国家公安委員長の苦言について

先週、国家公安委員長の古谷氏の発言に注目が集まった。4日の閣議後の定例記者会見で、警察による交通違反の取り締まりについて、「取り締まりのための取り締まりになっている傾向があり、警察の信頼という視点からもちょっと疑問符がつく」と苦言を呈し、あり方を見直す必要があるとの考えを示したからだ。

その理由として、片側2車線で「歩行者が出てくる危険性もない制限速度50キロの道」を例に挙げて「交通の流れに逆らわずに行くと70キロぐらい出る。20キロ以上超えると取り締まりの対象になるが、そういうところはどうかなといつも疑問に思っていた」と語り、さらに「事故が多発している場所での取り締まり、ドライバーが納得するような取り締まりが必要」と強調した。

国家公安委員長と言えば、警察行政を管理するトップの立場にある役職だ。その本人から、内輪のことを否定するような発言が飛び出しわけだから、警察関係者としても複雑な心境だろう。これに対する警察庁の回答は「取り締まりは事故抑止に資するため」というが、であるならば、古谷氏の言うように本当に危ない場所や事故が起こりやすい場所で取り締まりを行うのが筋だろう。

ただし、得てしてそういう場所は混雑しやすい市街地であったり、交通の要衝となる大動脈だったりするので、取り締まりによる渋滞発生などの副作用を引き起こすことが懸念されるのも事実。古屋委員長は全国の警察本部長らを集めて東京都内で開かれた会議の中で、取り締まりの実態を詳細に調査するように訴えたと伝えられている。

ぜひ早々にも調査結果を開示していただき、真に事故抑止に役立つ、我々ライダーやドライバーが納得できる取り締まりの有り方を示していただきたいと思う。

Webikeニュース編集長 ケニー佐川

ケニー佐川

ケニー佐川 Webikeニュース編集長

投稿者プロフィール

早稲田大学教育学部卒業後、情報メディア企業グループ、マーケティング・コンサルタント会社などを経て独立。趣味で始めたロードレースを通じてモータージャーナルの世界へ。
雑誌編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。
株式会社モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。
日本交通心理学会員 交通心理士。MFJ認定インストラクター。

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