[HONDA] MotoGP Rd.16 ペドロサ今季6勝目。復帰2戦目のストーナーが3位表彰台に立つ

第16戦マレーシアGPの決勝は、午前中は青空が広がり、最高気温も32℃まで上昇しましたが、Moto3クラスの決勝レース終了後に激しい雨となり、Moto2、MotoGPクラスは、ウエットコンディションで決勝レースが行われました。

MotoGPクラスは、予選2番手から決勝に挑んだダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が、ポールポジション(PP)スタートからホールショットを奪ったホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)をピタリとマーク、10周目にロレンソをかわすとリードを広げて独走態勢に持ち込みました。その後、2番手を走るロレンソが雨が強くなったことをアピールしてレースは赤旗中断。レースディレクションは、7周のレースで再開を決めましたが、雨脚が強くなったことで、赤旗中断の時点でレース成立とし、13周を終えてトップを走っていたペドロサが今季6勝目を達成しました。

これでペドロサはアラゴンGP、日本GPに続いて最高峰クラスでは自身初の3連勝を達成。シーズン6勝目も自身最多記録更新となりました。総合首位のロレンソとの差を23点として、タイトル争いは、次戦オーストラリアGP以降へ持ち越されることになりました。

第11戦インディアナポリスGPのケガで、第12戦チェコGPから第14戦アラゴンGPまで欠場、第15戦日本GPから復帰したケーシー・ストーナー(Repsol Honda Team)が予選4番手から、復帰2戦目にして3位表彰台に立ちました。ウオームアップでは2番手タイムをマーク、走るごとに本来の調子を取り戻すストーナーですが、ウエットコンディションになった決勝では、オープニングラップ3番手から慎重な走りで終始3番手をキープ。中盤はロレンソを追い上げて2位を視界に入れましたが、13周を終えて赤旗中断となり3位が確定しました。

これでRepsol Honda Teamは、2戦を残して、チームタイトルを獲得しました。コンストラクターズタイトルも今大会を終えてタイトル王手となりました。個人総合も逆転を目指して全力を尽くすことになります。

予選で転倒を喫して10番グリッドからスタートしたアルバロ・バウティスタ(Team San Carlo Honda Gresini)は、ウオームアップで6番手と調子を上げ、決勝ではさらに上位を狙う意気込みでした。しかし、決勝はウエットコンディションとなり6位でフィニッシュ。予選8番手から決勝に挑んだステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)は、6番手を走行しますが、12周目に転倒してリタイア。CRTマシンで出場のミケーレ・ピロ(Team San Carlo Honda Gresini)は12位でフィニッシュしました。

今大会は20台が出場。完走13台という厳しいレースでした。

Moto2クラスは、スタート直前に激しい雨になり、ウエットコンディションで決勝が行われ、アレックス・デ・アンジェリス(NGM Mobile Forward Racing)が今季初優勝。2位にアンソニー・ウエスト(QMMF Racing Team)、3位にジノ・レイ(Federal Oil Gresini Moto2)と、ともにMoto2クラス初表彰台を獲得しました。この3人とし烈な優勝争いを繰り広げたワイルドカードで出場のハーフィス・シャッハリン(Petronas Raceline Malaysia)が4位でフィニッシュ。サーキットに駆けつけた約7万7000人の大観衆を喜ばせました。Moto2クラスは19周でスタートしましたが、コンディション悪化で15周を終えた時点で赤旗中断となりました。

今大会、タイトル王手で迎えたマルク・マルケス(Team Catalunya Caixa Repsol)は、8番手を走行していた13周目に転倒してリタイア。総合2番手のポル・エスパルガロ(Tuenti Movil HP 40)が11位でフィニッシュしたため、タイトル決定は次戦オーストラリアGP以降へと持ち越されました。

日本人勢は、予選4番手から決勝に挑んだ中上貴晶(Italtrans Racing Team)が転倒リタイア。高橋裕紀(NGM Mobile Forward Racing)が16位。小山知良(Technomag-CIP)が17位。33台が出場、完走23台という厳しいレースでした。

Moto3クラスは、ドライコンディションで決勝レースが行われ、予選6番手から決勝に挑んだミゲル・オリベイラ(Estrella Galicia 0,0)が5位。予選9番手のアレックス・リンス(Estrella Galicia 0,0)が7位、7番手のエフレン・バスケス(JHK t-shirt Laglisse)が8位でフィニッシュしました。藤井謙汰(Technomag-CIP-TSR)は27位でした。

【コメント】
■ダニ・ペドロサ(MotoGP 優勝)
「優勝することができてとても驚いています。ウエットで優勝したのはこれが初めてなので、とてもうれしいです。チームと、これまで僕を支えてくれた人たちに感謝しています。これまでは、今日のようなコンディションになると、ちょっと弱気になりました。それは、いつもいい成績を残したことがなかったということもあります。しかし、今日は序盤のホルヘの速いペースについていけたし、落ち着いて走ることができました。彼がリアにソフトタイヤを使っているのは知っていました。だから、序盤からペースを上げていくことは分かっていました。しかし、自分も周回するごとに安定した走りができるようになり、中盤に彼をオーバーテイクしてギャップを築くことができました。その数周後、雨が強く降り始めて、マシンに乗っているのが大変になりました。このレースで勝つことができて、とてもラッキーです。そして転倒しそうになったホルヘも2位でフィニッシュできてよかったと思います。今日の優勝は、昨日亡くなったRepsol Honda TeamのメンバーのGinesに捧げます」

■ケーシー・ストーナー(MotoGP 3位)
「レースがスタートしたときは、表彰台に上がれたらいいと思いました。なぜなら、今日のようなコンディションは、リスクがとても高いからです。もし転倒して、また右足首を痛めるようなことになったら、残りのシーズンがゲームオーバーになってしまうので、ウエットコンディションなら出場するのをやめようかとも考えていました。しかし、レースが進むにつれて徐々に自信を取り戻すことができました。ウエットを走るのは久しぶりだったので、フィーリングを取り戻すのにちょっと時間がかかりました。少しずつ前の2人に追いつき始めたときに、残念ながら赤旗が出てしまいました。いろいろな意味で残念なレースでしたが、表彰台に立ててよかったと思います」

■アルバロ・バウティスタ(MotoGP 6位)
「スタートの時は雨が降っていたけれど、それほど雨量は多くはなくて、自信をもって走ることができました。唯一の問題はブレーキングで、バンプに乗り上げたときにマシンをコントロールするのが大変でした。もう少しで転倒しそうになったこともありますが、慎重に走りました。終盤に向けて路面は川のようになったし、ストレートではアクアプレーニング現象も出ていました。レース中断は正しい決断だったと思います。今日はウエットでの感触がよかったのですが、ドライコンディションでは、チャタリングの問題がまだ解決していないので、引き続き、この問題に取り組まなければなりません」

■ミケーレ・ピロ(MotoGP 12位)
「ウオームアップでチャタリングの問題を解決したし、いいレースができそうだったので、雨になって残念でした。ウエットでは、いろいろ取り組まなければならないことがたくさんある状態なので、厳しいレースになりました。もし赤旗が出るのがもう少し遅かったら、トップのCRTと戦えたと思います。なぜなら僕だけがリアにハードタイヤを選んでいたからです。いまは、CRTのランキング3位を維持することを目標にしています。今日はもっといい成績を残したかったので残念でした」

■ステファン・ブラドル(MotoGP リタイア)
「まず何が起きたのかデータをチェックしなければいけません。今日は難しいコンディションでしたが、8番手からとてもいいスタートが切れたし、安定したスピードでラップを刻むことができました。しかし、エンジンブレーキのフィーリングがよくなくて、走りながら調整したのですが、それから何かが変わってしまい、うまくコーナーに進入できなくなりました。その後、スタンダードの状態に戻せたのですが、あまりうまく走れず、突然リアのグリップを失って転倒してしまいました。本当に残念な結果でした」

■中本修平|HRCチーム代表
「目標とする1-2フィニッシュは果たせませんでしたが、ダニが優勝して、チャンピオン争いを次戦以降に持ち越せたことはよかったと思います。ケーシーも中盤からリズムを取り戻してペースを上げることができました。赤旗中断がなければ2位にはなれたと思うので、次戦オーストラリアGPが楽しみになりました。チャンピオンシップで逆転するためにも、次戦オーストラリアGPは勝たなければなりません。この調子をキープして、次戦も全力で挑みたいと思います」

■アレックス・デ・アンジェリス(Moto2 優勝)
「難しいレースでした。コンディションがころころ変わり、そのコンディションに合うペースを見つけるのが大変でした。1周目はとてもうまくいったし、たくさんのライダーをオーバーテイクすることができました。その後、ほかのライダーの状態を見るためにグループの後方に下がりました。マシンは完ぺきだったし、ブレーキングが安定していました。ラインを思うように変えることができたし、気持ちよく乗ることができました。今年は難しいシーズンになっているので、今日の優勝は、とてもうれしいです。スポンサーとチームに感謝します。引き続き、がんばりたいと思っています」

■アンソニー・ウエスト(Moto2 2位)
「これまで何度か表彰台に立つチャンスはあったけれど、いつも失敗に終わっていました。それだけに今日の2位はとてもうれしいです。スタートが決まって、すぐに3番手か4番手に上がることができました。その後、リラックスしすぎてしまったかもしれません。アレックスとレイはいいペースを刻んでいました。コンディションはとても難しく、本当に大変でした。今日は速いところとそうでないところがハッキリしていて、それがこれからの課題になります。今年は全くレースができないと思っていたのに、こうして表彰台にも上がれたし、チームには本当に感謝しています」

■ジノ・レイ(Moto2 3位)
「レースをリードした時に赤旗が出てしまったことが、とても残念でした。でも、GPでは初めての表彰台だったし、とてもうれしいです。初めてのMoto2はとても難しく、ドライコンディションでマシンをうまく機能させることができていません。ウエットではマシンの感触もよく、こうして表彰台に立つことができました。今日はスタートがよかったので、すぐに前に出ることができました。何度か危ない時もあったけれど、フルウエットの方がフィーリングがよかったので、もっと雨が降ることを願っていました。Moto2で僕を走らせてくれたすべての人に感謝したいと思います」

■高橋裕紀(Moto2 16位)
「厳しいレースでした。今日は水しぶきがすごくて、サインボードが見えず、順位も分からず走っていました。スタート直前に激しい雨になり、雨量が多くなると思い、サスペンションをソフト方向でセットしました。しかし、徐々に水の量が少なくなって走りにくい状態でした。しかし、中盤からは再び雨が強くなってきて、やっとセッティングが合うようになってポジションを上げることができました。赤旗中断にならなければポイントは獲得できていたと思います。残念でした」

■マルク・マルケス(Moto2 リタイア)
「マシンはとても快適だったし、ポルが後方にいることも分かっていたので、とても落ち着いていました。とにかく、ウエットでは集中力を失いやすいので、ペースを落とさず走ろうと思っていました。しかし、雨脚が強くなり、ペースを抑えようとしたときに転んでしまいました。あっという間でした。雨の中で走るとこういうこともあります。今日はケガをしなかったことと、ノーポイントに終わりながらも、ポイントでは大きなギャップをほぼキープできたので、よかったと思います。いまは次のレースに向けて気持ちを入れ替えたいです」

■中上貴晶(Moto2 リタイア)
「スタートは悪くなかったし、マルケスやレディングと一緒に1コーナーに入っていきました。みんなブレーキングが早すぎるような気がしたので前に出たのですが、フロントから転んでしまいました。スピードが速すぎたというより、ちょっとライン取りが悪かったのが転倒の原因だったかもしれません。走れる状態だったので再スタートしたのですが、今度は抜いた選手に追突されて転んでしまいました。その接触転倒で右足小指を骨折しましたが、次のオーストラリアGPは出る予定です」

■ミゲル・オリベイラ(Moto3 5位)
「とても難しいレースでした。KTMのペースについていくのはとても大変だったし、序盤に遅れたギャップを取り戻すことができませんでした。体力的には、これまでのレースで最も大変なレースのうちの1つでした。雨が降り始めたとき、快適だったし、自信もあったので、フロントグループに追いつくことができました。レースは難しかったけれど結果には満足しています。フィリップアイランドでも引き続き前進したいです」

■アレックス・リンス(Moto3 7位)
「とても難しいレースでした。スタートはうまくいったし、一生懸命プッシュしてトップグループに入ろうとがんばりました。そのため、コーナー出口で(ダニー)ケント(KTM)と接触してしまいました。今回のレースには満足しています。体力的には非常に厳しいレースでした」

■エフレン・バスケス(Moto3 8位)
「大変なレースでした。いいスタートが切れたし、1周目はトップグループと非常に近かったです。その後フロントエンドに少し問題が出始めて、転倒しそうになりました。そのためにたくさんポジションを落としてしまい、また、集中力もなくしてしまい、ギャップを取り戻すことができませんでした」

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