アジア太平洋で電動バイクブーム到来か!?

新しい交通手段として、電動バイクや電動スクーターの需要がこれからますます高まるだろうという予測が出ている。

Pike Research社の調査レポートによれば、世界全体の電動バイクおよびスクーターの年間販売台数は2018年までに1870万台に到達する見込みで、これらの乗り物の大多数が中国で販売されるものとなる、と分析している。

上級リサーチアナリストのDave Hurst氏によれば、
「二輪車は移動の手段として、特にアジア太平洋地域の大都市圏で人気が高まっています。アジア太平洋地域の都会化は2015年までに55パーセントも拡大するものと予想されます。その結果として生まれる交通量と公害の増大を考慮して、政府では電動バイクやスクーターの普及促進に強い関心を持っています」とのこと。

同レポートによれば、中国では政府による鉛蓄電池製造業者への取り締まりを強めており、規制によって企業の整理統合につながっているという。また、2013年に新規制が施行されれば、現在電動自転車という名目で売られている一部の電動スクーターは免許が必要なものとなるらしい。
世界市場の98パーセント近くを占める中国のこうした情勢を考えると、関連する産業部門全体に大きな影響をもたらす可能性がある、としている。つまり、アジア太平洋での電動バイク需要は結局のところ、中国市場の動き左右されるということだ。

筆者も一昨年、中国の電動バイク市場の視察を兼ねて、上海周辺の大手メーカーやその他の大都市圏を訪れたが、その時点ですでに中国の電動バイクの年間生産台数はおよそ2000万台と言われていた。無免許で乗れるということで、老若男女がそれこそ自転車代わりに「電チャリ」を歩道・車道の関係なく、逆走も含めて縦横無尽に走らせていた光景に驚いた記憶がある。

中国製の電動バイクは、2年前当時は粗悪品も多かったが、レポートでも触れているように最近では規制強化により、クオリティもだいぶ向上してきたと聞く。電動バイクの心臓部はバッテリーである。4輪も含めてだが、今後のEVの普及はバッテリーの性能いかんに関わっていると言っても過言ではない。そんな中、最近では同じリチウムでも電極材にコバルトではなく、リン酸を使用する新型リチウムバッテリーに注目が集まっている。安定性に優れ、発熱発火の危険性が少ないとされ、中国製電動スクーターにも徐々に入ってきている。

一方、国内では電動バイクはまだまだといった感じだが、これにはすでに普及している「電動アシスト自転車」の存在が大きく影響していると思う。近場はコレで十分だし、遠出をするならエンジンバイクで、というのがユーザー心理ではないだろうか。事実、自分がそうだ。

ただ今後、より電動バイクの性能が上がって価格も含めて使い勝手が向上してくれば、コミューターは電動が便利、ツーリングやスポーツの醍醐味はエンジンで、といった具合に住み分けができてくるかもしれない。そんな予感がする。

Webikeニュース編集長 ケニー佐川

[関連ニュース]
◆電動バイクおよび電動スクーターの年間販売台数が2018年までに1870万台に到達

ケニー佐川

ケニー佐川 Webikeニュース編集長

投稿者プロフィール

早稲田大学教育学部卒業後、情報メディア企業グループ、マーケティング・コンサルタント会社などを経て独立。趣味で始めたロードレースを通じてモータージャーナルの世界へ。
雑誌編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。
株式会社モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。
日本交通心理学会員 交通心理士。MFJ認定インストラクター。

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