[HONDA]MotoGP Rd.14 決勝 マルケスが今季6勝目。ペドロサは転倒リタイア

第14戦アラゴンGPの決勝は、今季7度目のポールポジション(PP)からスタートしたマルク・マルケス(Repsol Honda Team)と、予選2番手のホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)、予選3番手のダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)の3人が、序盤からトップグループを形成する激しい戦いとなりました。オープニングラップを制したのはロレンソ。その背後でマルケスとペドロサがし烈な2番手争いを繰り広げました。そして、6周目の12コーナーのブレーキングで、マルケスがオーバーランし、コーナーの立ち上がりではペドロサが転倒を喫しました。

このハプニングで、トップのロレンソとマルケスの差は、約1.5秒に広がりました。しかし、ロレンソを上回るペースで快走するマルケスは、周回するごとにその差を縮め、14周目に逆転に成功。それからもペースを緩めることなく、23周のレースで真っ先にチェッカーを受けました。

これでマルケスは今季6勝目、シーズン13度目の表彰台に立ち、ルーキーの優勝記録と表彰台記録をまたしても更新しました。この結果マルケスは、今大会2位のロレンソに39点差、転倒リタイアでノーポイントに終わったペドロサとの差を59点として、ライダーズタイトル獲得に一歩前進しました。今大会ノーポイントに終わったペドロサは、チャンピオン争いでは厳しい状況となりましたが、依然総合3位をキープ。残り4戦で、逆転チャンピオンに向けて、全力を尽くすことになります。

予選5番手のステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)と、6番手のアルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)は、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)、カル・クラッチロー(ヤマハ)とし烈な3番手争いを繰り広げ、バウティスタが4位、ブラドルが5位でフィニッシュしました。中盤以降は、ロッシ、ブラドル、バウティスタの3選手が、目まぐるしくポジションを入れ替える展開に。終盤には、地元ファンの大声援を受けて、バウティスタが3番手を走行しますが、ラスト2周でロッシにパスされ、今季初表彰台を逃しました。ブラドルも終盤、2人と何度もポジションを入れ替えますが、わずかの差で5位となりました。

CRTマシンで出場のブライアン・スターリング(GO & FUN Honda Gresini)は、18位でチェッカーを受けました。

Moto2クラスは、初PPから好スタートを決めたニコラス・テロール(Aspar Team Moto2)が優勝しました。レース中盤には、2番手グループに約5秒という大きなリードを築き、終盤は、後続との差をうかがいながら、危なげない走りで地元ファンの期待に応えました。テロールは125cc時代の2010年に2位、2011年に優勝を手にしています。Moto2クラスにスイッチして2年目となる今年は、2年ぶりの地元での優勝となりました。

2位にエステべ・ラバト(Tuenti HP 40)、3位にポル・エスパルガロ(Tuenti HP 40)と続き、表彰台をスペイン勢が独占しました。この2人と2位争いを繰り広げたスコット・レディング(Marc VDS Racing Team)は、一時は2番手を走行するも4位。ミカ・カリオ(Marc VDS Racing Team)は5位でフィニッシュしました。序盤に2位争いを演じた中上貴晶(Italtrans Racing Team)は、4周目の14コーナーで他車との接触を避けるためにオーバーラン。これで24番手までポジションを落としますが、11位まで追い上げました。IDEMITSU Honda Team Asiaのアズラン・シャー・カマルザマンは、転倒リタイアでした。

Moto3クラスは、ロマノ・フェナティ(San Carlo Team Italia)が7番手を争う集団に位置して最終的には8位、アレクシ・マスボー(Ongetta-Rivacold)が11位でフィニッシュしました。以下のHonda勢では、ジャック・ミラー(Caretta Technology – RTG)が13位、ニッコロ・アントネッリ(GO & FUN Gresini Moto3)が14位で、それぞれポイントを獲得しました。渡辺陽向(TASCA RACING)は24位でした。

コメント
◆マルク・マルケス(MotoGP 優勝)
「今日は本当に激しい戦いでした。ホルヘがスタートで引き離し始めたときは、まずは彼に追いつかなければならないと思いました。そうこうしているうちに、ダニにパスされました。その後、ダニをオーバーテイクできるチャンスが訪れました。気持ちよく乗れていたのですが、ブレーキングで少しはらんでしまいました。そして、マシンが少し浮き上がり、彼に軽く接触しました。彼がそれに気付いたかどうかは分かりません。でも、それでトラクションコントロールを制御するケーブルが切れたと、チームから聞かされました。残念です。めったに起きないことですし、ツキがありませんでした。大事なことは、ダニが無事であることです。その後、ホルヘをオーバーテイクし、優勝することができました。25ポイントを獲得できましたし、重要なレースとなりました」

◆アルバロ・バウティスタ(MotoGP 4位)
「すばらしいレースでした。クラッチローやブラドル、そしてバレンティーノとのバトルは、とても楽しかったです。表彰台を逃したことはとても残念ですが、最後まで戦うことができたのはうれしいことです。最終ラップでは、ブラドルとのバトルになったときに、バレンティーノに離されてしまいました。でも、レースなので仕方がありません。アラゴンは、これまでとても苦しんできたサーキットだったので、このようなレースができてよかったです。すばらしい仕事をしてくれたみんなに感謝します」

◆ステファン・ブラドル(MotoGP 5位)
「ファンにとっては、きっと、楽しいレースだったと思います。僕も楽しかったです。全体的にいい週末でした。最終ラップでは、ロッシやバウティスタとのバトルに敗れましたが、とても満足しています。今回は、3日間を通して、速く、安定していたので、表彰台を期待していました。シルバーストーンとブルノの厳しい週末のあと、僕のパフォーマンスはどんどん強くなっています。マシンに対する自信も出てきました。あとは、レース終盤とタイヤが消耗してきたときの経験が必要なだけです。正しい方向に進んでいますし、次戦が楽しみです」

◆ブライアン・スターリング(MotoGP 18位)
「もっと違う結果を期待していたので、あまり満足していません。いいスタートを切ったのですが、ミスから集中力が欠けてしまいました。残念でした。この先、僕のホームグランプリを含む、大事なレースが続きますので、引き続き、集中していかなければなりません。ポジティブな形で、シーズンを終えられるようにしたいです」

◆ダニ・ペドロサ(MotoGP リタイア)
「幸い身体は大丈夫ですが、腰と脚の付け根部分をひどく打ちました。激しい転倒でしたが、それほど大きなケガはありませんでした。マルクが、コーナーエントリーで大きくはらみ、外側から僕にひっかかってきました。その後、僕は宙を舞っていました。トラクションコントロールのケーブルが、彼との接触で切れたことを、あとでメカニックから聞かされました」

◆ニコラス・テロール(Moto2 優勝)
「完ぺきな週末になりました。今日は、風が強くて難しいコンディションでした。走りとしては、昨日の方がよかったと思います。今日はコンディションが厳しかったこともあり、集中するのがとても難しかったです。このクラスでは、苦戦するレースもあれば、うまくいくレースもあります。今日のレースは、チームに感謝したいと思います」

◆エステベ・ラバト(Moto2 2位)
「とても満足しています。決勝では、あまりいいスタートを切ることができず、たくさんのライダーとのバトルになりました。中上、ポル、レディングなどがいました。僕はスコットのマシンにしばらく抑えられてしまいましたが、その後、彼をパスして引き離すことができました。うまく集中でき、ギャップが作れました。でも、ニコ(テロ−ル)に追いつくには、前に出るのが遅すぎました。優勝はできませんでしたが、とてもいいレースになりました」

◆ポル・エスパルガロ(Moto2 3位)
「ポイントで、少しだけスコットに近づくことができました。今日は難しいレースになりました。どうしてか分かりませんが、最近は、なかなか思うようにいきません。ニコが言っていたように、勝てることもあれば、5位や6位争いをするのに、一生懸命がんばらなければならないこともあります。ベストを尽くして、スコットより前でフィニッシュできたことを、喜びたいと思います。大変なバトルでした。それでも、表彰台に立つことができました」

◆中上貴晶(Moto2 11位)
「昨日からいろいろなセッティングにトライして、少しずつよくなったのですが、最後までセッティングをまとめきれませんでした。フロントの安定性が足りず、思うようにペースを上げられませんでした。そのため、2番手争いの集団の中で苦戦し、ほかのマシンとの接触を避けようとしてコースアウトしてしまいました。それで24番手まで順位を落とし、そこから全力で追い上げましたが、最終的に11位になるのがやっとでした。どうしてこういうことになったのか、しっかりとデータを分析して、2度と起きないようにしたいです。連続表彰台は4でストップしましたが、ここから先のアジアシリーズは、初優勝を目標に全力を尽くします」

◆ロマノ・フェナティ(Moto3 8位)
「最高のレースでした。(エフレン)バスケス(MAHINDRA)や、(アーサー)シシス(KTM)、そのほかのライダーとたくさんバトルをしました。スタートはあまりよくありませんでしたが、一人ひとりパスしていきました。バスケスとのバトルは大変でしたが、彼をパスしたあとは引き離すことができました。KTMは、スピードに秀でているので、彼らをストレートでパスすることは不可能でした。コーナーで全力を尽くさなければなりませんでした」

◆アレクシ・マスボー(Moto3 11位)
「いいスタートを切ることができましたし、レース序盤は、いいグループにいました。(フィリップ)エッテル(KALEX KTM)と(ルイス)サロン(KTM)をパスすることはできませんでしたが、バスケスがグループを抑えてしまったので、レース中盤は、タイムをかなりロスしました。1秒か1秒半は、リズムが遅くなりました。フェナティが前に出て少しギャップを作りましたが、バスケスをパスするのは不可能だったので、彼の後ろでフィニッシュしました。もう少し前でフィニッシュしたかったのですが、レースの内容には満足しています」

◆渡辺陽向(Moto3 24位)
「今日はスタートがよくて、1周目から集団についていくことができました。最低限の目標だった2分1秒台を出せました。その後、何度かミスをして集団から離されてしまい、そこからはペースも落ちてしまいました。しかし、今年初めて、チームメートよりも前でゴールすることができました。ポイントは獲得できませんでしたが、内容としては、今年のベストレースです。これから先、マレーシア、オーストラリア、日本と続く3連戦は、ポイント獲得を目標に全力で挑みたいです」

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