津波漂着ハーレーのその後

以前、トピックスでもご紹介した、東日本大震災の津波でカナダ沿岸に漂着したハーレーの行き先が決まったそうです。ハーレーダビッドソン社の発表によると、元々の計画では同社が傷んだ車両を修復して、元のオーナーの横山さんに届ける予定でしたが、本人の強い意向により、多くの尊い人命を奪った東日本大震災の追悼品として、ミルウォーキーにあるハーレーダビッドソンミュージアムに寄贈し保存されることになったそうです。

以下は横山さんのコメントからの抜粋です。
「遠く離れたカナダにバイクが漂着し、私の所有物であることが判明以来、多くの方々にご注目いただきましたが、未曾有の惨事となった東日本大震災が風化することのないよう、現状のまましかるべき場所に展示いただき、多くの方々に見ていただけるようハーレーダビッドソンミュージアムでの展示を希望したところであります。
ミュージアムへの招待というありがたいお話も頂戴しましたが、震災の影響残る日々を過ごしておりますことから、ある程度落ち着いたころにお伺いしたいと考えており、その際には、是非とも発見いただいたマークさんとお会いし、直接御礼を申し上げたいと切に願います。最後になりますが、この度の一件も含め、震災以降、全世界の皆様から多大なる心温まるご支援を頂戴しましたことに対し、改めて御礼申し上げますとともに、東日本大震災という世界の歴史に残る大惨事を後世に伝えていただきますようよろしくお願いいたします」

カナダやアラスカの海岸に、東日本大震災の残骸が次々と漂着する中、現地の識者の中には「流れ着いた物は誰かの形見かもしれない」として、地元自治体などに保管を呼び掛ける活動をしている人もいるそうです。

その一方で、残骸に含まれる有害物質や放射能によって海産物が汚染されているのではないか、という不安が地元住民の間では広がっているらしく、カナダ政府や一部の学者はこれを否定していますが、海岸汚染の可能性に対する懸念は、依然として消えていません。
現地の報道筋によると、東日本大震災により少なくとも150万トンの残骸がアメリカやカナダの海岸に漂着すると言われています。

我々日本人としては震災被害者である、という意識が強いかもしれませんが、他国にもその被害が及んでしまっているという事実も真摯に受け止めなければならないでしょう。そして、震災の恐怖と不安に怯える日々を送っていた私たちを勇気づけ、助けてくれた、世界の友人たちへの恩返しの意味も含めて、場合によっては漂流物の撤去費用を一部負担するなどの対応も考える必要があるかと思います。

あの日から1年以上経った今でも、震災の爪痕は依然深く残ったままです。我々の手で何かできることはないだろうか。いつもそう考えていたいものです。

※画像:HARLEY-DAVIDSON USA press releaseより

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