[YAMAHA]MotoGP Rd.8 クラッチロー2位、ロッシは3位表彰台獲得

モンスター・ヤマハ・テック3チームのC・クラッチローが2位。ヤマハ・ファクトリー・レーシングのV・ロッシが3位でともに表彰台に上った。B・スミスは6位。J・ロレンソとD・ペドロサ(ホンダ)は欠場した。優勝はM・マルケス(ホンダ)だった。

今季初のフロントロウ発進のロッシは、見事にスタートを決める。オープニングラップには地元のS・ブラドル(ホンダ)に先行を許すも2番手で通過。その後マルケスがジリジリと追い上げトップに立つ。3番手に下がっていたロッシは、周回を重ねるごとにペースをつかみ9周目にブラドルを抜き返し2番手に復帰。前半はロッシを頭にクラッチロー、ブラドルの3人が2番手争いをしながら、マルケスを追っていく。やがて2番手争いは、ロッシとクラッチローの2人に絞られ、前半を過ぎて16周目に入ったところで順位が入れ替わる。ロッシはその後、終盤にかけて追いあげを試みるも及ばす、それでも安定した走りで3位でゴールした。ロッシのザクセンリンクでの表彰台は、2009年にヤマハで優勝したとき以来。

好調が続いているクラッチローは、スタートで6位と出遅れたものの、すぐさま挽回を図り、4ラップ目の最終コーナーでA・バウティスタを抜いて4位。さらに前を走るブラドルに迫っていくと、10ラップ目の最終コーナーでブラドルのミスを誘い3位浮上に成功した。クラッチローはフリープラクティスでの2回の転倒で擦り傷ややけどを負っているが、激しいチャージで噴出したアドレナリンが、その痛みも忘れさせるほど。そして16ラップ目の第12コーナーでは、ついにロッシを捉えて2位に躍り出た。その時点でトップのマルケスが2.8秒のアドバンテージを築いていたが、クラッチローは‘ネバー・ギブアップ’の精神と驚異的な‘ファイティング・スピリット’で最後まで懸命に追走。最終的には、その差を1.5秒まで縮める大健闘だったが、逆転はならなかった。この2位獲得によって、またひとつの記録を達成。1シーズンで4回以上の表彰台獲得は、1982年のバリー・シーン以来、イギリス人ライダーとしては初めてのことだ。

スミスの頑張りも見逃すわけにはいかない。ふたりのイギリス人ライダーが最高峰クラスでトップ6に入るのは、1993年のドニントン・パーク以来のこと。スミスは序盤、予選ポジションの7位をキープしながら、モトGPで優勝経験もあるA・ドヴィツィオーゾとN・ヘイデンを引き離していく。そして7ラップ目に6位に上がり、さらに5位のバウティスタに次の目標を定めた。スミスは終始、バウティスタを視界にとらえていたが届かず。最終的には確実に6位を獲得することを選択した。ウイナーのマルケスとのタイム差は25秒。これは開幕以来、最小の差となっており、モトGPルーキーにとっては、その急速な成長ぶりとYZR-M1への信頼感の構築を表わす非常にうれしい成果となった。

◆V・ロッシ選手談(3位)
「表彰台を獲得できたことはとても良かった。でも本当はもっと上を目指していたし、それが可能だと考えていた。ウイーク中にいろいろな選択肢を試し、昨日の時点でひとつの方向性を決定。ところが今日になって数ラップ走ると、たくさんの問題が出てきてしまったんだ。最初の10ラップはまだ良かったんだけれど、そのあと問題が大きくなり、マシンをターンさせるのが難しくなった。とくに左コーナーではスライドが激しく、かなり苦労したよ。これからもトップグループについて行くためには、何かもうワンステップの改良が必要だと思う。次のラグナ・セカは特別なコース。あそこで今日よりも上の成績を目指したい。トップ争いは5台ほどだけれど、そのうちのダニとホルヘが怪我をしてしまったため、戦いはますます接近している。僕がチャンピオンを目指すとするなら、もっと速く、もっと安定して速くならなければならない。だから、もうワンステップが必要なんだ」

◆C・クラッチロー選手談(2位)
「今回もまた表彰台に上ることができて、ほんとうにうれしいよ!とくに今回は身体のコンディションが万全ではなかったからね。フリープラクティスでの2回の転倒で失ったものがたくさんあったけれど、さらに深く探求することによってこのような結果を得ることができた。この表彰台は、モンスター・ヤマハ・テック3チームにとっても大きな成果になったと思う。スタートは実はとてもうまくいったんだけれど、マルクが寄って来たのでスロットルを戻さなければならなくなった。それでいくつかポジションを下げてしまったんだ。マシンは序盤から絶好調で、僕の思い通りに動いてくれたから楽しんで走れたよ。レースの後半も好調は続き、僕自身もスピードをキープ。そしてついにはバレンティーノを引き離すことに成功し、さらに全力を注いでマルクを追いかけて行ったんだ。残念ながら、それ以上の結果をつかむことはできなかったけれど、彼のほうも素晴らしくて、まったくミスはなかったし、しっかりコントロールしながら勝利へ向かっていった。僕もひたすらプッシュし続け、その結果としてこの素晴らしい2位を獲得することができた。これで4回目の表彰台。チャンピオンシップでも大きく離されているわけではない。そう考えれば、これ以上を望むことなどできないね。次はラグナ・セカ。目標は表彰台。そしてできるものなら初優勝を!」

◆M・メレガリ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームディレクター談
「フリープラクティスの2日間、我々はタイヤの耐久性に重点を置いてタイヤを最良の状態に保つことを目指してきたが、それが思い通りにはいかなかった。しかしペースは非常に良かったし、最終的に表彰台を獲得することができた。このコースがあまりヤマハに合っていないことは、初めからわかっていたので、何とかしてそれを克服しなければならなかった。今は、次のラグナ・セカでの好成績を期待している。ホルヘのほうも手術が無事に成功し、早く戻ってくることができそうだ。復帰の時期はまだ決まっていないが、準備のために彼のスタッフをラグナ・セカへ連れていく。万が一ということも考えられるからね」

◆B・スミス選手談(6位)
「6位獲得にとても満足しているよ、スタートもうまくいったし、最後までペース良く走ることができた。このコースは左コーナーがたくさんあって、身体の左側に負担がかかり続ける。僕はまさにその部分を負傷しているので心配があったんだけれど、最初から最後まで力強く走りきることができたんだ。それから、トップとのタイム差を7秒も縮小できたことにも満足している。今の僕にとって、25秒差は悪くない結果だと思う。このようにたくさんの成果があった一方で、気になったところもあって、リア・グリップについてはもう少しセッティングの改良が必要だと思う。いずれにしても今回はとてもいい仕事ができたと確信している。そして次の目標は、ホンダのサテライト・チームのバウティスタとの差を縮めること。今日の結果が大きな自信を与えてくれたので、次回のラグナ・セカを楽しみにしているよ。ラグナは今年初めにプロダクション・マシンでテストしたんだけれど、とても難しいコースだった。厳しい戦いになるだろう」

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