[Kawasaki]JRR Rd.9 JSB1000 今季最上位の2位フィニッシュ。2012シーズンをシリーズランキング2位で締めくくった

チャンピオン争いがかかった最終戦の舞台は、三重県鈴鹿サーキット。東海地区はもちろん関西からもおよそ2時間と交通アクセスに恵まれ、そのロケーションの良さから多くのモータースポーツファンに愛されている。市街地に位置しながら、東西に伸びるコースは約5.8キロと国内最長を誇り、マシン性能の高さを要求するハイスピードコーナーとライダーの技量を問うテクニカルコーナーが巧みにレイアウトされていて数多くの名勝負を生んできたサーキットとしても有名だ。

◆予選
最終戦・MFJ-GPは、年間シリーズポイント獲得者のみがエントリーを許されJSB1000クラスはレース1、レース2の2戦が行われる。決勝グリッドを決めるのは恒例となったノックアウト方式の予選だが、Q1でレース1のグリッドが決まり、Q2,Q3の結果がレース2のスターティンググリッドと通常のスタイルと若干異なっている。前戦までにシリーズポイント116を獲得して2位につけている柳川は大逆転をねらって予選に臨んだが、思うようにタイムが伸びず2分8秒608でQ1を終了。レース1は想定外の6番手グリッドとなった。

24台に絞られたQ2ではQ3をにらんだセッティング変更に終始。マシンに決定的な不具合は見つからなかったが、想定タイムをクリアできないまま5番手でQ3に駒を進めた。トップ12で争われるQ3に入るとわずかにタイムを削ったものの、2分8秒344でセカンドロウ6番手で終了。若干の不安を抱えながら決勝レースに臨むこととなった。

◆決勝レース1
決勝の朝は雨。しかも時間を追うごとに雨脚は強まり、JSB1000クラスのレース1が行われる午前11時には、ヘビーウエットの状態となった。セカンドロウからスタートした柳川は徳留(ホンダ)をかわして5位でオープニングラップを通過する。レース序盤のペースは2分22秒台。先行する高橋(ホンダ)、山口(ホンダ)の背後にぴたりとつけて3位グループを形成しながら、パッシングチャンスが訪れるのを待つ態勢に入った。

しかし、しだいに強まる雨とともに、マシンコントロールが難しくなり、ついにはストレートでさえもハイドロプレーニング現象の影響でリアタイヤが大きく暴れはじめる。後続では転倒車両も続出しはじめ、最終コーナーを始めデグナカーブ、S字コーナー、ヘアピンとマシンがグラベルに消えるなど、コースはかなり危険な状態になっていた。そんな中、上位グループは我慢の周回を重ね、ポジション変動もないまま最終ラップに入ろうとしていたその瞬間だった。2位走行中の中須賀(ヤマハ)が1コーナーで、まさかのスリップダウンでノーポイントとなった。
3戦連続の表彰台こそ逃してしまったが、4位でチェッカーを受けた柳川はシリーズポイント21を積み重ね、累計で137ポイント。その差は一気に7ポイント差まで急接近し、チャンピオン争いの舞台は今シーズン最後のレース2に持ち越されることとなった。

◆決勝レース2
レース1終了時点で中須賀が144ポイント、それを追う柳川は137ポイントと肉薄。さらに125ポイントの山口までがチャンピオン争いの権利を手にレース2に臨むこととなった。

降りしきる雨の影響で他のクラスのレースがキャンセルされるなど、レーススケジュールが変更された影響で、15周のレースは12周に減算。わずかに雨脚は弱まったものの、相変わらずのウエット状態で、レースは行われた。

レース1でのデータからマシンの姿勢をわずかに変更した柳川は、5番手でオープニングラップをクリア。パッシングラインを巧みにブロックする山口を早くも4周目にかわして4番手に浮上すると、2分19秒台をキープしながら高橋の背後に迫る。

すると先行する高橋がS字コーナーを過ぎたあたりで急激にペースダウン。レース折り返しを過ぎた7ラップ目に3位に浮上した柳川の次のターゲットは、チャンピオン争いをする中須賀となった。この時点でギャップはわずかに1秒6。逆転するだけではチャンピオンに手が届かないが、果敢に攻めて10周目のヘアピンで小さなミスをしてしまった中須賀のインサイドをついてついに逆転。2位にポジションアップすると、じわじわアドバンテージを広げていき、今シーズン最高位の2位でチェッカーを受けた。

ポイント差はわずかに5ポイント。シリーズランキングでの逆転こそならなかったが、最終レースまでファンの期待に応えるレースを展開して2012年のシーズンの幕をおろした。

◆コメント
◎柳川 明(4位/2位)のコメント
「レース1はマシンをコントロールするのが精一杯で、まったくと言っていいほどレースになりませんでした。それでも我慢してチェッカーしたおかげで、レース2までチャンピオン争いに残ることができました。逆転するには厳しい条件でしたが、とにかく前でチェッカーを受けることだけを考えて中須賀選手を猛追。なかなか難しいコンディションでしたが一瞬のスキをついてパスし、今季最高位の2位でチェッカーを受けることができました。残念ながらシリーズチャンピオンには手が届きませんでしたが、雨の中、応援していただいたファンの方々に少しだけ恩返しできたと思っています。1年間、応援ありがとうございました。」

◎釈迦堂監督のコメント
「チャンピオンこそ逃しましたが、最終戦、最終レースまでその可能性を持っていたのは実質上たったの二人。そんなプレッシャーのかかる中で、このリザルトは大いに評価できるものだと自負しています。ライダーのポテンシャルが大きく影響するレインコンディションの中で、トップを行く中須賀選手に一矢報いることができたのは、チームグリーンを応援していただいているファンの方にとっても大きかったのではないでしょうか。もちろん、優勝というリザルトを手にできなかったことは大いに反省する点だと思っています。この悔しさをバネに来シーズンに向けて準備したいと考えています。1年間本当にありがとうございました。」

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