[YAMAHA] MotoGP Rd.12 ロレンソ2位、クラッチローがMotoGP初表彰台

ヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ・ロレンソは2位、チームメイトのB・スピースは転倒リタイアした。モンスター・ヤマハ・テック3チームでは、C・クラッチローは3位となりMotoGP初の表彰台を獲得した。チームメイトのA・ドビツィオーゾも4位と続いた。

ポールポジションのロレンソはホールショットを決めレースをリード、前半はペドロサを従えてトップを走る展開。レースの折り返し点、12周目には順位が変わりペドロサ、ロレンソのテール・トゥー・ノウズ。300km/hを超える戦いはコンマ5秒以下の接近戦のまま終盤に入り、ペドロサが約0.1秒の差をつけ最終ラップに突入。するとロレンソはその最終シケインで果敢にしかけてペドロサのインへ飛び込んだが、わずかにはらんで再びペドロサに先行を許す。競り合いは最終コーナー、そしてゴールライン直前まで続き、ロレンソは0.178秒差の2位でゴールした。

スタートからクラッチがオーバーヒートを起こしてしまい出遅れたスピースは、最初の数ラップはそれをクールダウンさせるためにペースを上げられないまま14位まで後退。クラッチが100%の状態で機能するようになってから6台を抜いて8位まで挽回したが、しかし9周目に転倒してリタイアした。

第12戦を終了してロレンソは、ペドロサに13ポイントをつけてランキングトップをキープ。スピースはランキング10位を守っている。ヤマハ・ファクトリー・レーシングは明日の月曜日、ブルノに残ってマシンテストを行う予定。
予選2位発進のクラッチローは序盤はロレンソ、ペドロサの後に付いていく。すぐ後方にはドビツィオーゾが続いた。クラッチローはトップ争いから少しずつ離されるが、それでも3番手をしっかりキープして最後まで走り抜き、3位でゴールした。

【コメント】
■J・ロレンソ選手談(2位)
「レースを心から楽しめたよ。とくに最後の何周かは、ダニと僕とが優勝を争ってすべてを出し切った。僕らはチャンピオンシップでも非常に接近しているので、1ポイントがとても重要。それもあって戦略的にレースを展開し、途中で何度かペースをゆるめてリラックスしたり、落ち着いて呼吸したりしながら様子を見た。ダニのほうも同様で、非常に冷静に、最後の勝負のために準備をしていたんだ。ダニがプッシュし始めると、僕のほうもついて行くためにリスクをおかすことになり、ついには彼をパスしなければならなくなった。勝利が目前に近づいていたので、やるしかなかったんだ。こうした戦いのなかで、今日はダニのほうが賢明だったし勇敢だった。素直に認めて祝福するよ。でも次はこうはいかない。きっと違う展開になるさ! ハードワークでこのマシンを作り上げてくれたチームのみんなに心から感謝している」

■B・スピース選手談(DNF)
「今日の転倒は、他の誰のせいでもなく、すべて自分のミス。前方に集団が見えてきて、僕のペースも上がってきていたので、リズムを取り戻して追いつこうと必死になっていたんだ。その結果とうとう転倒してしまい、僕だけじゃなくチームのためにも本当に悔しかった。ラグナ、インディーと不運が続いたあとで、彼らは本当によく頑張ってくれていた。そのおかげで今回は、ここまでスピードとモチベーションをアピールすることができたんだ。スタートでクラッチをオーバーヒートさせてしまったため、戦いは実際、第1コーナーに入る前に終わっていた。これは誰のミスでもない。
データをチェックすると僕のスタートはいつもとまったく同じだったし、クラッチをチェックしても、おかしなところはまったくなかった。ただオーバーヒートを起こし、それをクールダウンさせて100%の状態まで戻すのに2ラップを費やしたということ。その間に戦いは終わったんだ。それでも、そのあともベストを引き出そうと頑張っていたけれど、とうとう小さなミスをおかしてしまった」

■W・ズィーレンベルグ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームマネジャー談
「素晴らしいレースだった。とくに最終ラップは非常に見応えがあった。結果的に2位になったのだから完全に満足というわけにはいかないが、とにかくホルヘとダニが、我々に素晴らしいショーを見せてくれたのだ。そして、もしもあと10ラップあったとしても、彼らはそのままそこに、同じようにバトルしていただろう。最終的に、ダニが最初にゴールラインを通過したので彼が優勝ということになった。ホルヘもすべてを出し切って勝利を目指した。18ポイントをリードしながら、そこまでのリスクを賭けるのは、彼の勇敢さからくるもの。そんな彼を私は誇りに思う」

■M・メレガリ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームディレクター談
「非常に残念なことだが、今回もまた問題が出てしまった。ベンのマシンのクラッチはスタートから2ラップにわたって滑っていて、序盤の戦いに加わることができなかった。あとでデータをチェックしてみると、ベンのスタートはいつもと何も変わったところがなかったことがわかった。一方、ホルヘのほうは完璧なレース展開だった。終盤でのパスは見事。でも残念ながらダニが抜き返してきて、先にゴールラインを通過した。明日はここでテストを行い、2週間後のミサノに備える。ここではホルヘが2013年型1000ccM1のプロトタイプをテストし、ベンは2012年型でセッティングの問題の解決を図る」

■C・クラッチロー選手談(3位)
「ついにモトGPで表彰台に上ることができた。今回はすべてが完璧。なぜならモンスター・ヤマハ・テック3チームと契約を更新し、そのあと自己最高の予選ポジション獲得、そして今日は表彰台でウイークを締めくくることができた。テック3、ヤマハ、モンスターの信頼に、早くも少しは応えることができたと思う。

でもレースは簡単ではなかったんだ。ほとんどずっと単独走行になってしまったので、真の集中力が問われることになった。うれしいことにペースは終始とても安定していた。後ろからアンドレアが追ってきていたから、実際はそうせざるを得なかったというところもあるだろう。基本的にピットボードを見ながらレースをしていたので、彼の位置はわかっていたんだけれど、それとは別に、このところの彼の走りを見ていて、非常に手強い存在になっていることも知っていた。アドバンテージをキープすることは比較的、楽にできたけれど、彼が常にチャンスを窺っているのがわかっていたので、少しのミスも許されない状況だったんだ。

最終的に3位でゴールラインを通過したときの気持ちは本当に素晴らしいものだった。そしてチームのみんなが祝福してくれているのが見えた。その瞬間、これまでのプレッシャーがだいぶん軽くなったような感じがしたよ。今日のこの表彰台が、これからのたくさんの表彰台の最初のひとつということになることを期待している。またイギリス人ライダーとして、ジェレミー・マクウィリアムス以来、12年ぶりのモトGPの表彰台というのも、いい気分だ。イギリスのレースファンを、また長く待たせるようなことがないように頑張っていきたい」

■A・ドビツィオーゾ選手談(4位)
「表彰台獲得に自信を持って臨んでいた。でも今日は、カルのほうが僕を上回っていたことは明らかだ。彼の初めての表彰台を心から祝福する。レース序盤で彼のすぐ後ろにつけていたとき、コーナー進入で離され、コーナー・スピードでも彼のほうが勝っているのがわかった。コーナーの立ち上がりは遅れがちになるんだけれど、その遅れよりも立ち上がりで得るもののほうが多かったんだ。僕としても最初から最後まで全力でプッシュし続けて差を埋めようと頑張ったけれど、結局、届かなかった。彼はとても安定していたので、ミスを誘うこともできなかった。本当に素晴らしかった。4位という結果も決して悪くないが、同時に、まだ改善の余地があるということだ。たくさんのデータを収集し、それを分析して、もっと速くなる方法を見つけたい」

■H・ポンシャラル、モンスター・ヤマハ・テック3チーム、チームマネジャー談
「カルの表彰台獲得は非常にうれしく、満足している。今シーズンの彼は、昨シーズンに比べて格段に進歩した。初表彰台獲得のために大変な努力をしてきて、ついに今日それが報われたのだ。そしてこの祝福の気持ちは、彼だけでなくチームクルーに対しても同様だ。昨日、契約更新を決定したことも、とても良かったと思う。サインのあとで自己最高の予選ポジションを獲得して我々を大いに期待させ、決勝も完璧なレースを見せてくれた。好スタートを決めて、第1コーナーからハードにプッシュしていった。このクラスでは、これが常に求められている。そのあとも非常に安定していて、アンドレアに逆転のチャンスを与えなかった。アンドレアも素晴らしいライダーだということはよく承知しているし、実際にいい走りを見せてくれていたが、それを阻んだカルが見事だったと言うしかない。

我がチームが考え得る最も大胆な夢を、今シーズンはもうすでに超えてしまっている。そして今では50%の確率で表彰台を獲得しているのだ。今日でカルのプレッシャーは少し軽くなったと思う。そして残りの6レースのなかでまた、表彰台獲得を目指して戦う彼の姿を見ることになるだろう。アンドレアももちろん、とても素晴らしかった。全力でカルを追い続けた結果、力の勝った相手に負けたのだということを理解しており、我々はその姿に真のスポーツマンを見ることができた。
次のミサノでも、この好調を続けていけるよう、チーム一丸となって支えていく」

■辻幸一、MS開発部モトGPグループリーダー談
「昨日の予選ではロレンソ選手がコースレコードで見事なポール・ポジションを獲得し決勝レースでも表彰台の真中を狙える位置におりました。スタート直後から11周目までロレンソがトップを快走。その後ペドロサ選手にトップを譲るも最終ラップで抜き返し抜き返されるという展開になり最終的に2位でチェッカーとなりました。僅差のレースで非常に悔しい結果でしたが非常に面白いレースを繰広げてくれたと思います。次回このような展開になったら我々がトップを取れるよう努力し続けたいと思います。また来年もテック3チームで走ることが決まったカル・クラッチロー選手が初表彰台となる3位を獲得しました。次回はサンマリノ・ミサノサーキットでの第13戦となります。
ここ3戦優勝から遠ざかっておりますので、一矢を報いたいと思います。引続き皆様のご支援、ご声援をよろしくお願いします」

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