[HONDA] MotoGP Rd.14 ペドロサが2戦ぶり今季4勝目を達成

第14戦アラゴンGPの決勝は、朝から青空が広がる絶好のコンディションとなり、3クラスともに力を出しきった熱戦が繰り広げられました。MotoGPクラスは、予選2番手から決勝に挑んだダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が、ポールポジション(PP)から先行したホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)をピタリとマーク。7周目にかわすと、1分49秒台のハイペースを刻んでリードを広げ、レースの折り返し点では、4秒前後の大量リードを築きました。それからは、1分49秒台から50秒台前半の好タイムで周回し、23周のレースを終えたときには、6.472秒引き離す独走となりました。

今大会は、金曜日が終日雨となり、土曜日の午前中のフリー走行もウエットコンディションで行われました。土曜日の午後は曇り空ながらドライコンディションになり、予選と日曜日のウオームアップでしっかりセッティングを決めたペドロサは、地元応援団の期待に応える走りをみせました。

前戦サンマリノGPでは、PPを獲得するも不運のトラブルとアクシデントで優勝のチャンスを逃しました。今大会は、その雪辱を果たすことに成功し、総合首位のロレンソとのポイント差を33点へと縮めて、すばらしい青空が広がったアラゴンで前戦の悔しさを晴らしました。

その後方では、予選12番手から追い上げのレースに挑んだアルバロ・バウティスタ(Team San Carlo Honda Gresini)が6位でフィニッシュ、ケガで欠場しているケーシー・ストーナーの代役として2戦目を迎えるジョナサン・レイ(Repsol Honda Team)が7位となりました。CRTマシンで出場のミケーレ・ピロ(Team San Carlo Honda Gresini)は15位でチェッカーを受けました。

予選5番手から好スタートを切って、オープニングラップ5番手、3周目にカル・クラッチロー(ヤマハ)を抜いて4番手、さらに4周目にベン・スピーズ(ヤマハ)を抜いて3番手に浮上したステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)は、右高速の3コーナーで痛恨の転倒を喫し、リタイアに終わりました。初表彰台に向けて、あと一歩のブラドルですが、次戦日本GPでは、その雪辱に挑みます。

Moto2クラスは、ポル・エスパルガロ(Pons 40 HP Tuenti)とマルク・マルケス(Team CatalunyaCaixa Repsol)、スコット・レディング(Marc VDS Racing Team)、アンドレア・イアンノーネ(Speed Master)の4台によるし烈な優勝争いとなり、ラスト4周で首位に立ったエスパルガロが、混戦から逃げきることに成功し、今季3勝目を挙げました。2位にはマルケスで、イアンノーネとの壮絶な抜き合いを制し、最終ラップでのレディングの追撃を振りきりました。レディングが3位に入り、以下、イアンノーネ、ブラッドリー・スミス(Tech 3 Racing)、ヨハン・ザルコ(JIR Moto2)と続き、6位まで約3秒差という厳しい戦いとなりました。

シーズンは残り4戦。今大会2位で総合首位のマルケスと、今大会優勝のエスパルガロとのポイント差は48点へとわずかに縮まりました。

日本人勢は、予選13番手から決勝に挑んだ中上貴晶(Italtrans Racing Team)がオープニングラップに転倒し、再スタートを切って30位、16番手から決勝に挑んだ高橋裕紀(NGM Mobile Forward Racing)は23位、予選28番手の小山知良(Technomag-CIP)は24位でフィニッシュしました。

Moto3クラスは、トップ集団が10台前後に膨れあがり、エフレン・バスケス(JHK T-Shirt Laglisse)が5位、以下、アレックス・リンス(Estrella Galicia 0,0)、ルイス・ロッシ(Racing Team Germany)、ミゲル・オリベイラ(Estrella Galicia 0,0)と続きました。優勝したのはルイス・サロン(KALEX KTM)で、8位のオリベイラまで1.972秒という大接戦でした。総合2位で予選6番手から決勝に挑んだマーベリック・ビニャーレス(Blusens Avintia)は、ウオームアップでトラブルが発生し、スタートすることができませんでした。シーズンは残り4戦で、総合2位から3位へとポジションを落としたビニャーレスと、今大会2位で総合首位のサンドロ・コルテセ(KTM)とのポイント差は、66点へと開きました。

【コメント】
■ダニ・ペドロサ(MotoGP 優勝)
「今大会は、前回の大会で問題になったレース進行についてレースディレクションと話し合ったり、昨日の予選で転倒してメカニックに大変な仕事を増やしてしまったり、全体的に忙しくて厳しい週末となりました。しかし、レースでは落ち着いて集中することができました。ホルヘ(ロレンソ、ヤマハ)は序盤でとても速かったのですが、彼についていくことができました。その後、数周でペースを上げられることが分かったので、彼をパスして自分のリズムを見つけようとしました。今日は非常に集中できましたし、レースをしているんだということを忘れてしまうほどでした。そして、残り4周になってからは、コーナー進入時のシフトダウンに少し問題が出てきました。昨日も同じ問題がありましたが、全体的にマシンはよく機能していましたし、チームの努力と、ファンや家族のサポートにも感謝したいです。この勝利は彼らと一緒に手にした勝利だと思います」

■アルバロ・バウティスタ(MotoGP 6位)
「プラクティスの進み具合を考えたら、6位はポジティブな結果でした。もっといい結果を出せたと思いますし、ミサノのときのように表彰台争いができたかもしれません。そのため、今回はあまりうれしくありません。今日は難しいレースでした。セカンドグループに追いつくためにベストを尽くしました。しかし、あまりにもリスクを負いすぎているように感じたので、最後は安全に戦うことにしました。なるべく多くのポイントを獲得したいと思いました。今回はドライで走れる時間が短く、フロントエンドの問題に解決策を見つけられませんでした。次の日本GPも引き続きがんばりたいです」

■ジョナサン・レイ(MotoGP 7位)
「前のライダーたちとのギャップを縮めるという目標を達成できてうれしいです。最後には10秒差まで追い上げることができました。しかし、今回もレース中は一人になったので、集中するのが難しいレースでした。最初はアルバロ(バウティスタ)に大きなギャップをつけられてしまいましたが、徐々にその差を縮めました。今日はたくさんのことを学びました。今回のレースでは、トラクションコントロールのボタンなど、いくつかの調整ボタンを使ってみましたので、かなり混乱しましたが、どうなるか見てみようと自分に言い聞かせて走ってみました。今回のようなチャンスを与えてもらい、とてもうれしいです。もてぎはどうなるかまだよく分かりませんが、ケーシー(ストーナー)の健闘を祈っています。そして彼が、世界の頂点に立って、最後のシーズンを終われることを願っています。この機会を与えてくれたHRCと、Repsol Honda Teamに感謝します。僕を代役としてではなく、チームの一員として扱ってくれたことに感謝します。すばらしい経験となりました。今年はHondaファミリーとなって10年目になります。いつかまた、ここに戻ってこられることを願っています」

■ミケーレ・ピロ(MotoGP 15位)
「ポイントを獲得することができてとてもよかったです。正直、もう少し上を期待していましたので、やや残念ではあります。今日は、スタートして数周後に、マシンに少し問題が出てきましたので、完走を目標にしました。ミサノで10位になれたので、もっといい結果を出しておきたいと思いました。厳しいレースでしたが、次のもてぎではいい結果を残したいです」

■ステファン・ブラドル(MotoGP リタイア)
「とても残念な結果でした。しかし、仕方ありません。今日のフィーリングはとてもよかったですし、スタートも決まり、序盤からいいペースで走ることができました。ブレーキングもとても快適でしたし、(ベン)スピーズや(カル)クラッチローと一緒に走ることができました。その集団の中で、レース終盤のリアタイヤの消耗を考え、早い段階からプッシュしていこうと思いました。そしてスピーズをオーバーテイクしたのですが、3コーナーでフロントから転んでしまいました。もしかしたら少しアグレッシブすぎたのかもしれません。チームとファンに申し訳ない気持ちです。リタイアしましたが、とにかくいい形になってきているので、次の日本GPを楽しみにしています」

■中本修平|HRCチーム代表
「優勝することができて、とてもうれしいです。今回は天候が不安定でしたが、ウエットでもドライでも着実に走ることができました。決勝レースも、ダニは想定したタイムで走れましたし、思っていたよりもリードを広げることができました。これで総合首位のホルヘと33点差になりました。まだまだギャップは大きいですが、次の日本GPも優勝できるように全力を尽くします。応援よろしくお願いします」

■ポル・エスパルガロ(Moto2 優勝)
「すばらしいレースでした。まるで2010年に125ccクラスで優勝したときのような気持ちでした。今大会は、天候が不安定で、完ぺきな週末とは言えません。しかし、セッションごとにベストを尽くして戦うことができました。そして、マシンのフィーリングを改善しました。今回の勝利と25ポイントは、チャンピオンシップにおいてとてもうれしいです。マルクからまだかなり離れていますが、これで少し近づくことができました。ですから、引き続き、バレンシアGPまでがんばってチャンピオンシップ争いをしたいです」

■マルク・マルケス(Moto2 2位)
「難しいレースでした。特に最後はアンドレア(イアンノーネ)との接戦になり、厳しい状況になりました。今大会は僕にとってホームレースだったので、全力を尽くして優勝したかったです。イアンノーネを最後にパスしたとき、ポルに追いつけると思ったのですが、リスクが大きすぎると思いましたし、チャンピオンシップのことを考えて2位でフィニッシュすることにしました。今は落ち着いて日本GPと残りのレースに集中したいという気持ちです」

■スコット・レディング(Moto2 3位)
「天候が不安定で、ケガをしている右手首にも厳しい週末でした。手首のケガはライディングに影響しませんでしたが、とても痛かったです。レースには痛み止めを打って出ました。しかし、毎周とても忙しくて、痛みどころではありませんでした。マルケスとのバトルは楽しかったです。何度か彼をパスすることができましたが、ストレートでまたパスされてしまいました。コーナーでパスし続けて2人とも遅くなるようなことは望んでいませんでしたし、イアンノーネに追いつきたかったので、マルケスを先行させました。マルケスはギャップを作り始めましたが、イアンノーネは逃げきれずコークスクリューで僕がパスして3番手に上がれました。この結果を可能にしてくれたチームと、クリニカモバイルのみんなにとても感謝したいです」

■高橋裕紀(Moto2 23位)
「スタートからペースがほとんど同じで、燃料タンクが軽くなってきてからもタイムは同じでした。今回は、ウエットとドライの両方を走り、コンディションが変わると全く違うフィーリングになることが分かりました。そこで、決勝に向けてサスペンションの調整をしたのですが、それほど大きくは変えられませんでした。今回はドライで走れる時間があまりにも短く、大きな変更ができませんでした。次のもてぎは走り慣れているコースなので、どういうマシンなのかを確認できることを楽しみにしています。今回もポイントを獲得できず、残念でした。もてぎではベストリザルトを目指します」

■小山知良(Moto2 24位)
「サンマリノGPとアラゴンGPを走って、少しずつですが、ドライコンディションの車体の方向性が見えてきたような感じです。アルカラスのテストから、シートカウルにウエイトを積んでいるのですが、今日の決勝では、さらに重くしてみたらいい方向にいったので、次のもてぎでは、もう少し増やしてみようと思います。とにかく、ブレーキングのときの安定性が出せないと攻められませんし、いい状態にしてホームGPに挑みたいです」

■中上貴晶(Moto2 30位)
「スタートして7コーナーでフロントから転倒しました。今回はウエットでもドライでも右側のグリップを出すのが難しく、決勝でも、その問題を解決できませんでした。日本GPに向けていいリザルトを残したかったのですが、今回の悔しさを日本GPにぶつけたいと思います」

■エフレン・バスケス(Moto3 5位)
「今回のようなレースをしたかったので、とてもうれしいです。ホームグランプリでしたし、マシンもどんどんよくなり、すばらしい3日間でした。マシンはとても快適でした。ミサノではあまり速くありませんでしたが、今回はいい走りができました。チームとスポンサーにおめでとうと言いたいです。今日のような粘り強さがあれば、近いうちに表彰台に上がれると思っています」

■アレックス・リンス(Moto3 6位)
「スタートに失敗して少し遅れてしまいました。しかし、徐々にポジションを取り戻してトップグループに入ることができました。パワー不足が結果に影響しましたが、全力を尽くしました。今日の自分たちの仕事には満足しています。チーム全体と、サポートしてくれたすべての人に感謝します。今日は力が湧きましたし、日本GPに向けてモチベーションを上げることができました」

■ルイス・ロッシ(Moto3 7位)
「インディアナポリスGPでたくさん転倒をしたので、そのあとのレースで自信をなくしていました。そして前回のミサノでもまた転倒してしまいました。しかし、今日のレースはシーズン序盤のようにアグレッシブに走ることができました。レース中ずっとトップグループの中で戦えましたし、とてもおもしろいレースができました」

■ミゲル・オリベイラ(Moto3 8位)
「とてもおもしろいレースでした。今日は楽なレースにはならないだろうと思っていましたが、路面温度がタイヤのグリップに影響しました。今日はストレートのスピードで負けていましたが、トップグループと戦えてよかったです。ストレートでは苦労しましたが、全体的にはポジティブでした。次の日本GPは、僕にとって全く初めての場所なので、たくさんの仕事が待ち受けていますが、楽しみにしています」

■藤井謙汰(Moto3 26位)
「今回も初めて経験するサーキットでした。ウエットコンディションでは、まずまずの走りができたと思うのですが、予選とウオームアップ、決勝はドライコンディションになり、セッティングを詰めきれませんでした。しかし、今乗っているマシンのセッティングの方向性が見えてきたような気がします。次はもてぎでの日本GPなので、自分のマシンの状態がよく分かると思います。ホームグランプリなので、ベストリザルトを目標にがんばります」

関連記事

編集部おすすめ

  1. GP通算500勝を達成した「YZR-M1」のカラーリングを再現! ヤマハ発動機は、水冷・直…
  2. 二輪車用タイヤ、チューブの専門メーカーであるIRCは、新しいツーリングラジアルタイヤ「RMC…
  3. ホンダは、往年の名車である「NSR250R(MC18)」のカラーを再現した、受注期間限定のヘ…
  4. HondaV4スピリット溢れる「S-Style」が登場! ホンダインポートモデルのディーラ…
ページ上部へ戻る