人類の「パフォーマンス」について思う

オリンピックも終盤を迎え、巷では日本の最終的なメダル獲得数が、これまでの最高記録だったアテネの38個を超えるかに注目が集まっているようだ。

それにしても男子陸上競技のウサイン・ボルト選手は強かった。100mと200mの2種目で2連覇というのは史上初という。

彼がどれほど速いのか興味が沸いて調べてみると、2009年に100mで9秒58の世界新記録を打ち立てたときのレースでは、65.03m地点で秒速12.27m(=時速44.17km)に達していたという。

時速44キロというのは、ちょっとしたバイク並みのスピードだ。普段からよくクルマやバイクに乗っている人なら、その速度感は身を持って想像できるはず。
頑張っても、せいぜい40キロぐらいしか出ない原付スクーターなどに比べると、人間もなかなかやるものだなと思う。

馬力に換算すると、どうなのだろう。これも気になったのでちょっと検索してみると、一般成人男子の最高出力は0.5馬力程度らしい。

馬力=仕事率のことで、1馬力とは約75kgのものを1秒間に1m持ち上げる仕事量のこと。
だから、ウェイトリフティングのスーパーヘビー級クラスの力持ちが200kg以上のバーベルを一気に頭上に掲げた場合は、3馬力程度は出ているようだ。

つまり、人類のパフォーマンスは最高出力3ps、最高速度44km/hぐらいが今の限界ということだ。50ccの原付でだいたい4ps前後だから、人間のトップアスリートは原付スクーターと同等の性能ということになる。そう考えると、なんだか複雑な心境だ。

いずれにしても人間は本来、その程度の「スピード」と「パワー」にしか対応できないということだ。人類1万年の長い歴史の中で、内燃機関の力を得て自分たち能力を遥かに超えるパフォーマンスを手に入れたのはつい150年前のこと。
その間、生物としての肉体的な進化はおそらく起きていないだろう。

そう考えると、普通にバイクに乗っているときでも、僕らはかなり難しいことをギリギリにこなしているのだと真摯に思い出すべきだ。夏休みでついつい気が緩みがちになる今日この頃、ふとそんな思いが頭をよぎった。

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