[HONDA]JMX Rd.6 IA1では、成田亮が決勝ヒート1および両ヒート総合成績で3位 IA2では、小川孝平がIA初優勝を達成

全日本モトクロス選手権は、シーズン中盤戦の最後の大会となる第6戦が、岩手県南部にある藤沢スポーツランドで開催されました。

全日本選手権は、今大会終了後に2カ月近い夏休みに入ります。ですので第6戦は、シーズン終盤へ向けて弾みをつけるという点からも、重要な一戦です。低い山の斜面に設けられたコースは、アップダウンが多く、コース幅が広めなハイスピードレイアウト。かつては、上質な砂を運び入れたサンド系の路面でしたが、近年は、この土地本来の土が露出したエリアが増加。

このため、セクションにより路面の状況が変化する難しさも備えています。大会が行われた週の前半から降雨が続いたことで、各クラスの予選が行われた土曜日のコースコンディションはマディ。さらに、土曜日夕方から日曜日早朝にかけても大量の雨が降り、日曜日の朝は前日以上にひどいマディ状態となりました。

●IA1(450/250)ヒート1

TEAM HRC勢はスタートでやや出遅れ、小方誠が6番手、成田亮が9番手でオープニングラップをクリアしました。2周目、小方は田中教世(ヤマハ)を抜いて5番手に浮上。また成田は、この周に7番手へと順位を上げると、次周には星野優位(SEKI Racing MotoRoman&KBF-RS)を抜いて6番手にポジションアップしました。

すると成田は、そのまま前を走る小方に接近。そして、レースが中盤に入ったところでパッシングに成功しましたが、その際に接触があり、小方が転倒して9番手に順位を落としました。成田は、さらに増田一将(KAZU Racing)を抜いて4番手に浮上しました。

レース終盤、成田はペースを上げて、3番手を走る平田優(ヤマハ)との距離を縮めると、ラスト3周でこのレースの最速ラップタイムを叩き出し、平田に肉迫。最終ラップでパッシングに成功し、小島庸平(スズキ)、熱田孝高(スズキ)に次ぐ3位でフィニッシュしました。また小方は、星野に次ぐ6位入賞を果たしました。

●IA1(450/250)ヒート2

TEAM HRC勢は、ヒート1での課題を克服して好スタートを決め、成田が平田に次ぐ2番手、小方は小島に次ぐ4番手でオープニングラップをクリア。前戦で手首を骨折した影響が残る成田ですが、それを感じさせない走りをみせます。そして、トップ浮上を果たすべく平田の攻略を開始しますが、2周目での転倒により、5番手に後退しました。

成田の転倒により3番手に浮上した小方は、2番手を走る小島、さらにそのすぐ前を走行していた平田に接近。後方からは三原拓也(カワサキ)が迫り、トップ集団は4台となりました。ところがレース中盤に差しかかるころ、小方は転倒により大きく後退しました。

3番手の三原と15秒以上の差がついてしまった小方ですが、そこから追い上げを開始。徐々にその差を削り取っていきました。一方の成田は、6番手をキープしながらレースを続けていきます。そして、30分+1周のレースが終了。小島が優勝し、小方は三原の背後に迫るも4位でゴール。成田は6位に入賞しました。

●IA2(250/125)ヒート1

1周目を道脇右京(TEAM HAMMER)、山本鯨(YOU SPORT)、安原志(ヤマハ)、佐藤亮(N.R.T)の順でクリア。2周目に山本は4番手へと順位を下げ、3周目には佐藤が道脇を抜いてトップに立ちました。レース序盤、佐藤と道脇、安原と山本がそれぞれ接近戦を展開。レース中盤、道脇は順位を大きく落とし、今度は佐藤と山本のトップ争いになりました。

するとこの2台に、井上真一(カワサキ)が迫り、まず佐藤が3番手に後退。そしてラスト3周となった11周目に、山本は井上に逆転を許して2番手に後退します。レースはそのまま井上が優勝し、山本が2位、佐藤が3位となりました。TEAM HRCの田中雅己は、1周目9番手から7位でフィニッシュしました。

●IA2(250/125)ヒート2

山本、佐藤、小川孝平(Team ITOMO)、富田俊樹(T.E. SPORT)、近藤祐介(TEAM HAMMER ホンダ学園)、道脇、田中と、オープニングラップでHonda勢が上位を独占。2周目、富田は転倒により6番手に順位を下げ、小川は佐藤を抜いてトップの山本に迫りました。そして次周には小川が前に出ましたが、すぐに山本が再逆転して、レースを引っ張っていきました。

レース中盤、佐藤が転倒を喫し、この間に順位を回復してきた富田が3番手に浮上。レース終盤、山本のマークを続けてきた小川が、満を持してトップに立ちました。そして小川は、山本以下を突き放して独走。IA昇格3年目で、全日本初優勝を遂げました。富田が2位、山本は3位、佐藤は4位でゴールし、Honda勢が上位を独占。田中は18位に終わりました。

◆成田亮(IA1・3位/6位)
「第5戦で転倒したときに、手首の骨を折ってしまいました。とはいえ、小さい骨だったので、ある程度の治療とリハビリをして、すぐに乗ることはできました。レースは装具で固定しながら走ったので、それほど痛みはありませんでした。ヒート1は、いい場所だと思って選んだスターティンググリッドの先が、柔らかくなっていて、スタートで出遅れてしまいました。ベストラインがほぼ1本で、追い上げが厳しい状況でした。最後の数周でリズムがよくなったので、なんとか表彰台に上がれたという感じです。ヒート2は、トップに浮上しようと思ったのですが、油断して転倒してしまいました。これでリズムを崩しました。夏はアメリカで、5つのレースに出場して、そこで得た成果を全日本での戦いにつなげたいと思います」

◆小方誠(IA1・6位/4位)
「ヒート1は、前を走る4台を見ながら、勝負のポイントを探る展開でした、しかし、後方から追い上げてきた成田選手と、レース序盤に接触して転倒してしまい、その際に大きくタイムをロスしました。そこから先は、なんとか少しでも順位を回復させようというレースになってしまいました。ヒート2は、3番手を走行している序盤に、自分のタイムがいいことが分かっていましたので、チャンスだと思いました。ところが、ミスでフロントタイヤを滑らせてしまい、転倒しました。これで3番手との差が20秒近くになったのですが、あきらめずに走り続けました。最後は、3番手の三原選手がすぐ前方まで迫っていたのですが、時間が足りませんでした。走りは悪くなかったと思うので、転倒が悔やまれる大会になってしまいました」

◆井本敬介|TEAM HRC監督
「今回は、表彰台は成田がヒート1で3位に入賞した一つだけということで、チームとしては厳しいレースとなってしまいました。とはいえ、IA1では、まず成田がヒート1でトップ争いを繰り広げ、ヒート2でも転倒以外では大きく遅れなかったことから、復活に向けての兆しが見えてきたのではないかと感じています。また小方は、焦って転倒するという悪い面が出てしまいましたが、走りは悪くなかったと思います。IA2の田中は、レース前の段階では調子が上向いていただけに、結果は残念ですが、転倒による大きなケガがなかったのでひと安心すると同時に、少しずつ課題の克服はできているので、いずれ大きく花開くと考えています。チームとしては、2カ月近いインターバルを利用して、もう一度すべての課題を整理し、対策を練り、終盤戦での巻き返しを図っていきます」

◆山本鯨(IA2・2位/3位)
「前戦の決勝ヒート1で転倒して、鎖骨を折ってしまいました。今大会までの3週間は、とにかくケガを治すために安静にする日々でした。暑さ対策のトレーニングもできず、しかもケガが完治していない状態でのレースには不安がありましたが、シリーズタイトル獲得の望みをつなぐために、できる限りのことをやってポイントを獲得しようという思いで、このレースに出場しました。結果的には総合優勝をすることができましたが、いざ走ってみると、勝てなかった悔しさもたくさん残りました。とはいえ、2位と3位というのは、悪い成績ではないと思います。スポンサーである病院の先生や、チームに感謝しています」

◆佐藤亮(IA2・3位/4位)
「ヒート1は、序盤にトップへと浮上することができ、このまま初優勝できるかも、と思いました。ところが、とにかく焦らず走ろうと考えていた中でミスをしてしまい、後退しました。タイムはそれほど落ちていなかったのですが、レース中盤にリズムが悪くなりました。今後の課題としては、やはりもっと気持ちを強くしていかないといけないと痛感しました。ヒート2は、ヒート1での悔しさをぶつけようと思ったのですが、路面コンディションがヒート1とは大きく変わったことで、うまく乗れませんでした。途中の転倒を含め、ミスが多いレースでした。練習から120%で走るなどの対策を練って、次戦に臨みたいです」

◆富田俊樹(IA2・8位/2位)
「ヒート1は、スタート直後の1コーナーで転倒してしまいました。ほぼビリからのレースでしたが、ベストラインが1本しかなく、なかなか追い上げられませんでした。コース状況を考えれば、うまく走れたのかもしれませんが、悔しさが残ります。ヒート2は、途中の転倒がかなりもったいなかったのですが、走りは悪くなかったと思っています。優勝した小川選手も速かったですが、十分に勝てるチャンスのあったレースだと思います。この大会で、自分がモトクロス・オブ・ネイションズの代表選手に選ばれたことが発表されたので、日本代表らしく優勝で決めたいという狙いもあったのですが、うまくいきませんでした」

◆小川孝平(IA2・12位/優勝)
「ヒート1は、1周目にスタックしてしまい、完全に遅れてしまいました。なんとか追い上げようと思いましたが、途中で転倒もあって12位でした。ヒート2は、その悔しさを晴らすためにも、思いきり走って優勝を狙おうと挑んだのですが、本当に優勝してしまい、自分でもびっくりしました。序盤は厳しいレースになると感じたのですが、トップを走っていた山本選手の後ろに迫ってみると、ペースがあまり速くなかったので、これはいけるかも、と思いました。残り10分で勝負しようと考えながら走っていました。初優勝はもちろんうれしかったのですが、まだ目標の途中なので、涙は流しません」

◆田中雅己(IA2・7位/18位)
「両ヒートとも、最悪なレースをしてしまいました。ヒート1は、スタート直後は10番手あたりで、そこから少ないラインを選びつつ、上を目指そうと挑んだのですが、思ったようにペースが上がりませんでした。落ち着いて走れば上位が狙えるレースだったので、悔しさでいっぱいです。ヒート2は、7番手を走っていたのですが、ラインをミスしてスタック。これにより、そのあとは走りが消極的になってしまいました。第5戦が終了して以降、チームも僕のためにマシンの改良などを加えてくれて、自分好みのマシンに仕上がっていましたし、昨年は両ヒートで勝っている大会ですので、とにかく悔しい気持ちばかりです」

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