BMWが最高峰スポーツモデル「HP4」を発売

BMWは高性能4気筒スーパースポーツ「ニューBMW HP4」を、全国のBMW Motorrad正規ディーラーで、2012年12月7日(金)より販売を開始すると発表した。
 HP4は2005年に始まったHPシリーズを引き継ぐモデルであり、2気筒ボクサー・エンジン搭載の「HP2エンデューロ」、「HP2メガモト」、「HP2スポーツ」に続く、HPファミリー初の4気筒スーパースポーツである。BMW S 1000 RRをベースに開発され、日本仕様最高出力115kW(156ps)のパワーを発揮し、車両重量は僅か199kgという1,000ccクラスにおいて最軽量を実現している。

 BMW S 1000 RRを凌駕する高いスポーツ性と走行ダイナミクスを最高レベルで実現したニューBMW HP4は、工場から出荷されたままの状態で、サーキットにおいてもフルにパフォーマンスを発揮できるモデルとして開発された。アッパー・フォーク・ブリッジには、その証明であるシリアル・ナンバーが刻印されるなど、所有感を満たす演出も魅力である。

HP4には数々の革新的な新機構が盛り込まれている。水冷並列4気筒エンジンの最高出力は115kW(156ps)/10,000 rpm、最高回転数は14,200 rpmに達し、110 Nmの最大トルクを10,000 rpmで発生し、トルク特性はBMW S 1000 RRに比べ、6,000 rpm〜9,750 rpmの回転域で増大。また、「Rain」モードにおいては、2,500 rpm〜8,000 rpmの回転域でいっそうスムーズな出力およびトルクカーブを実現している。

S 1000 RRとは異なり、HP4ではすべての走行モード(「Rain」、「Sport」、「Race」および「Slick」)において、同じスロットルカーブおよびレスポンスで、最高出力115kW(156ps)/10,000 rpmを発生し、サーキットでの使用への最適化が行われているのが特徴だ。

注目はサスペンションで、量産市販車としては世界初となるダイナミック・ダンピング・コントロール(DDC)を標準装備。これは前後サスペンションの減衰力を路面状況に応じてダイナミックに適応させるもので、センサーからの情報に基づき、電子制御式レギュレーション・バルブによって減衰力をリアルタイムでライダーの操作や路面状況に適応させることが可能であり、常に最大限のトラクションと走行安全性を提供するシステムだ。

ブレーキシステムには、改良版のRace ABSを導入。Brembo社製モノブロックキャリパーと9xフローティング・マウント式ディスク(フロント)を装備し、濡れた路面(「Rain」)、ロード(「Sport」)、スポーツ・タイヤ装着時のサーキット(「Race」)、および、スリック・タイヤ装着時のサーキット(「Slick」)向けの4つのモードに対応。Race ABSには、IDM(インターナショナル・ドイツ・モーターサイクル選手権)で得られたレース経験が直接フィードバックされている。

また、リヤには200/55 ZR 17という新サイズのタイヤが装着され、ダイナミック・トラクション・コントロール(DTC)もグレードアップ。その結果、「Slick」モードではトラクション・コントロールを走行状況に応じて最適化させつつ、ライダーの好みに合わせて設定を変更することが可能となっている。

HP4は、ローンチ・コントロール機能を装備したBMW初のモーターサイクルでもある。これは「Slick」モードにおいて、レース・スタート等での静止状態から最大限の加速を発揮するシステムで、フロントホイールに負荷がかかっていない場合では、リヤホイールから伝達可能な最大限のトルクの供給を可能にするためエンジントルクを制限。加えて、ローンチ・コントロールが作動している場合においては、フロントホイールの浮き上がりを検出すると直ちにトルクを低減し、加速時のウィリーを防止することが可能だ。
また、ギヤ・シフト・アシストが標準装備され、駆動力の伝達をほとんど中断させることなく瞬時にシフトが可能となっている。

足まわりにも、7スポーク鍛造ライト・アロイ・ホイールと軽量スプロケット・キャリアの新採用により、BMW S 1000 RRと比較して2.4 kg軽量化を実現。エキゾースト・システムは全体がチタン製で、同じく4.5 kg軽量化され、ハンドリング特性を向上。新エキゾーストシステムにより、トルクカーブの最適化が可能になり、それに合わせてエンジン・アプリケーションの調整も行われている。

また、ニューBMW HP4は、外観面でもBMW S 1000 RRから延長された2セクションからなるエンジン・スポイラーと着色加工のウインド・シールドがキャラクターを新たに採用。小型軽量のLEDウインカーに加え、レーシング・ブルー・メタリック/ライト・ホワイトによるマルチカラー塗装仕上げが、レース志向のキャラクターを際立たせている。

さらに高度な機能と極限のライディング・ダイナミクスを実現するため、日本仕様ではコンペティション・パッケージを標準装備。カーボンパーツや調整可能なフットレストシステム、可倒式レバー類、レーシング・ブルー・メタリック仕上げのホイール、および、スポンサーステッカーキットなどが、HP4の個性を一段と引き立てるはずだ。

気になる価格だが、Competition パッケージで2,800,000円(メーカー希望小売価格)、と最高峰モデルに相応しいプライスタグが付けられている。まさに究極とも言えるレーシングスポーツの誕生である。来シーズンは世界中のサーキットで、ライバル達と熱いドラマを展開してくれることだろう。

Webikeニュース編集長/ケニー佐川

[関連ニュース]
◆BMW、HPファミリー初の4気筒モーターサイクル「ニューBMW HP4」12月7日(金)より発売

◆BMW HP4オフィシャルページ

ケニー佐川

ケニー佐川Webikeニュース編集長

投稿者プロフィール

国産・外車を問わずミニモトからビッグバイクまで、どんなバイクでも乗りこなすモータージャーナリストとして2輪専門誌等で活躍中。
16歳から乗り継いだバイク30台、テストライド経験300台以上。装備や用品、カスタムパーツのテストも数多くこなしてきた。
MFJ公認インストラクター。米国ケビン・シュワンツ・スクール修了。

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