[HONDA] MotoGP Rd.15 ペドロサが2番手を獲得し、今季12度目のフロントローから決勝に挑む

第15戦日本GPの予選は、フリー走行でトップタイムをマークしたダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)と、ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)、カル・クラッチロー(ヤマハ)、ベン・スピーズ(ヤマハ)のし烈なポールポジション(PP)争いとなり、ロレンソがPPを獲得、惜しくもペドロサは2番手でした。

目まぐるしくトップが入れ替わるアタック合戦が繰り広げられました。フリー走行では、順調にセットアップを進めてトップタイムをマークしたペドロサは、予選セッションも中盤まで快調にラップを刻み、今季5度目のPPが期待されました。しかし、ソフトタイヤを装着してのアタックでは、振動とチャタリングに苦しみ、思うようにタイムを短縮することができませんでした。

ペドロサは、セッション中盤まではハードタイヤを装着して、決勝を想定したロングランを行うなど、順調にセットアップを進めました。そして、セッション終盤は、ソフトタイヤを装着してアタックに挑みましたが、原因不明の振動が発生して完ぺきな走りができませんでした。そこで、スペアのマシンにそれまでの前後ホイールを装着してコースインするなど、試行錯誤を続けましたが、今度はチャタリングが発生して、思うようなアタックができませんでした。

そうした苦しい状態ながら、ペドロサは1分45秒台のタイムを連発して2番グリッドを獲得しました。レースタイヤでの周回では快調にラップを刻んでいるだけに、今季5勝目が期待されます。

4戦ぶりに復帰したケーシー・ストーナー(Repsol Honda Team)も、周回を重ねるごとにパフォーマンスを向上させました。初日は負傷した右足首の状態を確認しながらの走行でしたが、2日目は、周回するごとに右足首の力不足を補うライディングができるようになり、徐々にペースアップすることに成功しました。予選では「フロントローも狙えた」という力強い走りでしたが、セッティングに失敗したことでタイムをロスし、最終的に7番手となりました。

今大会の予選はトップから1秒差以内に8台がひしめくという接戦となりました。ストーナーは、3列目から決勝レースに挑むことになりましたが、走るごとに調子を上げているだけに、決勝では表彰台が期待されています。

この接戦の中で、アルバロ・バウティスタ(Team San Carlo Honda Gresini)が、久しぶりに快走を見せました。前戦アラゴンGPでは予選12番手、決勝6位と苦戦しましたが、今大会はアベレージもよく、セッション終盤のアタックでは大きくタイムを短縮して5番手となりました。第13戦サンマリノGPで初表彰台を獲得したバウティスタ。今大会は、2戦ぶり2度目となる表彰台への期待が膨らんでいます。

初日4番手と好調なスタートを切ったステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)は、フリー走行での転倒の影響で、思ったようにタイムを更新できず8番手。3列目スタートとなりましたが、ストーナーとともに追い上げのレースに挑みます。

CRTマシンで出場のミケーレ・ピロ(Team San Carlo Honda Gresini)は、18番グリッドから決勝に挑みます。

Moto2クラスは、ポル・エスパルガロ(Tuenti Movil HP 40)とマルク・マルケス(Team Catalunya Caixa Repsol)のし烈なPP争いとなりました。エスパルガロが今季5度目のPPを獲得し、決勝では今季4勝目を狙います。エスパルガロに48ポイント差をつけて総合首位のマルケスは、僅差の2番手。今大会もエスパルガロとの優勝争いが予想されますが、今大会、エスパルガロに先着すれば、タイトル王手に大きく前進します。3番手はエステベ・ラバト(Tuenti Movil HP 40)で、以下、8番手までが1秒差以内の接戦となりました。

日本人勢は、中上貴晶(Italtrans Racing Team)が11番手、高橋裕紀(NGM Mobile Forward Racing)が14番手、小山知良(Technomag-CIP)が27番手、代役出場の野左根航汰(SAG Team)が29番手から追い上げのレースに挑みます。

Moto3クラスは、総合3位のマーベリック・ビニャーレス(Blusens Avintia)が2番手、アレッサンドロ・トヌッチ(Team Italia FMI)が今季自己ベストの5番手につけました。以下、Honda勢は、ルイス・ロッシ(Racing Team Germany)が8番手、エフレン・バスケス(JHK t-shirt Laglisse)が9番手となり、総合4位のロマノ・フェナテイ(Team Italia FMI)はフリー走行の転倒が影響し、10番手という結果でした。

日本人勢は、ワイルドカードで出場の渡辺陽向(Project U 7C Harc)が21番手、亀井雄大(18 Garage Racing Team)が27番手、藤井謙汰(Technomag-CIP-TSR)は29番手でした。

【コメント】
■ダニ・ペドロサ(MotoGP 2番手)
「最後は、ほかのライダーたちがどのくらいのラップタイムで走っているのか分かりませんでした。最後にピットを出たときは8番手だったので、とにかく一生懸命プッシュしてフロントローを獲得しようとしました。しかし、チャタリングの問題が発生して、ちゃんとアタックができませんでした。フリー走行まではすべてが順調でしたし、その原因は分かりません。しかし、今日の予選は、2番手になることができてよかったという気持ちです。明日のレースでは、このチャタリングがなくなることを願っています。レースのペースは速いと思います。正しいリアタイヤを選び、レース中ずっと安定することがキーポイントになると思います」

■アルバロ・バウティスタ(MotoGP 5番手)
「今日は一歩前進することができました。まだ100%ではないですが、何カ所か調整してフロントサスペンションの感触がよくなりました。これで、だいぶん自信がつきましたし、走り出しからプッシュすることができて、楽しんで走れるようになりました。アラゴンに比べたら一歩前進しましたし、決勝に向けて自信もつきました。唯一心配なのは、タイヤの寿命ですね。とにかく、いいスタートを切って前のライダーたちについていきたいと思います。チームとShowaが一生懸命がんばってくれことに感謝したいと思います」

■ケーシー・ストーナー(MotoGP 7番手)
「正直、今日はフロントローを獲得できると思っていました。最初のソフトタイヤではかなりいいタイムを出すことができましたし、僕もマシンも、まだ余裕がありました。そのため、2本目のソフトタイヤではもっとよくなると思ったのですが、残念ながらセッティングが違う方向にいってしまいました。リアグリップがなくなってしまったために、プッシュすることができませんでした。右足首は、まだ少し痛みがありますが、それほど悪くはありません。しかし、右足首をかばった走りのために、マシンのセットアップが少し難しくなっています。マシンのバンク角もいつもとは違いますし、ステップワークもいつものようにできません。ですから、マシンを十分に寝かせることができないですし、コーナー出口で素早くマシンを起こすこともできません。とにかく、今晩はよく休んで、明日はベストを尽くしたいと思います」

■ステファン・ブラドル(MotoGP 8番手)
「今日は最初からアグレッシブすぎたかもしれず、その結果、転倒してしまいました。これで完全にリズムを崩し、マシンをきちんと調整することができなくなりました。明日の決勝に向けてベストのラップタイムを出さなければならなかったのですが、セットアップに時間を取られてしまいました。課題はコーナー進入の安定性で、正確なラインで走らせることができませんでした。転倒でケガはありませんでしたし、もう一台のマシンに乗り換えてすぐにタイムを更新できたので、転倒の影響はありませんでした。8番手という結果は喜べませんが、乗り換えてすぐにタイムを出せたことはよかったと思います」

■ミケーレ・ピロ(MotoGP 18番手)
「振動の問題が解決できず、今日もベストを尽くすことができませんでした。この問題を解消しなければ、いいレースができないので、ウオームアップでさらに問題解決に取り組みたいですね。今日は転倒してしまいましたが、明日はいい日になることを願っています」

■中本修平|HRCチーム代表
「ダニは、振動とチャタリングの問題が発生して、きちんとアタックができませんでした。セッション中盤まではハードで走行していて順調でした。その後、ソフトタイヤを入れてアタックしようとしたのですが、ひどい振動でタイムを出せず。タイヤを換えたり、同じタイヤでマシンを換えたりしたのですが、今度はチャタリングが出るという状態でした。原因は路面温度が下がったせいかもしれません。しかし、レース用タイヤではいいペースで走っていますので、決勝に向けて心配はしていません。ケーシーもフロントローはいけるかと思ったのですが、右足首をかばう身体の動きにうまくセットアップを合わせきれませんでした。3列目からのスタートになりましたが、明日は表彰台には立てるのではないかと思っています。アルバロもペースがよくて、今大会はいいレースをしてくれそうです。ステファンも決勝に向けて調子を上げてくるはずです。明日の決勝は、いい走りを日本のファンに見てもらいたいと思っています。応援よろしくお願いします」

■ポル・エスパルガロ(Moto2 ポールポジション)
「初日はマシンのセットアップに混乱しましたが、今日はとてもよくなりました。最大の問題はリアグリップがよくなかったことと、フロントのチャタリングでした。しかし、1分50秒を切るラップタイムを出すことができて、自分でもびっくりしていますし、とてもうれしいです。明日に向けて仕事をしなければなりません。マルク(マルケス)と(エステべ)ラバトは強いライダーなので、がんばらなければなりません。この大会が終われば、残り3戦しかありませんので、とにかく一生懸命プッシュしなければなりません」

■マルク・マルケス(Moto2 2番手)
「いい予選セッションとなりました。100%の力を出すことができましたし、マシンの感触は最後までよかったと思います。まだセッティングでよくできる部分があるので、ウオームアップではそれに取り組みます。特にブレーキングのときに、リアがスライドしすぎてしまうので、この部分を改善しなければなりません。KALEXのライダーは、もてぎではとても強い印象です。でも、決勝になればどうなるか分かりませんし、全力で挑みたいと思います」

■エステベ・ラバト(Moto2 3番手)
「初日からマシンのフィーリングがよかったので、決勝に向けたセットアップに取り組んできました。2日間走ってきて、今回はトップグループで走れるペースがあることが分かりましたので、決勝は全力で挑みたいと思います。もう少しアベレージを上げられるように、ウオームアップで最後の調整をして、決勝に挑みます。これまでとはまるで違う状態なので、楽しみで仕方がありません」

■中上貴晶(Moto2 11番手)
「今日はセッティングの方向を間違えてしまい、全体的に悪い状態になってしまいました。ブレーキングから倒し込むときの信頼性がなく、攻めの走りができませんでした。フリー走行から予選にかけての変更も、思ったような変化はありませんでした。今日は1分52秒台を出すのがやっとで、トップから1秒以上も離されてしまいました。今の状態ではとても優勝争いに加われませんので、ウオームアップで最後の調整に挑みたいと思います」

■高橋裕紀(Moto2 14番手)
「昨日から今日にかけて、さらにセットアップが進みました。全体的にまとまってきたと思うのですが、フロントのフィーリングがいまいちで、完全に信頼して攻めることができませんでした。しかし、やっとベースのセッティングが見えてきましたし、フロントが決まれば、このセットをベースに残りのレースも戦えると思います。明日は全力で挑み、一つでも上の順位を狙いたいと思います」

■小山知良(Moto2 27番手)
「コースの前半部分はまずまずなのですが、後半セクションの回り込むコーナーでタイムをロスし、順位を上げることができませんでした。タイムも順位も期待したものではありませんが、2日間の4セッションをドライで走れたことで、マシンのセットアップの方向性はハッキリしました。ここから3連戦ですので、日本GPはもちろんですが、マレーシアGP、オーストラリアGPにつながるレースをしたいと思います」

■マーベリック・ビニャーレス(Moto3 2番手)
「予選の結果には、とても満足しています。なによりも、決勝に向けてのペースに満足しています。今日はタイヤをもたせるための、いいセットアップを見つけることができました。ポールポジションだったら、もっとうれしかったと思います。しかし、昨日の問題を解決できて、さらにペースを改善することができたので、言うことはありません。目標は残り4レースで100%の力を出し、なるべく多く勝つことです。がんばります」

■アレッサンドロ・トヌッチ(Moto3 5番手)
「昨日から今日にかけてセットアップが進み、リアの感触をよくすることができたので、2列目を獲得できました。最もいいグリッドとなったので、明日のウオームアップではペースをもっと上げられるようにがんばって、トップグループで戦えたらと思っています」

■ロマノ・フェナティ(Moto3 10番手)
「FP3で転倒して、リズムを崩しました。なんとか調子を取り戻して、予選でトップ10に入ることができてよかったと思います。明日のウオームアップで、本来のリズムを取り戻し、レースではベストを尽くしたいです」

■ミゲル・オリベイラ(Moto3 11番手)
「今日はとてもポジティブでした。トップのライダーたちとは少し離れていますが、明日のウオームアップで改善できる自信があります。なによりも自分のライディングを変えることでタイムは上がると思います。第3セクターでかなりタイムを落としているので、明日はこの部分を改善しなければなりません。明日の目標はいいスタートを切って、なるべくポジションを上げることです。全力を尽くします」

■アレックス・リンス(Moto3 13番手)
「今日は少し新しいことを試しましたが、うまくいった部分とそうでない部分がありました。明日のウオームアップで引き続きセットアップをして、ペースを上げられるようにしたいです。明日はいいスタートを切って、一つでも順位を上げようと思います」

■渡辺陽向(Moto3 21番手)
「21番手でしたが、全体的にタイムが詰まっているので、明日は追い上げのレースをしたいと思います。今季のスペイン選手権でMoto3クラスのチャンピオンになった(アレックス)マルケスが17番手なので、マルケスより前でゴールできるようにがんばりたいと思います。今回初めて乗ったマシンですが、2日目になってだいぶん乗りこなせるようになりました。今日はもてぎでの自己ベストも更新できましたし、グランプリライダーの走りを肌で感じることができてよかったと思います」

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