[YAMAHA]MotoGP Rd.4 クラッチロー、MotoGP自己ベストの2位表彰台

モンスター・ヤマハ・テック3チームのC・クラッチローが、MotoGP自己ベストの2位表彰台を獲得。チームメイトのB・スミスもMotoGPで自己最高の9位獲得と健闘した。ヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ・ロレンソとV・ロッシはそれぞれ7位、12位だった。

ウエット路面での決勝、前半はA・ドビツィオーゾ(ドゥカティ)とD・ペドロサ(ホンダ)がトップを激しく奪いあうが、中盤以降ペドロサが抜け出してトップでゴールした。予選2番手発進のロレンソは、開始直後、ドビツィオーゾのすぐ後方2番手につけたが、3周目にペドロサに先行を許す。その後8周目頃までは3番手につけてトップ争いに絡んでいたが、周回を重ねるにつれて路面がウエットから少しずつドライへと変化していく難しい状況のなか、マシン・セッティングが完璧でなかったロレンソは、徐々に後退。後半は一時9番手まで順を落としたが、前の選手2人の転倒で順を上げ7位ゴールとなった。

グリッド3列目発進のロッシは、序盤からトップグループに肉薄。9周目にロレンソと順位を入れ替え3位に浮上、前を行くドビツィオーゾとペドロサを追いかけていく。しかしレースの折り返し点、14周目にクラッチローに先を許すと残り11ラップでいきなり単独転倒。大きく順位を落とし、再スタートで挽回に努めるが、傷ついたマシンをいたわりながら12着ゴールに終わった。

クラッチローは前日の大転倒により右足の骨にひびが入った状態で決勝に臨み、素晴らしいライディング技術、高い集中力、度胸の良さを見せてヤマハ勢トップの成績を獲得した。

レース序盤は視界とグリップ・レベルの把握が課題となり7番手に留まっていたが、クラッチローは素早くペースをつかんで6周目には5番手に浮上。ロレンソの後退で9周目には4番手にジャンプアップ。その後、先行するロッシを追っていく。すると14周目にロッシをパスし単独3番手に。その後、4番手を走っていたロッシが転倒すると、トップ争いはペドロサとドビツィオーゾ、クラッチローの3人に絞られる。この頃、1分44秒台のペドロサに対し、ドビツィオーゾとクラッチローは45秒台とペースが上がらず、ペドロサと2人の差は約5秒へと広がった。ドビツィオーゾとクラッチローのテール・ツー・ノーズの2番手争いが後半続いていったが、ラスト5周(24周目)、ドビツィオーゾがマシンの挙動で僅かにロスする隙をついて、クラッチローは2番手に浮上。ただこの時点でトップのペドロサとの差は約7秒ついており、挽回及ばず2位でのゴールとなった。

クラッチローのチームメイト、スミスは、ウエット・コンディションの影響により、スタート・ラインでアクセルを開けた途端にリア・タイヤがスライド。電光石火のごとく素早い反応でこれを抑えて転倒を免れたものの、最後尾まで順位を下げてしまった。ウエットでのYZR-M1の経験はわずかしかないスミスだが、スムースなライディングを追求してきたこれまでの試みが、ここで効果を発揮することになる。すぐにリズムをつかんでペースを上げていき、みるみるうちにトップ10入り。最終的に9位に上がりチェッカーを受けた。

◆コメント
C・クラッチロー選手談(2位)

「チームが素晴らしい仕事をしてくれたおかげで、このような結果を得ることができた。モトGPでの自己最高成績獲得は本当にうれしいよ! ドライでもウエットでもいいペースで走ることができたので、これが運だけのおかげではないことは、みんなもわかってくれたんじゃないかな。今回はとくに、テック3のホームレースであり、モンスター・エナジーがサポートしたイベントなので、より一層、喜びが増す。しかもヤマハ勢最高、唯一の表彰台には大きな意味があるんだ。

スタートはあまり良くなかったし、タイヤが暖まるまでに時間がかかった。でもそれを克服するとすぐに、とても気持ち良く乗れるようになったんだ。アンドレアとダニがバレンティーノを引き離しにかかったのを見て、僕もついていかなくちゃ、と思った。そうしないと差が広がってしまって、あとで追いつけなくなるからね。それにマルケスがタイムを上げてきていることがピットボードからわかったので、とにかくアンドレアを抜きたかったんだ。そうでなければふたり揃ってマルケスに抜かれてしまうと思ったから。

昨日の転倒もあっただけに、このような経緯で2位を獲得できて満足。ウエット・コンディションで身体への負担が少なかったのは助かったが、この状態でのレースはいずれにしてもきつかったよ。次のムジェロまでに完治させ、またいいレースをお見せしたい」

◆J・ロレンソ選手談(7位)

「レース序盤、マシンはウォームアップのときとまったく同じ状態ではなかったけれども、それほど悪くもなかったよ。だからアンドレアやダニについて行くこともできたんだ。コースのある部分では大きく離されたが、別の場所で取り返すことができていた。でも3、4ラップもするうちに状態が悪くなって、あちこちで問題が出るようになってしまった。ブレーキングでは、コーナー途中でリア・タイヤを信頼しきれず、立ち上がりでリアが激しくスピン。これでコンマ5秒くらい遅れてしまった。レースとは、ときにこういうもの。去年は20秒の大差で優勝したのに、今年はそのまったく逆になってしまった。これ以上はどうすることもできなかった」

◆V・ロッシ選手談(12位)

「好成績のチャンスを逃してしまった。トップ3に入って、表彰台に上るだけのポテンシャルがあったのに…。ペースが良くて速さも十分だったので、ライバルたちと互角に戦えていた。でもあのときは、コーナー進入のスピードが速すぎたわけでもないしミスをしたわけでもないのに、路面のバンプに当たった感じがあっていきなりフロントが倒れてしまった。表彰台を目指していたなかでこのようなことになり、ポイントを失ったことが残念。でもこのようなことは起こり得ること。重要なのは、今日の僕らがとても速かったということ。次回に期待したい」

◆W・ズィーレンベルグ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームマネジャー談

「非常に難しいレースだった。ホルヘはコーナー進入のフィーリングがつかめなくなり、タイヤの感触もわからなくなってマシンをリーンさせることができなかった。安全を確信できず、マシンがスライドしているとすれば、レースを最後まで走り切ることさえ難しい。これからしっかりと問題点の追及に取り組んでいく。今は答えが出ないのだ。転倒しなかったことが最も大切なこと。たくさんのポイントを失ってしまったことは、もちろん一大事なので、次からは集中してポイントを取り返していかなければならない」

◆M・メレガリ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームディレクター談

「予想を下回る結果になってしまった。初日からずっと好調だったのに、ウイークの最も大切なところでペースが崩れてしまったようだ。バレンティーノは絶好のスタートを切り、そのあとも楽々と数台をパスするなど好調で、表彰台の可能性も十分にあった。ホルヘについてはデータを分析中で、今はまだ断定できないが、まもなく原因もわかってくるだろう。今回のレースはもうここで終了。これからは我々のホームレースである第5戦に備えて集中していく」

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