[HONDA]MotoGP Rd.16 タイトル王手のマルケスが、予選2番手から決勝に挑む

マレーシアGPからの連戦となった第16戦オーストラリアGPの予選は、青空が広がる絶好のコンディションの中で行われ、タイトル王手で今大会を迎えたマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、フリー走行総合3番手から前進し、2番グリッドを獲得しました。

今大会は、路面が改修されたことで、好タイムが続出しました。マルケスも、Repsol Honda Teamで2011年にタイトルを獲得したケーシー・ストーナーが、ドゥカティ時代の08年にマークした1分28秒665のサーキットベストタイムを上回る、1分28秒120でトップに浮上しました。しかし終盤、ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)がマルケスのタイムを0.221秒更新したことで、惜しくもポールポジション(PP)を逃しました。それでも、タイトル王手という重要なレースで2番グリッドを獲得、念願のチャンピオンに向けて一歩前進しました。

マルケスは、初日のフリー走行で転倒。2日目午前中のフリー走行で、2度目の転倒を喫し、不安を抱えることになりましたが、3回目のフリー走行で総合3番手に浮上して「予選2」に進出。そのあとに行われた4回目のフリー走行でも3番手となり、予選では、一気にタイムを更新して2番手につけました。明日の決勝レースで、チームメートで総合3位のダニ・ペドロサと、総合2位のロレンソに先着し、その上で、ロレンソに8点差以上をつければ、チャンピオンタイトル獲得となります。

そのマルケスを予選でピタリとマークしたアルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)が、フロントローにあと一歩の4番手につけました。今大会は、初日に3番手と快調なスタートを切り、セットアップも着実に前進。タイヤはソフトを選択する予定でした。しかし、今大会はタイヤのトラブルが発生したため、グランプリコミッションの判断で、“フラッグ・トゥ・フラッグ”でレースが行われることになり、タイヤもハードのみとすることが決定。そのためバウティスタは、ウォームアップでセッティングを見直す必要が出てきました。

ペドロサは、3回行われる公式フリー走行で総合2番手、予選前に行われる4回目のフリー走行ではトップタイムをマークと、順調な仕上がりでした。しかし、予選では思うようにタイムを伸ばせず5番手。2列目から追い上げのレースとなります。前戦マレーシアGPでは、2列目から優勝を手にしたペドロサ。今大会は、マレーシアGPからの2連勝と、今季4勝目が期待されます。

フィリップアイランド・サーキットは、昨年11月に路面の全面改修が行われました。荒れた路面が改善され、グリップも向上しましたが、シーズンを通して最もアベレージの高いサーキットだけに、タイヤのオーバーヒートが発生しました。そのため、安全を期して、Moto2クラスは25周のレースを13周に、MotoGPクラスは、本来、天候と路面状況が変化したときに行われる“フラッグ・トゥ・フラッグ”ルールを採用。27周のレースを、26周に短縮して行われることになりました。

今回の“フラッグ・トゥ・フラッグ”では、12周目から14周目までの間で、新しいタイヤを装着したマシンに乗り換えなければなりません。これは全ライダーに課せられます。さらに、MotoGPマシンとCRTマシンは、それぞれハードタイヤの1種類で走ることになります。選手にとっては、肉体的にも精神的にも厳しい戦いとなりそうです。

前戦マレーシアGPのフリー走行で転倒し、右足くるぶしを骨折したステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)は、初日のフリー走行に登場しましたが、足の状態がよくないために今大会を欠場。CRTマシンで出場のブライアン・スターリング(GO & FUN Honda Gresini)は、21番手から決勝に挑みます。

Moto2クラスでも、タイヤのトラブルが続いたことで、MotoGPクラスと同じコンパウンドのタイヤを使用し、25周を13周に短縮して決勝レースが行われます。予選は、ポル・エスパルガロ(Tuenti HP 40)が、今季5度目のPPを獲得。2番手にチームメートのエステべ・ラバトが僅差で続きました。今大会は、PPを獲得したエスパルガロから1秒差以内に18台という大接戦となりました。また、総合首位のスコット・レディング(Marc VDS Racing Team)が転倒し、左手首を骨折、今大会を欠場することになりました。中上貴晶(Italtrans Racing Team)は、セットアップが決まらず15番手と苦戦。代役出場の野左根航汰(JiR Moto2)は28番手でした。

Moto3クラスは、アイザック・ビニャーレス(Ongetta-Centro Seta)が6番手、ホームGPに闘志を燃やすジャック・ミラー(Caretta Technology – RTG)は、予選でクリアラップが取れず、苦戦して10番手、アレクシ・マスボー(Ongetta-Rivacold)が11番手となりました。今大会は、PPを獲得したルイス・サロンから1秒差以内に13台と、激しい戦いになりました。渡辺陽向(TASCA RACING)は、32番手から追い上げのレースに挑みます。

コメント
◆マルク・マルケス(MotoGP 2番手)
「今日の目標はフロントローを獲得することであり、その目標を達成することができました。新品のソフトタイヤのアタックでは、ホルヘ(ロレンソ)とバレンティーノ(ロッシ、ヤマハ)がとても速いことは分かっていました。彼らがそれを証明していました。ホルヘとダニとバレンティーノはすばらしいペースがありますが、彼らについていけると思います。明日の決勝は、タイヤの問題で、フラッグ・トゥ・フラッグになります。僕にとっては初めての経験なので、とても楽しみです。周回を減らしてレースを行う方が、僕はよかったのですが、これはレースディレクションが決めることですからね。とにかく、ウォームアップで最後になにか試せないかやってみたいです。そしていつものように、100%の力を出したいと思います」

◆アルバロ・バウティスタ(MotoGP 4番手)
「ある意味ではいい一日でしたし、ある意味では難しい一日でした。よかったのは、すばらしいタイムを出せたこと。そして2列目4番グリッドを獲得できたことです。フロントローとはわずか1000分の数秒差でした。難しかったのは、安全面の限界を確かめるために、ソフトタイヤよりもかなりグリップの落ちるハードタイヤを使ったことでした。とても難しかったです。今はフラッグ・トゥ・フラッグになるかどうかの重大な決定を待っているところです。ソフトタイヤで22周走ってかなり安全でしたので、僕は、タイヤの選択が自由になることを願っています。ライダーの安全を考えることは重要なことですし、間違った意味の戦いをしたくないので、慎重に決定されることを願っています」

◆ダニ・ペドロサ(MotoGP 5番手)
「言い訳はありません。うまくいかなかったですし、速く走ることができませんでした。でも、フリー走行はポジティブでした。レースディレクションが、26周のフラッグ・トゥ・フラッグにすることを決めたと聞きました。これがベストのオプションだとは思いませんが、ベストを尽くしたいと思います」

◆ブライアン・スターリング(MotoGP 21番手)
「明らかにもっといい結果を出せたはずです。前進はしましたが、ポジションを上げるには十分ではありませんでした。かなり自信のあるマシンでしたが、ソフトタイヤのアドバンテージをフルに生かすことができませんでした。とても残念ですが、いいペースはあります。今日はできませんでしたが、明日はポジションを上げたいです」

◆ポル・エスパルガロ(Moto2 ポールポジション)
「レースの周回数が短くなりました。難しいレースになると思います。通常、13周というのは、ようやく快適になってきて、自信が出てくるころです。優勝へ向けて戦うのは難しいですが、今のところすべてのタイヤで調子がいいです。問題もありませんし、いいペースもあるので、レースを楽しんで、がんばって勝ちたいです。スコット(レディング)が走れることを願っています。もし彼にチャンピオンシップで勝つのなら、ケガが理由ではなくサーキットで勝ちたいです」

◆エステベ・ラバト(Moto2 2番手)
「今週末の仕上がりには、とても満足しています。今日はいいリズムがありました。そして速いタイムをマークすることができました。しかし、そのあとで転倒してしまいました。セッションが赤旗中断となったあとも、再びコースに出ることができました。しかし、ペースを上げていくとコースアウトするなどし、改善できませんでした。プッシュしようとしているライダーのアクシデントがたくさんありました。明日がどんなレースになるのか、とても楽しみにしています」

◆ジョルディ・トレース(Moto2 3番手)
「とても満足しています。昨日からタイムも感触もいいです。今日の午前中に転倒してしまったのは残念でした。幸い、深刻なダメージはありませんでした。そして、ミスから学ぶことができ、午後はとても賢いセッションにすることができました。クリアなアイデアを持って常に上位にいました。コーナリングの加速時に、もう少し前進できると思います。しかし、セットアップはすばらしいです。高速コーナーでマシンはとても安定しています。セッションの最後は、タイムを更新しようとしましたが、とても混んでいました。最後の周でアタックすることにしました。明日の決勝は、スタートは少し混乱すると思いますが、ペースを上げて前に出られるようにがんばりたいです」

◆中上貴晶(Moto2 15番手)
「昨日から全く進展がなく、攻めていこうとすると、すぐに転びそうになるという状態です。コーナーでの信頼感が全くなく、スピードも乗せられません。攻めることができず、旋回性も悪く、厳しい状態です。明日は大きくセットアップを変えて、決勝に挑んでみようと思います」

◆アイザック・ビニャーレス(Moto3 6番手)
「セッティングとシャシーはいいです。しかし、スピードに少し問題があります。明日は大きな集団になる可能性があります。みんなのラップタイムがとても似ているので、チャンスはあると思います」

◆ジャック・ミラー(Moto3 10番手)
「スピードはあるのですが、それを1周にうまくまとめることができませんでした。いつも渋滞があって、だれかをパスしなければなりませんでした。このポジションからのスタートは、レースを少し難しくしますが、マシンはうまく機能しています。明日はとにかくポジションを上げていかなければなりません」

◆アレクシ・マスボー(Moto3 11番手)
「かなりハードな週末です。昨日は20番手だったので、このポジションを獲得するのはとても難しいと考えていました。しかし、昨日の午後と夜に一生懸命がんばりました。大きく一歩前進できたことはうれしいです。明日はいい方向性を見つけたので、ベストを尽くします。長く難しいレースになりますが、マシンのバランスを改善すればうまくいくと思います」

◆渡辺陽向(Moto3 32番手)
「昨日問題になっていたミッションをかなり変更してもらったのですが、全体的にロングになりすぎてしまい、その分、コーナーで立ち上がれないので、アクセルを早く開けてしまうという悪循環に陥っています。このサーキットでこのグリッドは厳しいですが、全力を尽くします」

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