ホンダが未来型モビリティ「ユニカブ」を公開!

ホンダが1人乗り電動1輪車「UNI−CUB(ユニカブ)」を公開した。6月から日本科学未来館(東京都江東区)と共同で実証実験を始め、将来的には空港や商業施設などでの利用を目指すそうだ。
本田技術研究所二輪R&Dセンターの開発責任者、末田健一さんによれば、ユニカブの着想は意外や古く、89年の社内コンテストで、駐車場でクルマから降りた後のパーソナルモビリティとして発案されたという。その後、開発を経て、09年に発表されたU3−Xの技術をベースに進化したものだ。

ユニカブは、高さ74.5cm、幅34.5cmと両足の間に収まるコンパクトなサイズ。椅子に腰掛けたような姿勢のまま、身体を傾けるだけで速度調整や方向転換ができ、両手が空いた状態で操作できるのが特徴だ。これには、アシモにも使われているバランス制御技術などが応用されていて、後部に旋回用車輪を付けることで、前後だけでなく真横や斜めなど、フレキシブルに移動し、回転することもできる。

人が行き交う空間との親和性を高めるため、試作機にあったジョイスティックをやめて、代わりにタッチパネルでの操作も可能とした。利用目的としては、空港や図書館、博物館など、徒歩で屋内の長距離移動が必要な場所を想定しているという。

6月から始まる日本科学未来館との共同実証実験では、まず科学コミュニケーター(説明員)の館内巡回に使われる予定。公の場で社会的な認知を得ながら、使い方やニーズを探っていく。来年3月まで実証実験を行い、その後の実用化の時期や価格は決定していないとのことだ。 

ユニカブはリチウムイオン電池を搭載し、2時間で充電でき、6km/hの速度で約6kmの距離を走行できる。人が早足で歩く程度のスピードで、歩数換算で約1万歩移動できる計算だ。健康のためには歩け!と言われそうだが、バリアフリー対応空間で人の流れと調和しながら、安全かつ誰でも簡単に操作できることで、将来的には体の不自由な人や高齢者のニーズに応えるモビリティとしても有望だろう。現在、4輪で開発が進められている自動運転機能が加われば、さらに用途は広がるはずだ。
停止状態で自立できる乗り物としては、セグウェイ(立ち乗り式電動2輪車)などもあるが、ユニカブはずっと小型で軽く、両手がフリーに使えて、いざとなればすぐに足も着けるなどの点で、より人に近い乗り物と言えるだろう。

ユニカブは今のところ屋内専用ということだが、いずれ公道走行可能な乗り物となって登場する日がくるかもしれない。4輪や2輪とともに、1輪車が疾走する未来の道を想像してみるのも楽しいではないか。

Webikeニュース編集長/ケニー佐川

◆参照 Sankei Biz(外部リンク)
http://www.sankeibiz.jp/business/news/120527/bsa1205270700000-n1.htm

◆Honda UNI-CUB の公式情報ページ
http://www.honda.co.jp/UNI-CUB/

ケニー佐川

ケニー佐川 Webikeニュース編集長

投稿者プロフィール

早稲田大学教育学部卒業後、情報メディア企業グループ、マーケティング・コンサルタント会社などを経て独立。趣味で始めたロードレースを通じてモータージャーナルの世界へ。
雑誌編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。
株式会社モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。
日本交通心理学会員 交通心理士。MFJ認定インストラクター。

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