BMW ニューR1200GSが発売開始!

今年のニューモデル戦線の中でも最大級の注目株、ニュー「BMW R 1200 GS」がいよいよ国内リリースされることとなった。32年間の長きにわたり、ツーリング・エンデューロのアイコン的存在であり続けたGSシリーズ。
現行型R 1200 GSもマイナーチェンジを繰り返しながらも、すでに生産開始から9年を経た今、現代の交通環境やモーターサイクルに求められる条件や期待をあらゆる観点から見直し、BMWらしい革新的テクノロジーにより創り出された、アドベンチャーツアラーの新たなベンチマークの確立を担うモデルである。新型GSを読み解くポイントは3つ。

ひとつは新型ボクサー・エンジン。BMW伝統の水平対向シリンダーやすでに従来型で採用されていたDOHC4バルブなどの機構、1,169 ccの排気量なども共通だが、今回大きく変わったのは冷却方式。従来型が「空油冷」方式であったのに対し、新型では高出力・高トルクを目指して「空水冷」方式を採用している点だ。
これにより、最高出力92kW(125ps)/7,700rpm、最大トルク125Nm/6,500rpm、と従来比15psアップのパワーを獲得。他にも乾式単板を改め、アンチホッピング機能を備えた湿式多板クラッチを初めて採用。全域で最適な燃料噴射と点火タイミングを提供する電子制御スロットル「E-gas」システム等の新技術を採用することで、より高次元でのライディング・パフォーマンスを実現している。

2つめはフルフレームの採用。従来型はエンジンを剛性メンバーの一部とする前後分割構造だったのに対し、新型ではステアリングヘッドからスイングアームピボットまでをストレートにつなぐトラス構造の一体型としている点が異なる。目的は高剛性化によるハンドリングの向上であることは明らかである。

3つめはサスペンションの電脳化。フロントのテレレバー、リヤのEVOパラレバーなどサスペンションの機構そのものは従来型の進化版ではあるが、今回新たにダイナミックESA(電子調整式サスペンション)を標準装備としている。
従来のESA同様、簡単なボタン操作で前後サスのプリロードや減衰力の変更ができるだけでなく、ライド・バイ・ワイヤのE-gasやトラコンのASC(オートマチック・スタビリティ・コントロール)、前後連動ABSと連動するかたちで、5つのライディングモードに対応した最適なサスセッティングを自動的に設定してくれる機能が付く。加えて、路面状況に合わせてダンパー設定を自動的に調整するセミアクティブサス機能が搭載されているようだ。

これ以外にも、車体の軽量・スリム化やスイングアーム長の拡大、前後ホイールのワイド化、空力特性の向上など、新型R1200GSの改良点はあらゆるディテールにまで及ぶ。
まるで次の30年を見越して作られたかのような渾身のフルチェンジには、BMWの決意が見てとれる。オンにオフにどんな走りを見せてくれるか、大いに楽しみである。

Webikeニュース編集長 ケニー佐川

【関連ニュース】
◆BMW、ツーリング・エンデューロ・セグメントにおける新たなベンチマークを確立するニューBMW R 1200 GSを発表

ケニー佐川

ケニー佐川 Webikeニュース編集長

投稿者プロフィール

早稲田大学教育学部卒業後、情報メディア企業グループ、マーケティング・コンサルタント会社などを経て独立。趣味で始めたロードレースを通じてモータージャーナルの世界へ。
雑誌編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。
株式会社モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。
日本交通心理学会員 交通心理士。MFJ認定インストラクター。

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