[HONDA]MotoGP Rd.12 イギリスGP プレビュー

インディアナポリスGP、チェコGPに続く、3週連続開催となる第12戦イギリスGPが、8月30日(金)から9月1日(日)までの3日間、ノーザンプトン郊外のシルバーストーンで開催されます。イギリスGPは、1949年にマン島で始まり、76年までは「Tourist Trophy」としてマン島の公道コースで開催。その後、77年から86年まではシルバーストーン、87年から2009年までは、ドニントンパークで行われました。その間、シルバーストーンは、F1サーキットとして世界中にその名を知られることになりますが、コースが大幅に改修された10年に、2輪のグランプリの舞台として復活しました。それから今年で4年目の開催となります。過去3年は6月に開催されましたが、今年はシーズンの後半戦に行われることになりました。

改修されたシルバーストーンは、一周5.900km。イタリア・ムジェロ、オーストラリア・フィリップアイランドと並ぶ高速サーキットの一つで、11年の大会でポールポジション(PP)を獲得したケーシー・ストーナー(Repsol Honda Team)のアベレージは、時速174.128kmでした。昨年の大会は天候が不安定で、ベストタイムは更新されませんでしたが、今年は夏の開催ということで、記録更新が期待されます。

第11戦チェコGPを終えて、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)が総合首位をキープしています。マルケスは、第8戦ドイツGPで今季2勝目を挙げて総合首位に立つと、第9戦アメリカGP、第10戦インディアナポリスGP、第11戦チェコGPと4連勝を達成。これによりマルケスは、最高峰クラスのルーキーとしては、グランプリ史上初のシーズン5勝を達成しました。そのほかにも、史上最年少での4連勝達成など、次々に記録を塗り替えています。マルケスはシルバーストーンで、10年に125ccクラスで優勝しています。Moto2クラスでは、11年はPPを獲得するも、決勝はウォームアップでの転倒が影響してリタイア。12年も予選の転倒が影響し、決勝は3位でした。いずれも不安定な天候に翻ろうされる悔しい結果でしたが、4連勝中で勢いに乗るマルケスの優勝に期待が膨らみます。

第10戦インディアナポリスGP、第11戦チェコGPと、2戦連続で2位のダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、7月の第8戦ドイツGPで骨折した左鎖骨も順調に回復しており、今季3勝目を狙います。シルバーストーンでは、過去3年、優勝はありません。10年は予選の転倒の影響で8位。11年はケガのために欠場。昨年は3位でした。今年はケガから回復して調子を上げているだけに、シルバーストーン初制覇が狙えます。11戦を終えて総合2位のペドロサと首位のマルケスとの差は26点。昨年は後半戦から調子を上げているだけに、ここからの追い上げが期待されます。今年のRepsol Honda Teamは、後半戦に入って2戦連続で1-2フィニッシュ。今大会も、Repsol Honda Teamの1-2フィニッシュが期待されます。

第9戦アメリカGPで、ドイツ人として初のフロントローを獲得。2位表彰台に立ったステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)が、Moto2クラス時代に優勝している得意のシルバーストーンで、今季2度目の表彰台と初優勝に挑みます。今年の後半戦の2戦は、インディアナポリスGPで7位、チェコGPで6位と満足のいく走りができませんでした。それだけに今大会は、その雪辱に闘志をかき立てています。

昨年のイギリスGPで初のPPを獲得したアルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)は、2年連続PPと今季初表彰台を狙います。今シーズンのバウティスタは、過去3戦でフロントローを2度獲得し、表彰台にあと一歩まで迫るレースを続けてきました。今大会はRC213Vに乗るHonda勢の4選手ともに、優勝と表彰台が期待されます。Honda勢の今季初の表彰台独占にも期待が膨らみます。チームメートでCRTマシンで出場のブライアン・スターリングにとって、シルバーストーンは経験のあるサーキットだけに、今季2度目のポイント獲得が期待されます。

Moto2クラスは、総合首位のスコット・レディング(Marc VDS Racing Team)がホームGPを迎えます。10戦を終えて総合2位のポル・エスパルガロ(Tuenti HP 40)との差は21点。第10戦インディアナポリスGPでは、エスパルガロに先着してリードを広げるも、前戦チェコGPでは、エスパルガロの4位に対し8位に終わり、その差を縮められました。今大会は地元ファンの声援を受けて今季3勝目を狙います。過去、イギリスGPでは、ドニントンパークで開催された08年に、15歳170日という記録で史上最年少優勝を達成しました。その後、グランプリはシルバーストーンに舞台を移し、Moto2クラスにスイッチした過去3年は、4位、5位、2位と優勝にあと一歩まで迫っています。今年はシルバーストーン初制覇を狙います。

総合2位のエスパルガロは、シルバーストーンを得意としています。10年には125ccクラスで2位。昨年はMoto2クラスで優勝しています。チャンピオン争いをするレディングのホームGPで、2年連続優勝と今季4勝目を狙います。

以下、3位以下は大混戦。2勝を挙げているエステベ・ラバト(Tuenti HP 40)が3位、前戦チェコGPで今季初優勝のミカ・カリオ(Marc VDS Racing Team)が4位。第10戦インディアナポリスGP、第11戦チェコGPと、2戦連続で表彰台に立ち、総合7位の中上貴晶(Italtrans Racing Team)は、今大会で初優勝を狙います。高橋裕紀(IDEMITSU Honda Team Asia)は、今季初ポイントを目標に戦います。

Moto3クラスは、10戦を終えて総合7位のジャック・ミラー(Caretta Technology – RTG)が、今季初フロントロー獲得と初表彰台に挑みます。前戦チェコGPでは、予選4番手、決勝7位。インディアナポリスGPで右鎖骨を痛めていますが、今大会も熱走をみせてくれそうです。総合8位のアレクシ・マスボー(Ongetta-Rivacold)も左手を痛めていますが、前戦チェコGPでは6位と健闘、今大会はさらに上位を狙います。総合11位のブラッド・バインダー(Ambrogio Racing)は、前戦チェコGPでは転倒リタイア。今大会はその雪辱に挑みます。渡辺陽向(TASCA RACING)も前戦チェコGPでは転倒リタイア。上り調子をなかなか結果につなげられていません。3連戦最後の戦いとなるイギリスGPでは、今季初ポイント獲得に挑みます。

コメント
◆マルク・マルケス(MotoGP ランキング1位)
「MotoGPマシンでシルバーストーンを走るとどんな感じになるのか楽しみです。125ccクラスでは楽しめましたが、Moto2クラスでは少し苦戦しました。とても天候が変わりやすいので、イギリスGPは天候が重要なファクターになりそうです。昨年は(ホルヘ)ロレンソ選手(ヤマハ)がとてもいいレースをしましたので、今年も強いと思います。しかし、4連勝中の自分には勢いがあります。とても調子がいいですし、マシンにも自信があります。どんなレースになるのか分かりませんが、いつものように、金曜日の午前中から一生懸命がんばろうと思います」

◆ダニ・ペドロサ(MotoGP ランキング2位)
「ブルノを終えて、気分はとてもいいです。体調は毎回よくなっています。今週末のシルバーストーンで、また一歩前進できることを願っています。ここはスピードが速く、切り返しが多い、大変なサーキットです。高速コーナーと低速コーナーの両方に合ういいセットアップを見つけなければなりません。昨年のレースはハードでした。今年はいいレースができることを願っています。イギリスの天気は予測が全くつきません。最初からいいコンディションになることを願っています」

◆ステファン・ブラドル(MotoGP ランキング6位)
「シルバーストーンは、天候が変わりやすいという点では難しいグランプリになりますが、サーキットはすばらしいです。天候に関しては、完全にウエットか、完全にドライになることを願っています。かなりスピードの速いサーキットですが、ハードブレーキングエリアがあまりなく、これまでとは違うセットアップが要求されます。昨年は土曜日の午前中に転倒し指を痛めました。それでも日曜日はグリッドに並び、8位でフィニッシュしました。今年はMotoGPクラスの経験を積んできたことでレースがとても楽しみです。この2戦の結果には満足していませんが、いつものペースに戻れるように全力を尽くします」

◆アルバロ・バウティスタ(MotoGP ランキング8位)
「ブルノはとてもポジティブなレースでした。金曜日の問題を土曜日に大きく改良できたし、フロントローを獲得することができました。そして決勝でも、さらにマシンのフィーリングはよくなりました。シルバーストーンは昨年MotoGPで初ポールポジションを獲得し、決勝も4位と、いいレースができました。とても好きなサーキットです。ラグナセカ以降のいい流れをキープしたいです。シルバーストーンは長い高速サーキットで、走っていて楽しいのですが、どんな天気になるか分からないので、早くセットアップを見つけなければなりません。寒くなったり、雨が降ったりするかもしれないので、すべてのセッションを最大限利用しなければなりません」

◆ブライアン・スターリング(MotoGP ランキング25位)
「ブルノは、すでに知っているサーキットでしたし、自信もあったのですが残念な結果でした。その原因はチャタリングで、終盤にタイヤも消耗し、ペースを維持することができませんでしたが、今回もまた知っているサーキットなので、いいリザルトを期待しています。今回は同じような問題が起こらないことを願っています」

◆スコット・レディング(Moto2 ランキング1位)
「ホームグランプリはいつも特別です。ここではファンのサポートを感じることができます。行くところどこでも、ファンが待ち受けています。セッションでコースに出ると、スタンドには、旗や横断幕が見えて、鳥肌が立ちます。また、拍手喝采が聞こえてとてもモチベーションが上がります。とてもパワーをもらえるし無敵に感じます。今週は優勝しかありません。毎年、ホームGPは優勝を目指しています」

◆ポル・エスパルガロ(Moto2 ランキング2位)
「スコットのホームGPですが、準備はできています。ここ2戦、自分にとってベストなレースとはなりませんでしたが、前戦ブルノではスコットの前でフィニッシュしました。これはとても重要なことです。ブルノでは、新しいタイヤを使い、ポジティブな点を見つけることができました。これでもっと力強くレースをフィニッシュできます。シルバーストーンの天気はいつも変わりやすいので、天候に合わせて全力を尽くします」

◆エステベ・ラバト(Moto2 ランキング3位)
「先週末は思ったようにはいきませんでした。シルバーストーンではうまくいくように、いつものように一生懸命取り組みたいと思います。ブルノでは序盤にタイムを少し落としてしまいましたので、この部分をよくしなければなりません。もちろん、優勝したインディアナポリスやヘレスのようなレースになることを願っています。イギリスの天気はいつも不安定ですが、どのようなコンディションでもベストを尽くせるように準備をしなければなりません」

◆中上貴晶(Moto2 ランキング7位)
「インディアナポリス、チェコと2戦連続で表彰台に立てて調子は上がっています。確実に優勝に近づいているし、今度こそという気持ちです。シルバーストーンは、昨年、初めて走りました。不安定な天候でマシンのセットアップを詰められず苦戦しました。今年は、昨年苦戦したサーキットでもいい走りができているのですごく楽しみにしています」

◆高橋裕紀(Moto2 ノーポイント)
「チェコGPでは、ポイント圏内のグループの中で戦い、終盤はそのグループから少しずつ遅れてしまい、ポイント獲得を果たせませんでした。シルバーストーンは、これまで結果を残せてないサーキットですが、嫌いではありません。マシンのいいポイントは見つかっているので、今回こそ、いいレースにしたいと思っています」

◆ジャック・ミラー(Moto3 ランキング7位)
「シルバーストーンはすばらしいサーキットなので、行くのが楽しみです。インディアナポリスGPで痛めた鎖骨はブルノでは問題ありませんでしたが、レースのあとに痛みがありました。先週と同じくらい、もしくはそれ以上にいいレースができることを願っています」

◆アレクシ・マスボー(Moto3 ランキング8位)
「昨年のシルバーストーンは、予選3番手になれたし、いいレースができました。今年も同じようになることを願っています。ブルノのようにトップグループについていくには、いいグリッドを獲得して、いいスタートを切らなければなりません。唯一の心配は、レース終盤で痛かった左手首の状態ですが、いつものようにベストを尽くします」

◆ブラッド・バインダー(Moto3 ランキング11位)
「ブルノではほかのライダーが僕の前で転倒し、それを避けることができず、ノーポイントに終わりました。シルバーストーンはもっといい週末にしたいです。シルバーストーンとの相性はいいと思います。開幕が楽しみです」

◆渡辺陽向(Moto3 ノーポイント)
「チェコGPは、今年になって一番の走りができました。しかし、決勝では、それまでよかった部分がすべてなくなり、決勝では転倒もしました。とても残念でした。この3連戦でなんとかポイントを獲得したいと思っていたので、シルバーストーンで目標達成に向けて全力を尽くします」

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