[HONDA]MotoGP Rd.3 スペインGP プレビュー

第3戦スペインGPが5月3日(金)から5日(日)までの3日間、イベリア半島南西部、ジブラルタル海峡にほど近いヘレス・サーキットで開催されます。この地域は、一年中温暖な地中海性気候。ヘレスでは、今年も3月下旬に3クラスでの合同テストが行われました。

ヘレスは、1987年に初めてスペインGPが開催されました。スペインGPは88年にはマドリード郊外のハラマで開催されましたが、89年からはヘレス・サーキットがスペインGPの舞台として定着、今年で26度目のグランプリ開催となります。スペインGPは、シーズンを通じて最も盛り上がる大会。Repsol Honda Teamはもちろんのこと、所属するダニ・ペドロサとマルク・マルケス両選手にとっても、ホームレースとなります。例年、決勝日は10万人を超える大観衆が集まります。昨年は引退したケーシー・ストーナー(Repsol Honda Team)が優勝し、Hondaは、ヘレスで開催されたスペインGPではこれで通算17勝目を達成しました。

ヘレス・サーキットは、一周4.423km。これまでウインターテストの舞台となってきたこともあり、各チームのデータは豊富です。また、ヘレスのバラエティーに富んだ大小13のコーナーは、すべてがパッシングポイントといっても過言ではなく、今年も白熱した戦いがファンを喜ばせることは間違いありません。

その中でも、世界中の注目を集めているのが、ルーキーのマルケスです。開幕戦カタールGPではデビュー戦にして3位表彰台。第2戦アメリカズGPでは、史上最年少の20歳63日でMotoGPクラス初優勝を達成しました。この記録は、82年にフレディ・スペンサーがHondaで達成した20歳196日という最高峰クラス史上最年少優勝記録を31年ぶりに塗り替えるもので、大きな話題になりました。

3月の合同テストでは、不安定な天候のために、やや不完全燃焼の走行となりましたが、マルケスは、ウエットとドライの両コンディションでセットアップを進めました。ヘレスは、各選手ともに経験値の高いサーキットで激戦が予想されます。しかし、MotoGPマシンで経験のない序盤の2戦で表彰台に立ってきたマルケスだけに、今大会は、3戦連続表彰台と今季2勝目が期待されます。スペインGPでの優勝経験は、125ccクラス、Moto2クラスでもこれまでにありません。2戦を終えて総合首位で迎えるホームレース。スペインGP初優勝に大きな注目が集まっています。

今季チャンピオン候補の筆頭に挙げられるペドロサは、開幕戦カタールGP4位、第2戦アメリカズGP2位と、着実に調子を上げて総合3位に浮上しました。ペドロサは、2006年に最高峰クラスにスイッチしてから7年連続(05年に優勝した250cc時代を含めると8年連続)で、ヘレスでは表彰台に上がってきました。最高峰クラスの過去7度の表彰台の内訳は、優勝が08年の1回。2位が5回。3位が1回です。今年はスペインGP2度目の優勝を狙います。

Repsol Honda Teamの両選手同様、ホームレースを迎えるアルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)も、今季ベストリザルトを目標に闘志を燃やしています。開幕戦カタールGPで6位、第2戦アメリカズGPで8位。ここまで目標とする表彰台獲得は果たせていませんが、今大会は地元ファンの声援の中で表彰台争いが期待されます。開幕前の合同テストでは、好調な走りをみせるも、痛恨の転倒を喫して、左手の指、右ヒザなどを負傷、序盤の2戦に少なからず影響がありました。今大会は体調も万全。初日から気合の入った走りでファンを喜ばせる意気込みです。

ステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)も、ヨーロッパに舞台が移り、気合が入っています。今年は開幕から2戦連続で予選5番手とまずまずの走りをみせています。決勝では、カタールGPで痛恨の転倒も、第2戦アメリカズGPでは5位でフィニッシュしました。今年はどのレースも初表彰台獲得に闘志を燃やすことになります。ヘレスで行われた3月の合同テストでは、ロングランをこなし、本番に向けてしっかりデータを蓄積しました。ハイレベルな戦いが続くMotoGPクラス。Moto2時代からのライバルであるマルケスが、一足先に初優勝を達成しているだけに、ブラドルのモチベーションは一段と高まっています。

CRTマシンで出場のブライアン・スターリング(GO & FUN Honda Gresini)は、序盤の2戦は経験のないサーキットでの戦いとなり、開幕戦カタールGPは転倒リタイア。第2戦アメリカズGPは完走するもポイント獲得は果たせませんでした。今大会は合同テストで経験しているサーキットだけに、ポイント獲得を目標に戦うことになります。

Moto2クラスは、予想通り、開幕戦から激戦となっています。2戦を終えて総合首位は、スコット・レディング(Marc VDS Racing Team)。開幕戦カタールGPで2位。第2戦アメリカズGPは、初のポールポジションを獲得しましたが、決勝では悔しい5位に終わりました。しかし、厳しい戦いでライバルたちがポイントを失う中、しっかりと完走し、総合首位に立ちました。今季、随所で速さをみせているレディング。昨年のスペインGPでは表彰台にあと一歩の4位。今年は念願の初優勝と今季2度目の表彰台を狙います。

2戦を終えて総合2位に立ち、前戦アメリカズGPでMoto2クラス初優勝を達成したニコラス・テロール(Mapfre Aspar Team Moto2)は、2戦連続優勝を狙います。Moto2クラス2年目のテロールは、ウインターテストから好調で今季の活躍が注目されていました。125cc時代の2011年にはスペインGPで優勝しています。今大会は、それに続く2度目の制覇を目指します。

総合3位のエステべ・ラバト(Tuenti HP 40)もホームレースを迎え、2戦連続表彰台と初優勝を狙います。チームメートのポル・エスパルガロも、今季2勝目に気合を入れています。エスパルガロは、開幕戦カタールGPで優勝、アメリカズGPでは転倒リタイアと悔しい結果に終わりました。エスパルガロは、スペインGPでは2010年に125ccクラスで優勝。昨年のMoto2クラスでも優勝しています。今大会は前戦アメリカズGPの雪辱を果たし、2年連続、スペインGP通算3度目の優勝に闘志を燃やしています。

日本人勢は、開幕戦カタールGPで3位表彰台を獲得するも、前戦アメリカズGPではトラブルのためにリタイアとなった中上貴晶(Italtrans Racing Team)が、得意のサーキットに気合を入れています。3月の合同テストでは総合2番手タイム。今大会は、今季2度目の表彰台とグランプリ初優勝を狙います。高橋裕紀(IDEMITSU Honda Team Asia)は、大会を前に岡山国際サーキットでニューシャシーのテストを実施して今大会に挑みます。目標はポイント獲得。新しい車体でどこまで順位を上げるかが注目されます。

Moto3クラスも激戦が続いています。Honda勢は、ブラッド・バインダー(Ambrogio Racing)が総合9位、ジャック・ミラー(Caretta Technology – RTG)が総合10位につけています。前戦アメリカズGPを負傷のために欠場したルーキーの渡辺陽向(TASCA RACING)は、今大会から復帰する予定です。

コメント

◆マルク・マルケス(MotoGP ランキング1位)
「オースティンのレースは一生忘れません。すべてのサポートとメッセージに感謝しています。いよいよヨーロッパへ戻ります。地に足をつけて、集中力を維持しなければなりません。ほかのライダーたちには僕よりもサーキットの経験があるので、僕は一生懸命がんばらなければいけません。ヘレスでは初めて、スペインのファンの前で、MotoGPマシンに乗ってレースをしますのでとても楽しみです。最高の結果を残せるように、ベストを尽くします。表彰台に上がることができれば最高です。目標は引き続き、いろいろ経験を積んで完走することです」

◆ダニ・ペドロサ(MotoGP ランキング3位)
「オースティンでは優勝を逃しましたが、たくさんのポジティブな要素を持ち帰ることができました。ランキング上位との差を縮めることができたのもうれしいです。そしてプレシーズンのときのいい感触を取り戻すことができたことが、なによりもうれしいです。ヘレスは大好きなサーキットです。雰囲気は最高で、ファンは非常に熱狂的です。1カ月前のテストのときは天気がよくありませんでした。しかし、よく知っているサーキットです。オースティンでの勢いをキープし、金曜日の最初のセッションから一生懸命がんばりたいです。そして決勝レースではベストを尽くしたいです」

◆アルバロ・バウティスタ(MotoGP ランキング6位)
「オースティンは新しく、初めてのコースだったので、セッティングが難しかったです。しかし、一生懸命がんばってマシンをよくしていくことができました。予選の最後には、すばらしいフィーリングがありましたが、レースでは同じようなフィーリングが得られず、思うようにスロットルを開けられませんでした。(アンドレア)ドヴィツィオーゾ(ドゥカテイ)とのバトルのあとは、とにかく完走して、なるべく多くのポイントを獲得することにしました。今回はヘレスです。ここはとても特別なグランプリで、本当のチャンピオンシップが始まる感じがします。僕にとってもホームグランプリです。すばらしいサーキットなので大好きです。たくさんの友だちやファンがヘレスに応援に来てくれます。すばらしい雰囲気になるでしょう。このサーキットのデータはたくさんありますので、初めからうまくいくと思います。一生懸命取り組んで、マシンの力を最大限引き出したいです。ファンの前でいい結果を出したいです。このサーキットは低速コーナー、高速コーナー、ハードブレーキングゾーン、そして切り返しなど、さまざまな要素の詰まったテクニカルなサーキットです。シャシーとサスペンションの調整が非常に重要になってきます。そして電子制御が重要な役割を果たします。ヘレスでは125ccで優勝しています。すばらしい思い出がたくさんあります」

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