[HONDA] MotoGP Rd.15 ペドロサ2連勝で今季5勝目を達成 バウティスタが今季2度目の表彰台を獲得する

第15戦日本GPの決勝は、予選2番手から好スタートを切り、レース中盤に先行するホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)をかわしたダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が、今季5勝目を達成しました。オープニングラップで2番手につけたペドロサは、1分46秒台のハイペースで先行するロレンソをピタリとマークしました。レース折り返し点となる中盤まではこの状態が続きますが、12周目にロレンソをかわしたペドロサは、それから数周、1分45秒台にタイムを上げてリードを広げます。終盤はほぼ独走状態となり、最終的には4.275秒差をつけて、24周のレースで真っ先にチェッカーを受けました。

今大会は、マシンのセットアップが順調に進みましたが、予選ではチャタリングに苦しみ2番手。決勝でもチャタリングの影響でややリズムを崩しましたが、前戦アラゴンGP同様、前半はペースを抑え、後半に一気にペースを上げる走りでライバルを圧倒しました。これでアラゴンGPから2連勝。総合首位で今大会2位のロレンソとの差を28点として、逆転チャンピオンに向けて一歩前進しました。また、自身にとってシーズン最多勝利を更新。HondaのホームGPで2連覇を達成して、日本のファンを喜ばせました。

予選5番手から決勝に挑んだアルバロ・バウティスタ(Team San Carlo Honda Gresini)が、今季2度目の表彰台に立ちました。序盤は、ケーシー・ストーナー(Repsol Honda Team)、ステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ヤマハ)らと3位争いの集団を形成。その中から抜け出したバウティスタは、中盤以降にカル・クラッチロー(ヤマハ)と3位争いを繰り広げますが、終盤クラッチローをパスして3位表彰台を獲得しました。今大会はブレーキングのセットアップに苦しみました。しかし、予選、決勝とセットアップが決まったことで快走につながりました。

ケガから4戦目での復帰となったストーナーは5位でフィニッシュ。序盤はトップグループに加わるペースでしたが、次第に右足首に痛みが出てペースを上げることができませんでした。ストップ&ゴーのツインリンクもてぎは、ステップワークが非常に重要になることから厳しい戦いとなりました。しかし、日を追うごとにスピードを取り戻しているだけに、次戦マレーシアGPの戦いに期待が膨らみました。

序盤、バウティスタとストーナーとともに3位争いのグループに加わったブラドルは、ハードブレーキングが続くツインリンクもてぎに苦戦。初めて経験する腕上がりに苦しんでペースを上げられず、6位でフィニッシュしました。

CRTマシンで出場のミケーレ・ピロ(Team San Carlo Honda Gresini)は15位。4戦連続でポイントを獲得しました。

Moto2クラスは、予選2番手から決勝に挑んだマルク・マルケス(Team Catalunya Caixa Repsol)が、スタートに失敗して大きく順位を落としますが、すばらしい追い上げで今季8勝目を達成し、タイトル獲得に王手をかけました。2位にはポールポジション(PP)スタートのポル・エスパルガロ(Tuenti Movil HP 40)で、マルケスとエスパルガロの差は53点へと開き、次戦マレーシアGPでマルケスが先着すれば、タイトルが決定します。前半、トップを走ったエステベ・ラバト(Tuenti Movil HP 40)は、3位で今季初表彰台を獲得しました。

日本人勢は、中上貴晶(Italtrans Racing Team)が7位。高橋裕紀(NGM Mobile Forward Racing)が16位。小山知良(Technomag-CIP)が23位。代役出場の野左根航汰(SAG Team)は転倒、再スタートするも、マシンの修復のためにコース上からマシンを出したことで失格となりました。

Moto3クラスは、6台の優勝争いとなり、マーベリック・ビニャーレス(Blusens Avintia)が2位でフィニッシュ。アレッサンドロ・トヌッチ(Team Italia FMI)が3位で初表彰台を獲得しました。最終ラップの壮絶なバトルで3台が転倒する厳しい戦いとなり、2位でフィニッシュしたビニャーレスは総合3位から2位に浮上しました。以下、Honda勢は、アレックス・リンス(Estrella Galicia 0,0)が4位。ミゲル・オリベイラ(Estrella Galicia 0,0)が7位。ルイス・ロッシ(Racing Team Germany)が8位。エフレン・バスケス(JHK t-shirt Laglisse)が9位。ロマノ・フェナティ(Team Italia FMI)が10位でフィニッシュして総合4位をキープしました。

日本人勢はワイルドカードで出場の渡辺陽向(Project U 7C Harc)が16位。藤井謙汰(Technomag-CIP-TSR)18位。亀井雄大(18 Garage Racing Team)はスタート直後に転倒、再スタートを切って27位でした。

【コメント】
■ダニ・ペドロサ(MotoGP 優勝)
「最初からペースが速くて、とてもハードなレースでした。昨日の予選はチャタリングに苦しみました。今日はどうなるか分からなかったので、最初は様子を見ることにしました。序盤はそれほど悪くはなかったのですが、その後、少しずつチャタリングが出るようになりました。しかし、できる限りホルヘについていこうとがんばりました。そして、コーナー出口でいいラインをとることができて、彼をパスすることができました。その後はいいラップを刻み、ギャップをコントロールすることができました。抜かれたあと、ホルヘは僕についてこようとしていましたが、2位キープの走りにしたことが分かりました。今日は、勝たなければならなかったし、それを達成することができました。この数戦は僕が勝って、彼が2位というレースが続いています。僕たちについてこられるライダーがいないことが残念です。でもレースに勝ててすばらしい気分です。今はその余韻を味わっています。今大会は、Hondaとチーム全体に感謝したいです。またもてぎで勝つことができてとてもうれしいです」

■アルバロ・バウティスタ(MotoGP 3位)
「表彰台に立てたし、チームと来年の契約にもサインをしたし、本当にすばらしい週末となりました。昨日はいいレースペースがあることが分かったので、今日は表彰台争いができるのではないかと思っていました。思っていた通りのレースができて、本当にうれしいです。スタートはあまりよくなくて、いくつかポジションを落としましたが、すぐに取り戻すことができました。その後、クラッチローに追いつき、同じペースで走っていたので、ブレーキをオーバーヒートさせないために安全な間隔をとりました。残り5周でプッシュして彼をパスすることができました。彼とのバトルはとても楽しかったし、ショーワと共に一生懸命仕事をしてくれたチームのみんなに感謝したいです。いいパフォーマンスを見せることができました。そしてサポートをしてくれたスポンサーとHRCにも感謝しています。この調子でこの先のレースもがんばりたいです」

■ケーシー・ストーナー(MotoGP 5位)
「正直、少し残念なレースでした。ケガからの復帰戦ということで、着実に前進するように心がけていたし、ウオームアップではかなり満足できるところまでマシンの状態を仕上げることができました。スタートしたときは、ダニやホルヘについていけるペースがあると思っていました。マシンの感触もかなりよかったのですが、右足首に痛みがあり、ペースを上げることができませんでした。それがなければ、表彰台に上がれるペースだったと思います。しかし、今の足の回復状態では無理でした。すばらしいマシンを用意してくれたチームには非常に感謝しています。次のレースでは、もっといい戦いができるようにがんばりたいです」

■ステファン・ブラドル(MotoGP 6位)
「今日は腕上がりになり、10周を終えたあたりから、マシンをうまく走らせることができませんでした。これまで、これほどひどい腕上がりを経験したことがなく、とても辛かったです。序盤は、ストーナーやドヴィツィオーゾに楽についていくことができました。でも周回するごとにブレーキングが辛くなり、それ以上は速く走らせることができませんでした。それでペースを落としましたが、なんとか6位でフィニッシュすることができました。完ぺきな週末とはならず、少しフラストレーションがたまっています。次のマレーシアでいい走りを取り戻したいと思っています」

■ミケーレ・ピロ(MotoGP 15位)
「もっといい結果を出したかったのですが、今日の結果には満足しています。レースを完走するという重要な目標を達成することができました。まだやることはたくさんありますが、今後のレースで取り組めたらと思います。もしかしたら僕のマシンに合うサーキットがあるかも知れないし、残り3戦、全力を尽くしたいです」

■中本修平|HRCチーム代表
「逆転チャンピオンに向けて、ダニは優勝するしかないのですが、今回もよくがんばってくれました。序盤はホルヘのペースがよくて、なかなか抜けませんでしたが、中盤で前に出てからは、一気にペースを上げることができました。これで28点差。次のマレーシアも優勝できるように全力を尽くします。ツインリンクもてぎで声援を送っていただいたファンの皆さまに感謝しています」

■マルク・マルケス(Moto2 優勝)
「スタートで大きなミスをしてしまいました。まるで、ルーキーのようなミスでした。1速に入れたときに、なにか変だと思いました。でも、そのときはシグナルライトに集中していて、いいスタートをしようとだけ考えていました。そのため、ギアがきちんと入っているかどうかチェックすることを忘れていました。ライトが消えてから、まだニュートラルに入っていることが分かりました。最初に思ったのは、だれも後ろから追突しないでほしいということでした。それはレースを無駄にしたくないという理由よりも、ほかのライダーと僕が大きなケガをしないようにという思いでした。そういう意味では運がとてもよかったです。スタートして1コーナーに入ったときは、かなり順位を下げていました。そのため序盤は100%の力を出さなければならず、今日はできる限り多くポイントを獲得しようと思いました。でも、ポジションをどんどん上げられたし、トップグループに追いついたときは驚きました。そこからは落ち着いて戦うことができました。中盤から終盤にかけては、予選よりもいいペースでした。もてぎはカレックスがとても合っているサーキットなので、今日の優勝はとてもうれしいです。ここで25ポイント獲得できて本当によかったと思います」

■ポル・エスパルガロ(Moto2 2位)
「序盤はタイヤのグリップがよくなくて、何度か転倒しそうになりました。その後、ポジションを上げてティト(エステベ・ラバト)に追いつきました。その後マルクが追い上げてきたときには、だんだんペースもよくなっていました。今日は、ストレートの加速で彼の方がよくて、ブレーキングでパスすることができませんでした。マレーシアではもう少し加速に取り組んで、そしてマルクのチャンピオン決定を阻止したいです。1%のチャンスがある限り戦い続けたいと思っています。今回のレースで差は広がりました。これまでシーズンを通して10度、表彰台に上がってきましたが、優勝が少ないので、次戦は勝てるようにがんばりたいです」

■エステベ・ラバト(Moto2 3位)
「とても難しいレースでしたが、全力で手にした表彰台なのでとてもうれしいです。今年の初めに亡くなった母親にこの表彰台を捧げたいです。そして次は、もっと高いところに上がりたいと思っています。今日は、スタートから快適でした。その後、マルクとポルにパスされてからは、やや集中力が切れて離されてしまいました。彼らについていくことはできなかったけれど、すばらしい週末になりました。今大会は速く走れることが分かったし、最終戦までに優勝争いができたらと思っています」

■中上貴晶(Moto2 7位)
「長い23ラップでした。もてぎは1周目、2周目がとても重要なのですが、スタートもまずまずで、ポジションも悪くなかったと思います。しかし、1分51秒台にペースを上げられず、前を走るトーマス・ルティ(Interwetten-paddock)に少しずつ離されてしまいました。その後、後ろからも追い上げられて、厳しいレースになりました。最後はシモーネ・コルシ(Came IodaRacing Project)とバトルになり、絶対に負けられないと思ったのですが、最終ラップまでなにもできず7位に終わりました。悔しいレースでした。日本GPは本当に楽しみにしていたし、表彰台に立つんだと思っていたので残念です」

■高橋裕紀(Moto2 16位)
「今日はブレーキング時のリアのスライドが大きすぎて、それをコントロールするのが難しく、コースアウトしてしまいました。スタートは悪くなかったし、10番手くらいを走行していました。しかし、そのコースアウトで20番手前後まで順位を落としてしまい16位まで追い上げるのがやっとでした。結果はあまりよくなかったのですが、3日間ともにドライコンディションで走れたことで、やっとベースのセッティングを見つけられそうな状態です。マレーシア、オーストラリア、そして最終戦のバレンシアで、自分の走りを見せたいと思っています」

■小山知良(Moto2 23位)
「今日はスタートがまずまずで、その後、裕紀がコースアウトしたときについていこうとしたのですが、ジノ・レイ(Federal Oil Gresini Moto2)が間に入ってきて、遅れてしまいました。レイは突っ込みがすごくて、その分、立ち上がりで遅れるので、前に離されてしまいました。こんなところでもたついているのも悔しいのですが、今回はブレーキングでリアが跳ねて、なかなか思うように走れませんでした。しかし、3日間、すべてドライコンディションで走れたので、マシンのセットアップはかなり進みました。マレーシア、オーストラリアがすごく楽しみになりました」

■マーベリック・ビニャーレス(Moto3 2位)
「とても難しいレースでした。でも幸運の女神が今日は僕に少しほほえんでくれました。とにかく、10ポイント取り戻すことができたので、とてもうれしいです。しかし、ほかのライダーたちに対抗できるようなマシンではないのが残念でした。今日はこれ以上のことはできませんでした。だから、自分のペースで走り、グループから離れないようにがんばりました。今日は限界まで攻めました。プラクティスではとてもいいペースがあったのですが、決勝では思ったような戦いができませんでした」

■アレッサンドロ・トヌッチ(Moto3 3位)
「最高のレースでした。このサーキットは大好きです。HondaのホームGPで初めての表彰台を獲得できて本当にうれしいです。チームも僕も週末を通してうまく仕事をしました。毎日、前進することができました。家族やガールフレンド、そしてチームに感謝したいです。彼らは厳しい時期を支えてくれました。この表彰台を彼らに捧げたいと思います」

■アレックス・リンス(Moto3 4位)
「4位になることができて、とてもうれしいです。スタートではトップグループについていくのが大変でした。その後、コースを外れてしまい、マーベリック・ビニャーレスと離れてしまいました。そこからは自分との戦いでした。彼の前でフィニッシュしたかったですし、最後に前を走る3人のライダーが転倒したのは残念でした。今回の4位で、ルーキー・オブ・ザ・イヤーでトップのロマノ・フェナティとの差が縮まったことはうれしいです」

■ミゲル・オリベイラ(Moto3 7位)
「思っていたようなレースにはなりませんでした。最初はトップグループについていこうと思ったのですが、ストレートでほかのライダーたちから離れてしまいました。最後は、ほかのライダーが転倒してポジションが上がり、それで少しモチベーションが上がりましたが、悔しいレースでした。まだまだエンジンのパワーをよくしなければなりません。残りのレースに向けて引き続きポジティブな気持ちでがんばりたいです」

■ロマノ・フェナティ(Moto3 10位)
「いいスタートが切れたけれど、第3グループから抜け出せず、自分のリズムを失ってしまいました。レース終盤はタイヤが消耗していたので、とにかく、ミスをしないようにがんばりました。今日は3位になったチームメートのアレッサンドロ・トヌッチにおめでとうと言いたいです。マレーシアに行くのが楽しみです」

■渡辺陽向(Moto3 16位)
「前のグループに追いつき、そしてパスしてポイントを獲得したかったのですが、なかなか追いつくことができませんでした。初めて乗るマシンで力を出しきれず、難しいレースでした。しかし、グランプリというレベルの高いレースを経験したことで、いろいろ課題も見つかり、次のスペインでは、今日の経験を生かしたいと思います。悔しいレースでしたが、本当にいい経験になりました」

■藤井謙汰(Moto3 18位)
「今回は走り慣れているサーキットなので、3日間ともに走りに集中できたのですが、結果がついてきませんでした。ホームGPでポイントを獲得できず、本当に悔しいです。スタートもよくなく、それからもリズムに乗れませんでした。残り3戦ですが、自分もチームも喜べるような結果を残したいです」

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