっとそうしてきたように、これからも一生懸命がんばります」

◆トーマス・ルティ(Moto2 2位)
「13周のレースだったので、スタートからフルスロットルでいくしかありませんでした。いいセットアップがあったので、25周でも走りきれたと思うのですが、それにしても13周は短すぎました。安全面の理由から短いレースになりました。そのため戦略も変えなければなりませんでした。目標はいいスタートをきって、最初からプッシュすることでした。しかし、ミスをしてしまい、ポル(エスパルガロ)についていくことができませんでした。それでも2位を獲得できて、とてもうれしいです」

◆ジョルディ・トレース(Moto2 3位)
「表彰台に上がることができて、とてもうれしいです。レースは短く、トップグループについていくためには最初からプッシュしなければなりませんでした。しかし、タイヤを温存するためにも、スムーズに走らなければならないことも分かっていました。それでも最後はタイヤがかなり摩耗しました。最終ラップでルティに追いつくためにプッシュしましたが、ちょっとだけ足りませんでした。それでも満足しています。このクラスでいいポジションにいることを証明することができました」

◆中上貴晶(Moto2 22位)
「13周のレースになり、スタートで少しでも前に出たいと思っていました。そういった焦りがジャンプスタートにつながりました。朝のウォームアップでセッティングの変更にトライしましたが、結局、大きな変化はなく、攻める走りができませんでした。日本グランプリに向けて残念なレースになりましたが、気持ちを切り替えて、次戦に挑みたいと思います」

◆ジャック・ミラー(Moto3 5位)
「わずかの差で表彰台を逃してしまいました。表彰台に登壇できませんでしたが、でも、いいレースができました。スタートから全力でした。集団の中にいて、前に出るために、積極的にパスをしていきました。ストレートでは、少しスピードが足りず、表彰台は難しいと分かりましたが、最後までベストを尽くしました」

◆ニッコロ・アントネッリ(Moto3 8位)
「午前中に転倒しましたが、午後はいいレースができました。トップグループと一緒に走り、とても楽しめたので満足しています。前進していると本当に感じています。残りのレースだけではなく、来季のためにも、残り2戦、全力で挑みます」

◆アレクシ・マスボー(Moto3 10位)
「厳しいレースでした。初日は上位のライダーたちとはかなり離れていましたが、今日の僕のファステストラップは、レースのファステストラップとそれほど違いはありませんでした。結果には満足していますが、もっといい予選結果とグリッドを獲得できたと思うと残念な気持ちです」

◆渡辺陽向(Moto3 リタイア)
「今日は20位争いの大集団の中で、自分としてはいい走りができたと思います。この3日間のベストタイムも更新できたし、集団の中で得ることはたくさんありました。今回はギアが合わず、苦労しましたが、スリップを使えたことで、ストレートでタイムを稼ぐことができました。しかし、下りの10コーナーで転んでしまいました。今回も結果にはつながりませんでしたが、日本GPに向けて手応えある走りができました」

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